マイクロノベル
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11:09pm · 12 Sep 2020
20200912(土)23:10「呼び合う…力と力! 呼応する…魂! それは…それは…その…アレよ…」「急に語彙力なくなるのやめてください」「アレよ、アレだって! わかるだろ!? 喉元まで出かかってるんだよ!」「もしかして:歳」「やめろ!」『おのれの!✨』
20200907(月)18:04「ただいま! 魔王、いい子にしてたか?」「おのれ勇者! この、みかんとやら食べにくいにもほどがあるぞ!」「あーッ俺の机がみかんの皮と筋まみれ! こら魔王!」「食べにくいのだがおいしいのである(もっもっ)」「魔王ー!」「文句があるのか?」「お前明日から一緒に学校来い、毎日帰ってくる度に問題起こしてー!」「えー」「えーじゃない!」「ぜんめんてきに勇者がわるいのだ! 我を放っておくから!」「だから明日から一緒に…」「人間きらーい」「学食うまいぞ、うどんとかある」「うどん…? なんだその食べ物は」「白くて細くて長い」「なんだー? 気になるな。うどんを食べるために明日は着いていってやってもよいぞ!」「(ほっ)」
そうして学校に着いていった魔王はうどんを気に入り毎日通うことになるのだがそれはまた別の話。12:17am · 3 Sep 2020
20200907(月)18:03「無限とはつまり無限なんだ、わかるかね」「わかるわけないだろ!」「おや、残念」「だいたいそういうお前はわかってるのかよ」「わかりません、無限を理解することは誰にもできない」「その言い方すごく腹立つけどお前がそういうことにしたいんなら付き合ってやってもいい」「それは僥倖」1:31am · 3 Sep 2020
20200907(月)18:03「元気が『在る』の、知ってたかい? きみにあげよう、これをひとつ」「生憎だが置く場所がない」「焼いて食べるんだよ、ましゅまろみたいに」「成る程それは聞いたことがない、やってみても良いかもしれない」「一緒に焼こう、おいしいよ」「ああ…ありがとう」1:44am · 3 Sep 2020
20200907(月)18:02「夜だー!」「蟹…お前いつも夜はテンション高いよな」「君が低いぶん、上げてあげてるのさ」「そんな必要はないんだが」「夜って素敵だろ? 街が寝静まる、僕等は起きている、独り占め、いや二人占めじゃないか」「二人占めか」「なんだい」「そう思ってるやつらが他にもたくさんいるんだろうと思ってな」「はー、君はまったく夢がない、そんなことでいいのか!」「いいだろ別に。どうせ叶わないものを持ったって意味がない」「そうかな…」「そうだろ」「まあ君がそれでいいならそれでいいけどさ」「……」「夜だしうどんだと思うんだ」「なんだ急に」「夜食ー!」「はあ…まあ付き合うけどほどほどにしろよ」「やったー! それでこそ友!」「都合のいいときだけ友って言うなよ」「ひどい! いつも言ってるでしょ! さっきも言った!」「はいはい…」「ぶー!」「うどん食うんだろ」「そうだった! うどんー!」■ようび
20200907(月)18:00「今日は どようび あしたは にちようび」「そのつぎは?」「そのつぎは」「そのつぎは」「■ようび」6:15pm · 22 Aug 2020
20200822(土)18:18「チュンチュン…はっ! もう鳥か…。鳥だと困るね。いや案外困ってもないんだけど、虫おいしいし」「君はなぜ鳥になっても喋れているんだい?」「鳥かわいいだろ?」「答えになってない」「知らん、なんか不思議パワーだろ、俺たちっていつもそんなだし」「そうやって強引に片付けようとするのが君の悪いところだよ」6:11pm · 22 Aug 2020
20200822(土)18:13「うーんうーん、闇クリームコロッケ……はっ! もう夜か……」「やあ」「わあ!?」「蟹だよ」「なんだ蟹か、びっくりさせないでくれよ」「部屋に蟹がいたことについてはびっくりしないんだね」「そりゃ俺は『選ばれる』ってわかってたからな」「絶望の中でも自信を失わない人間は嫌いじゃないけど」「けど?」「よくわからないね」「何が?」「こっちの話さ」11:06pm · 17 Aug 2020 蝶と虚無
20200818(火)17:19蝶に憧れる者はいない。蝶が全てを消すからだ。憧れて憧れて、手に取った虚無に自ら飛び込んでいく。そうしてそいつは消える、虚無は増える。そうやって僕たちは生きているのさと虚無は語った。11:04pm · 17 Aug 2020 物語る
20200818(火)17:18日々物語る者がそれをやめたときどうなるのかなと蟹が問う。それはお前が日々物語っているからかと訊くと、どうかな、と返る。蟹は蟹なりに不安なのだということを考える気持ちと考えたくない気持ちと、いずれにせよそんなことを考える僕はバグなんだろうねと言って蟹は笑った。
