祈り
夢小説設定
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なぜだろう
不安で不安で不安で……
不安で仕方がないの……
考え始めると、夜も眠れないくらいに。
どんなにがんばっても、ここで生きていこうと思っても、私はこの世界の人間ではない。
いつかは、完全に元の世界に戻らなければならないのだろうか。
この世界を、そして、あなたのことを忘れて……
夕暮れ時の紅玉の丘
赤く染まる空と傾いていく夕日を眺めながら
隣に座っている祢々斬の着物をキュッとつかむ。
「ん?瑠璃、どうした?」
胸の中のモヤモヤを うまく言葉にできず、私は、さらに強く着物を握りしめて俯く。
「どうしたんだ?近頃、やけに暗い顔してるじゃねえか」
私は、息を深く吸った。
「祢々斬……私を殺して」
「は?いきなり何を言ってるんだ」
「いつか離ればなれになってしまうなら……そんな辛い思いをするくらいなら、今の幸せな気持ちのまま……」
祢々斬は、真剣な目で私の顔を覗き込んだ。
「私……祢々斬の手にかかって死ねるなら、本望だよ」
「ばかなこと言うな」
祢々斬は私のおでこを指でつついた。
「瑠璃一人だけ楽になろうなんざ、許さねえ」
祢々斬は、私の肩を抱き寄せると、頬に唇を寄せた。
「俺と瑠璃は、嬉しいことだけじゃなく、辛いことも苦しいことも、分かち合っていくんじゃなかったのか?」
私の頬をひとすじの涙がつたう。
私は慌てて、祢々斬の肩に顔をうずめた。
「……もっと俺を頼れよ……俺の胸でなら、弱音を吐いたって泣いたっていいんだぜ?」
祢々斬に優しく頭を撫でられ、涙が止まらなくなった。
「ただし……俺だけだ。ほかの男に、瑠璃の可愛い泣き顔見せるんじゃねえぞ?」
うん、うん……
涙で言葉にならず、私はただひたすら頷く。
神様……もし本当に神様が存在するのなら……
どうか……どうか、祢々斬と私を、ずっとずっと一緒にいさせて――――
日が完全に落ちても、私達は互いの存在を確かめるかのように、ずっと寄り添っていた。
*
不安で不安で不安で……
不安で仕方がないの……
考え始めると、夜も眠れないくらいに。
どんなにがんばっても、ここで生きていこうと思っても、私はこの世界の人間ではない。
いつかは、完全に元の世界に戻らなければならないのだろうか。
この世界を、そして、あなたのことを忘れて……
夕暮れ時の紅玉の丘
赤く染まる空と傾いていく夕日を眺めながら
隣に座っている祢々斬の着物をキュッとつかむ。
「ん?瑠璃、どうした?」
胸の中のモヤモヤを うまく言葉にできず、私は、さらに強く着物を握りしめて俯く。
「どうしたんだ?近頃、やけに暗い顔してるじゃねえか」
私は、息を深く吸った。
「祢々斬……私を殺して」
「は?いきなり何を言ってるんだ」
「いつか離ればなれになってしまうなら……そんな辛い思いをするくらいなら、今の幸せな気持ちのまま……」
祢々斬は、真剣な目で私の顔を覗き込んだ。
「私……祢々斬の手にかかって死ねるなら、本望だよ」
「ばかなこと言うな」
祢々斬は私のおでこを指でつついた。
「瑠璃一人だけ楽になろうなんざ、許さねえ」
祢々斬は、私の肩を抱き寄せると、頬に唇を寄せた。
「俺と瑠璃は、嬉しいことだけじゃなく、辛いことも苦しいことも、分かち合っていくんじゃなかったのか?」
私の頬をひとすじの涙がつたう。
私は慌てて、祢々斬の肩に顔をうずめた。
「……もっと俺を頼れよ……俺の胸でなら、弱音を吐いたって泣いたっていいんだぜ?」
祢々斬に優しく頭を撫でられ、涙が止まらなくなった。
「ただし……俺だけだ。ほかの男に、瑠璃の可愛い泣き顔見せるんじゃねえぞ?」
うん、うん……
涙で言葉にならず、私はただひたすら頷く。
神様……もし本当に神様が存在するのなら……
どうか……どうか、祢々斬と私を、ずっとずっと一緒にいさせて――――
日が完全に落ちても、私達は互いの存在を確かめるかのように、ずっと寄り添っていた。
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