水道魔導器奪還編
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「よぉ、てめぇら、帰って来たか」
ダングレストへと戻って来た私達は直ぐにユニオンへと向かい、部屋に入るとドンが私達に気付きこちらを見ると、ドンの前にある人物がいた
32.Shake the Fake
「・・・ユーリ、それにリアとセイも」
フレンは振り返り私達の姿を見ると少しだけ驚いた顔をした
「何だ、てめぇら知り合いか?」
レイヴンはそのまま歩いていきドンの隣に控えた
「はい、古い友人で・・・」
「そこの情報屋の兄妹ともか?」
「はい。ドンもユーリ達と面識があったのですね」
「魔物の襲撃騒ぎの件と、そこの兄妹とは情報関係でな」
「そう言う繋がりだったんだ」
「で? 用件は何だ?」
「いや・・・」
フレンはちらりとこちらの様子を伺っていた
あまり聞かれたくない事なのだろう
「オレ等は紅の絆傭兵団のバルボスって奴の話を聞きに来たんだよ。魔刻ドロボウの一件、裏にいるのは奴みたいなんでな」
「成る程、やはりそっちもバルボス絡みか」
「・・・って事は、お前も?」
フレンは頷くとドンに向き合う
「ユニオンと紅の絆傭兵団の盟約破棄のお願いに参りました。バルボス以下、かのギルドは各地で魔導器を悪用し、社会を混乱させています。ご助力頂けるなら、共に紅の絆傭兵団の打倒を果たしたいと思っております」
「・・・成る程、バルボスか。確かに最近の奴の行動は少しばかり目に余るな。ギルドとして、けじめはつけにゃあならねえ」
「貴方の力視力のお陰で、昨今、帝国とギルドの武力闘争は収まっています。ですが、バルボスを野放しにすれば両者の関係に再び亀裂が生じるかもしれません」
「そいつは面白くねえな」
「バルボスは、今止めるべきです」
「協力ってからには俺等と帝国の立場は対等だよな?」
「はい」
「ふんっ、そう言う事なら帝国との共同戦線も悪いもんじゃあねえ」
「では・・・」
「ああ、此処は手を結んで事を運んだ方が得策だ。おいっ、ベリウスにも連絡しておけ。いざとなったらノードポリカにも協力してもらうってな」
フレンはその言葉を聴いてほっと一安心したようで、先程よりも表情は柔らかかった
帝国の使いで来たとはいえ、相手は敵の総大将のようなものだ
「何か大事になってきたね・・・」
「こちらにヨーデル殿下より書状を預かって参りました」
カロルの言葉に小さく頷いているとフレンが一歩前に出てドンに渡し、ドンはその手紙を読みレイヴンに渡した
「ほぉ、時期皇帝候補の密書か。 ・・・・読んで聞かせてやれ」
レイヴンは手紙に目を通すと、その内容を読み始める
「『ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とす』」
「何ですって・・・!?」
「!?」
「うわはっはっは! これは笑える話しだ」
レイヴンは持っていた手紙をフレンに渡すとフレンはその手紙を読み握りしめた
「・・・何だ、これは・・・」
フレンは信じられないといった様子で書状の内容を読み返した
自身が伝えられていた内容とは全く違う中身の書状を
本当にショックを受け手紙を持っている手が震えていた
「どうやら、騎士殿と殿下のお考えは天と地ほど違うようだな」
「これは何かの間違いです! ヨーデル殿下がそのような事を」
「おい、お客人を特別室にご案内しろ!」
「ドン・ホワイトホース。聞いて下さい! これは何者かの罠です!」
フレンは何とか誤解を解こうと必死に講義するものの、ドンの命令に逆らう訳もなくドンの傍に控えていた男二人に腕を掴んで何処かに連れて行ってしまった
「フレン・・・!」
「エステル!」
フレンの元へ駆け出そうとしていたエステルを止めるとエステルは私とユーリを見た
「早まるなって。下手に動けば、余計フレンを危険にさらす事になるぜ」
「・・・・・」
