水道魔導器奪還編
夢主名変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌朝、エステルは騎士団本部の方で少しだけ話しがあると言う事でエステルは騎士団本部に向かって行き、頃合いを見て外に出た
「・・・何の音?」
が、外に出ると変な音が聞こえた
「・・・結界魔導器の方からみたいだけど・・・あれ?」
アスラは結界魔導器の方を見ると何かを見つけ、私もそこに目を向けると、結界魔導器の前に見覚えのある人物達が集まっていた
26.奇想曲
「ユーリ、みんな」
「リア! アスラ!」
私は結界魔導器の前に集まっているユーリ達に声を掛けるとカロルが私とアスラの姿を見つけ嬉しそうに声を発した
「みんな無事そうだね」
「あたし等は何もしてないけど」
「まあそうだけど、何となくね」
リタはアスラの言葉を聞き不満そうに言うとアスラは返って来た返事に苦笑していた
「フレンとこの用事は済んだのか?」
「今は兄さんがやってくれてるから、私はエステルと一緒に自由にしてて良いって」
「そっか」
私の返事を聞くとユーリは安心した顔をし小さく笑い、私は足下にやって来たラピードを撫でてあげた
「で、みんなは此処で何してたの?」
「結界魔導器が変な音してるから見に来てたんだよ」
確かに宿の前にいた時より音がはっきりと聞こえる
「それで調べてたの?」
「いや。それは騎士団様に任せようと思ってな。エステルにも頼まれたしな」
「じゃあフレンの所に向かうんだね」
「ああ」
「・・・・」
「ん? どうした、リア?」
アスラとユーリの会話を聞いていてじっとユーリを見ているとユーリが私の視線に気付く
「あ、ううん。えと、フレンの所に行くのよね?」
「ああ」
「なら行こう。丁度今の時間なら本部にいるから」
そう言って私は誤魔化すようにみんなの前を歩き出した
「リア、どうしたんだろう?」
「何か考えてたみたいですけど・・・?」
「・・・ほら、オレ達も行くぞ」
「あ、うん」
ユーリはリアの後ろ姿を見て何か考えて歩き出し、アスラに視線を向けるとアスラはユーリの肩に飛び乗った
「・・・何か遭ったのか?」
「それ、こっちの台詞なんだけど?」
「はあ?」
お互いに疑問系で返されユーリはアスラへと視線を向ける
「リアがああ言う風な態度取る時は昔からユーリとフレンが絡んでる時だからね」
「・・・・」
アスラにそう言われユーリは押し黙る
確かに遭ったと言えば遭った
(・・・まだトリム港での事気にしてるのかもな)
あの時のリアは不安そうな顔をしてユーリとフレンを見ていた
張り詰めた空気で気まずくなった所でリアが止めたが・・・
「リアは昔から心配性だからなあ・・・」
そう呟きユーリは騎士団本部へと入って行った
「フレン、いる?」
私は扉をノックするとフレンから返事が返って来てユーリ達と一緒に部屋に入るとフレンと兄さんが話しをしていた所だった
「よお、お前等、無事だったか」
「セイもそれ言うか・・・」
「ユーリ、リアとセイにも感謝しろよ。二人の助力がなかったら君の罪は白紙にならなかったんだから」
「解ってるって」
私はいつも通りのやり取りを見て小さく笑った
あの時の張り詰めた空気は一時期だけだったと思い笑って見ていると、ユーリ達が私の視線に気付いた
「何笑ってんだよ」
「ううん。何でも」
「何でもないって割には嬉しそうな顔してるよ」
「そう?」
ドオォォン
いつも通りのやり取りに戻った事に安心して微笑んでいると外で何か大きな音がし地面が揺れた
「何だ、今の振動?」
「まさか、魔導器か?」
リタはいち早く事に気付き外へと走って行った
「魔導器に何か遭ったのかもしれません」
「行くぞ!」
「エステリーゼ様は此処に!」
フレンはエステルにそう言い残し、私、アスラ、ユーリ、フレン、ラピード、カロルは外へと向かった
外に出ると結界魔導器が暴走し異常な程にエアルを出していた
「っ! 結界魔導器が暴走してる!?」
「いや、これはエアルだよ」
「エアルの暴走?」
「うん。異常な量だよ・・・。このまま放って置いたら命に関わるよ!」
「うん。魔導器の近くにいる人達を・・・きゃっ!!」
「っと! 大丈夫かい」
「フレン。ありがとう」
私が走り出そうとしているとまた地面が揺れ倒れそうになったが、私の後に出て来たフレンが私を受け止めた
フレンはそのまま住民を避難させる為に部下達の所に向かい私はユーリの所へ行った
「ユーリ! リタは?」
「あそこだ」
結界魔導器の方を見るとリタが結界魔導器を調べていた
「なっ! こんなエアルが多い中調べるなんて危険するぎるよ!」
「リタ! 危険すぎるから戻って来て!」
