戦国無双(トリップ夢)
夢主名変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「リアっ!」
「わあ! ね、ねねさん・・?」
ガラシャと光秀さん達と別れた後、私達は秀吉さんとねねさんの所へ向かった
部屋に入ると同時に私の姿を確認したねねさんがギュッと抱きついた
「良かったぁ、無事で」
「ねねさん・・・。心配を掛けてすいませんでした」
「良いんだよ。怪我も無く戻って来たんだから」
「はい・・・」
言うとねねさんは母親が子供を優しく抱きしめるように私を抱きしめ、なんだか母親の温もりを感じ微笑んでいた
その様子を男性陣は先を越された・・・、羨ましい・・・と思いながら見ていた事は二人は知らない
「ねね、そろそろリアを放してやらんと苦しそうじゃぞ?」
「ああ、ごめんよ」
「いえ、大丈夫です」
秀吉さんの言葉を聞きねねさんはぱっと腕を放し私はにこりと微笑んで返事を返した
騒動の事は他の人達から聞いていたのでそんなに聞かれる事はなかったが暫くは勝手に出歩かない事となってしまった
「あの、ねねさん」
「ん、なあに?」
解散となった所で私はねねさんを呼び止めた
「そっか。あの子と随分仲良くなれたんだね」
「はい。今度また遊びに来るって言ってました」
部屋に私達だけになると今日の出来事やガラシャと友達になった事を話すとねねさんは嬉しそうな顔をした
多分私が楽しそうに話すのを見て、そして同姓で気を張らずに話しが出来る友達が出来たと解ってねねさんも嬉しそうな顔をしたのだろう
「それで貰ったお金なんですけど・・・」
そう言ってあの時貰った小さめの風呂敷とその中に入っているお金をねねさんに見せた
少しは使ったもののこのまま持っていると言うもの気が引けてねねさんに相談する事にした
「それはリアが持ってて良いんだよ」
そう言われ、ねねさんにもあの人達が言った事と同じ事を言われこのお金は私が持つ事になった
「でもリア、歌が上手だったんだね」
「そんな事ないですよ。普通です///」
「今度あたし達にも聞かせて」
「こっちの詩や曲、あんまり知りませんけど・・」
「リアの世界の詩や曲でもいいから、ね」
「解りました。じゃあ今度何か歌いますね」
話しを聞いてくれた事、そして此処でお世話になっている事も含め、ねねさんの表情を見ていたら自然とそう返してた
「うん、じゃあ楽しみにしてるね!」
私の返事を聞いてねねさんは嬉しそうな顔をした
「それと、もう一つ良いですか?」
そしてずっと思っていた事をねねさんに打ち明けた
06.再び城下町へ
「姫様、そのような事は私共が・・・」
「いいんですよ。それから、私の事は璃唖で構いませんって言いましたよね」
「で、ですが・・・」
現在私の私室に数人の女官がいて私が持っている書物を見てあたふたとしていた
「ねねさんから聞いてると思うんですが、これからは少しは私の好きなようにさせて下さい」
此処に来てから身の回りのお世話をして貰っているが、やっぱり自分の事は自分でやると言う習慣がついてるからどうしても落ち着かなかった
そして昨日、これからは自分に出来る事はやっていきたいんです、とねねさんに打ち明けた
此処に来てからだいぶ経ったし、読み書きも三成さんや清正さんのお陰で出来るようにもなったし、城内の事や他の事は正則さんが教えてくれたので此処での暮らしに困る事は最初に比べれば減った
だからそろそろ自分で出来る事はやりたいと思っていた
「私も皆さんと一緒に此処で暮らしてるんですから。それに、皆さんともっと仲良くなりたいですから」
「璃唖様・・・」「姫様・・・」
そう言ってニコリと笑うと女官の人達は少し驚いた顔をしつつ言葉に詰まった
私がさっき言った事はもう女官の人達や他の人達にも伝わってはいるが、やっぱり立場上の事が気掛かりで戸惑ってしまっていたが少しして皆納得してくれて改めてお礼を言った
「有り難う御座います。改めてこれからもよろしくお願いしますね」
「「「はい」」」
「じゃあ私は書庫に行って来ますね」
そう言って改めて隣に置いていた本を抱えて部屋を出て行った
「・・・璃唖様って不思議な方ですね」
「ええ。初めてお会いした時にもそう思いましたけど」
リアが部屋を出て行くと一人の女官がそうぽつりと呟き他の女官達も頷いた
「凄く人を惹き付ける方、ですよね」
「ええ」
