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語り手
昔々、まだ魔法が認知されていた時代。
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語り手
4ぴきのイベリコこぶたが緑の丘を並んで歩いていました。
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ボクくん
ボク
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レンジ
レンジ
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クリス
クリス
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ケドルス
そして4ぴきめ
ケドルスさまだーー! -
語り手
ケドルスはうるさいから仕方がなく入れた。
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語り手
コホン
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語り手
4ぴきのイベリコこぶたは、それぞれ自立をするために家を建て始めました。
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レンジ
わあ ボクくん ほねまでカンペキにつくるんだね
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ボクくん
じしんがきてもへっちゃらだぜ!
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語り手
設計した図面と、模型を比べながら、順調にボクは建築をしはじめました。
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ボクくん
レンジはいえつくらねえのか?
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レンジ
おれ ボクくんとこでくらすー
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ボクくん
・・・へへ・・・。
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語り手
レンジはボクの親父のトラックでお昼寝。
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語り手
ボクの親父の会社フル活用で見事に家が完成しました。
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語り手
なんということでしょう。
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語り手
さて、お次は・・・
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クリス
ねえ、絵本にあんなしっかりした家ってあった?俺なんて藁だよ?
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ケドルス
別に藁じゃなくても良いだろう。
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クリス
ねえ!ケドルスー!おまえ何キャンプテント張ってんの!?
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ケドルス
原作に忠実に家なんて作ったら、プテラノドンに燃やされるだろうが!!
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語り手
あいかわらずのおふたり。
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語り手
クリスはがんばって原作に忠実に家を作っていましたが
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語り手
風が強く吹いたため、あっという間に崩壊しました。
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クリス
ボクくん~・・・おうちいれてえ・・・
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ボクくん
おれんとこ、きゅうりょうやすいぞ!めしはまずいぞ!
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クリス
この話限りだから別に良いよ
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語り手
そういうことになった。
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語り手
ボクの家のテレビではプテラノドン襲来の告知が流れていました。
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ボクの父
この家大丈夫だろうか
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ボクくん
おれたちが、つくったいえは、かんたんにこわれないさ
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レンジ
おなかすいたー
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ボクくん
うし、なんかつくるか!
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クリス
あ、俺も手伝うよ
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語り手
さて、ケドルスの方は、プテラノドンがいつくるかはわかっていません。
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ボクくん
おい ケドルス
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ケドルス
あ?
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語り手
おのんきにケドルスはバーベキューをしていました。
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ボクくん
あした、プテラノドンがやってくるぞ
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ケドルス
あー!?まじかよ
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ボクくん
きがむいたら、おれんちにこいよ
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ケドルス
おれさまのテントは柔じゃねえから大丈夫だ!
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ボクくん
あいよー
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語り手
かくして、ついにプテラノドンの襲来。
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環境音
ごおおおおおおおおおおおお!!!!!
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環境音
ぎょええええええええええ!!!
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環境音
がたがたがたがた
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レンジ
すごい風だね
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クリス
耐熱性ってこんなに熱を通さないの?
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ボクくん
つねに、さいしんがたのせっけいをするのが、しごとだからな
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語り手
※あくまで物語の都合上の設定です※
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ケドルス
なーおまえんち コーラねえの?
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語り手
プテラノドンは火を吐き、森や木を焼き尽くした。
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語り手
森に隠れ済もうとしていた動物達は
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語り手
レンジの声かけでボクの家に全員集合している。
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語り手
やがて、わずかな振動は止み
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語り手
朝が来た。
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レンジ
わあ、すっかりやけちゃったね
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ケドルス
テントたててバーベキューすっかー!
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クリス
気持ちが良い朝だね
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ボクくん
そうだな
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ボクの父
何もかも焼けてしまった…
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ボクの父
もう俺達には何も残されていないんだ…
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ボクくん
そこちゅうじつに、いうヒツヨウあんのか?
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ボクの父
やっぱダメ?
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語り手
もう最後だからちゃんと〆て!
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ボクくん
よし
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ボクくん
せんそうはおわった!
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ボクくん
おれたちはいきている!
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クリス
生きているかぎり!世界が終わることなんてない!
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レンジ
ぼくたちはいつまでもそばにいる!
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ケドルス
ボクの家もえればよかったのに
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ボクの父
ローンかかってるから簡便してほしいかな
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語り手
こ、こうして、イベリコ豚は動物をすべて開放し、
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語り手
新たなズートピアを作り上げたのでした。
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語り手
そして、いつまでも末永く幸せに暮らしましたとさ。
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語り手
おしまい。
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ケドルス
なあ
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ケドルス
プテラノドンって結局なんだったわけ?
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ボクくん
おしまい!!
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