悠の詩〈第2章〉
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げんなりした気持ちがそのまま顔に出てたみたいで、百面相かよとかあちゃんがケラケラ笑いながらつっこんだ。
誰も知らなかったら困るから、とうちゃんが帰ってきたら教えてもらお。かあちゃんに聞くのは無駄なのは分かってる、スコアを付けてるとこ見た事一度も無ぇ(苦笑)
「ねえねえ、みんなでって? さっきの電話の子と、たっくんも一緒?」
食事はとっくに終わったのに食器を流しに運ばないで、またテーブルの下で俺の脛を突ついてくる。地味に爪が刺さるのでやめてもらいたい(呆)
「うっさいなぁ…樹深もいるし、由野、さっきの電話のヤツな、あと丸山と柏木、俺入れて男3女2。4月から席が近かった同士でつるんでるってだけ。ごっそーさん!」
ちょっとーもうちょい詳しく、あんたってば野球部の話ばかりでクラスでの事ほとんど言わないじゃないのよ、あっ柏木さんってあの家庭訪問の時の? あんたあの時ちゃんと親御さんにご挨拶したんでしょうね?
まだまだ何か言ってたけど、うるさいかあちゃんはもうスルー、2階へ駆け上がった。
「春海、反抗期か!? おとうさんに言いつけてやる!」
最後の含み笑いの捨て台詞にずっこけて、階段の縁に脛を当てそうになった。だから、小学生か(呆)
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