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組合との一件が終わった翌日。あたしはお兄ちゃんと一緒に探偵社にいた
「あ、でも茉白ちゃんがいるなら」
「いいですよ。其処は今は敦君の机ですから」
「だって。良かったじゃないか」
「ありがとうございます」
そして近くにいた国木田さんは相変わらずの理想主義者だ
「よし、完璧だ」
なんてまじまじと自分の手帳を見ている国木田さん
「今日のスケジュールは一段と過密ですね」
「ん?」
「軍警参謀本部のテロ対策会議に凶悪殺人事件の証言録取」
「他にも1分も遅れられない超重要案件が鈴なりだ」
「あぁ…いくら国木田さんでもこの予定を全部こなすのは流石に無理なんじゃ…」
「いや!」
そう言った国木田さんの背後が燃えていて
「我が魂を懸けて、この完璧なる予定を熟して見せる」
なんて言っている傍から茶々を入れ始められた国木田さん
「おい国木田。今日は食材買出しの日だ。一寸付き合って」
「すみませんが別の者に申し付けてください」
「茉白に持たせる気かい?なっさけない男だねぇ」
「国木田さん。情報屋からのタレコミです。爆弾入り旅行鞄を通行人に渡して起爆させるという無差別爆弾魔が…」
「帰ったら詳しく訊く」
「お兄ちゃんが喜んで行っちゃいそうな案件だね。でもそれだったら織田さんがあっという間に解除してくれそう」
「そうだな。何度爆弾の処理をしてきたことか」
織田さんは下級構成員だったポートマフィアの時代で爆弾処理もしていたくらいだ
「おぉー」
「国木田ぁ!駄菓子が無くなった」
「備蓄が給湯室の戸棚に少々。食べ過ぎにはご注意を」
きっと其れだけじゃ足りないだろうなぁ。なんて思っていると
「そして太宰!」
お兄ちゃん?
「いいか!今日は絶対に俺の予定を崩すなよ!」
「この命に代えても」
「邪魔する気満々だ」
「おっと。こんな阿呆に付き合っている暇はない」
時計を見た国木田さんは
「いかん。18秒の遅刻だ」と言って
ロボットのような足取りで、いつもの口調で
「それでは、行って参ります」
だけ言って、仕事に向かっていった
「茉白」
「んー?」
「駄菓子買いに行くの付き合ってよ」
「はーい」
駄菓子を買いに行くだけなのに、乱歩さんと出かけられるなんてそうそうあるわけじゃない
「茉白ちゃん、嬉しそうですね」
「あぁ。敦君たちは知らないか」
「何をです?」
「茉白は乱歩さんには4年前から心を開いているのだよ」
「え?だってその時期ってポートマフィアにいたんじゃ」
「あぁ。ポートマフィアにいた。4年前ある抗争に巻き込まれている最中に出会っているからな
その時に言われたらしい。すぐに会えると。恐らくずっと茉白は乱歩さんに心を開いているんだろう」
「そうだったんだ」
乱歩さんと入り口まで行くと
「行って来まーす」
「気を付けるんだよ」
「乱歩さんがいるから安心できますしね」
「あぁ」
探偵社を出ると、いつもの駄菓子屋さんに行くルートを通っていない事にすぐに気が付いて