満月の子編
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カドスの喉笛を抜け、私達はコゴール砂漠の山麓部と中央部の中間地点にあるオアシス、マンタイクに入った
「静かな街だな・・・」
「でも、暑い街よ・・・」
「こんな所にも騎士がいる・・・」
辺りを見れば鎧を着た騎士が出口、民家の前、その他にも街のあちこちにいた
「少なくとも前来た時はあんな物騒な人達はいなかったわね」
「確かに前に来た時はあんなのいなかったな・・・」
「それじゃあ、うちは宝の手掛かりを探すから、此処でバイバイなのじゃ」
「行っちゃうの?」
「なんじゃ、もう少しいて欲しいか?」
「ま、楽しかったけど、パティちゃんにはパティちゃんの事情があるのよね~」
「・・・んじゃ。では、行くのじゃ」
「気を付けてね」
私はパティに優しく微笑んで言うとパティも笑って返事を返し、何処かへ走って行った
それを見届けるとユーリがみんなの方へ振り返る
「とりあえず、自由行動にしないか?」
「賛成~・・・何するにしてもちょっと休憩したい・・・」
「じゃ、日が落ちたら宿屋の前で落ち合おうぜ」
「解ったわ」
その返事を聞くと各自、好きな場所に向かいだし、私もアスラを連れてユーリの横をすり抜けて湖の方へと向かい出した
けど、すり抜ける時にユーリの視線を感じたような気がした
56.decision
自由行動になり、私は湖の方へ行こうとしているとリタがあの紅の小箱を調べたいと言ったので箱を渡して、湖の方へ向かい湖の近くにある小さな茂みに入った
そこは少しだけ広くなっていて数本木が生えて木陰になっていて気持ちの良い風が吹いていた
此処は以前この街に来た時に見つけた場所だった
私は一本の木に凭れ掛かるようにして座った
「はあーーー・・・っ」
私は大きく息を吐き、同時に伸びをして膝を抱えて顔を埋めた
「・・・リア、大丈夫? 暑さにやられた?」
「ううん、まだ大丈夫。最近色々とあり過ぎて、ね・・・」
私の言葉にアスラもそうだね・・・と言ってこれまでの事を思い返していた
「水道魔導器の魔刻を取り戻したと思ったらまた別の事に巻き込まれて、ユーリ達のギルドが出来て、ヘリオードの事件も解決して、アーセルム号の中で橙明の核晶が入った箱を預かって・・・、あの妙な骸骨と会って・・・」
「結局、あの骸骨の魔物についてはあんまり情報が得られなかったしね・・・」
フキ達にあれから色々と調べて貰ったけど、あの骸骨の魔物についてはあんまり情報を得られなかった
あんな魔物は今まで見た事がないし、私と兄さん、そしてアスラだけが感じたあの妙な感覚
それがあったからあんまり調査出来なかった、と言うのが正しいのかもしれない
「それから闘技場でユーリとフレンが戦って、その箱をイエガーが盗んで・・・」
「・・・この街に来たのは良いけど、様子が可笑しいし」
ユーリとフレン、その名前に一瞬だけ黙ってしまったが、何事も無かったかのように言葉を続ける
「ジュディスも言ってたけど前に来た時は騎士団なんていなかったのにね」
「住民は見かけないけど、商売やってる人と騎士団しか外にいないし・・・」
「これじゃあ情報屋や天地の窖に情報を聞こうにも聞けないしね・・・」
お互いに考えるが答えは出てこない
「なんだか分からない事が一気に増えた気がする・・・」
「・・・だね。あ、解らないと言えば、リア」
「ん?」
「何か最近様子が可笑しいよね?」
「・・・え?」
アスラの言葉に私は一瞬言葉に詰まる
「そう?」
「うん。ノードポリカの辺りからだけど、特に宿と闘技場にいた時、ね」
ノードポリカと闘技場、それはあながち間違いではなかった
それはユーリとフレンが私にキスをしたからだった
あれ以来、その事が頭の隅から離れなかった