ドンは立ち上がると、その場にいた全員に向かって声を張り上げる
「帝国との全面戦争だ! 総力を挙げて、帝都に攻め上る! 客人は見せしめに奴等の目の前で八つ裂きだ! 二度と舐めた口聞かせるな!!」
そう言ってドンは歩き出し、その後ろにレイヴンと天を射る矢のメンバーが続いて行く
「た、大変な事になっちゃった!」
「お陰であたし等の用件、忘れられちゃったわよ」
「ドンも話し所じゃねえしな」
「わたし、帝都に戻って本当の事を確かめます!」
「早まるなって言ったろ。ちょっと様子を見ようぜ」
「わ・・・解りました」
「でもこのままじゃマズいぜ」
「全面戦争って事にもなりかねないね」
「それもだけど、フレンの身が一番危ないわ」
「・・・フレン、どうなっちゃうの?」
カロルは心配そうな顔をして私を見るとエステルも同じく私を見た
「少なくとも無事、とは言えない」
「宣戦布告な手紙持って来たからな」
「・・・・」
「でも、ヨーデルがあのような書状をフレンに預けたなんてわたしには信じられません。きっと、何かの間違いです」
「あたしらもヨーデル殿下には会ってるしね。確かにそういう性格には見えなかったけど」
「でも、現にドンの首を差し出せって、書状に書かれてたんだよ?」
「となると、ヨーデルとフレンの行動を邪魔したい連中の仕業ってとこだな」
「一体誰が・・・?」
「さあな・・・」
「けど、こっちにこんな手紙が来てるって事はもしかしたら帝国の方にも似たような手紙が行ってる可能性もあると思うわ」
「・・・確かにね」
「・・・考えてても仕方ねえ。とりあえず外出るぞ」
私達はそこで言葉を切り、ユニオンを後にした
「あれ・・・? 可笑しいな」
「どうしたの、ユーリ?」
広場まで戻って来ると急にユーリが辺りを見てぽつりと呟くと、みんな足を止めてユーリを見た
「・・・財布落したみたいだ」
「えぇ!?」
「こんな時に何やってんの!」
これにはエステルもカロルも驚いて声を上げ、リタは呆れて溜息を吐いていた
「ドンのとこで落したかな? ちょっと探して来る。先に宿行っててくれ」
「解ったわ」
「早く探して来てよ!」
私とカロルは返事を返すとみんな宿に向かって歩き出し、私と兄さんも少し歩いて足を止め、ちらりと後ろを見るとユーリはそのままユニオンに戻って行った
「・・・ありゃフレンの様子見に行ったな」
「だね・・・。ああいう嘘は、ユーリらしいけど」
流石に長年の付き合いがある私達だとユーリの行動が解ってしまう
「で、ボク等はどうする?」
「とりあえず、状況確認じゃない」
「だな。後は各自やりたい事やれば良い」
「リアはユーリの後追い駆けるんでしょ?」
「うん。また無茶してるだろうし」
「俺はドンんとこ行って様子見てくるわ」
「ボクはエステル達の所にいた方が良いよね」
「あいつ等も無茶するからな。頼んだぞ」
「りょーかい」
「二人共~、何してるの~!」
いつまで経っても来ない私達にカロルが声を掛け私達の所に戻って来た
「どうかしたんです?」
「悪ぃけど、先に宿に向かってくれ」
「は? 何よ、いきなり」
「これから仕事なのよ」
「仕事って、こんな時に?」
「こんな時だからこそだよ」
「あんま長く話し込んでる時間はねえから、俺達はもう行くな」
「うん、じゃあみんなまた後で」
「え? ちょ、ちょっと!!」
私達はそう言い残し、エステル達の言葉を遮り各々の目的の為に散らばった
*
街の状況確認をした後、私は直ぐにユニオンに向かった
今頃はユーリとフレンが話しをしているだろうと思い、特別室 に向かう扉に向かっているとその扉が開いた
「リア!!」
「フレン、見張りがいないからってあんまり大きな声出さない方が良いよ」
フレンは私の姿を見つけ驚いた顔をしたが、私は小さく笑い返事を返すとフレンは私の方に歩いて来た
「・・・どうして此処に?」
「ユーリと一緒で様子を見に来たの」
「そうか・・・」