私達が叫んでもリタはエアルの暴走を押さえようと魔導器のシステムを調べていた
「・・・そんな! この子容量を超えたエアルが流れ込んでる。このままじゃ、エアルが街を飲み込むか下手すりゃ爆発・・・」
「な、ば、爆発だって! 冗談じゃないぞ!」
「みんな、逃げろ! 急げ!」
リタから爆発と言う言葉が聞こえ魔導器の近くにいた人達は急いで街の外へと逃げて行った
すると騎士団本部に残っていたはずのエステルがリタの名前を叫びエステルと一緒にいた兄さんの横をすり抜け、リタ元へと走って行った
「リタ!!」
「おい、エステル!」「姫様!?」
兄さんと後から来たアレクセイも呼び止めようとしたがエステルはそのまま走り私達の横をすり抜けた
「「エステル!」」「ちっ!」「エステリーゼ様!」
私達もエステルに声を掛けたがそのまま走って行った
が、突然何か不思議な感覚に囚われた
(何? この、感覚・・・)
そう思ってエステルを見るとエステルの周りに眩い光が発していた
「エス、テル?」「あいつ!?」
「リタ、大丈夫!?」
「・・・エステリーゼ・・・」
「おい・・・」
「あれって・・・」
それには此処に居た誰もが驚いていたが、兄さんとアスラだけはまた違った驚きをしていた
「! 後少しで爆発する!!」
「!? ユーリ、フレン、ちょっと後ろに下がってて」
「「リア?」」
ドオオオオオオオォォォォン
私はエアルの流れをアスラから感じ、ユーリとフレンの前に出た瞬間、結界魔導器は爆発した
暫くして辺りは静かになった
「・・・二人共、ケガしてない?」
「ああ。なんとかな」
「こっちも大丈夫だよ」
「良かった・・・」
私は安堵の息を吐くとユーリとフレンは驚いた顔をして私を見た
「リア、それ・・・」
「いつの間に・・・」
二人が驚いているのは私が二人の前に出て結界を作っていたからだ
「咄嗟だったから此処だけしか出来なかったけど」
そう話していると砂埃が消え、やっと周りが見えるようになった
「エステル、リタ!!」
アスラの声に気付き私達も二人の方を見るとリタは倒れエステルは凄く疲れ切って息を切らしていた
「二人共、大丈・・「おっと!」
二人の元に走ろうとしていると急に立ち眩みがし倒れそうになったが、ユーリが受け止めてくれた
「大丈夫か?」
「・・・うん。久しぶりに使ったから、ちょっと立ち眩みが」
私は歩き出そうとしたがまだ少し安定感がなかった
「無理すんな。肩貸しやる」
「・・・ごめん、ありがと」
そんな私を見かねてユーリは肩を借してくれた
そしてそのまま兄さんとカロルとラピードの所へ行った
「カロル、セイ、ラピード、大丈夫か?」
「ああ、こっちは平気だ」
「ワン」
「ボクも。それよりリアは大丈夫なの?」
ユーリの肩を借りて此処まで来たからカロルは心配そうな顔をして私を見ていた
「大丈夫よ。ちょっと立ち眩みがしただけだから」
「・・・たく、また無茶したな」
安心させるように微笑みかけていると兄さんは苦笑し私の頭にポンと手を置いた
するとフレンと一緒にエステルとリタの元に行っていたアスラが私達の所へ戻って来た
「アスラ、エステルとリタは?」
「爆発に巻き込まれてリタがケガしたけど、エステルが治癒術かけたお陰で安定したよ。まだ休ませないといけないから今部屋を用意してもらってるとこ」
「そっか、じゃあオレ達も行くか」
「うん」
そして私達も宿屋へと向かった
が・・・、
「えと・・・あの、二人共・・・」
「「・・・・」」
宿屋に着くとエステルはリタに治癒術を掛ける為に、リタに着いて行きずっと看病をしていた
私も様子を見に行こうと思っていたけど、さっきの立ち眩みで心配され、別の部屋で休んでいる・・・
だけど、目の前にはユーリとフレンが眉を寄せて私を見ています・・・
「リア、僕は無理はしないように、って言ったよね?」
「はい・・。言われました・・・」
「オレも前から無茶すんな、って言ったよな?」
「はい・・・。散々言われてました・・・」
目の前には心配して怒っているユーリとフレンがじっと私を見てそう問いただす
「何であんな無茶したんだ」
「だって・・・、あのままじゃユーリとフレンが怪我する所だったんだもん。カロルとラピードの方には兄さんがいたから無事だったけど」
「でも、それでリアが倒れただろ」
「私だって、久々に使ったとは言え、使った後に立ち眩みがして倒れるなんて思ってなかったよ」
「確かに今まで戦ってた時はどうもなかったしな」
私の言葉を聞き、ずっと一緒に旅をしてきたユーリが言うとフレンもユーリも私も考え出す
「「「・・・・」」」
(あの時、不思議な感覚に囚われた所為・・・? でも、あれは一体・・・?)
