16話
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お兄ちゃんが出て行ったのを確認した後、下を向いたままの子供たちに
「お前たちは両親とこいつら兄妹とどっちに居たい」
「え?」
「こいつら兄妹だって実際はお前たちの本当の兄妹だ。お前たちが子供だからと言って別に両親と一緒に居てもいいわけじゃねぇ」
「茉白ちゃんと一緒がいい」
「お父さんたち怖いの…でも、茉白ちゃんもあのお兄ちゃんも優しいから一緒に居たい」
「そう」
「そうか」
「初めてあんな温かいお風呂にも入らせてくれて、ふかふかのお布団で寝たんだよ」
「そうだな」
「中也君?」
「茉白、この家空き部屋あるか?」
「空き部屋?」
物置になっている使ってない部屋が3つはあるのは知ってる。この家の間取りは熟知している
「あるよ。掃除しなくちゃいけないけど」
「2つ開けられるな」
「まぁ」
「此奴等に使わせられるか」
「うん?」
でも何でそんなこと言うんだろう
「太宰は…あの木偶はなお前らを太宰の姓の名のもとに入れて来るぞ」
「「え!?」」
あー…成程。そういう事
「それなら早くしないといけないね」
「どういう事?」
「貴方達は津島の家から解放されてあたし達と同じ太宰の姓を名乗り今後は生活をする。お兄ちゃんはお爺様…つまりはあたしとお兄ちゃんに太宰の姓をくださった先生にお会いしに行っているの」
「何で?」
「分からない?あたし達と同じ扱いをされるのがお兄ちゃんには分かってしまったのよ。だからその前にお兄ちゃんは先手を打っただけの話。異能を制御しても、津島の家に帰ることはまずはない。其れだけははっきりと伝えておくわね」
「お父さんたちに会わなくてもいい?」
「会わなくていい。其れだけの事をあの人達はしてきたのだから」
「そっか」
ご飯を食べ終わらせた後、中也君の車に乗せられたあたし達
中也君は普段車に乗っているときには音楽しか効かないと言っていたのにまさかのDVDを懸けてくれるとは想像もしなかった
後部座席にいる子供たちは乗ったことのない高級車といい、DVDといい興奮状態だ
「先ずは」
そう言った中也君は美容室に連れて行ってくれて
「大丈夫?」
「あぁ」
中に入れば驚いている顔をしている美容室の人たち
「珍しいお客様をお連れなのですね?」
「まぁな。あの木偶の妹だ」
「あらあら」
「つっても今日は此奴等だ」
小さい2人を見た美容師さんは
「うんと可愛く仕立て上げましょう」
「1人は男だからな」
「え?」
まぁ無理もないか驚くのは。髪の毛も長い。来ている洋服だってきっと女の子の物だろう
「其れは失礼いたしました。ではこちらでお待ちください」
ソファーに腰かけると
「落ち着け」
「でも…」
「無理強いはしねぇだろ」
「え?」
「アイツらが気付いていないだけでここはポートマフィアのフロント企業の一部だ。俺が居て何の問題もねぇし茉白や太宰がいたってなんの不思議もねぇだろ」
そっか…
