満月の子編
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突然霧の中から現れた謎の船、アーセルム号
かなり古い型のこの船はどう見ても幽霊船と言える程の外見だった
この船とフィエルティア号が衝突し、駆動魔導器が突然動かなくなった
原因はこのアーセルム号かもしれないと思い、そしてあの不思議な感覚を確かめる為、私、アスラ、ユーリ、ラピード、ジュディスは原因を調べる為アーセルム号の中へ入って行った
46.Called voice ・・・
「外見も外見なら船内も船内だな」
「まさに幽霊船ね」
ギシギシ、という音を立てながら私達はアーセルム号の船内を探索していた
「しかも変わった作りだよね。一面鏡張りだなんて」
この船の中はどうやら全て鏡張りになっているようで、階段は途中途切れていたり、床は所々抜けていた
天上にランプがぶら下がっているというのに明かりもなく、気味の悪さ最高潮だった
「いかにも出そうだよな」
「探索に来たのが私達で良かったね」
兄さんとパティ以外はこういうのニガテだから、この時点で怯えていただろうし(苦笑)
「何か変わった所あったか?」
「得にはないわね」
「あれ・・・?」
「どうした?」
鏡張りの廊下を歩いているとふと一枚の鏡から不思議な力を感じ、私はその鏡の前で止まった
途端、鏡の向こうにお化けのような魔物が現れた
「「!」」
「リア、左二枚先!」
ユーリとジュディスは魔物の姿が消え驚いているとアスラが魔物の居場所を教えてくれ、直ぐさまその鏡に短剣を突き刺すと、魔物は悲鳴を上げて消えていった
「・・・倒したのか?」
「ええ。けど、普通の武器じゃあの魔物は倒せないと思う」
「リアとアスラ連れて来て正解だったな」
「またあいつ等が出て来た時はボク等が相手するよ」
「ええ、お願いね」
「うん。じゃあ行こ・・・!」
そしてまたあの感覚が私とアスラに伝わって来た
「・・・どうした?」
「あ、ううん、気のせいだったみたい。行こう」
「? ああ」
私は直ぐにユーリに向き合い、そう声を掛け歩き出し、アスラとその感覚の流れを探し出した
一方、こちらは見張り組
「・・・はぁ・・・。こいつ等、見張りの意味解ってんのかね・・・」
見張り、と言う割に船を隅々まで見ているのはセイだけだった
俺はカロル達の様子を見て思わず溜息を吐いてしまう
カロルはビクビクしながらユーリ達の帰りを待っていて、リタはうろうろしながら駆動魔導器見ているが若干不安そうな顔をしている
エステルもリタ同様うろうろしてアーセルム号を見ていて、レイヴンは胡座をかいて辺りの様子を見ているがレイヴンもこの雰囲気が嫌なのか嫌そうな顔をしていた
全員の様子を一通り見てまたアーセルム号の調査をしようとしていると不意に不思議な力を感じた
(・・・今の、リアとアスラか?)
