藍氏双璧の酒癖の悪さは遺伝です 曦澄

 いつものように魏無羨がふらりとやって来て、他愛もない雑談を交わしていた時のこと。
 江澄はそれまで聞いたことのなかった新情報を魏無羨との会話で仕入れてしまった。
「藍氏双璧の、酒癖?」
「ああ」
 藍氏双璧と言えば今更言うまでもないが、実はいまは小双璧なる若手二人組が居て、元々の双璧である藍曦臣と藍忘機をそう呼ぶ者は少ないのだ。
 そして姑蘇藍氏と来たら、厳格と知られる家訓。
 酒の席でも絶対に辞退せねばならない禁酒である。
 それでも藍忘機の酒癖の悪さはそれとなく江澄の耳にも届いていた。
 座学時代に魏無羨が酒を飲ませ、一口飲んだだけで一瞬でバタンと倒れてしまったと当時、面白おかしく語っていた。
 しかし藍曦臣については──、江澄自身、公の場で舐める程度に酒を飲む藍曦臣を目の当たりにしている。
 普通に盃を開け、無理やり飲まそうとした金子勲に「呑みましたよ」と言わんばかりに空の盃をひっくり返して見せていた。
 あの時も特に普段と変わらず、後々藍曦臣が取り乱したとは聞いていない。
「嘘をつけ。沢蕪君が雲深不知処で飲酒をするわけがないだろう」
「俺も景儀から聞いただけだけどさ、それはもうすごい暴れっぷりらしいぞ。藍湛が酔った時も連れ帰るのに苦労したけど、沢蕪君は笑い上戸みたいでしかも絡み癖がとんでもないらしい」
 それは随分と困った悪壁だ。
 一応、恋人と思っている相手がどこかで酒を飲まされて行きずりの女にでも絡んでそのまま同衾なんてことになったら目も当てられない。
 江澄の動揺する姿を期待していたのか、魏無羨はまだかまだかと期待に満ちた目で彼を見つめていたが、すっかり期待はずれに終わって「つまらない奴」と愚痴をこぼしていた。
「しかし妙だな。以前、勧められて断れずに飲んでいる場面を見たことがあるが──、確かあの時はお前もいただろう。沢蕪君は普通に飲み干して、その後も何事もなく過ごしていたぞ」
「うん。俺もあの人とサシで飲んだことあるけどさ」
「なんでお前が沢蕪君とサシで飲むんだ」
「だからたまたまだよ。雲夢だったかなぁ。俺に用事だったのか、沢蕪君が通りかかってさ。その時聞いたけど、金丹の力で酒の悪影響を消してるんだってさ」
「そんなやり方があるなら藍忘機にも教えてやれば良いのに」
そのとおりメイツオ、メイツオ! ホントそれなんだが、どちらにしても姑蘇藍氏が酒を飲む機会は殆どないからな」
「ないのに飲んだと噂なのか」
 まったくもって噂など眉唾ものだ。
 しかし藍忘機の酒癖の悪さは魏無羨自身が目の当たりにしている。
 良く似た兄弟だから藍曦臣が苦手だとしても何ら不思議はない。
 しかしその時は戯言と片付けて江澄もすっかり忘れていた。

 そしてそれから数日経った頃だろうか。
 湖に迫り出した一画に構えた庵で江澄が一人で酒を楽しんでいると、どこからやって来たのか藍曦臣が彼の目の前に腰掛けた。
「やあ、阿澄」
「………」
 江澄の返事がないが別に不機嫌なわけではない。
 格好つけの江澄は藍曦臣の訪問を喜んで出迎えたくないし、突然の登場に狼狽える姿も見せたくない。
 だから心に余裕がある時はいつもこんな感じで冷淡なのだ。
 むしろ機嫌が良いと藍曦臣も良くわかっているから、手酌で自分の盃に酒を注ぐ江澄の手から容器を奪って彼の盃を酒で満たしてくれた。
「今日は風もあるし、過ごしやすい晩だね」
「うん。雲深不知処は高い山の上だから、夏場でも夜は冷えるだろう。見ての通り、雲夢の夏はとにかく暑い」
 ただ目の前に広がる蓮花湖には一面に蓮の花が蕾を閉じ、明け方になれば一斉に花開く。
 夜間は夜間で幻想的で、この庵で涼むのが江澄のちょっとした贅沢な時間の使い方だった。
 薄桃色に閉じた蓮の蕾に藍曦臣も目を細め、そしてだらしなく寝そべる江澄の姿に更に目尻が細くなる。
「阿澄、湖を見て、何を考えていたんだい?」
 藍曦臣の問いに江澄は肩を竦め、「さあな」と片手で酒の入った盃を揺らしながら昔のことだと曖昧に答える。
「ガキの頃はしょっちゅう湖に潜ってた」
「いまは泳ぎは?」
