救出編
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「っ、リア!!」
ユーリは魔刻が堕ちて着た所を上手く避けリアを探した
魔刻が落ちて着た所為で仲間達とバラバラになってまい向こうへ行く事が出来ない
が、それでもリアだけは見つけたかった
あの状態のまま放っておけば確実に命を落としてしまう
「リア、リアっ。!」
そう思っていると、少し先から何かが光っているのが見えた
近付いて見るとアレクセイが作った術式結界とは違う何か暖かい光に包まれているリアがいた
「リア、リア、大丈夫か! しっかりしろっ!」
「・・ぅっ・・・」
リアを抱き上げ軽く肩を揺さぶると小さな声が聞こえ、ゆっくりと瞼を開けた
「・・・ユー・・リ・・?」
「ああ」
ユーリの姿を見て安心したのかリアは微笑したが、直ぐに苦痛に顔を歪めた
「直ぐにセイやアスラんとこ連れてってやる」
「・・・ぅん・・・」
小さな返事を返すとリアはまた目を閉じた
だが息をしている事を確認するとユーリは安心しリアの頭を撫でて、空へと目を向けた
「・・・『星喰み虚空へと消え去れり』・・・」
「・・・?」
ユーリがぽつりと呟いた言葉が聞こえリアはうっすらと目を開けユーリが見ている先を見た
そこに見えるものはミョルゾの長老の家で見たあの壁画に書かれていたドス黒く“気持ちの悪い”モノだった
(・・・あれが、『世界の災厄、・・星喰み』・・・?)
「確かに、滅ぼしたとは言ってなかったが・・・ロクでもねえ遺産を残していきやがって」
「・・・。?」
リアはじっとユーリを見ていると後ろでガシャっと鎧のような音が聞こえた
「フレンか?」
ゆっくりと振り返った先にはユーリに向かって、体当たりしてくる小柄な女性が見えた
「な・・・!」
「!?」
ユーリもリアも突然の出来事に驚き目を見開いた
小柄な女性・・・それはフレンの部下で副官であるソディアだった
ソディアがユーリに体当たりしたと思ったら、そこからカチャリと音を立てて赤い血のついたナイフが落ちた
そしてユーリの腹部からはじわじわと血が落ちてきていて、ユーリは身体の力が入らなくなっていたのかそのままゆっくりと数歩下がった
その先にあるのは断崖
このまま進んで行けばユーリは真っ逆さまに海に落ちてしまう
リアがそう思っていると、ユーリは完全に体制が取れなくなりそのまま落ちてしまう
「っ! ・・ユーリ!! っ、!」
リアは必死に叫び手を伸ばしたがリアも出血が酷くその場から動く事さえ出来ず、ユーリの姿はそのまま見えなくなってしまった
「ユー・・リ・・・」
ぽつりとユーリの名を呼び、ソディアも自分のしてしまった事にまだ動揺しているのか何も出来ずにいた
(・・いや、・・・こんなの・・・っ。ユーリ、ユーリっ!!)
「!?」
リアがそう思った途端、リアを包んでいた光が更に光りユーリが堕ちていった方へ延びていきその光が消えるとリアは力なく倒れてしまった
*
巨大な魔刻が落ちて着たのを見てセイ達は急いでその場を離れた
「ユーリとリアは!?」
「きっと向こうにいるよ」
言ってカロルは魔刻の向こうを見て、エステル達も心配そうな顔をして魔刻の向こうを見ていた
「けど、リアは早く見つけないと」
「ああ。あの状態じゃ危なすぎる」
「俺達はリアを探す。エステル達はユーリを」
「はい!」
セイの指示を聞き、エステル達は頷いて魔刻の向こうへ駆けて行った
「フレン、お前はどうする?」
「僕も「フレン隊長ー!」、ウィチル!」
フレンが返事を返そうとしているとウィチルの声が聞こえ振り向くとウィチルがフレンの方へ駆けて来た
「ウィチル、無事だったか」
「はい。フレン隊長もご無事で」
「ソディアはどうしたんだ」
「それが、途中まで一緒だったんですが、はぐれてしまって」
「なんだって!?」
「! 何だ!」
そう話していると急に魔刻の向こうから眩い光が放たれ、それは海の方へと向かって行った
「今のは、一体・・・?」
「見つけた!」
ウィチルがその光に疑問を持っているとずっと黙ったままだったアスラがそう言うと一斉に視線が集まった
「リア見つけたよ。そこにソディアもいるよ」
「一緒だったみたいだな」
「行こう」
遠視をしていたアスラがそう答えるとセイ達は頷いてアスラの案内でリアがいる所へと向かった
「ソディア!」
「! 隊長!」
魔刻の向こうに行き瓦礫を越えた向こうにソディアとその前に倒れているリアがいた
「隊長、ご無事で」
「ああ。ソディアも無事で良かった」
「「「リア!」」」
セイとアスラとフキはそのままリアの方へ向かって行き、フレンはソディアとウィチルにエステル達の護衛をと指示を出し、二人はエステル達の方へ向かって行きフレンもリアの方に向かった
「ア・・・リア! しっかりするんだ!!」
(・・・だ、れ・・・?)
