トランシュ「一度は騎士団を離れた貴方も、今ではすっかり騎士団の一員ですね」
オグマ「そうだな。あの旅を始める前は、また戻ることになるなんて思わなかった」
トランシュ「貴方ほどの人が騎士団にいてくれたら心強いと、僕も何度も勧誘しましたっけ」
オグマ「ああ。洗剤もおつけしますから、なんて言われたこともあったな」
トランシュ「僕も本気でしたから」
オグマ「けれども結局は自分の意思で騎士団に戻った。昔の私は、自分などいても何の役にも立たないと決めつけていたんだけどな」
トランシュ「あんなに強い貴方が……」
オグマ「私は強いんじゃない。“強くなった”んだ」
トランシュ「オグマさん……」
オグマ「戻ろうと思ったのも、旅をしてその考えが変わったからで……だから、その……」
トランシュ「はい？」
オグマ「……て、定期的に洗剤を送ってこなくても、私はもう騎士団から離れないぞ？」
トランシュ「あはは、僕は有言実行がモットーなんですよ」
オグマ「いや、助かるが私が戻ったのは私の意思で……」
デュー「英雄王サマから直々に定期的に洗剤を贈られる騎士ってスゲエよなあ」
オグマ「デュー……面白がっているだろう」
デュー「面白くないワケがねーだろ」