16話
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「これで子供たちの位置を把握して監視していたんだろう。後で色々と手は打つさ」
「後で?」
「あぁ。だから君達は先にお風呂にしっかりと入っておいで。体を温めることも今の君たちには大事な事なのだよ」
お風呂場に無理矢理連れて行ったお兄ちゃんは電話を見ていて
「お兄ちゃん?」
「茉白。子供たちと此処にいられるかい?」
「あの人たちが突撃さえしてこなければ」
恐らく先程の子供用の携帯でこのお位置は特定されているかもしれないけど
「いや。きっとまだ特定はされていないだろう」
だけど何かを考えているお兄ちゃんは
「子供たちが出てきたら茉白も早めにお風呂に入ってゆっくり休み給え」
「へ?」
「まぁ一寸考えがあってね。この家の事を探偵社では織田作以外では乱歩さんと社長しか知らないから。少し織田作に協力してもらおうと思っていてね」
「いいなぁ…織田さんと一緒に居られて」
「近くには来てくれるよ」
知覚に来てくれる?
「じゃあ、戸締りはよろしく」
それだけ言い残して家を出たお兄ちゃんを確認するとすぐに施錠しておいて
雨戸も閉め、窓は確りと鍵もかけて子供達の服がない事に気が付いてお兄ちゃんに連絡を入れるとあたし達が寝てしまっていた間に調達してくれていたらしく子供服が男の子と女の子用で別れておいてあるのが分かった
「出たー!」
「温まったー」
そう出てきた子供たちはお兄ちゃんが勝ってくれていた洋服に興奮していて
「あたしもお風呂に入って来るね。何かあったらお風呂場まで来ても構わないから」
「「はーい」」
とは言ったもののやはりそれでもお兄ちゃんもいないせいもあって落ち着かずさっさと済ませてリビングに戻ると
リビングの隅っこで膝を立てて座っている子供たちの姿があって
「そんな隅っこにいなくても」
「だって」
「私たちがリビングで座ると怒るから」
リビングに座ると怒る?
「もしかして」
「お父さんも、お母さんも」
やっぱりか
「あのね?この家ではそんな事で怒ることもしないから」
テレビをつけるとよく分からないが今のは槍のアニメが映って居て
「見てもいい?」
「どうぞ」
2人揃ってテレビの前に座ってみているのを見ていると兄妹なんだなぁってつくづく実感させられてしまう
冷蔵庫を開けるとあたしん好きなメーカーのプリンが置いてあって。滅多に甘いものを食べるようなお兄ちゃんじゃないけれど
4個あるという事は食べてもいいのだろう。そう思ってプリンを取り出すと
「おいしそー」
「プリン好き?」
「食べた事無い」
はい?
「初めて見るの」
「食べていいわ」
あたしの分も合わせて子供達に食べて貰おうと2個だけ出すと
「おねーちゃんは食べないの?」
「いいのよ。貴方達が食べればいいわ。それにお兄ちゃんもそんな顔をさせるためにプリンを買っているわけでもないし。食べられる時には食べておいて全く構わないわ」
「ありがとう」
プリンを食べた後既に眠いのか旭陽君がウトウトし始めていて
急いで布団を用意すると布団に潜り込んでいった2人
「あったかいねー」
「元々布団って温かいでしょう?」
「薄いのしかなかった。家の中だからって」
「最悪だ」