誰かが耳元で名前を呼ぶ声が聞こえる
「リア、リアっ!!」
「っ・・・、フ・・レ・・ン・・?」
その声に聞き覚えがあり、リアはゆっくりと目を開けフレンの名を呼ぶとフレンは安堵したように息を吐いた
「良かった・・・無事で・・・」
どうやら今この場にいるのはフレンとアスラ、そしてその後ろにセイとフキがいてフレンがリアを支えていた
リアもフレンやセイ達を見て安堵したのか微笑して、息を吸い込んで喋り出した
「・・フ、レン・・・ユー・・・が・・・」
「喋っちゃダメだ! 今傷を・・!」
フレンが傷を手当てしようとすると、その手をリアが掴む
「・・はあ・・っ、・・フレン、・・・ユーリ・・が・・、っ」
「ユーリ? ユーリがどうかしたのか?」
フレンが聞き返すとリアは痛みに堪えながら必死にフレンに訴える
「っ、・・・お、願い・・・、を・・ユーリを・・・、・・て」
「リア!?」
言うとリアはそのまま意識を失ってしまう
「「「「「リア(ちゃん)!!」」」」」
ユーリを探しに行っていたエステル達もリアの無事をソディアとウィチルから聞き駆け付けた
だがリアが意識を失ったのを見てリアの元に集まり必死にリアの名前を呼んだ
「気を失ってるだけだ。あんまり騒いでやるな」
「でも!」
「フレン、リアをこっちに渡せ」
「あ、ああ」
「アスラ、フキ」
フレンは腕の中で抱えているリアをゆっくりとセイへと渡し、セイはアスラとフキの名を呼ぶと同時に頷いた
「フレン、リアが言ってた事頼む」
「ユーリの事か?」
「ああ。俺達はこのまま故郷に戻る」
「故郷?」
「言霊使いの故郷だよ」
「そこならリアの傷も癒せる神将がいるから、傷の方もなんとかなるだろう」
「けどこの出血じゃ、早く戻らないとまずいはずよ」
「ああ。連絡は今まで通りフレンとレイヴンに任せる。何か遭ったら連絡する」
「了解よ」
「こっちも分かり次第連絡するよ」
「ああ」
その返事と共にセイはリアを連れてアスラとフキと共に姿を消した
『・・・貴方達なら、まだ救える。・・・お願い、姫を、あの人を救って――』
『・・・ユーリ・・無事でいて――』
暗闇の中、二つの声が聞こえ、セイに抱えられていたリアの瞳から一筋の涙が流れ頬を伝った
そしてその涙はその暗闇の中にも落ち、波紋となって消えていった ――
99.闇に消えた天使の涙
続く
あとがき
ようやく救出編完結!!
だけどすっごい終わり方になってしまった!?
ホントにリアちゃんどうなる!?
でもって最後の言葉は一体・・・?
そして次回からはいよいよ第四章の星喰み編に突入
新章一発目で100話かww
何話までいけるか分かんないけど書くぞ~!
では新章でお会いしましょう!