「仮にも大世家の宗主だぞ。水遊びに興じていたら、あそこの宗主は気が触れたと世間に嗤われる。沢蕪君、あんたは?」
「私?」
「あんたの子供の頃だ。どんな子だった」
 一応、聞いてみたが、聞くまでもなく知っている。
 藍氏双璧の非の打ち所がない完璧さは遠く雲夢にまで届いていた。
 彼らの親はこぞって「あんな風になりなさい」と自分の子供たちに言ったものだ。
 虞紫鳶も見倣いなさいと言っていたが、江楓眠だけは「好きなように生きなさい」が口癖で、魏無羨と江澄はそんな心強い味方を得てひそかに誇らしかった。
「姑蘇藍氏がなんだ、あっちが双璧なら、俺達は雲夢双傑だ!」
と言い合っていた昔がとにかく懐かしい。
「こうして月を眺めていると、昔の記憶が尽きることなく無限に湧いてくる」
「うん。それは分かるね。月はとても不思議な力と輝きを持っている。陽の光は再生を感じさせるが、夜は命の終焉と蘇りを意味するせいもあるからだろう」
 やはり藍曦臣と過ごすのは江澄に負担がなく、静かで心地良い。
 こちらが質問すればちゃんと答えてくれるが、黙っていて欲しい時も気持ちを察して、江澄を放っておいてくれる。
 こんな相手、一度失ったら、もう二度と手に入らないだろう。
「一応聞いては見たけれど。あんたの子供の頃なんて大体予想はつく。俺みたいに魏無羨の尻に唐辛子を突っ込んで、あいつが腹を下して、親にめちゃくちゃ痛い拳骨を食らったことなんてないだろうし。肥溜めの中に落とされたこともないだろう」
「肥溜め?!」
「ああ、魏無羨にやられた。でも俺も散々悪さをしていたからな。あいつの汁物の中にカエルの死骸を入れたり」
「阿澄……」
「あんなの子供の遊びの範疇で、お互い様だ。雅正で瀟洒と名高いあんたら兄弟なら、きっと藍先生自慢の甥で、天童だ、麒麟児だと持て囃されてたに違いない」
 うん、確かにと藍曦臣も頷く。
「私と忘機には、人に語れるような兄弟の思い出なんてほんの一握りしかない。我々は常に一緒に過ごしていたが、何しろ雲深不知処の中は大声を出すべからずだからね」
 藍曦臣が何を言いたいか江澄も手に取る様にわかり、二人で肩を揺らして笑い合った。
「きっと可愛い子供時代だろうな。あんたら兄弟は誰しもが認める美形だし」
「小さい忘機は可愛かったよ。琴が習いたいですと自分の背より大きい琴を懸命に持って、叔父のところへやって来てさ、お前にはまだ早いと怒られてすごく悔しがっていた」
「藍忘機は昔からあの調子か」
「うん。喋る時は静かに、声を立てて笑ってはならぬ。そして男なら、無駄な口は叩かずと、これもまた厳しく躾けられた」
「あんたもあんたで真面目で良心的な兄だったんだろう。俺達とは大違いだ」
 だから酔っ払うと彼ら兄弟は箍が外れて羽目を外してしまうのだろうか。
 江澄は卓の上に載った盆からもう一つ盃を出すと、酒を注ぎ、藍曦臣の前へと差し出した。
 それを見た藍曦臣の顔に戸惑いが浮かぶ。
「阿澄、私は酒は」
「俺の勧める酒が飲めないと?」
「そうじゃない。どうしたんだ。我々が堅く禁酒を誓っているのはきみも知っているだろう」
「知っているが、俺の知らないあんたを別の誰かが知っているのは許せない」
「───ひょっとして、魏公子から聞いたかな」
 聞くまでもない。
 そして「藍景儀と言う内弟子がいるらしいな」と然りげ無く魏無羨を庇い、喋り魔の本当の正体を伝えてやった。
「藍景儀、あの子か、なるほど。──いや良いのだけどね。忘機や、叔父上が言うはずがないと思ったんだ」
「そうだ。別に出所はどうでもいい。それよりあんたは俺にすべてを曝け出す気はないのか?」
「好きな相手にわざわざ醜態を見せたいと?」
「俺がその好きな相手だと言うのなら、包み隠さず、全部見せるんだな。知っての通り、俺は疑り深い。隠し事や嘘は嫌いだ。一つ聞くが歛芳尊の前で酔ったことは?」
 藍曦臣はにこりと笑っただけで答えようとしない。
 つまり答えたくないのだ。
 金光遥の前では醜態を見せたことがあるが、江澄の前では無理だと。そう言うわけだ。
 タンと不機嫌に盃を置き、盃に満ちる酒の表面を指先でピンと弾き拗ねる江澄に、藍曦臣は観念して「分かった、分かった」と目の前の盃のに手を伸ばす。