俺は手を止めてアーセルム号を見る
そんなに大きな力を感じないが、こういう場所は必ずと言って良いほど奴等はいる
だからユーリも人選選びの時に俺とリアとアスラを見ていた
けど、ユーリがそう言う前にリアが自分で名乗り出てユーリもそれを承諾し、俺は俺達の事を知っているジュディスにリアの事を任せた
ユーリ達はまだ俺とリアとアスラがジュディスと知り合いだと言う事に気付いていないが、
ジュディスも俺達の事は知ってるからリアもアスラも言霊使いの事を知っているユーリとジュディスが側にいた方が作業はしやすいだろうしな
「セイ兄、どうしたんじゃ?」
いつの間にか俺の側にパティが来ていて俺の顔を覗き込んでいた
「いや、何でもねえよ。で、そっちは何か解ったのか?」
俺は話を逸らしてパティを見た
「それが良く解らないのじゃ。リタ姐と何度も調べたんじゃが、うんともすんともいわんのじゃ」
「・・・やっぱ原因は他にあるって事だな」
俺はちらりとアーセルム号を見る
あの感覚がさっきより強くなったような気がしたからだった
「パティ、ちょっと来て」
「何じゃカロル?」
パティはカロルに呼ばれそのまま走って行った
どうやら今どの辺りにいるのかと言う事をレイヴンとカウフマンと一緒に話していた
「ねえ、セイ」
「ん?」
次に聞こえた声はリタだった
「何だ、深刻な顔して」
「リアとアスラがユーリと一緒に行ったのって、やっぱり」
「ああ」
俺はリタが言葉を続けるより先に頷いた
「大丈夫なの?」
「何がだ?」
「だって、ジュディスはリア達の事知らない訳でしょ。もしリアの力を使うような事があったら・・・、!」
リタは心配そうな顔をしてそう話し、俺は小さく笑ってリタの頭に手を乗せた
「心配ねえって。大丈夫だ」
「でも・・・」
「リアの事心配してくれてありがとな」
「なっ/// べ、別にそう言う意味で言ったんじゃ・・・///」
リタはその言葉に顔に朱が染まり慌て、俺はまた小さく笑って、調査を再開した
戻って、こちらは探索組
あのお化けのような魔物の相手はリアとアスラが担当し、他の魔物はオレとジュディ、ラピードが担当しながら船の調査を進めていた
「不満そうな顔してるわね」
「ん?」
不意に声を掛けられジュディを見ると何処か楽しそうな顔してオレを見ていた
「リアが「いやぁ~、恐い~!」って言って抱きついて来てくれないからかしら?」
「・・・リアはこの手は平気なんだから、んなのねえって」
「あら、じゃあエステルやリタを連れてくれば良かったんじゃない?」
「恐がりがいたら調査になんねえだろ」
「やっぱりそう言うのは好きな子限定かしら?」
「さてな・・・」
「でも何かの拍子で船が揺れてリアが体勢を崩すかもしれないわよ?」
「具体的すぎだな・・・」
「うふふ、そうなったら面白いと思っただけよ」
「・・・何か微妙だな」
「ワフ・・・」
オレの言葉にラピードも少し呆れたような感じで返事をした
「?」
「どうしたの、アスラ?」「どうした、ラピード?」
が、急にアスラとラピードが歩みを止めた
「何か妙な音が・・・」
「ワンッ!!」
「「「!?」」」
「・・・ユーリ達、遅いね」
「そうですね・・・」
俺は船をうろうろしながら外からアーセルム号の調査をしていると、この雰囲気に耐えきれなくなったのかカロルとエステルは口を開く
「・・・」
リタはパティと一緒に駆動魔導器を調べているが、やはり心配そうな顔をしている
「青年達なら大丈夫でしょーよ」
「そう、ですね・・・」
そんなエステル達を見かねておっさんが声を掛ける
こういう時に安心させようと気遣いが出来るのが流石年長者だよな
そう思って俺はまた調査を始めようとしていると急に変な音が聞こえた
ミシっ
「今、何か変な音がした気がするのじゃ」
「! あれ見て・・・!」
急に変な音が聞こえカロルがマストを指差すとマストが折れ掛かっていた
「ちょっと! あれ、折れそうよ!?」
途端マストは折れて船の上に落ち、両方の船にもの凄い振動が響いた
「きゃあぁぁ!!」
アーセルム号も大半の所は回っただろうと思っていると急にアスラとラピードが立ち止まり、妙な音がする・・・とアスラが言った途端、大きな振動が響き、船が大きく揺れた
「リア、大丈夫か!?」
「っ・・・、う、うん・・・!?」
ユーリの声が聞こえユーリに視線を向けると、私は目の前にあるものを見て驚いてしまった
それは今歩いて来た道にいる私、そしてユーリとラピードとアスラとジュディスがいる道を塞ぐ様に鉄格子が降りていた
「ダメだ、開かない」
鉄格子はうんともすんとも言わぬほど頑丈なもので、ユーリとジュディス二人しても開かないものだった
「これは、別れて先に進むしかないみたいだね」
「それしか方法はないみたいね・・・」