その事をゆっくりと考えようとしても次から次に色々な事が起こってしまい考える暇も無かった
「・・・ちょっと色々と遭って、自分でも解らないの・・・」
「・・?」
私はそう言ってアスラを抱き上げてそのまま抱きしめた
アスラはそれを見て疑問符を出していたけど、多分今私は少しだけ悲しい目をしていたと思う
「リア、此処にいたか」
そう声が聞こえ顔を上げると兄さんが茂みを越えて私の所に向かって来ていた
「兄さん、どうしたの?」
「エステルが俺達に話があるそうだ・・って、どうかしたのか?」
兄さんは私の様子を見て眉を寄せた
「ううん。それより話しって」
「もしかして、これからの事?」
「・・多分な」
私は話しを逸らすとアスラも兄さんもそれ以上は聞くまいと言うように言葉を続け、兄さんは街の外を見る
そこは私達が目指しているコゴール砂漠
そこにはあのフェローがいるかもしれない所だ
「・・・・」
それを解っているから、ユーリは自由行動にしようと言ってエステルに時間をあげた
勿論、エステルと目的が一緒である私も含めて、だろうけど
「エステルは何処にいるの?」
「あっちで待ってるぜ」
言って兄さんは湖の方を見て言う
此処からじゃ茂みと木が陰になって見えないから、私はそのまま立ち上がって兄さんと一緒にエステルの所に向かった
「エステル」
「リア。すみません、休憩をしている所」
エステルに声を掛けるとエステルは振り返って少しだけ申し訳ない顔をした
「ううん。それで話って?」
「その・・これからの事について、です」
思っていた通りの言葉に私達はそのまま言葉の続きを待った
「この先は、わたし達の目的であるフェローがいるかもしれない砂漠です。でも、砂漠はとても危険な所です」
「準備無し、生半端な気持ちで簡単に入れる所じゃねえしな」
その言葉にエステルも私も頷いた
「でも、わたしは、いえ、わたしもリアもフェローが言っていた事の真相を知りたい。だからユーリ達と此処まで来ました」
「でもエステルはこれ以上ユーリ達を巻き込みたくないんでしょ?」
「・・・はい」
私の言葉にエステルは深く頷いた
「本当はリアもセイもアスラにも迷惑は掛けたく無いんです。でも、リアの目的もわたしと同じ。そしてあの紅の小箱の届け先であるヨームゲンもこの近くかもしれない」
前にアスラがヨームゲンの街が砂漠の近くにある、と言う事を話していたのを思い出し、アスラへと目を向けまたエステルへ視線を戻す
「・・・だから、もう一度リア達にも確認を取っておきたかったんです」
「私はこのまま砂漠に行くわ。フェローの言葉の真意を確かめたいし、あの箱を届けるって言う仕事もあるから」
「リアが行くなら、ボクも行く事になるしね」
「リアが引き受けた事なら、それは俺の仕事でもある。それに、リアだけじゃなく俺も、俺達もフェローの言葉が気になってるからな」
「俺達・・・?」
「ユーリ達だよ」
「間近であんなの見てるし、ユーリ達も気になってるのは目に見えてるし」
「それに、もうほっとけない病が出てちゃってるしね」
「・・・ほっとけない病・・・。そうですね」
エステルはアスラの言葉を聞いて小さく笑った
そこでようやく張り詰めていた空気が緩んだ
「けど、リアもエステルも絶対に無茶だけはしない事!」
「それだけは覚えて置けよ」
「うん」「はい」
アスラと兄さんの言葉に私とエステルは顔を見合わせ小さく笑って返事を返した
「じゃあ改めて、」
私はそう言ってエステルの前に手を出し
「よろしくね、エステル」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
お互いに手を取ってニコリと笑って握手をした
「じゃ、そろそろ宿屋に行って休憩しようか」
「そうだな。この状況じゃまともに情報収集も出来ないしな」
「休めるうちに休んでおきたいしね。暑いのニガテだし・・・」
