救出編
夢主名変更
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「・・・ア。 ・・・リア、起きて」
「・・・ん・・・?」
アスラの声が聞こえゆっくり目を開け顔を上げた
「あれ、私寝ちゃってた?」
「うん。ゆっくり休めたみたいだね」
「うん、お陰様で。それより何か遭ったの?」
「パティが例の場所を見つけたんだ」
「ホント。じゃあもうそこに向かってるの?」
「うん、だからボク達もそろそろ外に行こう」
「そうね」
読んでいた本に栞を挟んで閉じ、そのまま扉へと向かい扉を開けた
「お、」
そして扉を開け一歩出ようとすると丁度扉の前にユーリがいた
「ユーリ、どうしたのこんな所で?」
「セイにリアと同じように休んどけって言われてな。それより何か遭ったのか?」
「パティが例の場所を見つけたんだって」
「それで今バウルに向かって貰ってる所なんだ」
「思ったより早く見つかったんだな」
「うん」
ユーリの言葉に同意するように微笑んでいると、何か視線を感じユーリの方へ顔を向けるとユーリがじっとリアの顔を見ていた
「・・なに? 私の顔に、何か付いてる?」
少しだけ疑問符を出して聞くと
「・・・寝てた痕が付いてる」
「え!? ウソっ!?!」
そう言われ慌てて顔に手を当て痕が残っている所を探しだすと急にユーリが笑い出した
「ははっ・・・、ウソだよ」
「なっ/// ゆ、ユーリ!!」
言うとユーリは更に笑いながら歩き出し、リアはその後を追い駆けた
「からかわないでよ///」
「冗談なんだから真に受けるなって」
「だ、だって・・・さっきまで寝てたから・・・」
「なら、余計気にするか」
「・・・本当に付いてない?」
「付いてたらアスラが先に言うだろ」
「あ、そっか」
そこで納得されてもな・・・、と思っているユーリだったがリアは気にする事なくユーリの隣を歩いていた
そして少しずつ遠のいていく二人を見てアスラは自然と微笑んでいた
「・・・少しだけだけど、いつものユーリとリアに戻ったかな」
二人がいつものようなやり取りをしているのを見て、考え込み過ぎてパンクする前に休ませて正解だったな、と思い、また微笑み二人の後を追った
74.記憶の狭間で
甲板に出るとカロルとエステルが私達に気付き、今の状況を教えてくれた
どうやら例の赤い花が咲く岸辺はバウルで行くには難しいようなので、近くまで行って貰って船で岸辺に向かう事になった
「此処だ・・・! ・・・よね・・・?」
「トートに聞いた話には合致してるが・・・」
「ピピオニア大陸の赤い花が咲く岸辺、でしたよね?」
船から降りて赤い花が咲く岸辺の方に歩いて行った
「・・・そのトートって奴に嘘教えられたんじゃないの?」
「それか、場所を間違えたかね」
辺り一面には彼岸花のような赤い花が咲き誇っていて周りには他に何も見当たらない
「待って・・・」
そう声が聞こえ振り返るとジュディスが花が咲き誇っている先にある岩をじっと見て言う
「此処から空気が流れ込んでるわ・・・」
「中が空洞になってるんだな」
「どいて!」
リタはそのまま構えジュディスがどいたのを確認して魔術を発動させ、岩を壊した
「開きました!」
「まったく誰かね、こんな意地悪したのは」
「貴方みたいな不審者が入らないようにフタしてあったのかもね」
「ぐわっ、俺様狙い撃ち!? ヒドイな、ジュディスちゃん」
「「「「・・・・!」」」」
その途端、私と兄さんとアスラとパティは何かに気が付いた
「どうしたの? パティ」
が、その様子は私達よりパティの方が目立ったのかカロルはパティに声を掛けた
「・・・なんでもないのじゃ・・・ちょっと・・・暗いのが怖かったのじゃ・・・」
「暗いのが怖いなんて、子供だね」
「あんたが言うか」
「怖かったら、此処で待ってても良いぞ」
「・・・平気じゃ。行くのじゃ」
「「「・・・・」」」
言ってみんな歩き出すが、私と兄さんとアスラはじっと洞窟の方を見ていた
「ん? どうした?」
「ううん。今行く」
歩いて来ない私と兄さんとアスラに気が付きユーリは振り向き、言って私は誤魔化して一歩前に出るとユーリは踵を返して歩き出した
