ホワイトデー大作戦
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翠玉の森へ……の巻
「玖々廼馳!」
「お姉ちゃん!」
私を見つけ、玖々廼馳が駆け寄ってくる。
「お姉ちゃんに……僕からの贈り物です」
頬を上気させて一生懸命な玖々廼馳は、本当にかわいい。 何だか、守ってあげたくなっちゃう。
「手を出してください」
私は、言われたとおりに片方の手を差し出す。
すると玖々廼馳は、私の手首に、かわいらしいブレスレットをはめてくれた。
木の実や、透き通ったガラスのような石が、きれいにつなぎ合わされている。
「わあ……きれい……!ありがとう、玖々廼馳!」
「これ、僕が作りました……みんなに手伝ってもらって」
「みんなって?」
「木の実を探すのは、かっちゃんが手伝ってくれました。きれいな石は、竜ちゃんにもらったんです。
糸でつなぐのは無月に教えてもらって、糸を通す穴は、祢々斬が開けてくれました…………こうして考えてみると、自分で作ったって言っても……なんだか僕、みんなに助けてもらってばかりですね……」
玖々廼馳はちょっとシュンとしてしまった。
「いいんだよ、玖々廼馳が一生懸命だから、みんなが助けてくれたんだよ。みんなにそう思ってもらえるのは素敵なことだって、私は思うよ」
「お姉ちゃんがそう言ってくれると、うれしいです」
玖々廼馳は、さっきの私と同じように手を前に伸ばしてみせた。
その手首には、バレンタインデーに私があげたシュシュがはめられていた。
「これで、お姉ちゃんとおそろいです……」
「ほんとだね。」
手首のシュシュを、大切そうに見ながら玖々廼馳が言う。
「これは、お姉ちゃんが僕を思ってくれるしるし」
それから、ブレスレットをつけた私の手をとり
「これは……僕がいつもお姉ちゃんを思ってますっていうしるしです……」
玖々廼馳は時々、こんなふうに、さりげなくドキッとすることを言う。
「お姉ちゃん……僕、いつか大人の男になって、お姉ちゃんをずっと守ります。それまで……待っててもらえますか?」
「うん。待つよ」
私は、玖々廼馳の耳元に頬を寄せてささやいた。
「でもね、今の玖々廼馳も大好きだから、そんなに急いで大人にならなくてもいいんだよ」
「はい……」
春の香りの風が吹きわたる、穏やかなホワイトデーだった。
*
「玖々廼馳!」
「お姉ちゃん!」
私を見つけ、玖々廼馳が駆け寄ってくる。
「お姉ちゃんに……僕からの贈り物です」
頬を上気させて一生懸命な玖々廼馳は、本当にかわいい。 何だか、守ってあげたくなっちゃう。
「手を出してください」
私は、言われたとおりに片方の手を差し出す。
すると玖々廼馳は、私の手首に、かわいらしいブレスレットをはめてくれた。
木の実や、透き通ったガラスのような石が、きれいにつなぎ合わされている。
「わあ……きれい……!ありがとう、玖々廼馳!」
「これ、僕が作りました……みんなに手伝ってもらって」
「みんなって?」
「木の実を探すのは、かっちゃんが手伝ってくれました。きれいな石は、竜ちゃんにもらったんです。
糸でつなぐのは無月に教えてもらって、糸を通す穴は、祢々斬が開けてくれました…………こうして考えてみると、自分で作ったって言っても……なんだか僕、みんなに助けてもらってばかりですね……」
玖々廼馳はちょっとシュンとしてしまった。
「いいんだよ、玖々廼馳が一生懸命だから、みんなが助けてくれたんだよ。みんなにそう思ってもらえるのは素敵なことだって、私は思うよ」
「お姉ちゃんがそう言ってくれると、うれしいです」
玖々廼馳は、さっきの私と同じように手を前に伸ばしてみせた。
その手首には、バレンタインデーに私があげたシュシュがはめられていた。
「これで、お姉ちゃんとおそろいです……」
「ほんとだね。」
手首のシュシュを、大切そうに見ながら玖々廼馳が言う。
「これは、お姉ちゃんが僕を思ってくれるしるし」
それから、ブレスレットをつけた私の手をとり
「これは……僕がいつもお姉ちゃんを思ってますっていうしるしです……」
玖々廼馳は時々、こんなふうに、さりげなくドキッとすることを言う。
「お姉ちゃん……僕、いつか大人の男になって、お姉ちゃんをずっと守ります。それまで……待っててもらえますか?」
「うん。待つよ」
私は、玖々廼馳の耳元に頬を寄せてささやいた。
「でもね、今の玖々廼馳も大好きだから、そんなに急いで大人にならなくてもいいんだよ」
「はい……」
春の香りの風が吹きわたる、穏やかなホワイトデーだった。
*