「・・・フレン」
「?」
「書状、取り戻しに行くんでしょ?」
「!」
その言葉を聞いてフレンは驚いた顔をした
ユニオンに来る前に情報を集めた時、魔物騒ぎの時に騎士団があの赤眼達に襲われた所を見たと言う人がいた
多分、書状がすり替えられたのはその時だろう
そして見張りがいない所を見ると、ユーリや私がフレンの元に来る事をドンは予想してたのだろう
「ユーリ、フレンの代わりに中にいるんでしょ?」
「・・・ああ。もし僕が戻って来なかったら代わりに死んでくれっと伝えてある」
「・・・そっか。でも・・・」
私はそこで一旦言葉を切りフレンに向き合った
「私はフレンがユーリを見捨てるなんて思ってない。フレンは本物の書状を取り戻して来るって信じてる」
私はニッコリとしてフレンを見るとフレンはまた驚いた顔をしたが直ぐに苦笑して私を見た
「・・・リアには敵わないな」
「本当の事言っただけよ」
「・・・ホント、敵わないな」
「? フレン、何か言った?」
「いや。それより、案内を任せても良いかい?」
「うん、じゃあ着いて来て」
そうして私とフレンはユニオンを出て街の外を目指した
*
「此処からなら、見つからずに街の外に行けるよ」
私は今は使われていない街の出口へフレンを案内した
「ありがとう、リア」
「ううん。フレン」
「?」
私は歩き出そうとしていたフレンに声を掛けるとフレンは立ち止まって私を見た
「気を付けてね」
「ああ」
ニコリとして言うとフレンも微笑み返し、街の外へと向かって行った
「・・・さてと、じゃあ私はユーリの所に行こうかな」
フレンを見送り、踵を返し急いでユニオンへと向かった
続く
あとがき
ちょっとだけ変えてみたけど・・・あんま変わってない・・か?
まあいいや(開き直ったww)
次回は・・ちょっとオリジナル入るかな?
GRANRODEO 8thシングル 「デタラメな残像」 C/W &GRANRODEO 曲名でお題 23.Shake the Fake より
Shake the Fake:偽物を震動させて(振って)下さい
2009.12.03
ダングレストへと戻って来た私達は直ぐにユニオンへと向かい、部屋に入るとドンが私達に気付きこちらを見ると、ドンの前にある人物がいた
32.Shake the Fake
「・・・ユーリ、それにリアとセイも」
フレンは振り返り私達の姿を見ると少しだけ驚いた顔をした
「何だ、てめぇら知り合いか?」
レイヴンはそのまま歩いていきドンの隣に控えた
「はい、古い友人で・・・」
「そこの情報屋の兄妹ともか?」
「はい。ドンもユーリ達と面識があったのですね」
「魔物の襲撃騒ぎの件と、そこの兄妹とは情報関係でな」
「そう言う繋がりだったんだ」
「で? 用件は何だ?」
「いや・・・」
フレンはちらりとこちらの様子を伺っていた
あまり聞かれたくない事なのだろう
「オレ等は紅の絆傭兵団のバルボスって奴の話を聞きに来たんだよ。魔刻ドロボウの一件、裏にいるのは奴みたいなんでな」
「成る程、やはりそっちもバルボス絡みか」
「・・・って事は、お前も?」
フレンは頷くとドンに向き合う
「ユニオンと紅の絆傭兵団の盟約破棄のお願いに参りました。バルボス以下、かのギルドは各地で魔導器を悪用し、社会を混乱させています。ご助力頂けるなら、共に紅の絆傭兵団の打倒を果たしたいと思っております」
「・・・成る程、バルボスか。確かに最近の奴の行動は少しばかり目に余るな。ギルドとして、けじめはつけにゃあならねえ」
「貴方の力視力のお陰で、昨今、帝国とギルドの武力闘争は収まっています。ですが、バルボスを野放しにすれば両者の関係に再び亀裂が生じるかもしれません」
「そいつは面白くねえな」
「バルボスは、今止めるべきです」
「協力ってからには俺等と帝国の立場は対等だよな?」
「はい」
「ふんっ、そう言う事なら帝国との共同戦線も悪いもんじゃあねえ」
「では・・・」