「そうですね。此処も涼しいですけど宿の方が涼しいでしょうから」
私達はそこで話しを終わらせ宿へと向かって歩き出した
「あ、リア」
「?」
するとエステルが私の隣に駆け寄ってスッと手を出した
「これを受け取って下さい」
「・・・これは?」
「お守りです」
手渡されたものはピンクの花の形をしたブローチだった
「お守りって・・・?」
「これから砂漠を越えたりと、もっと大変になると思うので、わたしからのお守りです」
「え、でも・・・」
そのブローチはとても大事な物なのか傷も汚れもなかった
ブローチを見て言い淀んでいるとエステルが私の手を取って首を横に振った
「リアに、持っていて欲しいんです」
エステルは何か決意を固めたように言い、ギュッと手を握った
「・・・解った。じゃあ私が持ってるね」
「はい」
「でも私、エステルに渡せる物持ってないよ?」
「いいんです。リアにはいつも守って貰ってますし」
「じゃあ私はこれからもエステルを守るね」
「はい!」
お互いに笑顔で答えて宿へと向かって再び歩き出した
そんな二人を見てアスラとセイは微笑ましく見ていた
が、
『・・・良いのか、セイ?』
「何がだ?」
「何がって・・・」
「解ってるよ・・・」
姿を消してセイの隣に控えているフキとセイの肩に飛び乗ったアスラの不安そうな声を聞きセイはそう呟いて少しだけ視線を逸らした
「・・・このまま、何もなく終わってくれれば良いけどな・・・」
セイは空を見つめそう呟いた
「『・・・・』」
その言葉はセイの隣にいるアスラとフキにしか聞こえる事はなかった
続く
あとがき
なんとか此処まで書き終わりました
今回はリアちゃんとアスラも絡ませて仕上げてみました
リアちゃんとアスラが話に加わったらこんな感じになるんでしょうね
けど、最後の最後にセイ兄ちゃん達が意味深げな事言ってましたね・・・
またまた気になる事が増えましたが、それは追々ねw
さ、次は砂漠に入りますよぉ~!
decision:決意
2010.02.23
「静かな街だな・・・」
「でも、暑い街よ・・・」
「こんな所にも騎士がいる・・・」
辺りを見れば鎧を着た騎士が出口、民家の前、その他にも街のあちこちにいた
「少なくとも前来た時はあんな物騒な人達はいなかったわね」
「確かに前に来た時はあんなのいなかったな・・・」
「それじゃあ、うちは宝の手掛かりを探すから、此処でバイバイなのじゃ」
「行っちゃうの?」
「なんじゃ、もう少しいて欲しいか?」
「ま、楽しかったけど、パティちゃんにはパティちゃんの事情があるのよね~」
「・・・んじゃ。では、行くのじゃ」
「気を付けてね」
私はパティに優しく微笑んで言うとパティも笑って返事を返し、何処かへ走って行った
それを見届けるとユーリがみんなの方へ振り返る
「とりあえず、自由行動にしないか?」
「賛成~・・・何するにしてもちょっと休憩したい・・・」
「じゃ、日が落ちたら宿屋の前で落ち合おうぜ」
「解ったわ」
その返事を聞くと各自、好きな場所に向かいだし、私もアスラを連れてユーリの横をすり抜けて湖の方へと向かい出した
けど、すり抜ける時にユーリの視線を感じたような気がした
56.decision
自由行動になり、私は湖の方へ行こうとしているとリタがあの紅の小箱を調べたいと言ったので箱を渡して、湖の方へ向かい湖の近くにある小さな茂みに入った
そこは少しだけ広くなっていて数本木が生えて木陰になっていて気持ちの良い風が吹いていた
此処は以前この街に来た時に見つけた場所だった
私は一本の木に凭れ掛かるようにして座った
「はあーーー・・・っ」
私は大きく息を吐き、同時に伸びをして膝を抱えて顔を埋めた
「・・・リア、大丈夫? 暑さにやられた?」
「ううん、まだ大丈夫。最近色々とあり過ぎて、ね・・・」
