ギュッ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――ギュッ――
こうやって祢々斬に抱き締めてもらうのが大好き。
ちょっと煙草の匂いが混じったぬくもりに包まれ、互いの息づかいを感じながら。
地下鉄の駅に近い公園。
社会人してる祢々斬と、学生の私。
遠距離恋愛の私達は、ライトアップされた噴水のそばで別れを惜しむ。
「ん!充電完了!」
本当は、いつまでもこうしていたいけれど……
寂しさを気取られないように、私はあえて明るい声で言う。
そっと体を離そうとすると、祢々斬はもう一度私を引き寄せる。
「勝手に完了してんじゃねえよ」
私の頬に、軽い口付けを落とす。
再び抱き締められると、祢々斬の切なげな吐息が、私の髪にかかる。
「なあ、瑠璃……このまま二人で……」
祢々斬の顔を見上げると、伏せた目を上げ、射抜くような視線で私を見つめる。
「いや……何でもない……来月は俺が会いに行くからな。それまで、いい子にしてるんだぞ」
「うん……。もっと祢々斬の近くにいたいから……私、こっちで就職できるようにがんばるよ」
「俺の所に永久就職すればいい」
祢々斬は、私の髪をなでながらさらっと言う。
「……それができたら一番嬉しいけど……」
「できたら、じゃなくて、そうすればいいだろう?瑠璃が卒業したら、すぐに俺が迎えに行ってやる。」
祢々斬は、また私をギュッと抱き締めた。
*
1/1ページ