「・・・行くか」
「「うん」」
私達は一度顔を見合わせて頷いて歩き出した
洞窟の中に入ると奥から空気が流れ来ていて思ったよりも続いている
が、私達は導かれるように奥へと進んで行き、そしてそこで足を止めた
「・・・・? 何・・・?」
そこには数え切れない程沢山の石が並んでいた
「なに!! この石・・・!? こんな場所に、こんなたくさん。気持ち悪い・・・」
「これってまさか・・・お・・・墓・・・!?」
「そのまさか、だな」
「やっぱり、場所間違えたんじゃないんかね」
「だとしても・・・こんなにいっぱい・・・どうして・・・こんな所に・・・何故・・・!?」
「しかも・・・凄い、数・・・」
「まさか、クリティア族の街への道探しに来て、こんな所に来ちまうとは、な・・・」
みんな、墓石の数があまりにも多い事に驚いて言葉が途絶え途絶えになっていた
「・・・・」
パティは真ん中にある大きな石をじっと見つめていた
「・・・何か書いてある」
そして私はそこに書いてあるものを読む
「・・・ブラックホープ号事件の被害者、此処に眠る・・・。・・・その死を悼み、その死者を此処に葬るものなり」
「これ全部、あのブラックホープ号事件の被害者・・!?」
「つまり、アイフリードが殺した人の・・・お墓・・・って事よ・・・ね?」
「確かに・・・でも・・・こんなにとは・・・」
「パティ・・・!」
パティは小さく体を震わせ、そして今にも泣きそうな目をしてその場に座り込んでしまった
「でも・・・うち・・・、・・まさか、こんな・・・」
「パティ・・・」
「いくらなんでも、無理ないわ。この歳で、この現実を受け止めろって方が無茶だ」
「「「「・・・・」」」」
その言葉に私、ユーリ、兄さん、アスラは口を閉ざしてしまう
「この墓・・・誰が建てたんだろう?」
「さあ・・・事件の生き残りがいた、とかな・・・」
「でも・・・なんて・・・こと・・・」
此処にいる誰もがこの現実に打ち拉がれているとジュディスが踵を返して歩き出した
「ジュディス?」
「・・・私はミョルゾの鍵を探すわ。貴方達は此処にいて」
「え、一人で?」
「こんなパティを連れ回す訳にはいかないでしょう?」
「・・・魔物の気配もねえ。オレ達も行こう。ラピード、パティを見ててやってくれ」
「ワン・・・!」
「・・・ユーリ、私達も残る」
「「え?」」
ずっとパティの隣で一番大きな墓石を見ていた私はゆっくりと振り返って言うとエステルとカロルが驚いて声を出した
「この状態のまま放っておけないしな。それに・・・」
兄さんはそのままちらりとずらりと並んでいる墓石を見てユーリへと視線を戻すとユーリも兄さんが言いたい事が分かり返事を返した
「・・・解った。じゃあオレ達は行ってくる」
「うん。何か遭ったら連絡するよ」
アスラの言葉に返事を返すとユーリ達は墓石がある場所とは違う奥の方へと進んで行った
「「「「「・・・・」」」」」
ユーリ達がいなくなるとこの場は更にシンっと静まり返った
一つ息を吐き深呼吸をして私はゆっくりと此処に並べられている墓石を一つ一つ見ていき、兄さんもアスラも私と反対の方にある墓石を一つ一つ見て行っていた
「っ・・・、」
見ていくうちに徐々に彼等が生きていた頃の記憶が流れ込んでくる
それは例のブラックホープ号事件の記憶
けど、思っていた以上に悲惨なもので思わず顔を歪めてしまう
そして真ん中にある大きな墓石の前へと戻って来るとパティは未だにずっと悲しい顔をしたまま大きな墓石を見て座っている
「・・・・」
私も大きな墓石へと目を向ける
此処に来た時から思っていた事だけど、他の墓石と比べてこの墓石だけは何処か雰囲気が違う
ブラックホープ号事件の被害者を葬った人がこのメッセージを書いたからと言うのもあるかもしれない
だけど、それとは“何かが違う”感じがずっとしていた
墓石の上に置いてある帽子はブラックホープ号の船長さんの物か、このメッセージを書いた人の物なのかもしれない
「・・・、!?」
そう思っているとこの墓石からも記憶が流れ込んできた
「っ、・・・・」
けどこれは今まで以上にもっと悲惨で身体が震えた
