41~シブースト村のアイドル~
~のどかな村シブースト~
パンキッド「いいところだねぇ。ゴチャゴチャしてなくてのどかで」
ブオル「俺も昔仕事でしばらく滞在したことあったけど、あたたかさは変わらないなあ」
モカ「ここは野菜が美味しいんだよ。というか、それくらいしかないんだけど」
クローテ「お前、野菜は嫌いだろう?」
カカオ「えっ、まさかモカが王都で暮らしてるのって……」
モカ「いやいや、ちゃんと魔学研究所目当てでもあるからね?」
パンキッド「目当て、でも?」
クローテ「やっぱり、そっちの理由もあったんだな」
モカ「ははは……ここにいるとメニューがマジで野菜三昧なんだもん。おまけに野菜の味が濃い!」
カカオ「逃げるほど嫌なのかよ」
クローテ「まったく……」
~思い出されて~
ブオル「のんびり落ち着くところだなあ」
カカオ「おっさん、妙に背景とマッチしてんな」
ブオル「はっはっは、自分でもそう思う!」
パンキッド「王都の貴族サマなんだよね、たしか……」
ブオル「そっちが似合ってない自覚はあるさ……にしても、元気なちびっこがいっぱいでいいなあ」
クローテ「……」
ブオル「クローテ?」
クローテ「あっ、いえ、なんでもありません」
カカオ「……屈託のない笑顔、思い出すよな」
クローテ「なっ、違う、私はガレのことなんかっ」
アングレーズ「あら、まだ誰もガレ君のこととは言ってないわよ」
クローテ「う……」
ブオル「いつの間にか、すっかり仲間だもんな。そうでなくても心配だけど」
カカオ「最初は一番仲良くなれなさそうだったのになあ」
クローテ「う、うるさい」
ブオル「また見られるさ。あの人懐こい笑顔をな」
カカオ「だから、そのためにも……」
クローテ「……わかっている。待っていろ、あのバカめ」
~孤児院から学校へ~
アングレーズ「この学校は孤児院だったのね」
モカ「今は魔物に親殺された子供もだいぶ減ったからさ。人が多い王都にはまだ孤児院あるけど、ここはもう必要なくなっちゃって」
ランシッド『災厄の眷属は何度か大量発生していたからね。その時代は各地で孤児が増えてたんだ』
ブオル「辛いもんですね……」
ランシッド『この二十年で時代は変わってきてる。より住み良く、生きやすくね』
パンキッド「それを作ったのが、英雄……?」
ランシッド『ひと握りの英雄だけじゃ世界は変えられないよ。みんなで少しずつ変えようと動いた結果さ』
ブオル「それが、俺が守った先の未来……か」
カカオ「おっさん?」
ブオル「いや、いい時代だなと思ってさ」
~魔術の勉強~
パンキッド「うー、頭痛ーい」
カカオ「急に勉強会が始まるんだもんなあ」
クローテ「勉強って程でもないぞ。基礎中の基礎だ」
パンキッド「クローテはともかく、メリーゼはアタシの仲間かと思ってたよ」
メリーゼ「わたしも魔術使えますから」
クローテ「メリーゼは応用もできるから、むしろしっかり魔術の構造を理解してるぞ」
パンキッド「あー、そういやそうだった……」
モカ「これでよく今まで仲間にパン姐の攻撃が当たらなかったねぇ」
クローテ「味方に攻撃しないように撃っていたのか?」
パンキッド「いや、ただ撃つ時『敵はブッ潰す!』って感じだったから、それじゃないかなあ?」
モカ「わあ、シンプル……」
クローテ「味方に当たらない配慮ではなく、敵だけを攻撃するように、か……」
メリーゼ「なるほど、そういうやり方もあるんですね……」
カカオ「なんか、パンキッドらしいな」
パンキッド「へへっ、そう?」
~ミレニア先生~
ランシッド『ミレニア先生、かあ』
ミレニア「なんじゃ、なんか文句あるんか」
ランシッド『いやいや、なんかミレニアらしいよねって』
清き風花『もともとシブースト村のお姉ちゃんでしたしね』
ミレニア「まあのう。孤児院の先生から気づいたらそのまま学校の先生じゃ。わんぱく坊主に囲まれて、ちと体力がいるがのう」
モカ「勉強だってめんどくさがるだけでちゃんとすればできる奴だからな、ってパパが言ってた」
ミレニア「それ、デューが言うんかいって感じじゃがの」
ランシッド『あはは……似た者夫婦だよね、ほんと』
ブオル「なんというか……二人揃ったら強烈そうだ……」
~ほむらのおじさん~
豪腕の焔『ぬはははは! 今日も俺様人気者ォ!』
清き風花『すっかり子供達と馴染んでいますね』
ランシッド『けど、怖がられなかったのかい?』
モカ「普通に考えて燃え盛るマッチョとか怖いよねぇ」
メリーゼ「そうですか? 素敵だと思いますけど」
モカ「メリーゼ姉ぇ、マジ!?」
豪腕の焔『んー、まあ最初は確かに怖がられたさ。何もない所から急に現れたしな』
ミレニア「マッチョ以前にオバケとか言われとったからのう」
豪腕の焔『けど、ギャン泣きするガキどもを必死であやしたらなんか懐かれちまって』
ランシッド『あやす……?』
豪腕の焔『火の玉でお手玉して見せたり、いないいないばぁーってやったりな』
清き風花『そ、想像が……』
メリーゼ「きっと焔さんの優しさが伝わって、怖くないってわかってくれたんですね」
ブオル「子供はよく見てるからな」
豪腕の焔『ぬはは! うちのガキどもは賢いからな!』
清き風花『なんだか誇らしげですけど……』
