15話
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学校を出て社長と乱歩さんと歩いているときだった
「何で僕たちについてくる必要があるの。君」
「え?」
「茉白は相変わらず何処か抜けてるよね。僕と社長は最初から気づいていたのに」
社長と乱歩さんが最初から気づいていた?
「何故気づいていて何も言わなかった」
「何で?単純な事だろう。独立暗殺部隊から声が掛かって居る茉白が僕たちに何も言わないでついてきた。そりゃ疑問に思わないわけがない。あの太宰が僕たちの所に行けと言っても普段は絶対についてこない茉白がだ。何でだかわかるか」
「普段は絶対について行かない?」
「そうだ」
「きっと僕ら以上にポートマフィアの幹部である素敵帽子君たちには心を開いているから自分から寄っていく。けどまだまだ僕らはそこの域に達していないんだ」
そんな事無いんだけどなぁ
「そして僕らが此れから会う種田長官は茉白を光の下に出してくれる手助けをしてくれた人で、夏目先生は津島という使えない苗字ではなく太宰と名付けてくれ茉白がポートマフィアに入る前から心を開いていた人物だからだ」
「な…!」
「その2人と会うともなれば当然僕たちの方に来る。そして君たちの所には絶対に行かない」
「何故、絶対だと言い切れる」
「其れだけの時間をちゃんとに僕たちは過ごしている。4年前からね」
「そう言えば4年前に横浜で大きな戦争があったのは知って居るが」
戦争ね…
「あたしは思い出したくないかな」
「思い出したくないんじゃなくて話すつもりが茉白にはないんだよ」
「確かにそれはありますね」
「嘘だろ」
「じゃあ、何であんたらは」
「言っておくけど、乱歩さんあたし達よりも年上だからね?」
「「は?」」
「26歳ですもんね?」
「マジかよ」
「本当だよ。12年だ」
「「12年?」」
「探偵社を設立して12年ですね。14歳で乱歩さんは既に探偵社の看板を背負っていた。社長と一緒に」
「14…ってまだ中学じゃ」
「乱歩さんは学校は出ていないよ。出ていないっていう言い方は失礼かこの頭の良すぎることで追い出されていたんですっけ」
「そうそう」
「マジかよ」
「本当」
「乱歩、茉白。そろそろ行かねば間に合わないぞ」
「はいはい」
「はーい」
会食場に付くと既に長官とお爺様である夏目先生はついていて
「お客様をお連れ致しました」
「善く来たな」
「元気そうで何よりだ」
「はい。お久しぶりです。種田長官」
「相変わらずあの坊主にくっついているのか」
坊主?
「長官。茉白は今この東京に単身でいるんですよ」
「ほう単身とは珍しい」
「社長からの御願いじゃ断れないじゃないですか。其れに乱歩さんからはいつでも帰ってきていいっていうお達しもありますしね」
「そうか。学校は如何だ?」
「面白い人たちの集まりみたいで見ているのは楽しいですよ」
「そうか」
「まぁ過去の経歴が真っ白なあたしを怪しんでいる人もいますけど」
「それはそれは」
「でも普通はそれ以上の干渉はないと考えていたあたしが莫迦だったと思います」
「どういう意味だ」
「疑われていますよ今もなお。戸籍も何もかもが本当はないのではないかと。折角お爺様でもある夏目先生に太宰という立派な苗字を頂いたと言うのに」
「其れは辛い思いをさせてしまったのう。ならば家族構成だけでもさらけ出させるか」
え?
「何を言って」
「津島とは関係がないとは言い切れなくなってしまうが」
「儂らが上手く工面してやろう」
「太宰には言わなくても平気なの?」
「あの坊主は今更出したところで何も変わらん」
まぁ、其れがお兄ちゃんだし。変わられても困るけど
