雨降って地固まる
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最近、魁童の様子がおかしい。
私といても上の空だったり、他の鬼達の話題になると、あからさまに嫌そうな顔をしたり。
丘の上の草原に二人並んで座っている今も、やっぱりそう。
目を合わせるのを避けてるみたいに、そっぽ向いてるし、話しかけても何だかボンヤリしてるし……。
「ちょっと!魁童っ!」
たまらず声を荒げた私に
「な……なんだよっ!」
怒ったような顔でこちらを見たかと思うと、またすぐに目をそらす魁童。
せっかく一緒にいるのに……
今まで不安な気持ちをため込んでいたことも手伝って、涙がわき上がってきた。
「っ……ごめんね、もう帰る」
「おい、待てよ」
慌てる魁童を振り返らずに、私は立ち上がり走り出した。
『ドンッ』
ろくに前を見ずに走り出した私は、誰かにぶつかり抱き止められた。
「ごめ……なさ……あ、竜尊」
「やあ、##NAME1##、こんなところで会えるとは奇遇だな……どうした?もしかして、泣いてるのか?」
私は、泣き顔を見られたくなくて俯いた。
「おい、竜尊!なんでおまえがここにいるんだよ!?」
「そんなことはどうでもいいだろ?それより魁童、##NAME1##が泣いてるのは、おまえが原因なのか?」
何も言えず、下を向いてしまう魁童
「ふ、魁童はガキだから仕方ないな。##NAME1##、俺だったら、おまえを泣かせたりしないぜ?」
そう言って竜尊は、あろうことか、魁童の目の前で私の唇にキスをした。
軽く触れるだけのキスだったけれど、人一倍独占欲の強い魁童が、どう思うか……
ふらついた私を、駆け寄ってきた魁童が後ろから抱き止めた。
「竜尊、てめぇっ……」
「本当に好きな女だったら、悲しませたりすんじゃねえよ」
魁童が息をのむのがわかる。
「じゃあな、##NAME1##。魁童、邪魔したな」
手を後ろにひらひらと振りながら、竜尊は帰って行った。
「##NAME1##、こっち向けよ」
私は、魁童に背を向けたまま動けずにいた。
「おいっ!こっち向けってば」
両方の肩をつかまれ、無理やり魁童の方を向かされる。
ああ、烈火のごとく怒るんだろうな……と身をすくめ、固く目を閉じていると ……
いきなり抱き締められ、口づけをされた。
魁童とは、今までに何回かキスをしたことはあったけれど、そのどれよりも、深く深く、そして甘い口づけ。
「魁童、わたし……」
「俺が、ちゃんと上書きしてやったから。もう気にすんな」
ギュッと抱き締められ、私は魁童の胸に顔をうずめる。
「こないだ、竜尊に言われたんだ……もう##NAME1##を抱いたのかって」
見えないけれど多分、魁童の顔は赤く染まっているのだと思う。
「それから、おまえの顔見ると……どうしたらいいのか、わかんなくなっちまって……悲しい思いさせてたんだな、悪かったよ」
「ううん、私こそごめん」
「なんで、おまえが謝るんだよ」
「思ってることを、ちゃんと言葉にすれば良かったんだ、て……」
「それは俺も……あのさ、すっごく正直な気持ちを言えばさ……今すぐにでも、##NAME1##を抱きたい」
私の頬に両手をそえると、魁童は視線をまっすぐに合わせた。
「けど……待つよ。##NAME1##の気持ちが、そうなるまで」
「私も正直な気持ちを言えばね……ごめん、まだ心の準備ができてない。」
私も、魁童の頬を両手ではさんだ。
「だけど、待っててくれたら、うれしい……」
「ああ、待ってる」
魁童は、太陽のような笑顔を見せて、私の頬に軽くキスをした。
今までと何かが変わってしまいそうで、一歩が踏み出せないのかもしれない。
でも、その反面、文字どおり魁童のものになりたい、と思う自分もいる。
魁童、もう少し待っていてね。
