勇者S物語3
『魔王になってくる』
そう書き置きを残して勇者は姿を消した。
そしてその直後、世界は再び混乱に包まれた。
戦士「っていうか魔王はここにいるだろ!? なんで魔物が暴れてんだよ!」
魔王「あの子達は結構流されやすいのだ……きっと勇者の強さに奴を新たな主人と認めたのだろう」
戦士「もっと自分をしっかり持てよ!」
魔王「……面目ない」
そんなやりとりをしながら二人が向かったのは……
大魔王「いらっしゃいませー♪」
二度目の戦いの時に勇者(もちろん戦ったのは戦士)に倒され、改心させられた大魔王の所。
今は冒険者の集う酒場でアルバイトをしている。
魔王「大魔王ともあろう者が……溶け込んどる……」
戦士「ああ……」
大魔王「って貴様は!」
大魔王は咄嗟に身なりを正した!
大魔王「……クククッ、よくぞ来たな魔王……いや、『元』魔王と言った方が良いか?」
戦士「遅い遅い遅い」
大魔王「……それで、余に何の用だ?」
戦士「あれお前そんな口調だっけ?」
大魔王「一人称『私』はパンチに欠けるかなーと……」
魔王「コイツも流されやすいな……」
二人は事情を大魔王に説明した。
戦士「……という訳で、あのワガママ坊っちゃんを連れ戻しに行くんだが……」
大魔王「勇者様の所へ!?」
魔王「ちょ、勇者『様』って」
ちなみに大魔王は勇者の手によってちょっと誤った方向に改心させられたそうな。めでたしめでたし。
戦士「あれぇ昔話風!? つーか、前とあまりにキャラ違い過ぎねーか?」
大魔王「細かい事は言うな。それより勇者様に会いに行くなら余も行くぞ。あぁ、あの冷ややかな視線を再度浴びられるのかと思うと……おほぉっ」
大魔王は自分の世界にトリップした!
戦士「見事に目覚めさせられたな……」
魔王「……こんな男に我は一度でも負けたのか……」
戦士「ま、こんなんでも道中は頼りになるだろ」
大魔王が仲間に加わった!
――
現在のパーティ
戦士
魔王
大魔王
――
戦士「前回にも増してバランス悪いパーティ編成だなオイ」
魔王「……言うな」
そう書き置きを残して勇者は姿を消した。
そしてその直後、世界は再び混乱に包まれた。
戦士「っていうか魔王はここにいるだろ!? なんで魔物が暴れてんだよ!」
魔王「あの子達は結構流されやすいのだ……きっと勇者の強さに奴を新たな主人と認めたのだろう」
戦士「もっと自分をしっかり持てよ!」
魔王「……面目ない」
そんなやりとりをしながら二人が向かったのは……
大魔王「いらっしゃいませー♪」
二度目の戦いの時に勇者(もちろん戦ったのは戦士)に倒され、改心させられた大魔王の所。
今は冒険者の集う酒場でアルバイトをしている。
魔王「大魔王ともあろう者が……溶け込んどる……」
戦士「ああ……」
大魔王「って貴様は!」
大魔王は咄嗟に身なりを正した!
大魔王「……クククッ、よくぞ来たな魔王……いや、『元』魔王と言った方が良いか?」
戦士「遅い遅い遅い」
大魔王「……それで、余に何の用だ?」
戦士「あれお前そんな口調だっけ?」
大魔王「一人称『私』はパンチに欠けるかなーと……」
魔王「コイツも流されやすいな……」
二人は事情を大魔王に説明した。
戦士「……という訳で、あのワガママ坊っちゃんを連れ戻しに行くんだが……」
大魔王「勇者様の所へ!?」
魔王「ちょ、勇者『様』って」
ちなみに大魔王は勇者の手によってちょっと誤った方向に改心させられたそうな。めでたしめでたし。
戦士「あれぇ昔話風!? つーか、前とあまりにキャラ違い過ぎねーか?」
大魔王「細かい事は言うな。それより勇者様に会いに行くなら余も行くぞ。あぁ、あの冷ややかな視線を再度浴びられるのかと思うと……おほぉっ」
大魔王は自分の世界にトリップした!
戦士「見事に目覚めさせられたな……」
魔王「……こんな男に我は一度でも負けたのか……」
戦士「ま、こんなんでも道中は頼りになるだろ」
大魔王が仲間に加わった!
――
現在のパーティ
戦士
魔王
大魔王
――
戦士「前回にも増してバランス悪いパーティ編成だなオイ」
魔王「……言うな」