マイクロノベル

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  • 10:56pm · 16 Aug 2019

    20190817(土)21:29
    『蟹系創作者ってのがいるらしい』『マジか。どんな作品?』『なんかこの社会のことを書いてるとかなんとか』『創作じゃないなそれは』『確かに。なんで創作者名乗ってるんだろ』『それはともかく蟹作品なら見てみたい』『蟹好きとしては見逃せないよね』『うむ』『検索しよ』『検索しよ』
  • 10:48pm · 16 Aug 2019

    20190817(土)21:28
    「電車が怖い」
    「あれ、この前まで好きだったんじゃ?」
    「好きとは言ってない」
    「風景についてめっちゃ語ってたじゃん」
    「あれは語りたかっただけで、電車そのものが好きなわけじゃない」
    「ややこしいな」
    「なんとでも言え」
    「で、なんで怖いの」
    「でかいし頑丈で速いから」
    「あ、そういう」
    「車も怖い」
    「うん」
    「道とか駅とか怖くてヤバい」
    「弱ってるねそれは」
    「精神強くなりたい…」
    「強い弱いの問題じゃないと思うよそれは」
    「困った…」
    「とりあえず療養願い出しとくね」
    「え」
    「休んで」
    「ホワイトだ…」
    「蟹会社はホワイト」
    「レッドっぽいのに」
    「ホワイトさ」
    「…ふ。そういうことにしておく」
  • 10:35pm · 16 Aug 2019

    20190817(土)21:27
    「蟹って出張あるの?」「ないよ、仕事じゃないし」「いいな~もう帰りたい」「ゲート開く?」「できるの?」「毎晩帰って寝るとか物取りに行くとかできるよ」「マジか…蟹すごいね…」「行く?」「大丈夫、いつでも帰れるのわかっただけで元気出た」「む」「がんばるぞ」「がんばれだぞ~」
  • 10:45pm · 12 Aug 2019

    20190817(土)21:27
    「また足組んでる!」「悪いかよ」「身体が歪むよ」「俺の人生俺の好きにさせて欲しいね」「む」「足組むと落ち着く」「んー…」「ハサミカチカチと一緒」「なるほど」「案外すぐに納得したな」「蟹は道理を重んじるからね」「そうなのか?」「切り替えが速いのさ、ハサミだけに」「はあ」
  • 10:29pm · 12 Aug 2019

    20190817(土)21:26
     君の恋は蟹だけを見ているようで、事実その通りでした。君がどこに行ってしまったか僕にはもうわからないけれど、また会えるといいなと思います。後ろ姿だけでもいい、本当は話がしたい。
     僕は蟹をうらみます。
  • 12:23am · 12 Aug 2019

    20190817(土)21:26
    「隙間には蟹がいるって決まってるのよ」彼女は蟹を探すのが好きだ。「蟹ー」ごそごそと探し回る彼女。だが特に収穫はなく、「残念…今日こそ見つけられると思ったのに…」マックでお茶している。「次はきっと、君もそう思うよね?」「もちろん」見つかる前に消しているのは僕だけど。
  • 11:23pm · 11 Aug 2019

    20190817(土)21:26
    「蟹ーハンバーガー買ってきた!」「へ? なんで?」「ゲームのキャンペーンでハンバーガー食うとアイテム貰えるんだよ」「それはまた」「いただきまーす!」「いただきます」
    「きもちわる…」「あーあ」「だってアイテム欲しかったんだもん…」「何も言うまい…」「バーガーこわい…」
  • 9:36pm · 11 Aug 2019

    20190817(土)21:25
    「べたべた」「汗で?」「いや、アイスで」「食べたの?」「さっき」「手洗ってきたら?」「めんどくさいんだよな~」「ふうん」「メールの続き打と…ってほんとべったべた、やっぱり洗ってくる」「行ってらっしゃ~い」ばたん。「…実体ある存在ってやっぱ不便そうだよねえ。蟹って便利」
  • 7:11pm · 10 Aug 2019

    20190817(土)21:25
    「蟹ー」「何ー?」「変な夢見た」「どんな?」「供出せよって」「何を?」「何だろ、鍋とか猫とか?」「何それ」「わかんない、謎シチュ」「蟹は?」「いなかった…嫌だね家に怖い人が来るのは」「大丈夫だよ、ここには誰も来ない」「…そっか」「アイス食べる?」青空。蝉が鳴いていた。
  • 7:01pm · 10 Aug 2019

    20190817(土)21:25
    「礼を忘れるな」なぜ?「死ぬまで×え」×いたくない、「歯を食い縛れ」歯が痛い。平穏に暮らしたかったのにどうして。「腑抜けが」いつの間にか世界が、「供出せよ」押し入れの中で頭を抱える。助けは来ない。だって皆××のために。高揚して。乱暴に叩く音の後、ドアがどかりと破られた。