~東の神子姫~

―おまけスキット―


~騎士の振る舞い~

デュー「あの門番と話していた時は別人のようだったな、オグマ」
イシェルナ「ホ~ント、ビシッとしてかっこよかったわよん♪」
オグマ「え、あ……」
デュー「騎士と話すと昔を思い出すのか?」
オグマ「……そう、だな。
なんというか、条件反射だった」
ミレニア「向こうも条件反射で敬礼してたしのぅ」
オグマ「知らないうちに、染みついていたのかもな……」
イシェルナ「向こうは向こうで違うモノが染みついてたみたいだけど」
ミレニア「うむ、ありゃ下っ端じゃの」
デュー「…………」



~神子姫とは~

デュー「神子姫、というが女しか予知は出来ないのか?」
オグマ「確か、代々女性ばかりだと聞いているが……」
ミレニア「むむぅ……不思議なもんじゃのぅ」
フィノ「けど稀に男性もいましたよ」
イシェルナ「そうすると神子"姫"じゃないわよね?」
フィノ「いえ。男性は男性で神子姫です」
デュー「男の神子姫……」
ミレニア「まさかいちいち変えるのめんどいからそのまま、とかかの?」
フィノ「まぁ、そういう名称ですから……わたし達はあまり深く考えていません」
ミレニア「そういうものなんじゃの」
デュー「それで納得出来るのか……」



~フォンダンシティへ~

イシェルナ「結局逆戻りなのね~」
ミレニア「仕方ないじゃろ。障気の中を歩くにはどうしても蛍煌石の力が必要じゃ」
デュー「イシェルナも知っていたんだろう?」
イシェルナ「え?
そんなの知らないわよ」
シュクル「は?」
デュー「ならどうやって行くつもりだったんだ?」
イシェルナ「えーとぉ……………………気合で☆」
シュクル「アホか貴様! 気合でどうにかなるならとっくにしとるわ!!」
イシェルナ「あ、やっぱり?」
デュー「……危ない所だったな」
フィノ「は、はい……」



~大きな杖~

オグマ「先程から気になっていたのだが……その杖は重くはないのか?」
フィノ「慣れてますから。儀式の時には振り回して舞ったりするんですよ」
デュー「慣れてるって……ちょっと貸してみろ」
フィノ「はい、どうぞ」
デュー「!?……や、やっぱり結構重いぞ」
イシェルナ「デュー君が言うんだから相当ね。神子姫はみんなそんな重い杖を持っているの?」
フィノ「あ、いきなり最初からは持てませんよ。小さく軽いものから少しずつ慣らしていくんです」
ミレニア「まるで忍者じゃの~」
デュー「ニンジャ?」
オグマ「成長の早い木を植えて毎日跳び越える、という話だな」
デュー「毎日の積み重ね、か……」
イシェルナ「それでムキムキにならないのが不思議よね~」
シュクル「ポイントはそこなのか……?」



~フィノの占い~

イシェルナ「フィノちゃんは占いが出来るのよね?」
フィノ「あ、はい」
ミレニア「やってみせて欲しいのぅ☆」
フィノ「いいですよ。

………………

はい、こんなの出ました♪」
ミレニア「何て出たのじゃ?」
フィノ「金運が好調。幸運の鍵は赤い本の間、です☆」
イシェルナ「赤い本? あ、それあたしのヘソクリの隠し場所だわ」
ミレニア「うむむ、恐るべし……」
デュー(ていうか、ヘソクリしていたのか……)



~ライバル?~

フィノ「シュクル君……」
シュクル「ち、近寄るなっ!」
ミレニア「あれ以来この追いかけっこをよく見るのぅ……」
シュクル「オグマ、余をかくまえ!」
オグマ「え?」
フィノ「ああっ! オグマさん……もふもふしてズルいです……」
オグマ「い、いや、私はその……」
ミレニア「オグマに助けを求めるか」
デュー「消去法、だろうな。一番安全だと判断したんだろ」
イシェルナ「オグマかデュー君か、でしょうね」
フィノ「まさかのライバル出現ですか……ですがわたしは諦めません、もふるまでは!」
オグマ「もふる? フィ、フィノ……目が怖いんだが……」
ミレニア「そこでシュクルを引き渡せば自分は助かるんじゃがの」
デュー「よほどのお人好しか、混乱して選択肢が浮かばないか……」
シュクル「そこの傍観者ども!
見てないで助けぬかぁぁぁ!!」
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