2011.05.27
ユーリは魔刻が堕ちて着た所を上手く避けリアを探した
魔刻が落ちて着た所為で仲間達とバラバラになってまい向こうへ行く事が出来ない
が、それでもリアだけは見つけたかった
あの状態のまま放っておけば確実に命を落としてしまう
「リア、リアっ。!」
そう思っていると、少し先から何かが光っているのが見えた
近付いて見るとアレクセイが作った術式結界とは違う何か暖かい光に包まれているリアがいた
「リア、リア、大丈夫か! しっかりしろっ!」
「・・ぅっ・・・」
リアを抱き上げ軽く肩を揺さぶると小さな声が聞こえ、ゆっくりと瞼を開けた
「・・・ユー・・リ・・?」
「ああ」
ユーリの姿を見て安心したのかリアは微笑したが、直ぐに苦痛に顔を歪めた
「直ぐにセイやアスラんとこ連れてってやる」
「・・・ぅん・・・」
小さな返事を返すとリアはまた目を閉じた
だが息をしている事を確認するとユーリは安心しリアの頭を撫でて、空へと目を向けた
「・・・『星喰み虚空へと消え去れり』・・・」
「・・・?」
ユーリがぽつりと呟いた言葉が聞こえリアはうっすらと目を開けユーリが見ている先を見た
そこに見えるものはミョルゾの長老の家で見たあの壁画に書かれていたドス黒く“気持ちの悪い”モノだった
(・・・あれが、『世界の災厄、・・星喰み』・・・?)
「確かに、滅ぼしたとは言ってなかったが・・・ロクでもねえ遺産を残していきやがって」
「・・・。?」
リアはじっとユーリを見ていると後ろでガシャっと鎧のような音が聞こえた
「フレンか?」
ゆっくりと振り返った先にはユーリに向かって、体当たりしてくる小柄な女性が見えた
「な・・・!」
「!?」
ユーリもリアも突然の出来事に驚き目を見開いた
小柄な女性・・・それはフレンの部下で副官であるソディアだった
ソディアがユーリに体当たりしたと思ったら、そこからカチャリと音を立てて赤い血のついたナイフが落ちた
そしてユーリの腹部からはじわじわと血が落ちてきていて、ユーリは身体の力が入らなくなっていたのかそのままゆっくりと数歩下がった
その先にあるのは断崖
このまま進んで行けばユーリは真っ逆さまに海に落ちてしまう
リアがそう思っていると、ユーリは完全に体制が取れなくなりそのまま落ちてしまう
「っ! ・・ユーリ!! っ、!」
リアは必死に叫び手を伸ばしたがリアも出血が酷くその場から動く事さえ出来ず、ユーリの姿はそのまま見えなくなってしまった
「ユー・・リ・・・」
ぽつりとユーリの名を呼び、ソディアも自分のしてしまった事にまだ動揺しているのか何も出来ずにいた
(・・いや、・・・こんなの・・・っ。ユーリ、ユーリっ!!)
「!?」
リアがそう思った途端、リアを包んでいた光が更に光りユーリが堕ちていった方へ延びていきその光が消えるとリアは力なく倒れてしまった
*
巨大な魔刻が落ちて着たのを見てセイ達は急いでその場を離れた
「ユーリとリアは!?」
「きっと向こうにいるよ」
言ってカロルは魔刻の向こうを見て、エステル達も心配そうな顔をして魔刻の向こうを見ていた
「けど、リアは早く見つけないと」
「ああ。あの状態じゃ危なすぎる」
「俺達はリアを探す。エステル達はユーリを」
「はい!」
セイの指示を聞き、エステル達は頷いて魔刻の向こうへ駆けて行った
「フレン、お前はどうする?」
「僕も「フレン隊長ー!」、ウィチル!」
フレンが返事を返そうとしているとウィチルの声が聞こえ振り向くとウィチルがフレンの方へ駆けて来た
「ウィチル、無事だったか」
「はい。フレン隊長もご無事で」
「ソディアはどうしたんだ」
「それが、途中まで一緒だったんですが、はぐれてしまって」
「なんだって!?」
「! 何だ!」
そう話していると急に魔刻の向こうから眩い光が放たれ、それは海の方へと向かって行った
「今のは、一体・・・?」
「見つけた!」
ウィチルがその光に疑問を持っているとずっと黙ったままだったアスラがそう言うと一斉に視線が集まった
「リア見つけたよ。そこにソディアもいるよ」
「一緒だったみたいだな」
「行こう」
遠視をしていたアスラがそう答えるとセイ達は頷いてアスラの案内でリアがいる所へと向かった
「ソディア!」
「! 隊長!」
魔刻の向こうに行き瓦礫を越えた向こうにソディアとその前に倒れているリアがいた
「隊長、ご無事で」
「ああ。ソディアも無事で良かった」
「「「リア!」」」
セイとアスラとフキはそのままリアの方へ向かって行き、フレンはソディアとウィチルにエステル達の護衛をと指示を出し、二人はエステル達の方へ向かって行きフレンもリアの方に向かった
「ア・・・リア! しっかりするんだ!!」
(・・・だ、れ・・・?)