私の言葉にアスラもそうだね・・・と言ってこれまでの事を思い返していた
「水道魔導器の魔刻を取り戻したと思ったらまた別の事に巻き込まれて、ユーリ達のギルドが出来て、ヘリオードの事件も解決して、アーセルム号の中で橙明の核晶が入った箱を預かって・・・、あの妙な骸骨と会って・・・」
「結局、あの骸骨の魔物についてはあんまり情報が得られなかったしね・・・」
フキ達にあれから色々と調べて貰ったけど、あの骸骨の魔物についてはあんまり情報を得られなかった
あんな魔物は今まで見た事がないし、私と兄さん、そしてアスラだけが感じたあの妙な感覚
それがあったからあんまり調査出来なかった、と言うのが正しいのかもしれない
「それから闘技場でユーリとフレンが戦って、その箱をイエガーが盗んで・・・」
「・・・この街に来たのは良いけど、様子が可笑しいし」
ユーリとフレン、その名前に一瞬だけ黙ってしまったが、何事も無かったかのように言葉を続ける
「ジュディスも言ってたけど前に来た時は騎士団なんていなかったのにね」
「住民は見かけないけど、商売やってる人と騎士団しか外にいないし・・・」
「これじゃあ情報屋や天地の窖に情報を聞こうにも聞けないしね・・・」
お互いに考えるが答えは出てこない
「なんだか分からない事が一気に増えた気がする・・・」
「・・・だね。あ、解らないと言えば、リア」
「ん?」
「何か最近様子が可笑しいよね?」
「・・・え?」
アスラの言葉に私は一瞬言葉に詰まる
「そう?」
「うん。ノードポリカの辺りからだけど、特に宿と闘技場にいた時、ね」
ノードポリカと闘技場、それはあながち間違いではなかった
それはユーリとフレンが私にキスをしたからだった
あれ以来、その事が頭の隅から離れなかった
その事をゆっくりと考えようとしても次から次に色々な事が起こってしまい考える暇も無かった
「・・・ちょっと色々と遭って、自分でも解らないの・・・」
「・・?」
私はそう言ってアスラを抱き上げてそのまま抱きしめた
アスラはそれを見て疑問符を出していたけど、多分今私は少しだけ悲しい目をしていたと思う
「リア、此処にいたか」
そう声が聞こえ顔を上げると兄さんが茂みを越えて私の所に向かって来ていた
「兄さん、どうしたの?」
「エステルが俺達に話があるそうだ・・って、どうかしたのか?」
兄さんは私の様子を見て眉を寄せた
「ううん。それより話しって」
「もしかして、これからの事?」
「・・多分な」
私は話しを逸らすとアスラも兄さんもそれ以上は聞くまいと言うように言葉を続け、兄さんは街の外を見る
そこは私達が目指しているコゴール砂漠
そこにはあのフェローがいるかもしれない所だ
「・・・・」
それを解っているから、ユーリは自由行動にしようと言ってエステルに時間をあげた
勿論、エステルと目的が一緒である私も含めて、だろうけど
「エステルは何処にいるの?」
「あっちで待ってるぜ」
言って兄さんは湖の方を見て言う
此処からじゃ茂みと木が陰になって見えないから、私はそのまま立ち上がって兄さんと一緒にエステルの所に向かった
「エステル」
「リア。すみません、休憩をしている所」
エステルに声を掛けるとエステルは振り返って少しだけ申し訳ない顔をした
「ううん。それで話って?」
「その・・これからの事について、です」
思っていた通りの言葉に私達はそのまま言葉の続きを待った
「この先は、わたし達の目的であるフェローがいるかもしれない砂漠です。でも、砂漠はとても危険な所です」
「準備無し、生半端な気持ちで簡単に入れる所じゃねえしな」
その言葉にエステルも私も頷いた
「でも、わたしは、いえ、わたしもリアもフェローが言っていた事の真相を知りたい。だからユーリ達と此処まで来ました」
「でもエステルはこれ以上ユーリ達を巻き込みたくないんでしょ?」
