16話
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翌朝普段通りに起きるとベッドにちゃんとに寝ている姿の帆花ちゃんの姿を見た後
リビングに行くとお兄ちゃんと旭陽君の姿があって
「おはよう」
「おはよう」
「おはようございます…」
まだ眠そうな顔をしている所を見ると慣れない場所で中々寝られなかったのだろう
「おや。珍しいね。もう出るのかい?」
「うん。なんか学校の健康診断横浜でやるらしくてね?それで今日からこっちに召集が掛かってるんだよね」
「へぇ」
「しかも森さんの所には例のあの子供もいるしね。其の儘様子見て来るよ」
「気を付けるのだよ」
「うん。大丈夫だよ」
制服に着替えて家を出ると不安そうな顔をしている帆花君の姿があって
「お兄ちゃんと一緒にいれば大丈夫よ」
「え?」
「だけどね。私もこれから仕事なのだよ。問題は帆花ちゃんだ。何かあってからでは遅い
探偵社には事情を話してあるから連れて行くのは問題ないのだけれど」
如何や徹連れて行くかが問題だというのだろう。
「お兄ちゃんの事だから何か考えはあるのでしょう?」
「まぁね」
そんな中鳴ったクラクションに目線を上げると
「織田さん?」
「あぁ。国木田君はこの家の存在を知らないからねぇ。どうしたって使うのなら織田作になってしまう」
「そっか」
「茉白も途中まで送って行ってあげるよ。集合場所はどうせ探偵社に行くルートの中に入って居る」
「あ、そうなんだ」
帆花ちゃんを抱き上げてきてくれたお兄ちゃんに変わって車のドアを開けると
「悪いね織田作。こんな早くから」
「いや大丈夫だ。だが、あまり似ていないんだな」
「まぁ、大分年も離れているからね。でも帆花ちゃんは小さい頃の茉白によく似ている」
「そうか」
静かには知らせてくれている織田さんの隣に座っているあたしに
「しかし、太宰。そうしていると本当の親子にしか見えないが」
「そうかい?」
「あぁ」
後ろを見ると下を向いている旭陽君の姿があって
「旭陽君はお兄ちゃんがお父さんだったらどう思う?」
「え?」
恐る恐るお兄ちゃんの方を見た旭陽君は
「お兄ちゃんみたいなお父さんだったら僕も帆花のこともちゃんとに見てくれるんだろうって思ってはいます」
「うん」
「でも、お父さんたちのように自分たちが優先になってしまうんじゃないかって思っちゃうこともあります」
まぁそうなるよねぇ
駅前についた車はちらほらと同じ学校の人たちが揃ってきていて
「着いたぞ」
「ありがとう織田さん。お兄ちゃんも」
「いや大丈夫だよ」
車から降りると煩そうな人たちはまだ付いていない様だ
「終わったら迎えに行っても構わないが」
「ううん。大丈夫」
「そうか。なら気をつけろよ」
「ありがとう織田さん」
車のドアを閉めると其の儘探偵社の方に走って行ってしまった
「クフフ。不用心ですねぇ」
「何を言っているのですか?六道骸君」
「おや姿を見ていないのになぜ僕が六道骸だと言い切れるのですか」
「言い切れるに決まって居るでしょう?その喋り方は貴方しかいないのだから」
「おやおや」
六道骸君と一緒に来ていたのは沢田君たちも同じで
「ほ…本当に横浜にいたんだ」
「嘘だと思ってたぜ」
「嘘なわけないんだけどなぁ」
なんて言ったと同時にあたしのスマホがなって、画面にはお兄ちゃんの文字
「もしもし」
「茉白。森さんからの伝言だ」
「森さんからなんて珍し」
「この間茉白は健康診断をしているからしなくてもいいそうだよ」
「へぇ」
じゃあ、あの子の様子を見ながら帰ろうか
「それと帆花ちゃんは急に環境が変わったせいだろうってさ」
「そっか」
「気を付けて探偵社においで」
「うん」
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