【善法寺伊作前提】忍び怪談
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【第二夜】
(今日も貴女は保健室で暇を潰しています)
どう?昨日は良く眠れた?
新聞を読む方は年配の方が多いから、新聞を入れていたお家の人が亡くなっていたのに気が付かず新聞が貯まっていって、親族から連絡が来て初めて気が付いた、なんて事はしょっちゅうみたいだよ?
……え?怖くて眠れなくなってしまったって??
じゃぁ今日はここで寝て行くと良いよ。
灯りもつけて置いて上げるし、僕は寝ないから…
あ、表情が柔らかくなったね。
安心した?
でも安心した時が一番怖い事を知ってるかい…?
これはそんな“安心”に纏わるお話しだよ。
【安心して】
深夜、俺は不審な物音に目を覚ました。
ズリッ…ズリッ…
何かを引きずる様なその音は窓の外から聞こえていた。
当時の俺は学生で、安いアパートの一階に住んでいた。
窓の外側には住宅街の道路が通っている。
明かにおかしい…
この時間はいつもなら人通りなんてほとんど無いはずなのに…
不気味に思いながらも俺はしばらくその音に耳を傾けてみた。
しばらくすると音が止まって…ドンッ!っと布団を引いてある直ぐ側の窓が叩かれた。
毛が逆立つってのはこの事だ。
心臓が飛び出すんじゃ無いかってくらい煩く暴れ回る。
ドン…ッドン…ッドン…ッ…
力の無いノックの音が続く…
訪ねる時のノックの音とは違い、ランダムに弱く鳴らされる音に、文句を言うべきか返答すべきか悩んだ。
返答するにも時計は深夜3時を過ぎた位置を示している。
どちらにせよ、厄介事には違いないし何よりも霊的なものを感じさせるノックの音が不気味でしょうがなかった。
「誰だよ…っこんな大の男に悪戯なんかしたって面白くねーだろ??」
しかし返事は無い…
ひたすらノックの音が続くのみ。
俺は耐え兼ねて、吹き出る冷汗を落しながら窓のカーテンに手を伸ばしそして…勢いよくカーテンを開いた。
「だからやめろって言ってるだろ!!」
怒鳴り散らして言った窓の外には顔中血だらけで薄ら笑いを浮かべる女がいた。
「うわあぁぁぁぁ!!」
堪らず俺は玄関から飛び出して、無我夢中で走った。
友人の家に逃げ込むと泣き付く様に先程見た事を話した。
彼は久々知といって霊感が強く、俺の話しを最後までしっかり聞いてくれた。
「竹谷…その話し本当?」
「なんだよ…疑ってるのかよ!?」
「違う。ただ、なんだか引っ掛かるんだよ…」
話しが終わり、俺が落ち着いた頃にはもう日が上っていて、帰り際に久々知はお守りを渡してくれた。
「一人で平気か?」
「大丈夫だって!もう明るいし、久々知からお守りも貰ったし!!」
安心して笑う俺に、「わかった、じゃぁ何かあったら直ぐに電話しろよ?」と久々知が送り出してくれた。
家路につく途中、アパートの回りには沢山のパトカーが止まっていて…
俺は何事かと思い、野次馬をしていたおばさんに話しを聞いて見ることにした。
「何かあったんですか?」
おばさんは振り返って答える。
「それがね~夕べ通り魔に女の子が襲われたんですって!
ここまで逃げてきたけど…
このアパートの前で力尽きて亡くなってしまったらしいわ……可哀相にぃ…」
おばさんが指差した先には、俺の部屋の窓があった…
5年ろ組
竹谷
(今日も貴女は保健室で暇を潰しています)
どう?昨日は良く眠れた?
新聞を読む方は年配の方が多いから、新聞を入れていたお家の人が亡くなっていたのに気が付かず新聞が貯まっていって、親族から連絡が来て初めて気が付いた、なんて事はしょっちゅうみたいだよ?
……え?怖くて眠れなくなってしまったって??
じゃぁ今日はここで寝て行くと良いよ。
灯りもつけて置いて上げるし、僕は寝ないから…
あ、表情が柔らかくなったね。
安心した?
でも安心した時が一番怖い事を知ってるかい…?
これはそんな“安心”に纏わるお話しだよ。
【安心して】
深夜、俺は不審な物音に目を覚ました。
ズリッ…ズリッ…
何かを引きずる様なその音は窓の外から聞こえていた。
当時の俺は学生で、安いアパートの一階に住んでいた。
窓の外側には住宅街の道路が通っている。
明かにおかしい…
この時間はいつもなら人通りなんてほとんど無いはずなのに…
不気味に思いながらも俺はしばらくその音に耳を傾けてみた。
しばらくすると音が止まって…ドンッ!っと布団を引いてある直ぐ側の窓が叩かれた。
毛が逆立つってのはこの事だ。
心臓が飛び出すんじゃ無いかってくらい煩く暴れ回る。
ドン…ッドン…ッドン…ッ…
力の無いノックの音が続く…
訪ねる時のノックの音とは違い、ランダムに弱く鳴らされる音に、文句を言うべきか返答すべきか悩んだ。
返答するにも時計は深夜3時を過ぎた位置を示している。
どちらにせよ、厄介事には違いないし何よりも霊的なものを感じさせるノックの音が不気味でしょうがなかった。
「誰だよ…っこんな大の男に悪戯なんかしたって面白くねーだろ??」
しかし返事は無い…
ひたすらノックの音が続くのみ。
俺は耐え兼ねて、吹き出る冷汗を落しながら窓のカーテンに手を伸ばしそして…勢いよくカーテンを開いた。
「だからやめろって言ってるだろ!!」
怒鳴り散らして言った窓の外には顔中血だらけで薄ら笑いを浮かべる女がいた。
「うわあぁぁぁぁ!!」
堪らず俺は玄関から飛び出して、無我夢中で走った。
友人の家に逃げ込むと泣き付く様に先程見た事を話した。
彼は久々知といって霊感が強く、俺の話しを最後までしっかり聞いてくれた。
「竹谷…その話し本当?」
「なんだよ…疑ってるのかよ!?」
「違う。ただ、なんだか引っ掛かるんだよ…」
話しが終わり、俺が落ち着いた頃にはもう日が上っていて、帰り際に久々知はお守りを渡してくれた。
「一人で平気か?」
「大丈夫だって!もう明るいし、久々知からお守りも貰ったし!!」
安心して笑う俺に、「わかった、じゃぁ何かあったら直ぐに電話しろよ?」と久々知が送り出してくれた。
家路につく途中、アパートの回りには沢山のパトカーが止まっていて…
俺は何事かと思い、野次馬をしていたおばさんに話しを聞いて見ることにした。
「何かあったんですか?」
おばさんは振り返って答える。
「それがね~夕べ通り魔に女の子が襲われたんですって!
ここまで逃げてきたけど…
このアパートの前で力尽きて亡くなってしまったらしいわ……可哀相にぃ…」
おばさんが指差した先には、俺の部屋の窓があった…
5年ろ組
竹谷