その他SS
『ようこそ、異世界の勇者様……』
「おお、アニメとかでよく見たやつ……まさか俺が、異世界を救う勇者に!?」
『話が早くて助かります、勇者様。それではこの世界に伝わる伝説の衣装を授けます』
「おおおおお! こっ、これはっ……!」
『その身を包む赤き衣……ああ、まさしく情熱の勇者……』
「絶妙にダサカッコイイ柄の入った真っ赤な全身タイツに顔までばっちり隠したこの衣装、これは……これは、まさしく……」
『燃え上がる熱き炎!』
「情熱の勇者、勇者レッド!」
『一瞬にして決めポーズまで……まるで最初から知っているかのような動きですわね!』
「うん、まあ日曜朝とかに、ね……」
『さすがです勇者様!』
「これ、他に勇者ブルーとか勇者ピンクとかいたりしない?」
『まあ、どうしてそれを!?』
「うん、まあ、なんとなく……」
『魂に刻まれし記憶……選ばれし勇者様はやはり勇者としての資質をお持ちなのですね!』
「えっと、たぶん俺の世界だと結構な割合で資質持ってることになるなそれ」
『ゆ、勇者だらけ……なんという世界なのでしょう!』
「で、これどうやって変身解くの?」
『変身、とは?』
「いやいくらなんでもファンタジー世界をヒーロースーツでうろつくのは目立ちまくるっていうか」
『その衣装はもはや勇者様の体の一部。常に貴方の体を包み、力を授けるでしょう……』
「待って」
『はい?』
「ち、チェンジ! リターン! クーリングオフっ!」
『まあ勇者様、何の呪文ですの?』
「いいから戻せぇ!」
『で、ですがそれは伝説の……』
「このファンタジー世界において真っ赤なヒーロースーツ姿でうろつく男は勇者以前にめちゃめちゃ怪しいだろ!」
『……ちえ』
「ちえとか言うな!」
『かっこいいのに……』
「わかってないな。普段は一般人に紛れていざという時変身するのがかっこいいんだよ」
『……!』
「わかったら、元に戻してくれるな?」
『はい!』
「やたらチョロくてなんか心配になる女神様だな……」
『あ、申し遅れました。わたくしは女神シレイカーン。勇者様、よろしくお願いします』
「し……司令官ーーーー!?」
「おお、アニメとかでよく見たやつ……まさか俺が、異世界を救う勇者に!?」
『話が早くて助かります、勇者様。それではこの世界に伝わる伝説の衣装を授けます』
「おおおおお! こっ、これはっ……!」
『その身を包む赤き衣……ああ、まさしく情熱の勇者……』
「絶妙にダサカッコイイ柄の入った真っ赤な全身タイツに顔までばっちり隠したこの衣装、これは……これは、まさしく……」
『燃え上がる熱き炎!』
「情熱の勇者、勇者レッド!」
『一瞬にして決めポーズまで……まるで最初から知っているかのような動きですわね!』
「うん、まあ日曜朝とかに、ね……」
『さすがです勇者様!』
「これ、他に勇者ブルーとか勇者ピンクとかいたりしない?」
『まあ、どうしてそれを!?』
「うん、まあ、なんとなく……」
『魂に刻まれし記憶……選ばれし勇者様はやはり勇者としての資質をお持ちなのですね!』
「えっと、たぶん俺の世界だと結構な割合で資質持ってることになるなそれ」
『ゆ、勇者だらけ……なんという世界なのでしょう!』
「で、これどうやって変身解くの?」
『変身、とは?』
「いやいくらなんでもファンタジー世界をヒーロースーツでうろつくのは目立ちまくるっていうか」
『その衣装はもはや勇者様の体の一部。常に貴方の体を包み、力を授けるでしょう……』
「待って」
『はい?』
「ち、チェンジ! リターン! クーリングオフっ!」
『まあ勇者様、何の呪文ですの?』
「いいから戻せぇ!」
『で、ですがそれは伝説の……』
「このファンタジー世界において真っ赤なヒーロースーツ姿でうろつく男は勇者以前にめちゃめちゃ怪しいだろ!」
『……ちえ』
「ちえとか言うな!」
『かっこいいのに……』
「わかってないな。普段は一般人に紛れていざという時変身するのがかっこいいんだよ」
『……!』
「わかったら、元に戻してくれるな?」
『はい!』
「やたらチョロくてなんか心配になる女神様だな……」
『あ、申し遅れました。わたくしは女神シレイカーン。勇者様、よろしくお願いします』
「し……司令官ーーーー!?」