下手に壊せばアーセルム号が沈んでしまう可能性もある
そう判断し、私達は呟いた
「リア、一人で平気か?」
「大丈夫よ。それに・・っ!」
鉄格子の向こうにいるユーリを安心させようと微笑んでいると、またあの感覚が流れて来た
だけど、今度は先程よりも強く感じ頭がズキっとして顔を歪め少しだけ俯いた
「リア、どうしたんだ!?」
「リア!?」「ワンッ!?」
突然の事に焦った声で私に呼び掛けるユーリとジュディスとラピードの声が聞こえた
「・・・る」
「え?」
「声が聞こえる・・・。呼んでる・・・」
「リア・・・?」
私はぽつりと呟いて歩いて来た道の方へ視線を向ける
「・・・ごめん、先に行くね」
そう呟き、私は踵を返してゆっくりと歩き出した
「おい、リア! ・・・どうしちまったんだ?」
「多分、この船にリアの事呼んでる人がいるんだよ」
「リアを・・? でもこの船は・・・」
「だからだよ。だからボクとリアは一緒に来たんだよ」
アスラはそこで言葉を切り、二人を見た
「リアとは連絡取れるから、とりあえず合流出来そうな所まで行ってみよう」
「そうね。此処にいても仕方がないものね」
「ワンっ」
「だな。じゃあ進んでみようぜ」
「セイにはボクから連絡しておくよ。外の様子も気になる所だしね」
「助かる。頼んだぜ」
「了解」
ユーリの返事を聞くとアスラはセイと連絡を取りだした
だが、ユーリは先程のリアの事を気にしていて浮かない顔をしていた
続く
あとがき
かなーり違うパターンで書きました!
リアちゃん、一体どうしちゃったんでしょうか・・・?
それは次回・・か?
そして今回も前回のアンケートで票数が多かったリタとセイ兄ちゃんとの絡みを入れてみました
リタもリアちゃん達が言霊使いだと言う事を知ってますからね
でもジュディスと知り合いだと言う事は知らないから、リアちゃんの言霊使いの力がばれるんじゃないかと心配してました
ま、セイ兄ちゃんが綺麗に誤魔化したけどw
次はセイ兄ちゃん達見張り組がアーセルム号に乗り込む所からかな?
Called voice ・・・:呼ぶ声・・・
2010.02.01
かなり古い型のこの船はどう見ても幽霊船と言える程の外見だった
この船とフィエルティア号が衝突し、駆動魔導器が突然動かなくなった
原因はこのアーセルム号かもしれないと思い、そしてあの不思議な感覚を確かめる為、私、アスラ、ユーリ、ラピード、ジュディスは原因を調べる為アーセルム号の中へ入って行った
46.Called voice ・・・
「外見も外見なら船内も船内だな」
「まさに幽霊船ね」
ギシギシ、という音を立てながら私達はアーセルム号の船内を探索していた
「しかも変わった作りだよね。一面鏡張りだなんて」
この船の中はどうやら全て鏡張りになっているようで、階段は途中途切れていたり、床は所々抜けていた
天上にランプがぶら下がっているというのに明かりもなく、気味の悪さ最高潮だった
「いかにも出そうだよな」
「探索に来たのが私達で良かったね」
兄さんとパティ以外はこういうのニガテだから、この時点で怯えていただろうし(苦笑)
「何か変わった所あったか?」
「得にはないわね」
「あれ・・・?」
「どうした?」
鏡張りの廊下を歩いているとふと一枚の鏡から不思議な力を感じ、私はその鏡の前で止まった
途端、鏡の向こうにお化けのような魔物が現れた
「「!」」
「リア、左二枚先!」
ユーリとジュディスは魔物の姿が消え驚いているとアスラが魔物の居場所を教えてくれ、直ぐさまその鏡に短剣を突き刺すと、魔物は悲鳴を上げて消えていった
「・・・倒したのか?」
「ええ。けど、普通の武器じゃあの魔物は倒せないと思う」
「リアとアスラ連れて来て正解だったな」
「またあいつ等が出て来た時はボク等が相手するよ」
「ええ、お願いね」
「うん。じゃあ行こ・・・!」
そしてまたあの感覚が私とアスラに伝わって来た
「・・・どうした?」
「あ、ううん、気のせいだったみたい。行こう」
「? ああ」
私は直ぐにユーリに向き合い、そう声を掛け歩き出し、アスラとその感覚の流れを探し出した
一方、こちらは見張り組
「・・・はぁ・・・。こいつ等、見張りの意味解ってんのかね・・・」
見張り、と言う割に船を隅々まで見ているのはセイだけだった
俺はカロル達の様子を見て思わず溜息を吐いてしまう
カロルはビクビクしながらユーリ達の帰りを待っていて、リタはうろうろしながら駆動魔導器見ているが若干不安そうな顔をしている
エステルもリタ同様うろうろしてアーセルム号を見ていて、レイヴンは胡座をかいて辺りの様子を見ているがレイヴンもこの雰囲気が嫌なのか嫌そうな顔をしていた
全員の様子を一通り見てまたアーセルム号の調査をしようとしていると不意に不思議な力を感じた
(・・・今の、リアとアスラか?)