誰かが耳元で名前を呼ぶ声が聞こえる
「リア、リアっ!!」
「っ・・・、フ・・レ・・ン・・?」
その声に聞き覚えがあり、リアはゆっくりと目を開けフレンの名を呼ぶとフレンは安堵したように息を吐いた
「良かった・・・無事で・・・」
どうやら今この場にいるのはフレンとアスラ、そしてその後ろにセイとフキがいてフレンがリアを支えていた
リアもフレンやセイ達を見て安堵したのか微笑して、息を吸い込んで喋り出した
「・・フ、レン・・・ユー・・・が・・・」
「喋っちゃダメだ! 今傷を・・!」
フレンが傷を手当てしようとすると、その手をリアが掴む
「・・はあ・・っ、・・フレン、・・・ユーリ・・が・・、っ」
「ユーリ? ユーリがどうかしたのか?」
フレンが聞き返すとリアは痛みに堪えながら必死にフレンに訴える
「っ、・・・お、願い・・・、を・・ユーリを・・・、・・て」
「リア!?」
言うとリアはそのまま意識を失ってしまう
「「「「「リア(ちゃん)!!」」」」」
ユーリを探しに行っていたエステル達もリアの無事をソディアとウィチルから聞き駆け付けた
だがリアが意識を失ったのを見てリアの元に集まり必死にリアの名前を呼んだ
「気を失ってるだけだ。あんまり騒いでやるな」
「でも!」
「フレン、リアをこっちに渡せ」
「あ、ああ」
「アスラ、フキ」
フレンは腕の中で抱えているリアをゆっくりとセイへと渡し、セイはアスラとフキの名を呼ぶと同時に頷いた
「フレン、リアが言ってた事頼む」
「ユーリの事か?」
「ああ。俺達はこのまま故郷に戻る」
「故郷?」
「言霊使いの故郷だよ」
「そこならリアの傷も癒せる神将がいるから、傷の方もなんとかなるだろう」
「けどこの出血じゃ、早く戻らないとまずいはずよ」
「ああ。連絡は今まで通りフレンとレイヴンに任せる。何か遭ったら連絡する」
「了解よ」
「こっちも分かり次第連絡するよ」
「ああ」
その返事と共にセイはリアを連れてアスラとフキと共に姿を消した
『・・・貴方達なら、まだ救える。・・・お願い、姫を、あの人を救って――』
『・・・ユーリ・・無事でいて――』
暗闇の中、二つの声が聞こえ、セイに抱えられていたリアの瞳から一筋の涙が流れ頬を伝った
そしてその涙はその暗闇の中にも落ち、波紋となって消えていった ――
99.闇に消えた天使の涙
続く
あとがき
ようやく救出編完結!!
だけどすっごい終わり方になってしまった!?
ホントにリアちゃんどうなる!?
でもって最後の言葉は一体・・・?
そして次回からはいよいよ第四章の星喰み編に突入
新章一発目で100話かww
何話までいけるか分かんないけど書くぞ~!
では新章でお会いしましょう!
2011.05.27