そう思っていると、ガチャリと音を立てて扉が開き兄さんとアスラが入って来た
「あ、兄さん。エステルとリタは?」
「リタの方は安定したよ。だからエステルにも治癒術使うなって言って来た所だ」
「リタの側からは、動こうとしないけどね」
「全く、あのお姫さんは・・・」
その様子が浮かんだのかユーリは苦笑し、フレンも私も苦笑した
「にしても、」
そう言って兄さんは私へと視線を向ける
「此処の女子組はホント無茶すんな・・・」
「・・それってもしかしなくても、私も含まれてたりする?」
「「「当たり前だ」」」「当たり前だよ」
「・・・ごめんなさい」
兄さん、ユーリ、フレン、アスラにきっぱりと言われ私は少ししゅんとして謝った
「ま、ユーリとフレンがいたから大人しくしてただろうし、そろそろ様子見に行くか?」
「うん」
私が気にしていた事に気が付き兄さんは私にそう言い、嬉しそうな顔をした私を見てユーリ達は顔を見合わせ小さく笑っていた
続く
あとがき
はい、とりあえず此処で一旦終わりです
ちょっとだけ箱版と換えてみました
そして今回もユーリ、フレン、セイ兄ちゃん、アスラに怒られました(笑)
みんな心配性、ほっとけない病ですからねぇ~(笑)
さ、次回はリタとエステルの所に行きますよぉ~
やっとか・・・
では~!
2009.11.25
「・・・何の音?」
が、外に出ると変な音が聞こえた
「・・・結界魔導器の方からみたいだけど・・・あれ?」
アスラは結界魔導器の方を見ると何かを見つけ、私もそこに目を向けると、結界魔導器の前に見覚えのある人物達が集まっていた
26.
「ユーリ、みんな」
「リア! アスラ!」
私は結界魔導器の前に集まっているユーリ達に声を掛けるとカロルが私とアスラの姿を見つけ嬉しそうに声を発した
「みんな無事そうだね」
「あたし等は何もしてないけど」
「まあそうだけど、何となくね」
リタはアスラの言葉を聞き不満そうに言うとアスラは返って来た返事に苦笑していた
「フレンとこの用事は済んだのか?」
「今は兄さんがやってくれてるから、私はエステルと一緒に自由にしてて良いって」
「そっか」
私の返事を聞くとユーリは安心した顔をし小さく笑い、私は足下にやって来たラピードを撫でてあげた
「で、みんなは此処で何してたの?」
「結界魔導器が変な音してるから見に来てたんだよ」
確かに宿の前にいた時より音がはっきりと聞こえる
「それで調べてたの?」
「いや。それは騎士団様に任せようと思ってな。エステルにも頼まれたしな」
「じゃあフレンの所に向かうんだね」
「ああ」
「・・・・」
「ん? どうした、リア?」
アスラとユーリの会話を聞いていてじっとユーリを見ているとユーリが私の視線に気付く
「あ、ううん。えと、フレンの所に行くのよね?」
「ああ」
「なら行こう。丁度今の時間なら本部にいるから」
そう言って私は誤魔化すようにみんなの前を歩き出した
「リア、どうしたんだろう?」
「何か考えてたみたいですけど・・・?」
「・・・ほら、オレ達も行くぞ」
「あ、うん」
ユーリはリアの後ろ姿を見て何か考えて歩き出し、アスラに視線を向けるとアスラはユーリの肩に飛び乗った
「・・・何か遭ったのか?」
「それ、こっちの台詞なんだけど?」
「はあ?」
お互いに疑問系で返されユーリはアスラへと視線を向ける
「リアがああ言う風な態度取る時は昔からユーリとフレンが絡んでる時だからね」
「・・・・」
アスラにそう言われユーリは押し黙る
確かに遭ったと言えば遭った
(・・・まだトリム港での事気にしてるのかもな)
あの時のリアは不安そうな顔をしてユーリとフレンを見ていた
張り詰めた空気で気まずくなった所でリアが止めたが・・・
「リアは昔から心配性だからなあ・・・」
そう呟きユーリは騎士団本部へと入って行った
「フレン、いる?」
私は扉をノックするとフレンから返事が返って来てユーリ達と一緒に部屋に入るとフレンと兄さんが話しをしていた所だった