多分、時が満ちるまで、あと少しだから。
*
私といても上の空だったり、他の鬼達の話題になると、あからさまに嫌そうな顔をしたり。
丘の上の草原に二人並んで座っている今も、やっぱりそう。
目を合わせるのを避けてるみたいに、そっぽ向いてるし、話しかけても何だかボンヤリしてるし……。
「ちょっと!魁童っ!」
たまらず声を荒げた私に
「な……なんだよっ!」
怒ったような顔でこちらを見たかと思うと、またすぐに目をそらす魁童。
せっかく一緒にいるのに……
今まで不安な気持ちをため込んでいたことも手伝って、涙がわき上がってきた。
「っ……ごめんね、もう帰る」
「おい、待てよ」
慌てる魁童を振り返らずに、私は立ち上がり走り出した。
『ドンッ』
ろくに前を見ずに走り出した私は、誰かにぶつかり抱き止められた。
「ごめ……なさ……あ、竜尊」
「やあ、##NAME1##、こんなところで会えるとは奇遇だな……どうした?もしかして、泣いてるのか?」
私は、泣き顔を見られたくなくて俯いた。
「おい、竜尊!なんでおまえがここにいるんだよ!?」
「そんなことはどうでもいいだろ?それより魁童、##NAME1##が泣いてるのは、おまえが原因なのか?」
何も言えず、下を向いてしまう魁童
「ふ、魁童はガキだから仕方ないな。##NAME1##、俺だったら、おまえを泣かせたりしないぜ?」
そう言って竜尊は、あろうことか、魁童の目の前で私の唇にキスをした。
軽く触れるだけのキスだったけれど、人一倍独占欲の強い魁童が、どう思うか……
ふらついた私を、駆け寄ってきた魁童が後ろから抱き止めた。
「竜尊、てめぇっ……」
「本当に好きな女だったら、悲しませたりすんじゃねえよ」
魁童が息をのむのがわかる。
「じゃあな、##NAME1##。魁童、邪魔したな」
手を後ろにひらひらと振りながら、竜尊は帰って行った。
「##NAME1##、こっち向けよ」
私は、魁童に背を向けたまま動けずにいた。
「おいっ!こっち向けってば」
両方の肩をつかまれ、無理やり魁童の方を向かされる。
ああ、烈火のごとく怒るんだろうな……と身をすくめ、固く目を閉じていると ……
いきなり抱き締められ、口づけをされた。
魁童とは、今までに何回かキスをしたことはあったけれど、そのどれよりも、深く深く、そして甘い口づけ。
「魁童、わたし……」
「俺が、ちゃんと上書きしてやったから。もう気にすんな」
ギュッと抱き締められ、私は魁童の胸に顔をうずめる。
「こないだ、竜尊に言われたんだ……もう##NAME1##を抱いたのかって」
見えないけれど多分、魁童の顔は赤く染まっているのだと思う。
「それから、おまえの顔見ると……どうしたらいいのか、わかんなくなっちまって……悲しい思いさせてたんだな、悪かったよ」
「ううん、私こそごめん」
「なんで、おまえが謝るんだよ」
「思ってることを、ちゃんと言葉にすれば良かったんだ、て……」
「それは俺も……あのさ、すっごく正直な気持ちを言えばさ……今すぐにでも、##NAME1##を抱きたい」
私の頬に両手をそえると、魁童は視線をまっすぐに合わせた。
「けど……待つよ。##NAME1##の気持ちが、そうなるまで」
「私も正直な気持ちを言えばね……ごめん、まだ心の準備ができてない。」
私も、魁童の頬を両手ではさんだ。
「だけど、待っててくれたら、うれしい……」
「ああ、待ってる」
魁童は、太陽のような笑顔を見せて、私の頬に軽くキスをした。
今までと何かが変わってしまいそうで、一歩が踏み出せないのかもしれない。
でも、その反面、文字どおり魁童のものになりたい、と思う自分もいる。
魁童、もう少し待っていてね。
多分、時が満ちるまで、あと少しだから。
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