星喰み編
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・・・・ ―――!!
「な、何っ!?」
カロル達はユーリとリアの無事を願っていると、急に何かの叫び声が聞こえた
「これは・・星喰みの声・・?」
「! リア、ユーリ!!」「長っ!!」「「! 姫っ!!」」
「えっ!?」
アスラとナセアとウンディーネとシルフの言葉を聞き皆一斉にその場を見ると光に包まれて地面に足を着いたユーリとリアとハガスミを見つける
「ユーリ、リア!!」
「良かった、無事だったんですね」
「みんな。ごめんね、心配掛けて・・・」
「無事で良かったのじゃ」
「星喰みはどうなったの?」
「少しは倒せたけど・・・」
「ユーリもリアも戻って来たんだ。次で終わらせようぜ」
「ああ。リア、大丈夫かい?」
「うん。かなり力を削られちゃったけど、ハガスミが力を分けてくれたから・・・」
言ってリアはハガスミを見てニコリと微笑んでお礼を良い、そしてまたフレン達を見る
「だから、まだ戦えるよ」
「でも、」
「みんながいるから大丈夫」
「え?」
無理は・・・と誰もが言おうとしているとリアがニコリとして言い、驚いてリアを見ると
「私には心から信頼出来る大切な人達が此処にいる。だから、どんなに辛くても信じて一緒に戦える」
ニコリと満面の笑みを向けると一同は一瞬驚いて目を瞠って固まった
「・・・? みんな、どうかした?」
「ふふ、何でもないわ」
「いや、リアらしいと思っただけだ」
「そうだね。最後まで一緒に戦おう!」
「こんだけ仲間がいるんだ。俺達は負けないよ」
「ええ、あたし達はまだやれるわ」
「星喰みぶっ倒して絶対に帰るのじゃ」
「わたし達を信じて待っている人達の元へ」
みんな一人一人、気持ちを伝えてくれる
みんなを見てユーリ、フレン、セイ、アスラ達、そしてシエラとデューク、精霊達を見てまたみんなへと視線を戻す
「ええ。絶対に勝ちましょう。みんな、改めてよろしくね」
「「「「「「「ああ」」」」」」「「「「はい」」」」「「「「ええ」」」「「「「「うん」」」」」「「承知」」「おう!」「のじゃ!」「ワン!」「キュオオン」
みんなの決意を見て皆一斉に頷きまたそれぞれの場所に分かれた
「ふふ、流石リア様ね」
「言霊使いの姫というのはああなのか」
「ええ、あれが私達言霊使いの姫、リア様なのよ」
シエラはリアを見て微笑み、デュークもリア達とユーリ達を見ていた
「じゃあ私達も行きましょう。彼等の手助けに」
そしてデュークとシエラも宙の戒典を持ってユーリ達の側に行った
「お前達が大事にしている姫は、今までの姫の中でも一番強いようだな」
フッと笑って言うハガスミの言葉にアスラ達は嬉しそうに笑い、アスラ達もまた円陣になり力を解放し始めた
123.The last fight -最後の戦い-
みんな、最初に居た場所に戻って来てそれぞれの力を星喰みぶつける
そして言霊使い、式神、精霊、宙の戒典とみんなの力、そして世界中の魔刻の力がユーリの明星二号とデュークの宙の戒典を中心に集まっていき、力を融合させようとしていた
オノレ、マダ我等ノ邪魔ヲスルカ
「星喰み、お前達の役目は終わった」
何?
「お前達を解放する。それが、我等式神と言霊使いの役目だ」
「我等も新たな礎を築く」
「貴方達星喰みの解放も我等の役目だと思っています」
「その為に私達も彼等に協力をしているのです」
「キュオオォォン」
ハガスミは星喰みにそう言いアスラ達と一緒に更に力を解放し、精霊達も各々の信念を星喰みに伝え力を更に解放しぶつけていく
(・・・ハガスミの言う通り、貴方達はこの世界を守りたかった。その気持ちがまだ大きく残ってる。その気持ちはさっき心に入って来た時に伝わった。だから、)
「貴方達も救う、それが私達の仕事だから」
私はゆっくりと息を吸うと目を閉じていつも以上に意識を集中させて歌い出した
―――
私の歌が聞こえ出すと、みんなゆっくりと私に視線を向け始める
遠い日々へ馳せる思い
いつも以上に感情を乗せて歌っていると、兄さんとシエラさんも歌い出し、私は小さく笑い更に歌い上げていく
君が幸せであれと最期まで願う
唄も中盤に入ると更にその光は歌声に反応して輝きを増していく
地の果ての影に留まりながら
鉛の空を想うのだろう
その光はユーリとデュークの剣に応じ、先程と同じように巨大な羽のような形をした光の剣になった
夜を
「うおおおおおっっっ!!」
「「「「「「「いっけえぇ!!!」」」」」」
限りある
「でりゃあああああぁぁぁっ!!」
そしてそれを見たユーリはその剣を大きく振るい、それを見ていた全員が同じ思いで叫んだ
歌い終わると同時にユーリが振るった剣が星喰みを薙ぎ払い、二つに切り裂き、そこから光の粒子が舞い上がり、徐々に星喰みを消していった
姫、有り難う ――
最後に聞こえた声、それは星喰み達の本当の声、始祖の隷長だった頃の彼等の声だったかもしれない
そして空を見上げると空全体に光の粒子が次々に現れていた
「これは・・・」
「精霊の力・・?」