ランシッド『蒼雪の舞姫が見たらウザがりそうだね』
パンキッド「いいところだねぇ。ゴチャゴチャしてなくてのどかで」
ブオル「俺も昔仕事でしばらく滞在したことあったけど、あたたかさは変わらないなあ」
モカ「ここは野菜が美味しいんだよ。というか、それくらいしかないんだけど」
クローテ「お前、野菜は嫌いだろう?」
カカオ「えっ、まさかモカが王都で暮らしてるのって……」
モカ「いやいや、ちゃんと魔学研究所目当てでもあるからね?」
パンキッド「目当て、でも?」
クローテ「やっぱり、そっちの理由もあったんだな」
モカ「ははは……ここにいるとメニューがマジで野菜三昧なんだもん。おまけに野菜の味が濃い!」
カカオ「逃げるほど嫌なのかよ」
クローテ「まったく……」
~思い出されて~
ブオル「のんびり落ち着くところだなあ」
カカオ「おっさん、妙に背景とマッチしてんな」
ブオル「はっはっは、自分でもそう思う!」
パンキッド「王都の貴族サマなんだよね、たしか……」
ブオル「そっちが似合ってない自覚はあるさ……にしても、元気なちびっこがいっぱいでいいなあ」
クローテ「……」
ブオル「クローテ?」
クローテ「あっ、いえ、なんでもありません」
カカオ「……屈託のない笑顔、思い出すよな」
クローテ「なっ、違う、私はガレのことなんかっ」
アングレーズ「あら、まだ誰もガレ君のこととは言ってないわよ」
クローテ「う……」
ブオル「いつの間にか、すっかり仲間だもんな。そうでなくても心配だけど」
カカオ「最初は一番仲良くなれなさそうだったのになあ」
クローテ「う、うるさい」
ブオル「また見られるさ。あの人懐こい笑顔をな」
カカオ「だから、そのためにも……」
クローテ「……わかっている。待っていろ、あのバカめ」
~孤児院から学校へ~
アングレーズ「この学校は孤児院だったのね」
モカ「今は魔物に親殺された子供もだいぶ減ったからさ。人が多い王都にはまだ孤児院あるけど、ここはもう必要なくなっちゃって」
ランシッド『災厄の眷属は何度か大量発生していたからね。その時代は各地で孤児が増えてたんだ』
ブオル「辛いもんですね……」
ランシッド『この二十年で時代は変わってきてる。より住み良く、生きやすくね』
パンキッド「それを作ったのが、英雄……?」
ランシッド『ひと握りの英雄だけじゃ世界は変えられないよ。みんなで少しずつ変えようと動いた結果さ』
ブオル「それが、俺が守った先の未来……か」
カカオ「おっさん?」
ブオル「いや、いい時代だなと思ってさ」
~魔術の勉強~
パンキッド「うー、頭痛ーい」
カカオ「急に勉強会が始まるんだもんなあ」
クローテ「勉強って程でもないぞ。基礎中の基礎だ」
パンキッド「クローテはともかく、メリーゼはアタシの仲間かと思ってたよ」
メリーゼ「わたしも魔術使えますから」
クローテ「メリーゼは応用もできるから、むしろしっかり魔術の構造を理解してるぞ」
パンキッド「あー、そういやそうだった……」
モカ「これでよく今まで仲間にパン姐の攻撃が当たらなかったねぇ」
クローテ「味方に攻撃しないように撃っていたのか?」
パンキッド「いや、ただ撃つ時『敵はブッ潰す!』って感じだったから、それじゃないかなあ?」
モカ「わあ、シンプル……」
クローテ「味方に当たらない配慮ではなく、敵だけを攻撃するように、か……」
メリーゼ「なるほど、そういうやり方もあるんですね……」
カカオ「なんか、パンキッドらしいな」
パンキッド「へへっ、そう?」
~ミレニア先生~
ランシッド『ミレニア先生、かあ』
ミレニア「なんじゃ、なんか文句あるんか」
ランシッド『いやいや、なんかミレニアらしいよねって』
清き風花『もともとシブースト村のお姉ちゃんでしたしね』
ミレニア「まあのう。孤児院の先生から気づいたらそのまま学校の先生じゃ。わんぱく坊主に囲まれて、ちと体力がいるがのう」
モカ「勉強だってめんどくさがるだけでちゃんとすればできる奴だからな、ってパパが言ってた」
ミレニア「それ、デューが言うんかいって感じじゃがの」
ランシッド『あはは……似た者夫婦だよね、ほんと』
ブオル「なんというか……二人揃ったら強烈そうだ……」
~ほむらのおじさん~
豪腕の焔『ぬはははは! 今日も俺様人気者ォ!』
清き風花『すっかり子供達と馴染んでいますね』
ランシッド『けど、怖がられなかったのかい?』
モカ「普通に考えて燃え盛るマッチョとか怖いよねぇ」
メリーゼ「そうですか? 素敵だと思いますけど」
モカ「メリーゼ姉ぇ、マジ!?」
豪腕の焔『んー、まあ最初は確かに怖がられたさ。何もない所から急に現れたしな』
ミレニア「マッチョ以前にオバケとか言われとったからのう」
豪腕の焔『けど、ギャン泣きするガキどもを必死であやしたらなんか懐かれちまって』
ランシッド『あやす……?』
豪腕の焔『火の玉でお手玉して見せたり、いないいないばぁーってやったりな』
清き風花『そ、想像が……』
メリーゼ「きっと焔さんの優しさが伝わって、怖くないってわかってくれたんですね」
ブオル「子供はよく見てるからな」
豪腕の焔『ぬはは! うちのガキどもは賢いからな!』
清き風花『なんだか誇らしげですけど……』
ランシッド『蒼雪の舞姫が見たらウザがりそうだね』