「よお、お前等、無事だったか」
「セイもそれ言うか・・・」
「ユーリ、リアとセイにも感謝しろよ。二人の助力がなかったら君の罪は白紙にならなかったんだから」
「解ってるって」
私はいつも通りのやり取りを見て小さく笑った
あの時の張り詰めた空気は一時期だけだったと思い笑って見ていると、ユーリ達が私の視線に気付いた
「何笑ってんだよ」
「ううん。何でも」
「何でもないって割には嬉しそうな顔してるよ」
「そう?」
ドオォォン
いつも通りのやり取りに戻った事に安心して微笑んでいると外で何か大きな音がし地面が揺れた
「何だ、今の振動?」
「まさか、魔導器か?」
リタはいち早く事に気付き外へと走って行った
「魔導器に何か遭ったのかもしれません」
「行くぞ!」
「エステリーゼ様は此処に!」
フレンはエステルにそう言い残し、私、アスラ、ユーリ、フレン、ラピード、カロルは外へと向かった
外に出ると結界魔導器が暴走し異常な程にエアルを出していた
「っ! 結界魔導器が暴走してる!?」
「いや、これはエアルだよ」
「エアルの暴走?」
「うん。異常な量だよ・・・。このまま放って置いたら命に関わるよ!」
「うん。魔導器の近くにいる人達を・・・きゃっ!!」
「っと! 大丈夫かい」
「フレン。ありがとう」
私が走り出そうとしているとまた地面が揺れ倒れそうになったが、私の後に出て来たフレンが私を受け止めた
フレンはそのまま住民を避難させる為に部下達の所に向かい私はユーリの所へ行った
「ユーリ! リタは?」
「あそこだ」
結界魔導器の方を見るとリタが結界魔導器を調べていた
「なっ! こんなエアルが多い中調べるなんて危険するぎるよ!」
「リタ! 危険すぎるから戻って来て!」
私達が叫んでもリタはエアルの暴走を押さえようと魔導器のシステムを調べていた
「・・・そんな! この子容量を超えたエアルが流れ込んでる。このままじゃ、エアルが街を飲み込むか下手すりゃ爆発・・・」
「な、ば、爆発だって! 冗談じゃないぞ!」
「みんな、逃げろ! 急げ!」
リタから爆発と言う言葉が聞こえ魔導器の近くにいた人達は急いで街の外へと逃げて行った
すると騎士団本部に残っていたはずのエステルがリタの名前を叫びエステルと一緒にいた兄さんの横をすり抜け、リタ元へと走って行った
「リタ!!」
「おい、エステル!」「姫様!?」
兄さんと後から来たアレクセイも呼び止めようとしたがエステルはそのまま走り私達の横をすり抜けた
「「エステル!」」「ちっ!」「エステリーゼ様!」
私達もエステルに声を掛けたがそのまま走って行った
が、突然何か不思議な感覚に囚われた
(何? この、感覚・・・)
そう思ってエステルを見るとエステルの周りに眩い光が発していた
「エス、テル?」「あいつ!?」
「リタ、大丈夫!?」
「・・・エステリーゼ・・・」
「おい・・・」
「あれって・・・」
それには此処に居た誰もが驚いていたが、兄さんとアスラだけはまた違った驚きをしていた
「! 後少しで爆発する!!」
「!? ユーリ、フレン、ちょっと後ろに下がってて」
「「リア?」」
ドオオオオオオオォォォォン
私はエアルの流れをアスラから感じ、ユーリとフレンの前に出た瞬間、結界魔導器は爆発した
暫くして辺りは静かになった
「・・・二人共、ケガしてない?」
「ああ。なんとかな」
「こっちも大丈夫だよ」
「良かった・・・」
私は安堵の息を吐くとユーリとフレンは驚いた顔をして私を見た
「リア、それ・・・」
「いつの間に・・・」
二人が驚いているのは私が二人の前に出て結界を作っていたからだ
「咄嗟だったから此処だけしか出来なかったけど」
そう話していると砂埃が消え、やっと周りが見えるようになった
「エステル、リタ!!」
アスラの声に気付き私達も二人の方を見るとリタは倒れエステルは凄く疲れ切って息を切らしていた