「ああ、此処は手を結んで事を運んだ方が得策だ。おいっ、ベリウスにも連絡しておけ。いざとなったらノードポリカにも協力してもらうってな」
フレンはその言葉を聴いてほっと一安心したようで、先程よりも表情は柔らかかった
帝国の使いで来たとはいえ、相手は敵の総大将のようなものだ
「何か大事になってきたね・・・」
「こちらにヨーデル殿下より書状を預かって参りました」
カロルの言葉に小さく頷いているとフレンが一歩前に出てドンに渡し、ドンはその手紙を読みレイヴンに渡した
「ほぉ、時期皇帝候補の密書か。 ・・・・読んで聞かせてやれ」
レイヴンは手紙に目を通すと、その内容を読み始める
「『ドン・ホワイトホースの首を差し出せば、バルボスの件に関しユニオンの責任は不問とす』」
「何ですって・・・!?」
「!?」
「うわはっはっは! これは笑える話しだ」
レイヴンは持っていた手紙をフレンに渡すとフレンはその手紙を読み握りしめた
「・・・何だ、これは・・・」
フレンは信じられないといった様子で書状の内容を読み返した
自身が伝えられていた内容とは全く違う中身の書状を
本当にショックを受け手紙を持っている手が震えていた
「どうやら、騎士殿と殿下のお考えは天と地ほど違うようだな」
「これは何かの間違いです! ヨーデル殿下がそのような事を」
「おい、お客人を特別室にご案内しろ!」
「ドン・ホワイトホース。聞いて下さい! これは何者かの罠です!」
フレンは何とか誤解を解こうと必死に講義するものの、ドンの命令に逆らう訳もなくドンの傍に控えていた男二人に腕を掴んで何処かに連れて行ってしまった
「フレン・・・!」
「エステル!」
フレンの元へ駆け出そうとしていたエステルを止めるとエステルは私とユーリを見た
「早まるなって。下手に動けば、余計フレンを危険にさらす事になるぜ」
「・・・・・」
ドンは立ち上がると、その場にいた全員に向かって声を張り上げる
「帝国との全面戦争だ! 総力を挙げて、帝都に攻め上る! 客人は見せしめに奴等の目の前で八つ裂きだ! 二度と舐めた口聞かせるな!!」
そう言ってドンは歩き出し、その後ろにレイヴンと天を射る矢のメンバーが続いて行く
「た、大変な事になっちゃった!」
「お陰であたし等の用件、忘れられちゃったわよ」
「ドンも話し所じゃねえしな」
「わたし、帝都に戻って本当の事を確かめます!」
「早まるなって言ったろ。ちょっと様子を見ようぜ」
「わ・・・解りました」
「でもこのままじゃマズいぜ」
「全面戦争って事にもなりかねないね」
「それもだけど、フレンの身が一番危ないわ」
「・・・フレン、どうなっちゃうの?」
カロルは心配そうな顔をして私を見るとエステルも同じく私を見た
「少なくとも無事、とは言えない」
「宣戦布告な手紙持って来たからな」
「・・・・」
「でも、ヨーデルがあのような書状をフレンに預けたなんてわたしには信じられません。きっと、何かの間違いです」
「あたしらもヨーデル殿下には会ってるしね。確かにそういう性格には見えなかったけど」
「でも、現にドンの首を差し出せって、書状に書かれてたんだよ?」
「となると、ヨーデルとフレンの行動を邪魔したい連中の仕業ってとこだな」
「一体誰が・・・?」
「さあな・・・」
「けど、こっちにこんな手紙が来てるって事はもしかしたら帝国の方にも似たような手紙が行ってる可能性もあると思うわ」
「・・・確かにね」
「・・・考えてても仕方ねえ。とりあえず外出るぞ」
私達はそこで言葉を切り、ユニオンを後にした
「あれ・・・? 可笑しいな」
「どうしたの、ユーリ?」
広場まで戻って来ると急にユーリが辺りを見てぽつりと呟くと、みんな足を止めてユーリを見た
「・・・財布落したみたいだ」
「えぇ!?」
「こんな時に何やってんの!」
これにはエステルもカロルも驚いて声を上げ、リタは呆れて溜息を吐いていた
