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• 1:05am · 9 Apr 2020

  20200409（木）16:28
  　強がったあなたが戻ってくることは二度とないのでしょう。フラグとはそういうもの。そういう風にできている。抗うことなどできない、それに立ち向かうために出ていったのだとしても。最後の嘘をつきました。あなたならきっと運命を変えられると。最初から、見えていたのにね。

• 1:03am · 9 Apr 2020

  20200409（木）16:27
  　強がったあなたが戻ってくることは二度となかった。最後だとわかっていても、いや、わかっていたからこそ、強がることしかできなかったのか。社会情勢と言う人もいるでしょう。それでも私は信じたかったのです。あなたが、ただ一心に、私のためだけを思って、強がってくれたのじゃないかと。

• 11:34pm · 2 Apr 2020

  20200409（木）16:27
  「終末が近付いてこそ人間の本性が現れる！ それが見たくて箱の蓋を開けたのだ！」「人間の本性見たいなら接客業したらいいって言ってる人いたけど」「…単語…耳イヤホン…タメ語…ウザ絡み…台パン…やめろ、やめろ勇者、俺の…『ヒトだった頃』のメモリーキーをどこで知ったァァァ！」「ごめん…」

• 11:06pm · 2 Apr 2020

  20200409（木）16:27
  「黄泉に行っても…愛しているｶﾞｸｯ」「魔王ーーー！ どういうことだってばよーーー！ 死に際に爆弾発言残して逝くのやめてくれーーー！」「魔王様はあなたのことを愛していたのです」「魔王の側近！」「愛しすぎて戦うことはできないと記憶を消し、命失われるとき戻るよう設定したのです」「何その呪い」「おいたわしや魔王様…」「いや愛してたなら戦わないですむ方法とか探せたんじゃ…」「勇者と戦うのは魔王の宿命…」「…そんなの認めないぞ！」「そっそれはまさかいにしえの、運命の愛のキ」ｽﾞｷｭｩｩｩｰﾝ!「……あれ、我死んだんじゃ？」「魔王様ー！」「俺は死に逃げだけは許さないことにしてるんだ」「我？ 死んだんじゃ？」「魔王様ー！」「レモンの味がした」「勇者まさか我にキ」ﾊﾞﾀｰﾝ!「魔王様がお倒れにー！」「もう一回した方がいい？」「待ってあげて！ さすがに待ってあげて！」

• 11:46pm · 22 Mar 2020

  20200409（木）16:26
  「むむむ」「むむむ？」「むむむ！」「どしたの、にらめっこ？」「いや、蟹に継ぎ目ないなと思って」「あるじゃん間接。この甲羅と腹甲にも継ぎ目あるし」「そういう継ぎ目じゃないんだ」「どういう継ぎ目？」「中の人」「中の人なんていないよ！？」「だってあまりにも優しすぎる」「蟹が優しくたっていいだろ」「いやなんか、生きてる存在が僕に優しくしてくれるというのがそもそも」「だったら中の人がいない方が自然じゃん」「いや…」「ははあ」「何？」「いや…君もね、僕は君が好きだよ」「えっ」「好きでーす」「ありがとう…？」

• 9:56pm · 20 Mar 2020

  20200409（木）16:25
  　蟹が一匹、蟹が二匹。だんだん目が覚めてくる。当然だ、「か」という音ははっきりしている。「に」で少し曖昧になるものの「か」と言えば目が覚める。そんな僕が今何をしようとしているかってそりゃあ寝ようとしてるんだよ。砂浜に増えていく蟹が皆僕を見ているのはちょっと気になるけれど。

• 9:53pm · 20 Mar 2020

  20200409（木）16:24
  　蟹が月を飛び越えた、そんなニュースも今となっては珍しくない。今時毎晩どんな国でも一匹は月を飛び越えていて、飛び越えた蟹は神になるなんて噂もあるけどほんとかどうかはわからない。月を飛び越えても蟹は蟹のままなのだろうか。これから飛び越えようとしている僕にはわからないけれど。

• 9:49pm · 20 Mar 2020

  20200409（木）16:24
  　いつと言いつつ一通走り、いつと言いつつどいつもこいつも、いつと言いつつ辿り着く日は五つの月を数えど来ない。

• 9:45pm · 20 Mar 2020

  20200409（木）16:24
  蟹を探している。毎晩毎晩。日中蟹は側にいるのに夢の中では探している。本当はいるのに夢ではいない。どこにも。最近では寝ている時間が長すぎて、まるで本当に蟹がいなくて探しているような、夢の方がまことのような。そんなはずはないのだけれど。…いつになったら見つかるのだろう。

• 10:47pm · 16 Mar 2020

  20200409（木）16:23
  「おかしい！ こんな時間になってしまった！ 私のところだけ時間の流れ方が違う、これは忌まわしき蟹ハンターの陰謀だー！」「こらー、蟹ハンターを悪と見なすのはよくないよ」「はい…」「彼らだって考えがあってやってるんだからね」「うん…」「僕たち蟹もまあ、敵視されても仕方ないようなことしてる自覚はあるし」「え」「そういう組織が現れるのは決まっていたことでもある」「うん？」「わかったら早く寝るんだ」「待って」