16話
名前を入れて読んでね
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
セーフハウスに帰って来たあたし達はまずは子供たちに食事もさせないといけないといけない事を与謝野さんに言われており
家にある材料でできるであろうポトフを煮込んでいる間に
「さて。茉白は探偵社で名前を紹介していたが」
「旭陽」
「帆花」
旭陽くんに帆花ちゃんか
あの人たちにしては珍しい名前を付けたものだ
「今は何歳?」
「7歳」
「7歳」
「2人とも?」
「はい」
「双子なので」
双子か
「茉白とは10歳。私とは15歳も離れているのだね」
「え?」
「そうだね。あたしは17歳。今は東京の学校に行っているけれど暫くはこっちにいるから。それとお兄ちゃんは22歳よ」
「お父さんたちには兄妹がいる年か聞いていなくて」
「ただ、年齢まで聞いていなくて」
成程ね
「あたしとお兄ちゃんがあの家を出されたのは8年前。其れ迄は津島で生活もしていたわ。異能力。この力が発現しなかったせいで追い出され、津島を名乗ることすら許されなかった」
「え?」
「茉白の言う通りだ。茉白を名乗ることすら許されなかったのだよ。私たちは。そしてある人に出会い、太宰という苗字を頂いた」
「お兄ちゃん」
「何だい?」
「お爺様に相談してみては?きっとこの子たちが津島に帰ってもいい事はないと思いますけど」
「そうだね。相談してみよう」
「あの」
「はい?」
「一体」
「貴方達の今後を話しているのですよ」
「僕たちの…今後?」
「そう。異能を制御した後の話ですが」
「茉白。もう少し子供たちを話しているよ」
「じゃあ、あたしはキッチンに入るね」
「あぁ」
あたしが立ち上がると女の子も立ち上がってあたしの後をついてきて
「どうかしたの?」
「女はいつでも立てるようにしろってお父さんが」
「そう。でもね?お兄ちゃんは貴方達と話がしたいと言っているの。旭陽君だけじゃない。帆花ちゃんの話だって訊きたいのよ」
「え?」
「だから此処に立つのはもっと先でいい。今はまだ子供のまま、子供らしくいて頂戴」
お兄ちゃんと旭陽君を見ていると本当に年の離れた兄妹なんだろうと思えるほどだ
「向こうにいていいわ」
「はい…」
お兄ちゃんの傍に行った帆花ちゃんを見ると昔のあたしを見ているようで
お鍋の中を見るといい匂いがしてきている。火を止めた後少し味を染み込ませようとそのままにしていると
「おいしそうな匂いがするねぇ」