俺は手を止めてアーセルム号を見る
そんなに大きな力を感じないが、こういう場所は必ずと言って良いほど奴等はいる
だからユーリも人選選びの時に俺とリアとアスラを見ていた
けど、ユーリがそう言う前にリアが自分で名乗り出てユーリもそれを承諾し、俺は俺達の事を知っているジュディスにリアの事を任せた
ユーリ達はまだ俺とリアとアスラがジュディスと知り合いだと言う事に気付いていないが、
ジュディスも俺達の事は知ってるからリアもアスラも言霊使いの事を知っているユーリとジュディスが側にいた方が作業はしやすいだろうしな
「セイ兄、どうしたんじゃ?」
いつの間にか俺の側にパティが来ていて俺の顔を覗き込んでいた
「いや、何でもねえよ。で、そっちは何か解ったのか?」
俺は話を逸らしてパティを見た
「それが良く解らないのじゃ。リタ姐と何度も調べたんじゃが、うんともすんともいわんのじゃ」
「・・・やっぱ原因は他にあるって事だな」
俺はちらりとアーセルム号を見る
あの感覚がさっきより強くなったような気がしたからだった
「パティ、ちょっと来て」
「何じゃカロル?」
パティはカロルに呼ばれそのまま走って行った
どうやら今どの辺りにいるのかと言う事をレイヴンとカウフマンと一緒に話していた
「ねえ、セイ」
「ん?」
次に聞こえた声はリタだった
「何だ、深刻な顔して」
「リアとアスラがユーリと一緒に行ったのって、やっぱり」
「ああ」
俺はリタが言葉を続けるより先に頷いた
「大丈夫なの?」
「何がだ?」
「だって、ジュディスはリア達の事知らない訳でしょ。もしリアの力を使うような事があったら・・・、!」
リタは心配そうな顔をしてそう話し、俺は小さく笑ってリタの頭に手を乗せた
「心配ねえって。大丈夫だ」
「でも・・・」
「リアの事心配してくれてありがとな」
「なっ/// べ、別にそう言う意味で言ったんじゃ・・・///」
リタはその言葉に顔に朱が染まり慌て、俺はまた小さく笑って、調査を再開した
戻って、こちらは探索組
あのお化けのような魔物の相手はリアとアスラが担当し、他の魔物はオレとジュディ、ラピードが担当しながら船の調査を進めていた
「不満そうな顔してるわね」
「ん?」
不意に声を掛けられジュディを見ると何処か楽しそうな顔してオレを見ていた
「リアが「いやぁ~、恐い~!」って言って抱きついて来てくれないからかしら?」
「・・・リアはこの手は平気なんだから、んなのねえって」
「あら、じゃあエステルやリタを連れてくれば良かったんじゃない?」
「恐がりがいたら調査になんねえだろ」
「やっぱりそう言うのは好きな子限定かしら?」
「さてな・・・」
「でも何かの拍子で船が揺れてリアが体勢を崩すかもしれないわよ?」
「具体的すぎだな・・・」
「うふふ、そうなったら面白いと思っただけよ」
「・・・何か微妙だな」
「ワフ・・・」
オレの言葉にラピードも少し呆れたような感じで返事をした
「?」
「どうしたの、アスラ?」「どうした、ラピード?」
が、急にアスラとラピードが歩みを止めた
「何か妙な音が・・・」
「ワンッ!!」
「「「!?」」」
「・・・ユーリ達、遅いね」
「そうですね・・・」
俺は船をうろうろしながら外からアーセルム号の調査をしていると、この雰囲気に耐えきれなくなったのかカロルとエステルは口を開く
「・・・」
リタはパティと一緒に駆動魔導器を調べているが、やはり心配そうな顔をしている
