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花道
お、お目覚めですか!?エリナさん!
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朝。目覚めると頭と同じくらい顔を赤く染めた花道が紅茶の入ったティーポットとマグカップ、茶菓子を持って入って来る。
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エリナ
ん、おはよう。花道。いつも紅茶ありがとうね
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そう言って優しく微笑むとわっはっはと大きな声で笑い、これしきの事天才にとっては愚問ですよ!と言いながら紅茶をカップに注ぎ、差し出す。
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エリナ
ふふ、頂きます
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そう言ってマグカップに口を付けたが思ったより熱くて舌を火傷した。
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花道
大丈夫ですか!?
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顎をクイッと持ち上げられ見詰められる。口を開けて下さい、と言われるままに開けると下が赤くなっていたらしく、申し訳ございませんと頭を下げる彼にエリナは首を横に振る。
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エリナ
花道が心を込めて淹れてくれたもの。謝る必要なんてないわ
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だから、顔を上げてと優しく問い掛けた。
再度マグカップに手を伸ばし今度はよく冷ましてから飲もうとした時、唇に柔らかい感触がした。
不慣れながらも舌が割って入り、丁度火傷した箇所を舐められる。互いの唾液が混ざり口内と身体の温度が高くなる。 -
花道
ちゃんと消毒しないといけませんからね…!
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エリナ
う、うん…。
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暫く顔を見合わせている間に紅茶は冷めましたとさ。それから気を取り直して朝のティータイムが再開された。
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