「!?」
そして、あるものが見え更に身体の震えが増した
(・・今の・・、あれは・・・)
「リア、大丈夫か?」
「え? ユー・・リ・・・?」
見えた光景の事を思っていると心配そうな声が聞こえ顔を上げるとユーリが私の目の前にいた
「お前、身体震えてるぞ」
「え・・、ぁ、・・うん・・・」
無意識のうちに震える身体を両手で押さえていて、ユーリもその上に手を乗せていた
「何か遭ったのか?」
「・・・・」
ユーリは心配そうな顔をしていて、ラピードの近くにいる兄さんもアスラもラピードも、そして少し離れた所でエステル達も同じように心配そうな顔をしていた
「・・リア?」
その様子に気が付いたのかパティも私へと視線を向けていた
「大丈夫よ。心配かけてごめんね」
みんなを安心させるように小さく笑うとようやく身体の震えが治まった
「なら良いけど、無理だけはすんなよ」
「うん」
震えが治まり私の安心した顔を見てユーリはパティへと視線を移す
「パティも平気か?」
「もう・・・平気・・・」
「行けるか?」
「・・・サイファー・・・」
パティは墓石を見てぽつりと何か呟くとそのまま踵を返して歩いて行った
「あいつ、もしかして・・・」
「「「・・・・」」」
その様子を見てユーリも何か気になりぽつりと呟き、私と兄さんとアスラもある事を気にしながら無言でパティの背中を見ていた
続く
あとがき
またまた謎を残したまま続きました!
此処はPS3版書き始めの頃にプレイ動画を見て下書きを先に書いてたんですが、データ吹っ飛んだのでまた一から書き直しました・・・ι
此処は切ない
パティ、元気を出して・・・
あ、最初の所の補足ですが、あれはリアちゃんがいつも通りのリアちゃんなのか試す為にユーリがああ言ったんです
で、いつも通りの反応を見せたので夢に出て来た女性じゃないと分かり更にからかってた、って事です
けど、ホントちょっとだけだけどいつも通りなユーリとリアちゃんになって良かった!
さて、次はエゴソーの森かな?
まだリハビリ中だから文章可笑しいかもですが頑張って書きますよぉ!
下書き:2010.07.08
完成:2010.08.31
「・・・ん・・・?」
アスラの声が聞こえゆっくり目を開け顔を上げた
「あれ、私寝ちゃってた?」
「うん。ゆっくり休めたみたいだね」
「うん、お陰様で。それより何か遭ったの?」
「パティが例の場所を見つけたんだ」
「ホント。じゃあもうそこに向かってるの?」
「うん、だからボク達もそろそろ外に行こう」
「そうね」
読んでいた本に栞を挟んで閉じ、そのまま扉へと向かい扉を開けた
「お、」
そして扉を開け一歩出ようとすると丁度扉の前にユーリがいた
「ユーリ、どうしたのこんな所で?」
「セイにリアと同じように休んどけって言われてな。それより何か遭ったのか?」
「パティが例の場所を見つけたんだって」
「それで今バウルに向かって貰ってる所なんだ」
「思ったより早く見つかったんだな」
「うん」
ユーリの言葉に同意するように微笑んでいると、何か視線を感じユーリの方へ顔を向けるとユーリがじっとリアの顔を見ていた
「・・なに? 私の顔に、何か付いてる?」
少しだけ疑問符を出して聞くと
「・・・寝てた痕が付いてる」
「え!? ウソっ!?!」
そう言われ慌てて顔に手を当て痕が残っている所を探しだすと急にユーリが笑い出した
「ははっ・・・、ウソだよ」
「なっ/// ゆ、ユーリ!!」
言うとユーリは更に笑いながら歩き出し、リアはその後を追い駆けた
「からかわないでよ///」
「冗談なんだから真に受けるなって」
「だ、だって・・・さっきまで寝てたから・・・」
「なら、余計気にするか」
「・・・本当に付いてない?」
「付いてたらアスラが先に言うだろ」
「あ、そっか」
そこで納得されてもな・・・、と思っているユーリだったがリアは気にする事なくユーリの隣を歩いていた
そして少しずつ遠のいていく二人を見てアスラは自然と微笑んでいた
「・・・少しだけだけど、いつものユーリとリアに戻ったかな」
二人がいつものようなやり取りをしているのを見て、考え込み過ぎてパンクする前に休ませて正解だったな、と思い、また微笑み二人の後を追った
