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成幸
結婚率の低下や少子化問題を打破するために政府は『恋人ホムンクルス』なるものを導入した。
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成幸
『恋人(愛人)ホムンクルス』とは、容姿・性格・価値観など全て自分好みの理想の異性を人工的に造る事ができるプロジェクトである。
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成幸
結婚したいと思える恋人像を役所で申請書に記し、そして希望通りのホムンクルスを国が造ってくれるという政策だった。
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成幸
『恋人ホムンクルス』の御蔭で、日本の結婚率と出産率は上がった。
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成幸
成幸も『恋人ホムンクルス』を申請したのだがーーーー?
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結婚率と出産率の低下により、高齢化社会や少子化問題を打破するために、政府は『恋人ホムンクルス』というものを導入した。
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これは、役所で理想の結婚したいと思える恋人像の特徴などを書いた書類を提出すると、希望通りのホムンクルスを造ってもらえるというものだ。
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今では自然に生まれた人間より、『恋人ホムンクルス』と恋人同士になり、そして結婚したほうが結婚生活が上手く行き、離婚率まで下がり、おまけに国民の幸福度も急上昇した為、『恋人ホムンクルス』を申請する事が一般的な社会になっている。
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大学を卒業し、憧れだった出版社に就職した俺は『恋人ホムンクルス』の希望書を役所に提出した。
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『恋人ホムンクルス』を申請してから一年と数ヶ月で、彼女は家に来た。
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葉桜 ヒナミ
「葉桜ヒナミです。以後、宜しくお願いします」
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成幸
「初めまして。この日を今か今かと待っていたよ。こちらこそ、宜しく……」
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葉桜 ヒナミ
「そうですか……」
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にこりともしない彼女は、表情筋だけではなく、もっと何か大事なものを失くしているように見えた。
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そんな不安を感じた俺に、中年の公務員の男が深く頭を下げた。
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東山 備中
「申し訳御座いません‼ このモノは、感情を持たない欠陥品でして……。新しいモノが出来るまで、このモノを預かってもらえないでしょうか……」
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成幸
「……新しい『恋人ホムンクルス』が出来たら、彼女はどうなるんですか……?」
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東山 備中
「処分致します」
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処分。
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その単語を聞いて、俺の中に怒りが湧き上がった。
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人間の勝手な都合で生み出された『恋人ホムンクルス』は、人間に造られた存在とは言え、命ある尊き生命体であることは、人間と一緒だ。
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ホムンクルスだからという理由で、簡単に処分する政府の考えに唾を吐きつけたくなった。
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成幸
「新しいホムンクルスは必要ない。俺は彼女が良い。分かったら、帰ってくれ」
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困った様子の公務員の男は、何かを言いたそうにしたが、結局は何も言わずに帰った。
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成幸
「……君には、本当に感情が無いのか?」
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葉桜 ヒナミ
「感情はありません。しかし、快感や痛覚など、肉体の状態は良好です」
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成幸
「…………そうか」
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成幸
これから、俺と彼女ーーー葉桜ヒナミは、どう共に過ごせば良いのか、俺は不安で仕方なかった。
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葉桜 ヒナミ
「宜しいのですか? 私のような欠陥品で」
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成幸
「君は……欠陥品じゃない。例えば、そう生まれて間も無い赤ちゃんのようなものなんだ。人間も生まれたての頃は全ての感情があるわけじゃない。成長と共に心を知っていくんだ。俺は……君も心を知る事ができると信じてる。……いや、そうであって欲しい」
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葉桜 ヒナミ
「心を知る事ができるのですか……」
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成幸
「そう信じれば、叶うと思ってる」
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ヒナミは、何かを考える素振りを見せた後に、分かりましたと、告げた。
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葉桜 ヒナミ
「起きて下さい。アラームが鳴ってますよ」
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好きなアニメキャラと同じ声が、俺を起こす。
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ヒナミには、好きなアニメの女性キャラの声にしてもらうように申請していたのだ。
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成幸
「おはよう、ヒナミ」
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葉桜 ヒナミ
「おはよう御座います」
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そう挨拶を交わすと、ヒナミはさっさと寝室から出て行った。
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身支度をしてから食卓を見ると、二人分の美味しそうな朝食が用意されていた。
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成幸
「美味そうだな」
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葉桜 ヒナミ
「貴方様が、料理上手な女性を希望されたからです」
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その返事に苦笑してしまう。
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成幸
「こういう時は、ありがとうと言えば良いんだよ」
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葉桜 ヒナミ
「……ありがとう御座います」
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そうペコリと頭を下げる彼女が、まるで幼子のようで微笑ましかった。
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葉桜 ヒナミ
「申し訳御座いません。感情が無いせいで不快にさせましたか?」
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成幸
「いや、そんな事は無いよ。普通の人間も生まれてすぐは備わってる感情は少ないんだ。そして成長していく過程で、どんどん新しい心を知っていく。君も、そうなってくれると嬉しい」
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俺は、彼女を処分すると言った男が許せなかった。
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例えホムンクルスでも、人間によって造られた存在であっても、彼女も生き物であり人間だ。
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それを、まるで物のように思っている人間に腹が立つ。
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成幸