そこまで言って先程のリアの言葉を思い出す
『皆さんともっと仲良くなりたいですから』
「あんな風に言って下さる方は、そうそういないわよね」
「ええ。おねね様の遠縁と言うのが良く解りますね」
ねねもこの城に住んでいる人達の事を大事に思い、自分の子供だ、と言ってくれる人だ
リアも同じように自分達に接してくれているのを見てふとそう思ってしまった
「私達ももっと璃唖様と仲良くなれるように頑張りましょう」
「ええ。他の方々に負けないくらいに、ね」
他の方々、その言葉に色々な人達の顔が浮かび、皆自然と笑い合っていた
「リア」
書庫に向かっていると正面から声が聞こえ前を見ると清正さんがいた
「あ、清正さん、どうしたんですか?」
「おねね様がお前の事呼んでいたから、丁度呼びに行こうと思ってた所だ」
「ねねさんが?」
何か用事かな? と思っているとふと手元が軽くなると同時に視界が開けた
「これ書庫に返しに行くんだろ」
「あ、はい」
「持ってやる」
「そんなに重たい物じゃないですから大丈夫ですよ」
「見てるこっちが危なかっしいんだよ。行くぞ」
言うと清正さんは踵を返して歩き出し、急いで後を追い掛けて隣に並ぶ
「あの、ありがとう御座います」
「ああ」
微笑んでお礼を言うと清正さんはちらりと私を見て一緒に書庫に本を戻しに行った
「ごめんねえ、急に頼んじゃって」
「いえ、大丈夫ですよ」
書庫に行って新しい本を数個借りた後、そのままねねさんの部屋に向かった
用事と言うのは、城下町に買い出しと頼んでいた物を取りに行って欲しいと言うものだった
「場所は清正が知ってるから連れて行って貰ってね」
「はい」
今回も急に仕事が入ってしまい行けなくなってしまったと言う事で私と清正さんの二人に声が掛かったのだった
「清正、リアの事頼んだよ」
「はい。では俺達は行って来ます」
「城下町に来るのも二回目かあ・・・」
「思ってたより早く外に出られたな」
「ですね」
昨日の騒動があるから暫くは出歩き禁止と言い渡されていたけど、思ってたより早くまた城下町に来る事になって私も清正さんも苦笑していた
「でもどうして私も一緒にって事になったんですか?」
騒動の事があったから三成さんに厳しく出歩くなと言われていたけど、買い出しなら私も必要なのかと少し思っていた
「おねね様が頼んでいる物が女物の着物や小物らしいからな。だから受け取るならリアが適任っと思ったんだろ」
「成る程・・・」
確かにそう言った物を男性が受け取りに行くと変に誤解されてしまう可能性もあるだろうし、店も女性向きになっているだろうから清正さん一人では入りづらいだろうしねι
それにしても・・・
「城下町に出掛けるだけのに、これはちょっと派手な気もするんですが・・・」
そう、今私が来ている着物は城で着ているものではなく、出掛ける前にねねさんに着せられたものだった
「まあ、確かに、な」
それは清正さんも思っていたようで、お互いに言葉に詰まっていた
着物の色はそんなに派手目の色ではないのだが、普段着慣れない色で、髪も結われて綺麗な簪が付けられていた
お互いにねねさんが選んでくれたものだから、と言う事であまり深く突っ込まずにいたのだが、此処に来て思わずそう口に出していた
「まあ、あの店に行くとなるとそのくらいの方が良いのかもな」
「え?」
ふと聞こえた声を顔を上げて清正さんを見ると小さく笑っていた
「? 清正さん?」
「ほら、さっさと行かないと日が暮れるぞ。遅くなったら三成が煩いぞ」
「あ、はい」
そう言われ慌てて清正さんの後を追い掛けた
「・・・ふうん、あれが噂の姫、か」
城下町へと向かうリアと清正の様子を一つの影が木の上から見てそう呟いた
「・・・、間違いなさそうだな」
暫く様子を見ていたが、ふと何かに気が付き小さく笑って確信するとその影は何処かへと消えていった
続く
あとがき
おお、やっと完成したあ~~
冒頭は思い付いていたんですけど、その後をどう続けようかと悩んでたらちょっと日にち空いちゃったw
本当は次に書く話をこっちメインで書くつもりだったんだけど、思ったよりこっちが長く書けちゃったので区切って書きました
清正とおねね様は書きやすいと改めて実感w
だからこの二人の出番が多かったりするんだけどw
女官の人達との会話もちょっと挟んでおきたいな~と思ってw
そして最後ですが、誰かがリアちゃんと清正の様子を見ていたようですが・・・
これは次回!!
