奇跡的に一年前に出会った、ポニーテールの女の子が、

活発的な空澄だと知ったのは最近で、もっと彼女に

ついて知りたくなってしまう。

空澄の友達曰く、中等部の頃の空澄は

美術部の先輩に片想いしていて、振り向いてもらう為に

ポニーテールだったみたいだ。

それを聞いた俺は健気な空澄に心惹かれていった

―――でも、今は決定的に一年前と違う。

去年と違って、今年は手の届く所にいて、俺の存在を認識して

部の手伝いという形だけれど、傍にいる。

"幸村君"って呼ばれるだけで、舞い上がって言葉が出なくなるんだ

空澄に会うと今にも気持ちを伝えたくなる、

でも、まだ早い。

もっと空澄に俺という存在を印象づけないとね？

最終的に空澄の方から気持ちを聞きたい、

空澄に心の底から好きになって貰いたいんだ―――