74.記憶の狭間で
甲板に出るとカロルとエステルが私達に気付き、今の状況を教えてくれた
どうやら例の赤い花が咲く岸辺はバウルで行くには難しいようなので、近くまで行って貰って船で岸辺に向かう事になった
「此処だ・・・! ・・・よね・・・?」
「トートに聞いた話には合致してるが・・・」
「ピピオニア大陸の赤い花が咲く岸辺、でしたよね?」
船から降りて赤い花が咲く岸辺の方に歩いて行った
「・・・そのトートって奴に嘘教えられたんじゃないの?」
「それか、場所を間違えたかね」
辺り一面には彼岸花のような赤い花が咲き誇っていて周りには他に何も見当たらない
「待って・・・」
そう声が聞こえ振り返るとジュディスが花が咲き誇っている先にある岩をじっと見て言う
「此処から空気が流れ込んでるわ・・・」
「中が空洞になってるんだな」
「どいて!」
リタはそのまま構えジュディスがどいたのを確認して魔術を発動させ、岩を壊した
「開きました!」
「まったく誰かね、こんな意地悪したのは」
「貴方みたいな不審者が入らないようにフタしてあったのかもね」
「ぐわっ、俺様狙い撃ち!? ヒドイな、ジュディスちゃん」
「「「「・・・・!」」」」
その途端、私と兄さんとアスラとパティは何かに気が付いた
「どうしたの? パティ」
が、その様子は私達よりパティの方が目立ったのかカロルはパティに声を掛けた
「・・・なんでもないのじゃ・・・ちょっと・・・暗いのが怖かったのじゃ・・・」
「暗いのが怖いなんて、子供だね」
「あんたが言うか」
「怖かったら、此処で待ってても良いぞ」
「・・・平気じゃ。行くのじゃ」
「「「・・・・」」」
言ってみんな歩き出すが、私と兄さんとアスラはじっと洞窟の方を見ていた
「ん? どうした?」
「ううん。今行く」
歩いて来ない私と兄さんとアスラに気が付きユーリは振り向き、言って私は誤魔化して一歩前に出るとユーリは踵を返して歩き出した
「・・・行くか」
「「うん」」
私達は一度顔を見合わせて頷いて歩き出した
洞窟の中に入ると奥から空気が流れ来ていて思ったよりも続いている
が、私達は導かれるように奥へと進んで行き、そしてそこで足を止めた
「・・・・? 何・・・?」
そこには数え切れない程沢山の石が並んでいた
「なに!! この石・・・!? こんな場所に、こんなたくさん。気持ち悪い・・・」
「これってまさか・・・お・・・墓・・・!?」
「そのまさか、だな」
「やっぱり、場所間違えたんじゃないんかね」
「だとしても・・・こんなにいっぱい・・・どうして・・・こんな所に・・・何故・・・!?」
「しかも・・・凄い、数・・・」
「まさか、クリティア族の街への道探しに来て、こんな所に来ちまうとは、な・・・」
みんな、墓石の数があまりにも多い事に驚いて言葉が途絶え途絶えになっていた
「・・・・」
パティは真ん中にある大きな石をじっと見つめていた
「・・・何か書いてある」
そして私はそこに書いてあるものを読む
「・・・ブラックホープ号事件の被害者、此処に眠る・・・。・・・その死を悼み、その死者を此処に葬るものなり」
「これ全部、あのブラックホープ号事件の被害者・・!?」
「つまり、アイフリードが殺した人の・・・お墓・・・って事よ・・・ね?」
「確かに・・・でも・・・こんなにとは・・・」
「パティ・・・!」
パティは小さく体を震わせ、そして今にも泣きそうな目をしてその場に座り込んでしまった
「でも・・・うち・・・、・・まさか、こんな・・・」
「パティ・・・」
「いくらなんでも、無理ないわ。この歳で、この現実を受け止めろって方が無茶だ」
「「「「・・・・」」」」
その言葉に私、ユーリ、兄さん、アスラは口を閉ざしてしまう
「この墓・・・誰が建てたんだろう?」
「さあ・・・事件の生き残りがいた、とかな・・・」
「でも・・・なんて・・・こと・・・」
此処にいる誰もがこの現実に打ち拉がれているとジュディスが踵を返して歩き出した
「ジュディス?」
「・・・私はミョルゾの鍵を探すわ。貴方達は此処にいて」
「え、一人で?」