2013.02.15
「わあ! ね、ねねさん・・?」
ガラシャと光秀さん達と別れた後、私達は秀吉さんとねねさんの所へ向かった
部屋に入ると同時に私の姿を確認したねねさんがギュッと抱きついた
「良かったぁ、無事で」
「ねねさん・・・。心配を掛けてすいませんでした」
「良いんだよ。怪我も無く戻って来たんだから」
「はい・・・」
言うとねねさんは母親が子供を優しく抱きしめるように私を抱きしめ、なんだか母親の温もりを感じ微笑んでいた
その様子を男性陣は先を越された・・・、羨ましい・・・と思いながら見ていた事は二人は知らない
「ねね、そろそろリアを放してやらんと苦しそうじゃぞ?」
「ああ、ごめんよ」
「いえ、大丈夫です」
秀吉さんの言葉を聞きねねさんはぱっと腕を放し私はにこりと微笑んで返事を返した
騒動の事は他の人達から聞いていたのでそんなに聞かれる事はなかったが暫くは勝手に出歩かない事となってしまった
「あの、ねねさん」
「ん、なあに?」
解散となった所で私はねねさんを呼び止めた
「そっか。あの子と随分仲良くなれたんだね」
「はい。今度また遊びに来るって言ってました」
部屋に私達だけになると今日の出来事やガラシャと友達になった事を話すとねねさんは嬉しそうな顔をした
多分私が楽しそうに話すのを見て、そして同姓で気を張らずに話しが出来る友達が出来たと解ってねねさんも嬉しそうな顔をしたのだろう
「それで貰ったお金なんですけど・・・」
そう言ってあの時貰った小さめの風呂敷とその中に入っているお金をねねさんに見せた
少しは使ったもののこのまま持っていると言うもの気が引けてねねさんに相談する事にした
「それはリアが持ってて良いんだよ」
そう言われ、ねねさんにもあの人達が言った事と同じ事を言われこのお金は私が持つ事になった
「でもリア、歌が上手だったんだね」
「そんな事ないですよ。普通です///」
「今度あたし達にも聞かせて」
「こっちの詩や曲、あんまり知りませんけど・・」
「リアの世界の詩や曲でもいいから、ね」
「解りました。じゃあ今度何か歌いますね」
話しを聞いてくれた事、そして此処でお世話になっている事も含め、ねねさんの表情を見ていたら自然とそう返してた
「うん、じゃあ楽しみにしてるね!」
私の返事を聞いてねねさんは嬉しそうな顔をした
「それと、もう一つ良いですか?」
そしてずっと思っていた事をねねさんに打ち明けた
06.再び城下町へ
「姫様、そのような事は私共が・・・」
「いいんですよ。それから、私の事は璃唖で構いませんって言いましたよね」
「で、ですが・・・」
現在私の私室に数人の女官がいて私が持っている書物を見てあたふたとしていた
「ねねさんから聞いてると思うんですが、これからは少しは私の好きなようにさせて下さい」
此処に来てから身の回りのお世話をして貰っているが、やっぱり自分の事は自分でやると言う習慣がついてるからどうしても落ち着かなかった
そして昨日、これからは自分に出来る事はやっていきたいんです、とねねさんに打ち明けた
此処に来てからだいぶ経ったし、読み書きも三成さんや清正さんのお陰で出来るようにもなったし、城内の事や他の事は正則さんが教えてくれたので此処での暮らしに困る事は最初に比べれば減った
だからそろそろ自分で出来る事はやりたいと思っていた
「私も皆さんと一緒に此処で暮らしてるんですから。それに、皆さんともっと仲良くなりたいですから」
「璃唖様・・・」「姫様・・・」
そう言ってニコリと笑うと女官の人達は少し驚いた顔をしつつ言葉に詰まった
私がさっき言った事はもう女官の人達や他の人達にも伝わってはいるが、やっぱり立場上の事が気掛かりで戸惑ってしまっていたが少しして皆納得してくれて改めてお礼を言った
「有り難う御座います。改めてこれからもよろしくお願いしますね」