「心配する事は無い。俺がきっと……きっと、君に感情を与えてみせる」
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葉桜 ヒナミ
「承知しました」
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例えホムンクルスだろうと、彼女の代わりなんて居ないんだ。
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彼女は俺が守ってみせるーーー。
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俺の昔の夢は作家だった。
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高校生の頃に、自分の才能の無さを自覚し、その夢は捨てたが、今は趣味として、インターネット上の小説投稿サイトで物語を生み出している。
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だから、小説を書くのに必要な資料などは捨てていない。
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その中から一冊を選び、それをヒナミに渡した。
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葉桜 ヒナミ
「感情単語辞書……ですか」
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成幸
「君が感情を知るには、最初はそれが役に立つと思ってね。まずは、その辞書で様々な感情を認知してもらうのが良いかと思って……」
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葉桜 ヒナミ
「分かりました。読みます」
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辞書を開いて文字を追うヒナミは、不思議そうに言った。
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葉桜 ヒナミ
「何故、最初は愛に関する単語ばかりなのですか?」
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辞書を読む彼女の表情からは、ヒナミが何を考えているのか分からなかった。
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成幸
「愛というカテゴリーが、五十音順的に一番最初だからだ」
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葉桜 ヒナミ
「なるほど……」
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成幸
しばらく、愛に関する単語の説明を読んでいたヒナミは、ふと顔を俺のほうに向け、こう問うた。
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葉桜 ヒナミ
「貴方の私へ抱く感情は何ですか」
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成幸
「君への愛か……。うーん……」
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予想もしてなかった質問に、一瞬面食らったが微笑んで答えた。
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成幸
「愛護かな」
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葉桜 ヒナミ
「愛護……。愛しいという感情から対象を守りたいという感情ですね」
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ヒナミは、俺を見詰めた。
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葉桜 ヒナミ
「私に、欠陥品の私に、守る価値なんてあるんですか?」
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まるで、自分には生きる価値が無いと言っているような言葉に、胸が苦しくなる。
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成幸
「自然に生まれた者も、例え君のようにホムンクルスでも、生きる価値はある。だから……俺は君を処分なんてさせない。守るよ」
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葉桜 ヒナミ
「そうですか……。私には、まだ貴方の考えが理解できません。ですが……心というものを知りたいと……今、感じたかも知れません」
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ヒナミは少し黙った。
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葉桜 ヒナミ
「貴方は私が愛しいのですか」
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成幸
「愛しいのもあるけど、守りたいという気持ちのほうが強いかな」
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葉桜 ヒナミ
「そうですか……」
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愛護。
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そう呟いて、ヒナミはまた辞書に目を通した。
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辞書を与えてから、ヒナミは事あるごとに、俺が今、どんな感情を抱いているか質問してくるようになった。
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葉桜 ヒナミ
「私の作った料理を食べて、どんな感情を抱きましたか」
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葉桜 ヒナミ
「私の今日の髪型を見て、何を感じますか」
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葉桜 ヒナミ
「その表情は、どんな感情から来るものなんですか」
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一生懸命、心を知ろうとしているのだろうか?
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そうだとしたら、それらの様子に父性に似たものを感じて、微笑ましかった。
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ヒナミと一緒に暮らし始めて、春夏秋冬、全ての季節を共に過ごした。
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そんな、いつもと何も変わらない休日の朝。
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ヒナミは合鍵を俺に返そうとしてきた。
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成幸
「どうしたんだ」
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葉桜 ヒナミ
「どれだけ頑張っても分からないのです。心が……」
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成幸
「まだ、諦めるには早いよ」
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葉桜 ヒナミ
「無理です。私は、やっぱり欠陥品なんです……。貴方へ向けている感情の名称が分かりません……」
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そう言ったヒナミの瞳から、
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涙が零れ落ちた。
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何だ、あるじゃないか。
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感情が。
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心が。
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そして、きっと愛情も。
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成幸
「ヒナミ……。俺は君と一生を共に過ごしたい……」
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葉桜 ヒナミ
「その判断は、どの感情から来るんですか? 同情ですか? 親愛ですか?」
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成幸
「恋愛、情愛、慈愛、そして純愛だよ」
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もっと、色んな感情があるはずだが、それを模索するよりも先に、俺は彼女を抱き締めた。
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成幸
「俺は、君をーーーー」
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好き(好む)……愛顧、愛好、好意、好感、夢中、いとしい。
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