勇者S物語4

 勇者の血を引く者同士の対決……

 真の勇者にふさわしいのはどちらなのか?

戦士「よくわからん対決が始まったなぁ……」

魔王「ふふ、だがあやつも人並みにムキになる事があるようだな」

大魔王「勇者様ー! そんな勇者もどき軽くひねっちゃって下さーい!」

勇者B「大魔王の黄色い声援を浴びる勇者って……」

勇者「気にするな、ただのオプションだ」

大魔王はゾクゾクしていr(略)

勇者B「…………とにかく、早く白黒ハッキリつけるか」

 勇者Bは剣を取り出した!

 戦士はすかさず止めに入った!!

戦士「危ないからしまいなさい!」

勇者B「へ? だって勝負といえばコレだろう?」

戦士「お前のためを思って言ってるんだ! 悪い事言わないから別の勝負にしなさい!!」

魔王「ゆ、勇者の素養が単純な力だけで決まる訳ではないからな!」

勇者B「う……わ、わかった……」

勇者「……チッ」

戦士「はいそこ舌打ちしない。やるなら勝負になるモノで相手してやれよ?」

勇者「……うるさい。なら何で叩き潰せばいいんだ?」

勇者B「叩き潰す前提!?」

戦士「うーん……普通の勝負になりそうなものかぁ……料理対決とか?」

魔王「一気にほのぼのしたな」

大魔王「余を罵る言葉責め対決とか……」

戦士「誰得!?」

魔王「お前が罵られたいだけだろう!!」

勇者「ふん、くだらん。いい加減飽きたぞ」

勇者B「飽きるの早っ!」

勇者「ムカつくガキには灸を据えたい所だが……そもそも全力で手加減しないといけない勝負などやってもつまらんからな」

勇者B「な、なめるな! 僕は勇者の血を引く……」

勇者「潜ってきた修羅場の数が違うんだよ」

勇者B「ぐっ……」

勇者「ガキは帰って勇者物語の絵本でも読んでいろ」

勇者B「う、うわーん! 覚えてろよー!!」

 勇者Bは逃げ出した!

 勇者は戦いに勝利した!!

魔王「意外に呆気なかったな」

大魔王「さすがは勇者様……」

戦士「お前にしちゃ、やけに穏便に済ませたな」

勇者「……朝メシが冷める。そう言ったのはお前だろう?」

戦士「まぁ、な」

魔王「これにて一件落着、だな」
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