「こんなパティを連れ回す訳にはいかないでしょう?」
「・・・魔物の気配もねえ。オレ達も行こう。ラピード、パティを見ててやってくれ」
「ワン・・・!」
「・・・ユーリ、私達も残る」
「「え?」」
ずっとパティの隣で一番大きな墓石を見ていた私はゆっくりと振り返って言うとエステルとカロルが驚いて声を出した
「この状態のまま放っておけないしな。それに・・・」
兄さんはそのままちらりとずらりと並んでいる墓石を見てユーリへと視線を戻すとユーリも兄さんが言いたい事が分かり返事を返した
「・・・解った。じゃあオレ達は行ってくる」
「うん。何か遭ったら連絡するよ」
アスラの言葉に返事を返すとユーリ達は墓石がある場所とは違う奥の方へと進んで行った
「「「「「・・・・」」」」」
ユーリ達がいなくなるとこの場は更にシンっと静まり返った
一つ息を吐き深呼吸をして私はゆっくりと此処に並べられている墓石を一つ一つ見ていき、兄さんもアスラも私と反対の方にある墓石を一つ一つ見て行っていた
「っ・・・、」
見ていくうちに徐々に彼等が生きていた頃の記憶が流れ込んでくる
それは例のブラックホープ号事件の記憶
けど、思っていた以上に悲惨なもので思わず顔を歪めてしまう
そして真ん中にある大きな墓石の前へと戻って来るとパティは未だにずっと悲しい顔をしたまま大きな墓石を見て座っている
「・・・・」
私も大きな墓石へと目を向ける
此処に来た時から思っていた事だけど、他の墓石と比べてこの墓石だけは何処か雰囲気が違う
ブラックホープ号事件の被害者を葬った人がこのメッセージを書いたからと言うのもあるかもしれない
だけど、それとは“何かが違う”感じがずっとしていた
墓石の上に置いてある帽子はブラックホープ号の船長さんの物か、このメッセージを書いた人の物なのかもしれない
「・・・、!?」
そう思っているとこの墓石からも記憶が流れ込んできた
「っ、・・・・」
けどこれは今まで以上にもっと悲惨で身体が震えた
「!?」
そして、あるものが見え更に身体の震えが増した
(・・今の・・、あれは・・・)
「リア、大丈夫か?」
「え? ユー・・リ・・・?」
見えた光景の事を思っていると心配そうな声が聞こえ顔を上げるとユーリが私の目の前にいた
「お前、身体震えてるぞ」
「え・・、ぁ、・・うん・・・」
無意識のうちに震える身体を両手で押さえていて、ユーリもその上に手を乗せていた
「何か遭ったのか?」
「・・・・」
ユーリは心配そうな顔をしていて、ラピードの近くにいる兄さんもアスラもラピードも、そして少し離れた所でエステル達も同じように心配そうな顔をしていた
「・・リア?」
その様子に気が付いたのかパティも私へと視線を向けていた
「大丈夫よ。心配かけてごめんね」
みんなを安心させるように小さく笑うとようやく身体の震えが治まった
「なら良いけど、無理だけはすんなよ」
「うん」
震えが治まり私の安心した顔を見てユーリはパティへと視線を移す
「パティも平気か?」
「もう・・・平気・・・」
「行けるか?」
「・・・サイファー・・・」
パティは墓石を見てぽつりと何か呟くとそのまま踵を返して歩いて行った
「あいつ、もしかして・・・」
「「「・・・・」」」
その様子を見てユーリも何か気になりぽつりと呟き、私と兄さんとアスラもある事を気にしながら無言でパティの背中を見ていた
続く
あとがき
またまた謎を残したまま続きました!
此処はPS3版書き始めの頃にプレイ動画を見て下書きを先に書いてたんですが、データ吹っ飛んだのでまた一から書き直しました・・・ι
此処は切ない
パティ、元気を出して・・・
あ、最初の所の補足ですが、あれはリアちゃんがいつも通りのリアちゃんなのか試す為にユーリがああ言ったんです
で、いつも通りの反応を見せたので夢に出て来た女性じゃないと分かり更にからかってた、って事です
けど、ホントちょっとだけだけどいつも通りなユーリとリアちゃんになって良かった!
さて、次はエゴソーの森かな?
まだリハビリ中だから文章可笑しいかもですが頑張って書きますよぉ!
下書き:2010.07.08
完成:2010.08.31