13話
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お兄ちゃんと織田さんと一緒に家を出て直ぐだった
「何でまだいるんだい?」
“まだいる”?
お兄ちゃんと織田さんの目線の先には伊太利マフィアの面々と変な女の人2人
「我々が用があるのはそちらの女性です。貴方方ではありません」
女の人に指をさされたあたしは
「人に指をさされる筋合いはないのですが。ましてや断りも入れている人間に必要以上の執着をする」
「全く持ってみっともないねぇ。此れでは本当に茉白の過去の経歴を出さなくてはいけなくなってしまう」
「だが、それでは茉白を向こうに戻すと言っているようなものだぞ。太宰」
「其れは其れで心配なんだけどねぇ」
「あたし、探偵社から離れる心算なんてないんだけど」
「今の私たちは其れが普通だ」
「どういう意味なんだい?」
「そうよぉ」
「話すの面倒くさーい」
「同感」
「同じくだな」
「んな!?なんて可愛げのない娘なの!?」
「可愛げがなくて結構ですー」
時計を見ると
「げぇ」
「どうかしたのかい?」
「電話。入ってる然もD・Kと記載されている。これは国木田さんから。それに探偵社からも入ってるけど」
「うっわぁ」
「そろそろ、俺にも入ってきそうだな」
「だねぇ」
お兄ちゃんが白けた顔をして相手を見ると
「近いうちに茉白が君たちの勧誘を断って居るわけが分かるさ」
「何?」
「えー」
「茉白が話す気がなくとも“面倒な人間”がいることも知って居るだろう」
面倒な人間…魔神フョードル・ドストエフスキー
お兄ちゃんが過去に対峙している相手でもある。お兄ちゃんと同様、頭のいいアイツの事だ。すでに横浜に入るのかもしれない
「ね…ねぇ、茉白ちゃん」
そう言って来たのは沢田君で
「何?」
「学校には来るんでしょ?」
「こっちが落ち着いたら戻るけど」
「そっか」
探偵社に向かう時に
「まだ付いて来ているな」
「織田作迄気付くとは本当に彼らはマフィアなのかねぇ」
「さぁな。俺には何とも言えない。が」
が?
あたしの方を見て来た織田さんは
「茉白を狙ってくるとなれば話は別だ」
頭に手を当てて撫でてくれる織田さんは昔と変わらなくて
「何をしていても構わないが俺達の知らない所で変な勧誘をされているのも、知らない大人になって行くのも心苦しいな」
「織田作でもそんな事を思うのだねぇ」
「他の奴等だって同じだろう」
「どうかな」
そう言っているお兄ちゃんと織田さんはよく分からない
「変な勧誘?」
「伊太利のマフィアに勧誘されているだろう。今のように」
あ…
「其れこそ本当に太宰がポートマフィアの首領の座について色々と仕出かしそうだがな」
「あの人たちのようなマフィアに付くくらいなら寧ろそっちの方が安全だよね。でもそうなったら織田さんも戻されちゃうよ?」
「そうだな。だが、太宰の事だいくらでも作戦は立てられるだろう」
「そうだねぇ」
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