51:苦き想い出の地
千年前に暴れ回った強大な魔物“災禍”が、今まさに復活しようとしている。
南大陸の地下坑道に眠る地の災禍を倒したエイミたちは、そのまま次の災禍の居場所を目指して翼の聖獣フリュエラの背に乗り飛び立った。
「残りの災禍は七体……後になるほど強くなる点と、近隣の人々の危険を考えると、どこから回るのが正解なのでしょうか?」
「うーん、より人が住んでるところに近い場所かしら?」
「割とどこもどっこいどっこいな気がするなぁ。それに精霊と出会った場所がそのまま災禍の封印場所とも限らないから……」
モーアンはそう言いながら地図を広げ、自分が住んでいる場所であるルクシアルを指すと、そこから斜めに指を滑らせた。
「ここの洞窟は覚えてる? ルクシアルに来る場合だいたいの人が通ることになるんだけど」
『ああ、アンタが足を滑らせて落っこちかけてた』
「そこは忘れて!」
ミューに恥ずかしい過去をほじくり返されそうになり、慌てて咳払いをするモーアン。
旅に出ようと意気込んでみたもののルクシアルを出てすぐの洞窟で足を滑らせて危うく冒険が終わりかけたそれは、今でも思い出すと顔が熱くなるものだ。
「この洞窟には一箇所立ち入り禁止の看板が立てられて、女神像に守られている場所があるんだ」
「そういやそんなのあったなあ。もしかしてそこが?」
「うん。うっすらそういう話を聞いてるよ」
まあ好奇心で一回入って大変な目に遭ったことがあるんだけどね、とモーアンが内心で呟く。
「同じ洞窟内だけど女神像に仕切られたその中は更に入り組んでいて、魔物も比べものにならないくらい強い。入る時にはしっかり準備しようね」
「って話を聞いたの?」
「……って話を聞いたの。決して入ったりしてないからね?」
ふぅん、と目を細めるサニーや、シグルスにプリエール辺りはなんとなく察していそうだ。
それはさておき、災禍の封印場所として具体的な地名が出たのは目的地を決めるのに丁度良いと言えるだろう。
「それじゃあ次はそこに行こうぜ」
「そうですね。ではフリュエラさん、洞窟に……いえ、ルクシアルに降り立ちましょう。あれからいろいろと気がかりですし」
《りょーかい。任せたまえ!》
つい最近、自動人形による襲撃を受けたことと紆余曲折あって禁呪の魔法士ケイオスについていた神官ノクスがようやく戻ってきたこと。
あまりのんびりしている暇はないが、近くまで来るならついでに様子を見ていこうというエイミの提案でルクシアルへ向かうこととなった。
南大陸の地下坑道に眠る地の災禍を倒したエイミたちは、そのまま次の災禍の居場所を目指して翼の聖獣フリュエラの背に乗り飛び立った。
「残りの災禍は七体……後になるほど強くなる点と、近隣の人々の危険を考えると、どこから回るのが正解なのでしょうか?」
「うーん、より人が住んでるところに近い場所かしら?」
「割とどこもどっこいどっこいな気がするなぁ。それに精霊と出会った場所がそのまま災禍の封印場所とも限らないから……」
モーアンはそう言いながら地図を広げ、自分が住んでいる場所であるルクシアルを指すと、そこから斜めに指を滑らせた。
「ここの洞窟は覚えてる? ルクシアルに来る場合だいたいの人が通ることになるんだけど」
『ああ、アンタが足を滑らせて落っこちかけてた』
「そこは忘れて!」
ミューに恥ずかしい過去をほじくり返されそうになり、慌てて咳払いをするモーアン。
旅に出ようと意気込んでみたもののルクシアルを出てすぐの洞窟で足を滑らせて危うく冒険が終わりかけたそれは、今でも思い出すと顔が熱くなるものだ。
「この洞窟には一箇所立ち入り禁止の看板が立てられて、女神像に守られている場所があるんだ」
「そういやそんなのあったなあ。もしかしてそこが?」
「うん。うっすらそういう話を聞いてるよ」
まあ好奇心で一回入って大変な目に遭ったことがあるんだけどね、とモーアンが内心で呟く。
「同じ洞窟内だけど女神像に仕切られたその中は更に入り組んでいて、魔物も比べものにならないくらい強い。入る時にはしっかり準備しようね」
「って話を聞いたの?」
「……って話を聞いたの。決して入ったりしてないからね?」
ふぅん、と目を細めるサニーや、シグルスにプリエール辺りはなんとなく察していそうだ。
それはさておき、災禍の封印場所として具体的な地名が出たのは目的地を決めるのに丁度良いと言えるだろう。
「それじゃあ次はそこに行こうぜ」
「そうですね。ではフリュエラさん、洞窟に……いえ、ルクシアルに降り立ちましょう。あれからいろいろと気がかりですし」
《りょーかい。任せたまえ!》
つい最近、自動人形による襲撃を受けたことと紆余曲折あって禁呪の魔法士ケイオスについていた神官ノクスがようやく戻ってきたこと。
あまりのんびりしている暇はないが、近くまで来るならついでに様子を見ていこうというエイミの提案でルクシアルへ向かうこととなった。