「言っておくが私はちゃんと断ったからね。きみが無理やり飲ませたんだ。何があっても私を責めない様に」
「ぐだぐだ言わずに飲めよ。俺を誰だと思っている」
「雲夢江氏宗主。江晩吟殿」
「その通り。そして俺は自分のケツは自分で拭く男だ。あんたを責めたりしないし、酔って正体不明になったら、ちゃんと介抱もしてやるから、気にせず一気に飲め」
 やむを得ないと藍曦臣はもう一度江澄に念を押す視線を送ると、潔く一気に飲み干した。
 ガンと盃を卓に置き、そのまま下を向いてうごかない。
 もう酔っ払ってしまったのかと思ったら、急に勢い良く顔を上げた藍曦臣の表情は普段の彼とは一変し、晴れやかに笑っていた。
 こんな暗がりでゾッとする程、美形の男が狂気的に目を見開いてへらへら笑っているのだから、江澄でなくともちょっと怖い
「ら、藍曦臣?」
 藍曦臣は江澄の手から酒の入った容器を奪い取ると、容器ごとゴボゴボと口の中に注ぎ込む。
 呆気に取られて何も言えずに見つめる江澄の前で藍曦臣は次々と酒を空けて行った。
「いや、一口でいいって」
「阿澄!」
 唐突に大声で名を呼ばれ、びくっと背筋を伸ばす。
 無駄に肺活量だけは多く、しかも夜空に澄み渡る様な良い美声だ。
「きみって人は、いつもいつも本当に自分勝手すぎりゅだろう!」
「す、過ぎりゅ?」
「私が送った手紙に、一度も返事を返さない」
「あ、いやそれはなんとなく面倒くさくて」
「そんなきみを可愛いと思うからこそ、きみの勝手を愛の力でこれまで許して来たのに!!」
「勘弁してくれ。誰かに水を持ってこさせよう」
「五通に一度ぐらいは、返事を寄越すべきだ。それが恋人である私への礼儀と愛情と言うものだ。違うか!」
「ああ、うん……、済まなかった」
 酒を飲ませて僅かな時間しか経っていないのに、既に江澄は彼に飲ませたことを青褪めるほどに後悔していた。
「わかったから、もう飲まなくていい」
 取り上げようものなら、再び、彼の手に奪い去られてしまう。
「藍曦臣!」と叱っても、「愛してるよ、阿澄」と泣きながら全開の笑顔で語りかけられ、気持ち悪すぎて怒る気力も奪われる。
 もはや江澄の抵抗力は零に等しい。
「阿澄、きみって本当に可愛い人だ。ずっと眺めていても飽きない。私の部屋に閉じ込めておきたいぐらいだ」
「離せっての、つか、髪を弄るな! 引っ張るな!」
 すっかりぐしゃぐしゃにされ、そして服まで脱がされそうになり、身の危険を感じた江澄は藍曦臣を蹴り飛ばし、彼を湖の奥底に沈めてやった。

 そして一週間も経った頃。
 蓮花塢に再び、魏無羨がやって来た。
 今度は一人ではなく、藍忘機のお供つきである。
「よう、江澄」
「ああ、うん」
 江澄はなんとも歯切れの悪い返事を返し、魏無羨の隣に立つ藍忘機には目を向けもしない。
 どうやら彼を直視出来ない理由があるようだ。
 魏無羨が明後日の方角を向く江澄の前に移動すると、江澄の視線も反対方向へと動いてしまう。
「江澄、あのさ、念の為、聞くんだけど、お前、ひょっとして沢蕪君の行方を知らないか?」
「ああ、うん……」
 やはりどう見ても歯切れが悪い。
 絶対に江澄は藍曦臣の行方を知っていると見た魏無羨は藍忘機に顎で行動に移すよう指示し、そしてそれに頷いた藍忘機が江澄をはねのけて強行突破に出た。
「あ、おい、待て! 勝手に人の屋敷に入るな! 魏無羨、何とかしろ! あいつを止めろ!」
「何とかしろったって、雲深不知処の主が蓮花塢に出かけたっきり音信不通なんだ。お前のところが怪しいに決まってるだろ。沢蕪君をどこに隠したんだよ!」
「か、隠してはいない! あ、あの人は病気だ!」
「病気?」
 まさかと思い、藍曦臣と魏無羨は顔を見合わせたが、どうやら江澄に嘘をついている様子は見られない。
「兄上は一度も寝込まれたことなどないが」
 ずいと詰め寄る藍忘機をキッと睨みながら、「嘘だと思うなら自分の目で確かめろ」と渋々、江澄は藍曦臣を寝かせている客間へと案内した。
 魏無羨、藍忘機の夫夫ふうふが半信半疑で部屋に入って見ると、確かに額に藍氏の抹額ではなく、病鉢巻を巻いている藍曦臣が床に入り、呑気に書物を読んでいた。
「兄上……、五日間も何をなさっているのです」