「ドンのとこで落したかな? ちょっと探して来る。先に宿行っててくれ」
「解ったわ」
「早く探して来てよ!」
私とカロルは返事を返すとみんな宿に向かって歩き出し、私と兄さんも少し歩いて足を止め、ちらりと後ろを見るとユーリはそのままユニオンに戻って行った
「・・・ありゃフレンの様子見に行ったな」
「だね・・・。ああいう嘘は、ユーリらしいけど」
流石に長年の付き合いがある私達だとユーリの行動が解ってしまう
「で、ボク等はどうする?」
「とりあえず、状況確認じゃない」
「だな。後は各自やりたい事やれば良い」
「リアはユーリの後追い駆けるんでしょ?」
「うん。また無茶してるだろうし」
「俺はドンんとこ行って様子見てくるわ」
「ボクはエステル達の所にいた方が良いよね」
「あいつ等も無茶するからな。頼んだぞ」
「りょーかい」
「二人共~、何してるの~!」
いつまで経っても来ない私達にカロルが声を掛け私達の所に戻って来た
「どうかしたんです?」
「悪ぃけど、先に宿に向かってくれ」
「は? 何よ、いきなり」
「これから仕事なのよ」
「仕事って、こんな時に?」
「こんな時だからこそだよ」
「あんま長く話し込んでる時間はねえから、俺達はもう行くな」
「うん、じゃあみんなまた後で」
「え? ちょ、ちょっと!!」
私達はそう言い残し、エステル達の言葉を遮り各々の目的の為に散らばった
*
街の状況確認をした後、私は直ぐにユニオンに向かった
今頃はユーリとフレンが話しをしているだろうと思い、
「リア!!」
「フレン、見張りがいないからってあんまり大きな声出さない方が良いよ」
フレンは私の姿を見つけ驚いた顔をしたが、私は小さく笑い返事を返すとフレンは私の方に歩いて来た
「・・・どうして此処に?」
「ユーリと一緒で様子を見に来たの」
「そうか・・・」
「・・・フレン」
「?」
「書状、取り戻しに行くんでしょ?」
「!」
その言葉を聞いてフレンは驚いた顔をした
ユニオンに来る前に情報を集めた時、魔物騒ぎの時に騎士団があの赤眼達に襲われた所を見たと言う人がいた
多分、書状がすり替えられたのはその時だろう
そして見張りがいない所を見ると、ユーリや私がフレンの元に来る事をドンは予想してたのだろう
「ユーリ、フレンの代わりに中にいるんでしょ?」
「・・・ああ。もし僕が戻って来なかったら代わりに死んでくれっと伝えてある」
「・・・そっか。でも・・・」
私はそこで一旦言葉を切りフレンに向き合った
「私はフレンがユーリを見捨てるなんて思ってない。フレンは本物の書状を取り戻して来るって信じてる」
私はニッコリとしてフレンを見るとフレンはまた驚いた顔をしたが直ぐに苦笑して私を見た
「・・・リアには敵わないな」
「本当の事言っただけよ」
「・・・ホント、敵わないな」
「? フレン、何か言った?」
「いや。それより、案内を任せても良いかい?」
「うん、じゃあ着いて来て」
そうして私とフレンはユニオンを出て街の外を目指した
*
「此処からなら、見つからずに街の外に行けるよ」
私は今は使われていない街の出口へフレンを案内した
「ありがとう、リア」
「ううん。フレン」
「?」
私は歩き出そうとしていたフレンに声を掛けるとフレンは立ち止まって私を見た
「気を付けてね」
「ああ」
ニコリとして言うとフレンも微笑み返し、街の外へと向かって行った
「・・・さてと、じゃあ私はユーリの所に行こうかな」
フレンを見送り、踵を返し急いでユニオンへと向かった
続く
あとがき
ちょっとだけ変えてみたけど・・・あんま変わってない・・か?
まあいいや(開き直ったww)
次回は・・ちょっとオリジナル入るかな?
GRANRODEO 8thシングル 「デタラメな残像」 C/W &GRANRODEO 曲名でお題 23.Shake the Fake より
Shake the Fake:偽物を震動させて(振って)下さい
2009.12.03