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モブ子
宗主、知ってました?
七夕節って男性が好きな女性に贈り物を贈る日なんですよ -
江澄
好きな女に贈り物?
何故、七夕の日に贈り物など贈らねばならない -
モブ子
七夕と言えば織姫と彦星が年に一度、やっと会える日じゃないですか
そんな日ですから、この日は宗主の好きな女性に贈り物を贈られるときっと喜ばれると思います! -
江澄
………
(さて、困った。好きな女などおらんぞ) -
魏無羨
おーい、江澄!
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藍忘機
………
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江澄
またお前らか。
一体雲夢になんのようだ! -
魏無羨
別に用なんてないさ
たまたま近くまで来たし
腹も減ったから江澄のところで食わせてもらおうと思っただけだ -
江澄
お前の実家扱いか!
まあ、いいが。
ところで魏無羨 -
魏無羨
あ、おいらのお粥には唐辛子タレをたっぷり
それと藍湛は少し甘めにね -
モブ子
了解です、大師兄!
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江澄
人の話を聞け!
で、もうじき七夕節だ
どうやらその日は好きな女に贈り物を贈る日らしいぞ -
魏無羨
へえ、なかなか風流な行事だな
で、お前は沢蕪君になんかあげるのか? -
江澄
何故私が藍宗主にやらねばならん
疑問に思ったのはお前と藍忘機、どっちが贈り物をするんだってことだ -
魏無羨
は?
別に藍湛と俺のどっちが贈り物するなんてお前に関係ないだろ -
江澄
そ、そうだが
い、いいだろ、気になっただけなんだから! -
魏無羨
(あいやー、藍湛。江澄の奴、結局、自分と沢蕪君のどっちが贈り物するのか知りたいくせに
本当に素直じゃないよなぁ) -
江澄
魏無羨、思いっきり聞こえてるんだが
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魏無羨
あはは
白状すると、俺と藍湛なら贈るのは多分藍湛だよ
だって俺金ねえもん -
江澄
じゃあお前が女だと認めるってことか
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藍忘機
魏嬰はどちらでもない
彼が男女どちらかなど、どうでも良いことだ -
魏無羨
おー、さすがは藍湛!🤩
そんなところに憧れるぅ -
江澄
死ね、クズが🤨
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藍忘機
………
避塵をスチャッ -
魏無羨
あー、はいはい!
喧嘩はやめ!
落ち着け、藍湛
とにかく俺等は飯食ったら帰るから
じゃあなー
また来るぜ👋 -
江澄
ただ飯食らうだけならもう来るな!
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その後
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江澄
魏無羨に聞いたところで何の参考にもならんな
あいつが金を持ってないから藍忘機が買うと言っても、
俺は金がないわけじゃないし -
江澄
それに藍曦臣の欲しがるものって一体なんだ?
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藍曦臣
やあ、阿澄
-
江澄
ふわぁ!
脅かすな! -
藍曦臣
別に脅かしているつもりもないけど
何か考え事? -
江澄
………
沢蕪君 -
藍曦臣
ええ、何でしょう?
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江澄
俺はあなたにとってその、どっちなんだ?
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藍曦臣
どっちとは?
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江澄
だから、
あんたは俺の女なのか! -
藍曦臣
私は男ですが
阿澄には私が女性に見えますか? -
江澄
………
実はな -
江澄「かくかくしかじか」
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藍曦臣
七夕節?
あれは女子が裁縫の上達を祈る行事では? -
江澄
俺もそう思っていたんだが、どうやら好きな女に男が贈り物を贈る日らしい
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藍曦臣
なるほど
それで阿澄が私に贈り物を? -
江澄
あんたに贈り物を贈って良いのか悩んでた
どう見てもあんたは俺の女ではないし
俺だってあんたの女じゃない -
藍曦臣
阿澄、きみって人は
(クスクス) -
江澄
笑うな!
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藍曦臣
(義理堅いと言うか
生真面目と言うか
つれない振りで実は相手をすごく大切にする)
きみのそんなところが大好きですよ、阿澄 -
江澄
う、うるさい!
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一方、その頃
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藍忘機
魏嬰、蓮花塢から帰ってきてからずっと悩んでいるが、どうかしたか
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魏無羨
あ、藍湛
いや、あの江澄が言ってた七夕節のことだけど -
藍忘機
うん
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魏無羨
俺、藍湛に贈れるものがなにもないなって
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藍忘機
………
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魏無羨
いつも藍湛にやってもらってばっかりだ
たまには俺から返してやりたくても俺が用意出来るのはこんなもので -
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藍忘機
シロツメクサ?
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魏無羨
うん、そのへんに生えてるもので藍湛には本当にすまないんだけど
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藍忘機
ありがとう
魏嬰、シロツメクサの冠の意味を? -
魏無羨
冠の意味?
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藍忘機
私を想って、だ
これは最高の贈り物だ -
魏無羨
あ、あはは
いや、なんと言うか -
花冠を頭にかぶる藍湛
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藍忘機
似合うか?
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魏無羨
え、えへへ
まあ、藍湛が喜んでいるならいっか! -
藍忘機
うん
ありがとう、魏嬰 -
魏無羨
へへへ
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一方その頃
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江澄
どうすればいい
沢蕪君に贈り物をすればあのひとを女扱いしてることになるし
かと言って俺が女役なんて……!
くそ面倒くさい!!! -
藍曦臣
何やら阿澄が荒れてますけど
怒り顔の阿澄も可愛いですね😺💕 -
結局、幸せな双璧と双傑でした!
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