 呆気に取られる藍忘機を出迎え、にっこりと藍曦臣は弟を出迎える。
「本当に病を患っておられたのですか。ならば何故、雲深不知処に便りをよこさないのです」
「便りを送ろうとしたのだが、私の病は自分のせいだと阿澄が気に病んでね。彼に心苦しい思いをさせるのは私の本意ではないし、だからこうして雲夢江氏の世話になっていたんだ。お前にも迷惑をかけたね、忘機」
「兄上がご無事なら、別に良いですが」
 ちっとも良くなさそうな表情で口ごもりながら、躊躇いがちに後ろを振り向く藍忘機の目は、明らかに江澄を親の敵の如くに睨んでいる。
 どうやらここは自分の出番だなと察した魏無羨が江澄を庇い、ヘラヘラと笑って場を和ませてやった。
「まあ沢蕪君が無事なら、これで万事解決だな! 良かった、良かった!」
「江晩吟、何故、兄上の体調が悪くなったのだ。先程も言ったが、兄上が寝込まれたことなど一度足りともないぞ。兄上に何を出した?」
「まあ良いじゃないか、忘機。私の不注意で蓮花湖に飛び込んでしまったのだ」
「湖に飛び込んだ? 何故です」
「なぜって、それは……、暑かったからだろう」
 こんな言い訳、藍忘機に通用するはずがない。
 何か裏がある筈だと食い入るように見つめる弟の目を避け、藍曦臣は
「あ、また、目眩が」
とごまかし、横になる。
 江澄を助ける為に魏無羨も調子を合わせ、
「大変だ! 俺が脈を見る! 江澄、お前は薬を持って来い!」
と采配し、藍忘機が何か言いたげなのを無視して、せっせと二人で藍曦臣の看病に励んだ。
「沢蕪君、これは大変な熱だ! 江澄、早く薬を持って来いよ!」
「……魏嬰。私が診てみよう」
「良いって! だってほら藍湛にうつったら大変だし! 多分、これは暑気あたりなんだよ。蓮花塢は雲深不知処より暑いだろう」
「そうなんだ、ゴホゴホ……、ああ、目眩が」
 調子を合わせる藍曦臣の胡散臭さにますます藍忘機の疑惑は深くなったが、兄が無事なら彼も深く追及するつもりはない。
「わかりました。あと数日、静養が必要なようなので、私は先に雲深不知処に戻り、叔父上に事情を説明します」
「ああ、頼んだ。ゴホゴホ」
「沢蕪君、可哀想……」
 ようやく薬を手に戻って来た江澄だが藍忘機が藍曦臣を置いて行くことに気づき、慌てて「彼を連れて行け」とせがむ。
「兄上は病気だ。完治するまできみに世話を頼む」
「いや頼むと言われても、もう何日も居座られてこっちも迷惑……」
「あ、阿澄、ゴホゴホ、湖の水を飲んだせいで肺が痛んで」
「…………」
 そう言うことだと藍忘機は江澄の肩に手を置き、そして「沢蕪君かわいそう」としつこく芝居を続ける魏無羨の手を引いて蓮花塢から去ってしまった。
 納得いかないのは江澄だ。
 藍曦臣を湖へ蹴り飛ばしてしまった手前、止むなく何日も彼の面倒を見ていたと言うのに、この上まだ居座られては彼も仕事が手につかない。
「藍曦臣!」
「あ、肺が……」
「あんたが飲んだ水なら、とっくに吐き出しただろう! いつまで蓮花塢に居座るつもりだ!」
「そんなことを言って、酔っ払った私を足蹴にし、湖に突き落としたと忘機が知ったら、あの子がどれだけ憤慨するか。怒った忘機は私でも手に負えない」
「…………」
 本当に姑蘇藍氏の酒癖の悪さにはうんざりさせられる。
 仕返しだとばかりに江澄はとにかく苦くて、不味くて、とてもじゃないが飲み下せない薬を煎じ、それを無理やり藍曦臣に飲ませてやった。
「ほれほれ、飲まんか。飲まないとあんたの肺は治らないぞ」
「止めなさい。薬は私が処方したものにしなさいとあれほど強くお願いしたのに、こんな薬を飲んだら更に体調が悪くなります」
「いいから飲めってんだ!」
 毎食後、こんな調子で大騒ぎの二人だが、これはこれでめったに味わうことの出来ない二人が家族になった時の体験なのかも知れない。
「明日はいい加減雲深不知処へ帰れよ」
「うーん、まだ熱が」
「まだ言うか」
 ふたりともそれなりに幸せなので、これはこれでめでたし、めでたし♪

終わり
20240705
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