「青年達なら大丈夫でしょーよ」
「そう、ですね・・・」
そんなエステル達を見かねておっさんが声を掛ける
こういう時に安心させようと気遣いが出来るのが流石年長者だよな
そう思って俺はまた調査を始めようとしていると急に変な音が聞こえた
ミシっ
「今、何か変な音がした気がするのじゃ」
「! あれ見て・・・!」
急に変な音が聞こえカロルがマストを指差すとマストが折れ掛かっていた
「ちょっと! あれ、折れそうよ!?」
途端マストは折れて船の上に落ち、両方の船にもの凄い振動が響いた
「きゃあぁぁ!!」
アーセルム号も大半の所は回っただろうと思っていると急にアスラとラピードが立ち止まり、妙な音がする・・・とアスラが言った途端、大きな振動が響き、船が大きく揺れた
「リア、大丈夫か!?」
「っ・・・、う、うん・・・!?」
ユーリの声が聞こえユーリに視線を向けると、私は目の前にあるものを見て驚いてしまった
それは今歩いて来た道にいる私、そしてユーリとラピードとアスラとジュディスがいる道を塞ぐ様に鉄格子が降りていた
「ダメだ、開かない」
鉄格子はうんともすんとも言わぬほど頑丈なもので、ユーリとジュディス二人しても開かないものだった
「これは、別れて先に進むしかないみたいだね」
「それしか方法はないみたいね・・・」
下手に壊せばアーセルム号が沈んでしまう可能性もある
そう判断し、私達は呟いた
「リア、一人で平気か?」
「大丈夫よ。それに・・っ!」
鉄格子の向こうにいるユーリを安心させようと微笑んでいると、またあの感覚が流れて来た
だけど、今度は先程よりも強く感じ頭がズキっとして顔を歪め少しだけ俯いた
「リア、どうしたんだ!?」
「リア!?」「ワンッ!?」
突然の事に焦った声で私に呼び掛けるユーリとジュディスとラピードの声が聞こえた
「・・・る」
「え?」
「声が聞こえる・・・。呼んでる・・・」
「リア・・・?」
私はぽつりと呟いて歩いて来た道の方へ視線を向ける
「・・・ごめん、先に行くね」
そう呟き、私は踵を返してゆっくりと歩き出した
「おい、リア! ・・・どうしちまったんだ?」
「多分、この船にリアの事呼んでる人がいるんだよ」
「リアを・・? でもこの船は・・・」
「だからだよ。だからボクとリアは一緒に来たんだよ」
アスラはそこで言葉を切り、二人を見た
「リアとは連絡取れるから、とりあえず合流出来そうな所まで行ってみよう」
「そうね。此処にいても仕方がないものね」
「ワンっ」
「だな。じゃあ進んでみようぜ」
「セイにはボクから連絡しておくよ。外の様子も気になる所だしね」
「助かる。頼んだぜ」
「了解」
ユーリの返事を聞くとアスラはセイと連絡を取りだした
だが、ユーリは先程のリアの事を気にしていて浮かない顔をしていた
続く
あとがき
かなーり違うパターンで書きました!
リアちゃん、一体どうしちゃったんでしょうか・・・?
それは次回・・か?
そして今回も前回のアンケートで票数が多かったリタとセイ兄ちゃんとの絡みを入れてみました
リタもリアちゃん達が言霊使いだと言う事を知ってますからね
でもジュディスと知り合いだと言う事は知らないから、リアちゃんの言霊使いの力がばれるんじゃないかと心配してました
ま、セイ兄ちゃんが綺麗に誤魔化したけどw
次はセイ兄ちゃん達見張り組がアーセルム号に乗り込む所からかな?
Called voice ・・・:呼ぶ声・・・
2010.02.01