11話
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敦君と別れてお兄ちゃんと横浜を歩いているときだった
「茉白」
「んー?」
足を止めたお兄ちゃんとあたし。後ろにいる彼らをどうするかをなんてお兄ちゃんの頭の中では出来上がっているのだろう
「少しより道するよ」
「うん」
わき道に入ってすぐに泊まったお兄ちゃんとあたし。まぁ少しの人ごみから消えればどうなるかなんてわかり切っているけれど
「あれ?」
「何処に行った?」
「確かに歩いていたはずなんだけど」
「クフフ。そのうち出てくるのでは」
その内ねぇ
なんて話が聞こえて来ていて
足音が近づいてきた次の瞬間、お兄ちゃんが脇道から出て行ったのだ
「やぁ」
「あれ?貴方は」
「誰だ。てめぇ」
「年上の方に対する話し方がなっていないですね」
あたしもお兄ちゃんの後に出て行くと
「時に茉白」
「ん?」
「彼らに
「横浜の駅でいったん巻いたけど。あたしを見つけ出すのに2日かかったんですって」
「おやおや」
「何故、東京の駅からずっと僕が一緒だったのを分かって居るのですか」
「分かるよ。君たちの服装の乱れ、髪型、そして靴だ」
「「靴?」」
お兄ちゃんの言葉に下を見た彼らの靴は2日間の間に汚れ切って居て
「靴は一寸やそっとじゃ其処までは汚れない。茉白が私の所に駆け寄ってきたあの時にようやく見つけたのだろう」
「!?」
「流石はお兄ちゃん。だってあたしそのちょっと前まで乱歩さんたちと一緒にいたんだから見つかるはずがないでしょう?
それに戻ってきたあたしを最初に見つけたのは社長だもん」
「流石は社長だね」
「うん」
「一体どういう…」
「其の儘でしょ」
「え?」
「あたしが横浜について六道骸君に言ったのはあたしをあの人ごみの中で探し出せるか。でもたかがあたし1人を探し出すのに2日間かかっているあなた達と同じ人込みで同じ条件を出しても、探偵社の皆は1日かからずにあたしを見つけ出すことが出来る」
「え?」
「其れだけの、絶対に敵に回したくないプレーンの持ち主が2人もいる。その内の1人が此処にいるお兄ちゃんだし
それにお兄ちゃんは
その言葉に驚きを隠せていないのも事実なのだろう
恐らくは最初から気づいていたことに驚きを隠せないのだろうけど
「敦君もそろそろ社長と会って話をしてる頃かな」
「だろうねぇ。明日の朝には姐さんも開放をする。其れまでにあの人に手紙を書かなくちゃいけない。君たちと一緒に居てあげられるほど私たちは暇ではないのだよ」
「じゃあ、そいつがリングの所持者だって言ってもか」
「拒否しただろう。伊太利に連れて行くことはほぼ不可能に近いのだよ」
「んだと?」
「我々は異能特務課によってある番号が振られている。勝手にその対象が海外に消えたとなれば国内の人間総出で探し出さなくてはならない」
「どういう」
「其の儘の意味でしょ」
スマホで空いている宿を探し出すと予約を入れたあたし
「宿を取ったから、今日はそこに止まって明日東京に帰って」
「な!?」
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