「・・・はい」
私の言葉にエステルは深く頷いた
「本当はリアもセイもアスラにも迷惑は掛けたく無いんです。でも、リアの目的もわたしと同じ。そしてあの紅の小箱の届け先であるヨームゲンもこの近くかもしれない」
前にアスラがヨームゲンの街が砂漠の近くにある、と言う事を話していたのを思い出し、アスラへと目を向けまたエステルへ視線を戻す
「・・・だから、もう一度リア達にも確認を取っておきたかったんです」
「私はこのまま砂漠に行くわ。フェローの言葉の真意を確かめたいし、あの箱を届けるって言う仕事もあるから」
「リアが行くなら、ボクも行く事になるしね」
「リアが引き受けた事なら、それは俺の仕事でもある。それに、リアだけじゃなく俺も、俺達もフェローの言葉が気になってるからな」
「俺達・・・?」
「ユーリ達だよ」
「間近であんなの見てるし、ユーリ達も気になってるのは目に見えてるし」
「それに、もうほっとけない病が出てちゃってるしね」
「・・・ほっとけない病・・・。そうですね」
エステルはアスラの言葉を聞いて小さく笑った
そこでようやく張り詰めていた空気が緩んだ
「けど、リアもエステルも絶対に無茶だけはしない事!」
「それだけは覚えて置けよ」
「うん」「はい」
アスラと兄さんの言葉に私とエステルは顔を見合わせ小さく笑って返事を返した
「じゃあ改めて、」
私はそう言ってエステルの前に手を出し
「よろしくね、エステル」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
お互いに手を取ってニコリと笑って握手をした
「じゃ、そろそろ宿屋に行って休憩しようか」
「そうだな。この状況じゃまともに情報収集も出来ないしな」
「休めるうちに休んでおきたいしね。暑いのニガテだし・・・」
「そうですね。此処も涼しいですけど宿の方が涼しいでしょうから」
私達はそこで話しを終わらせ宿へと向かって歩き出した
「あ、リア」
「?」
するとエステルが私の隣に駆け寄ってスッと手を出した
「これを受け取って下さい」
「・・・これは?」
「お守りです」
手渡されたものはピンクの花の形をしたブローチだった
「お守りって・・・?」
「これから砂漠を越えたりと、もっと大変になると思うので、わたしからのお守りです」
「え、でも・・・」
そのブローチはとても大事な物なのか傷も汚れもなかった
ブローチを見て言い淀んでいるとエステルが私の手を取って首を横に振った
「リアに、持っていて欲しいんです」
エステルは何か決意を固めたように言い、ギュッと手を握った
「・・・解った。じゃあ私が持ってるね」
「はい」
「でも私、エステルに渡せる物持ってないよ?」
「いいんです。リアにはいつも守って貰ってますし」
「じゃあ私はこれからもエステルを守るね」
「はい!」
お互いに笑顔で答えて宿へと向かって再び歩き出した
そんな二人を見てアスラとセイは微笑ましく見ていた
が、
『・・・良いのか、セイ?』
「何がだ?」
「何がって・・・」
「解ってるよ・・・」
姿を消してセイの隣に控えているフキとセイの肩に飛び乗ったアスラの不安そうな声を聞きセイはそう呟いて少しだけ視線を逸らした
「・・・このまま、何もなく終わってくれれば良いけどな・・・」
セイは空を見つめそう呟いた
「『・・・・』」
その言葉はセイの隣にいるアスラとフキにしか聞こえる事はなかった
続く
あとがき
なんとか此処まで書き終わりました
今回はリアちゃんとアスラも絡ませて仕上げてみました
リアちゃんとアスラが話に加わったらこんな感じになるんでしょうね
けど、最後の最後にセイ兄ちゃん達が意味深げな事言ってましたね・・・
またまた気になる事が増えましたが、それは追々ねw
さ、次は砂漠に入りますよぉ~!
decision:決意
2010.02.23