「星喰みになっていた始祖の隷長が我等の力と魂鎮めの唄によって星喰みとしての力を鎮められ、精霊に変わっているのだ」
ハガスミは驚いている私達に優しく微笑んでそう言った
「・・・やったな」「やりましたね」
「うん」
フレンとシエラさんが私達の所にやって来てそう声を掛け私もユーリも頷いた
「・・・本当にこれで正しかったのか」
じっと空を見上げていたデュークがぽつりと呟き私達も空からデュークへと視線を移し、シエラさんはデュークの隣に移動した
「さぁな。魔導器を失い、結界も無くなった。けどオレ達は選んじまったからな。生きてる限りは、なんとかするさ」
「強いのだな」
「なに、一人じゃないからな」
「みんながいるから、大切な人達が一緒だから」
「だから僕達は頑張れるんです」
「ええ、そうですね」
私達の言葉にシエラさんも頷いてくれた
そしてシエラさんの隣にいたデュークはじっと私達を見た後踵を返した
「デューク!」
ユーリがデュークを呼び止めると、私とユーリは顔を見合わせ小さく笑ってデュークを見て同じ事を言った
「またな」「またね」
「・・・・」
私とユーリの言葉を聞くとデュークはそのまま無言で歩き出し、それと同時にハガスミも踵を返した
「あ、」
呼び止めようとしているとハガスミはちらりと私を見て小さく笑って姿を消した
けど、その笑みを見て故郷に戻った時に会える、と言うのが伝わった
「リア様、彼を止めて・・いえ、救ってくれて有り難う御座いました」
そう声が聞こえ視線を戻すとシエラさんが私の前に着てニコリと微笑んでいた
「行くんですね」
「ええ。また故郷で会いましょう」
「はい」
お互いに笑顔で握手を交わし、シエラさんはそのままデュークの後を追った
「あ、」
が、何かを思い出し、シエラさんは私の方へやって来て耳元でこう告げた
「頑張って下さいね。貴方の大切な人への気持ち。それは直ぐ傍にありますから」
「え?」
「相談ならいつでも乗りますから」
そう告げられ目を瞠っているとシエラさんはニコリと微笑み踵を返してデュークの所へ走って行った
「・・・・」
「彼女、シエラと言っていたね。彼女も言霊使いだったんだね」
シエラさんと話し終わるとユーリとフレンが私に話し掛けた
「うん・・。ずっと私やみんなの事も助けてくれてたんだ」
「成る程な。それでか」
「? ユーリ、シエラさんの事知ってたの?」
「ああ、ちょっとな。フレンも知ってたぜ」
「そうだったの?」
「ああ。その話しは今度彼女に聞いてみると良いんじゃないかな」
「故郷で会うんだろ」
「うん。そうだね・・・」
シエラさんは私との約束を果たしてくれた
その約束とは私達がデュークを止める。けど、シエラさんの協力も必要だと思う。だから、一緒に彼を止めましょう。と言うものだった
その約束通り、シエラさんはデュークを止め、そして互いに協力し星喰みを倒した
ユーリとフレンから聞いた事は今度故郷でシエラさんと会った時に聞くとして・・・、
「・・・大切な人は直ぐ傍に、か・・」
「ん? 何か言ったか?」「え? 何か言ったかい?」
「ううん。何でもないよ」
ちらりとユーリとフレンを見た後、シエラさんに言われた言葉を思い出しぽつりと呟くと、それが聞こえたのかユーリとフレンは私の方を見たけど、どうやらその言葉は聞こえていないようで少しだけ安心した
「で、さっき何言われたんだ」
「え、あ、えっと、故郷で色々とお話しましょうって・・・」
「本当に・・?」
「う、うん・・・。その、色々と・・・」
「ふーん、色々・・ね」
「ユーリーー!!」「リアーー!!」「フレーーン!」
そう話していると後ろの方からカロルや神将達の声が聞こえ、みんなの方を向くと、みんなが私達の方に向かって走って来ていた
「ほ、ほら、みんながこっちに来てるから、この話しはもう終わり。ね?」
「解ったよ」
「そういう事にしとくか」
「ユーリ、フレン」
私は話しを逸らし、そしてみんなの姿を見てそのままユーリとフレンに声を掛け両手を挙げると、
「「ああ」」
ユーリとフレンも微笑んで手を挙げハイタッチをして、また微笑み合いみんなが来るのを待っていた
続く
あとがき
やっと星喰みとの対決が終わりました~!!
まさか此処まで長くなるとは思ってもみなかったけどww
あ、此処補足しておかないとですね
星喰みがリアちゃんを襲った理由ですが、まあ気付いてる人もいるでしょうが、星喰みは言霊使いの姫や稀な力を持った人達によって封じられていたから、言霊使いに恨みを持っていた訳です
だからリアちゃんの力を奪えば自分達も元の力を取り戻せるし、恨みを持ってる人々に仕返しが出来ると・・・
言うなら隠しダンジョンのオーマみたいなものですね
ユーリの力も寄こせ、と言っていたのはあの時は式神やハガスミ、精霊達の力を纏っていたから、っていう意味でした
でもリアちゃんも無事で、みんなも世界も星喰みも救えて良かった!
最後の方はちょっとだけ長くしちゃったけど
まあ色々遭ったけど、次回はタルカロンから出てみんなの所に戻った後からです
次回はいよいよ!?
お楽しみに!
2011.08.04