シークレットガイド

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 #えだっち



「いけないなァ、真守くん!」

 そんな僕と灯琉の間に割って入ってきた、クラス一の秀才(? 本人が言ってるだけ)藤枝ふじえだ。通称えだっち。

 クラスで一番チビっちゃい。あ、でも、芦屋クンも同じ位の背丈で、「初めて2番になれるかも!」なんて喜んでいたっけ。

「君は仮にも級長なんだよ?
 クラスの上に立つリーダーが遅刻…
 はっ! 全くお話にならないね!」

 眼鏡のブリッジを指で押し上げながら、ここぞとばかりに正論を振りかざすえだっち。いつもこう。

 僕はイラッとしたし、灯琉はまた出たよと呆れ気味に一歩後ずさった。

「だ、ま、れ、え、だ、っ、ち。
 たかが15分だろ!」

 えだっちにゆっくり詰め寄って、えだっちの眼鏡の縁を掴んでバッと取り去った。

「ああっ! ヒドイ真守くん!」

「出たァ~、えだっちの眼鏡強奪されるの図! 一日一回は必ず見れる~(笑)」

 強い近眼でフラフラのえだっちを、灯琉はゲラゲラと茶化した。





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