01.朱
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「伽、起きていたか」
病室のベッドカーテンを引き開け、綱手様が複雑な面持ちで歩み寄る。
言葉にならない声で泣きじゃくりながら謝ることしかできなかった私に、綱手様は「つらいだろうが」といくつかの巻物を置いて出て行った。
────始末書……。
そう、避けては通れない。今回の件を事細かに巻物に記し、改めて綱手様の元へ報告しに行かなくては。
それがせめてもの償いだ。責任だ。……隊長としての。
私は体中に痛みを感じながらも起き上がり、震える手で筆を取った。
────あの時の状況を、
事の始まりは私達が小隊を組まれた時。
メンバーは隊長である私、そして私の親友である
この中で最年少だった私に不満を持っていたのはナギと
そんな彼をずっと宥めてくれていたのが
ほとんど初対面のメンバーばかりがかき集められていたのもあって
────なんで、彼女があんな目に。
筆を握る手に力が入る。
先に中忍に上がり、何度か隊長として任務に赴いたことのある彼女のおかげで最初のうちは皆上手くまとまっていた。
任務内容は他里からの連絡を大名の元へ届け、大名から預かった連絡報告済の判子が押された確認書類を再び火影様へ届けるというもの。
行きの道中は何事もなく終わり、あとは書類を里に持ち帰るだけ……そんな中、異変が起こった。
帰り道。
複数の忍の気配を感じ、皆が警戒態勢に入った。しかし相手には敵意を感じられず、本来なら争いにならずに帰還できる────そう、思っていたのに。
隊長である私の指示を無視して。
そこで私は思わず彼を叱った。最初から私のことが気に入らなかった彼のことだ、ここでさらに火をつけてしまったんだろう。
彼の放った手裏剣が相手に当たってしまったため、場は自然と戦闘態勢に。それでも今回の任務は終わっているし、私達の最終目的は帰還。
皆の命を預かっている身である私も、ここでの無駄な争いは避けたかった。全てを穏便に済ませるため、迷いなく逃げる選択をする。
もちろん、
……全て、一瞬だった。
首の動脈をかっ切られ、目を見開き、血を吐きながら落ちて行く
私は見ていることしかできなかった。
長く美しい彼女の金髪が地面に広がり、真っ赤に染まっていくのを鮮明に思い出せる。
その後、口論になった私と
そんな中私は壊れ、クナイ片手に
でも私より何倍も体格の良い男相手にそれ1つで敵うわけがない。
当たり前のように返り討ちに合った私は、今このザマだ。致命傷を免れたとは言っても、深い切り傷や打撲、骨のひび割れ。
……奴にはかすり傷すら与えられなかったのに。
興奮と混乱で意識が朦朧としてたから、覚えているのはこれくらいだった。
ここまでの出来事を巻物にしたため、筆を置く。
────
幼少期の頃から姉のように慕ってきた親友の笑顔を思い出し、視線が地へ落ちる。この場にはあの時のメンバーが誰もいないため、今の私がその後の経緯を知ることはできなかった。