「二人共、大丈・・「おっと!」
二人の元に走ろうとしていると急に立ち眩みがし倒れそうになったが、ユーリが受け止めてくれた
「大丈夫か?」
「・・・うん。久しぶりに使ったから、ちょっと立ち眩みが」
私は歩き出そうとしたがまだ少し安定感がなかった
「無理すんな。肩貸しやる」
「・・・ごめん、ありがと」
そんな私を見かねてユーリは肩を借してくれた
そしてそのまま兄さんとカロルとラピードの所へ行った
「カロル、セイ、ラピード、大丈夫か?」
「ああ、こっちは平気だ」
「ワン」
「ボクも。それよりリアは大丈夫なの?」
ユーリの肩を借りて此処まで来たからカロルは心配そうな顔をして私を見ていた
「大丈夫よ。ちょっと立ち眩みがしただけだから」
「・・・たく、また無茶したな」
安心させるように微笑みかけていると兄さんは苦笑し私の頭にポンと手を置いた
するとフレンと一緒にエステルとリタの元に行っていたアスラが私達の所へ戻って来た
「アスラ、エステルとリタは?」
「爆発に巻き込まれてリタがケガしたけど、エステルが治癒術かけたお陰で安定したよ。まだ休ませないといけないから今部屋を用意してもらってるとこ」
「そっか、じゃあオレ達も行くか」
「うん」
そして私達も宿屋へと向かった
が・・・、
「えと・・・あの、二人共・・・」
「「・・・・」」
宿屋に着くとエステルはリタに治癒術を掛ける為に、リタに着いて行きずっと看病をしていた
私も様子を見に行こうと思っていたけど、さっきの立ち眩みで心配され、別の部屋で休んでいる・・・
だけど、目の前にはユーリとフレンが眉を寄せて私を見ています・・・
「リア、僕は無理はしないように、って言ったよね?」
「はい・・。言われました・・・」
「オレも前から無茶すんな、って言ったよな?」
「はい・・・。散々言われてました・・・」
目の前には心配して怒っているユーリとフレンがじっと私を見てそう問いただす
「何であんな無茶したんだ」
「だって・・・、あのままじゃユーリとフレンが怪我する所だったんだもん。カロルとラピードの方には兄さんがいたから無事だったけど」
「でも、それでリアが倒れただろ」
「私だって、久々に使ったとは言え、使った後に立ち眩みがして倒れるなんて思ってなかったよ」
「確かに今まで戦ってた時はどうもなかったしな」
私の言葉を聞き、ずっと一緒に旅をしてきたユーリが言うとフレンもユーリも私も考え出す
「「「・・・・」」」
(あの時、不思議な感覚に囚われた所為・・・? でも、あれは一体・・・?)
そう思っていると、ガチャリと音を立てて扉が開き兄さんとアスラが入って来た
「あ、兄さん。エステルとリタは?」
「リタの方は安定したよ。だからエステルにも治癒術使うなって言って来た所だ」
「リタの側からは、動こうとしないけどね」
「全く、あのお姫さんは・・・」
その様子が浮かんだのかユーリは苦笑し、フレンも私も苦笑した
「にしても、」
そう言って兄さんは私へと視線を向ける
「此処の女子組はホント無茶すんな・・・」
「・・それってもしかしなくても、私も含まれてたりする?」
「「「当たり前だ」」」「当たり前だよ」
「・・・ごめんなさい」
兄さん、ユーリ、フレン、アスラにきっぱりと言われ私は少ししゅんとして謝った
「ま、ユーリとフレンがいたから大人しくしてただろうし、そろそろ様子見に行くか?」
「うん」
私が気にしていた事に気が付き兄さんは私にそう言い、嬉しそうな顔をした私を見てユーリ達は顔を見合わせ小さく笑っていた
続く
あとがき
はい、とりあえず此処で一旦終わりです
ちょっとだけ箱版と換えてみました
そして今回もユーリ、フレン、セイ兄ちゃん、アスラに怒られました(笑)
みんな心配性、ほっとけない病ですからねぇ~(笑)
さ、次回はリタとエステルの所に行きますよぉ~
やっとか・・・
では~!
2009.11.25