11話
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「ククク…」
「お兄ちゃん」
「深手じゃねぇか」
でもお兄ちゃんに与謝野女医の異能力は効かないしなぁ
「あの触手、実に不思議だ」
「え?」
「異能力無効化が通じない」
「莫迦な!ありえんのか。そんな事?」
「お兄ちゃんの無効化に例外は無いとはいえ」
「そう。可能性は1つしかない。あれは異能力じゃないんだ」
異能力じゃない?
「はぁ?マジか…愉快な冗談だなぁ。おい!」
「お兄ちゃん、あれが異能力じゃないというのならアレは一体なに?」
ノソノソと歩きだしたお兄ちゃんはあたしに中也君のナイフを渡してきて
「頼んだよ」
「仕方がないなぁ」
「仕方がない。懐かしのやり方で行こう。作戦コード"恥と
「はあ?」
あ、物凄く嫌そう。この作戦中也君嫌いなんだよなぁ
「ここは"
「中也」
「ん?」
「私の作戦立案が間違っていたことは?」
「ないね」
「だろう」
「クソッ」
お兄ちゃんたちといる方向とは真逆に進んでいく変な男の人
「やぁ」
「ん?」
お兄ちゃんたちの方を向いた敵は
「敵を排除して…帰る」
帰る…か。なんて思っていると触手がお兄ちゃんたちの方向へ向かって行って
あたしのいる後方からは
「危ないっ」
「やっぱり帰って居なかったんだ」
「気づいていたのかお前」
「勿論。あたしだけじゃないあの2人も気づいているけれどね」
「「!?」」
「其れは驚きだね」
皆の後ろから2人来ていて。その内の1人は雲雀恭弥君。もう1人はお兄ちゃんが"跳ね馬"と呼んでいた"跳ね馬、ディーノ"
前を見るとお兄ちゃんの背後から触手を蹴って居る中也君の姿
「さて、と。あたしも仕事をするとしますか」
あの双黒がメディアや世間を騒がせていた時代の補佐の仕事はあたしがしていた
「お前の仕事?」
「そう」
あたしの手元にあるナイフをみて顔面蒼白になっているのは面白いけど、別にあたしはこれで人を殺すわけじゃない
これは中也君の愛用品。そして、今はあたしの仕事道具だ
敵の方に歩いて行くと
「き、危険だよ」
「どうかしらね。あたしよりも危険なのはあの2人。見ておくと良いわ。双黒と呼ばれたあの2人のコンビネーションを」
「前の男は囮?」
触手に乗っかった中也君は敵の体に手を突っ込んでいて其れを見た彼らは再び顔面蒼白。言葉にすらならないようだ
「何で」
「ん?」
「何で君は平気な顔をしていられる」
「もう見慣れてしまった光景だからですよ。犬猿の仲だと言うのにコンビを組ませたら右に出るものはいないでしょうね」
「!!」
中也君の方を見ると赤く光って居て
「重力操作」
相手は沈み中也君は重力で体が浮いている状態だ
「すげぇ」
「相変わらずかっこいいんだから。中也君」
「俺の異能力は触れたものの重力を操る。そのまま寝てろ、タコ」
下に降りて来た中也君に
「お見事ー!」
着地もし穢こうしてそのままお兄ちゃんの方を見た中也君は
「ったく。人を牧羊犬みたく顎で扱いやがって!」
「牧羊犬が居たら使うのだけれど、いないから中也で代用するしかなくてねえ」
そんな中触手がお兄ちゃんの包帯事自分の体の内部に持って行って
「莫迦だなぁ」
お兄ちゃんもその拍子に後方へ飛ばされていったのが確認できる
「太宰!」
「わぉ」
変な体に変わった敵を見て中也君ですら後方に押されてしまった
「おいおい、一体どういう冗談だ?」
「此れは人外の類だね」
「ん?」
お兄ちゃんの方を見ている中也君は驚きを隠せていないようだけど、まぁ、それはこちらも変わりはない。驚いていないのはあたしだけだろう
お兄ちゃんが何かを言ったのだろう
「何言ってやがる!てめぇがこんな所で!」
そう言った声が聞こえたのだ。でも次の瞬間隠していた腕を普通に取り出したお兄ちゃんに殴りかかろうとした中也君
「こりゃ、本格的にまずいかな」
「え?」