「「「はい」」」
「じゃあ私は書庫に行って来ますね」
そう言って改めて隣に置いていた本を抱えて部屋を出て行った
「・・・璃唖様って不思議な方ですね」
「ええ。初めてお会いした時にもそう思いましたけど」
リアが部屋を出て行くと一人の女官がそうぽつりと呟き他の女官達も頷いた
「凄く人を惹き付ける方、ですよね」
「ええ」
そこまで言って先程のリアの言葉を思い出す
『皆さんともっと仲良くなりたいですから』
「あんな風に言って下さる方は、そうそういないわよね」
「ええ。おねね様の遠縁と言うのが良く解りますね」
ねねもこの城に住んでいる人達の事を大事に思い、自分の子供だ、と言ってくれる人だ
リアも同じように自分達に接してくれているのを見てふとそう思ってしまった
「私達ももっと璃唖様と仲良くなれるように頑張りましょう」
「ええ。他の方々に負けないくらいに、ね」
他の方々、その言葉に色々な人達の顔が浮かび、皆自然と笑い合っていた
「リア」
書庫に向かっていると正面から声が聞こえ前を見ると清正さんがいた
「あ、清正さん、どうしたんですか?」
「おねね様がお前の事呼んでいたから、丁度呼びに行こうと思ってた所だ」
「ねねさんが?」
何か用事かな? と思っているとふと手元が軽くなると同時に視界が開けた
「これ書庫に返しに行くんだろ」
「あ、はい」
「持ってやる」
「そんなに重たい物じゃないですから大丈夫ですよ」
「見てるこっちが危なかっしいんだよ。行くぞ」
言うと清正さんは踵を返して歩き出し、急いで後を追い掛けて隣に並ぶ
「あの、ありがとう御座います」
「ああ」
微笑んでお礼を言うと清正さんはちらりと私を見て一緒に書庫に本を戻しに行った
「ごめんねえ、急に頼んじゃって」
「いえ、大丈夫ですよ」
書庫に行って新しい本を数個借りた後、そのままねねさんの部屋に向かった
用事と言うのは、城下町に買い出しと頼んでいた物を取りに行って欲しいと言うものだった
「場所は清正が知ってるから連れて行って貰ってね」
「はい」
今回も急に仕事が入ってしまい行けなくなってしまったと言う事で私と清正さんの二人に声が掛かったのだった
「清正、リアの事頼んだよ」
「はい。では俺達は行って来ます」
「城下町に来るのも二回目かあ・・・」
「思ってたより早く外に出られたな」
「ですね」
昨日の騒動があるから暫くは出歩き禁止と言い渡されていたけど、思ってたより早くまた城下町に来る事になって私も清正さんも苦笑していた
「でもどうして私も一緒にって事になったんですか?」
騒動の事があったから三成さんに厳しく出歩くなと言われていたけど、買い出しなら私も必要なのかと少し思っていた
「おねね様が頼んでいる物が女物の着物や小物らしいからな。だから受け取るならリアが適任っと思ったんだろ」
「成る程・・・」
確かにそう言った物を男性が受け取りに行くと変に誤解されてしまう可能性もあるだろうし、店も女性向きになっているだろうから清正さん一人では入りづらいだろうしねι
それにしても・・・
「城下町に出掛けるだけのに、これはちょっと派手な気もするんですが・・・」
そう、今私が来ている着物は城で着ているものではなく、出掛ける前にねねさんに着せられたものだった
「まあ、確かに、な」
それは清正さんも思っていたようで、お互いに言葉に詰まっていた
着物の色はそんなに派手目の色ではないのだが、普段着慣れない色で、髪も結われて綺麗な簪が付けられていた
お互いにねねさんが選んでくれたものだから、と言う事であまり深く突っ込まずにいたのだが、此処に来て思わずそう口に出していた
「まあ、あの店に行くとなるとそのくらいの方が良いのかもな」
「え?」
ふと聞こえた声を顔を上げて清正さんを見ると小さく笑っていた
「? 清正さん?」
「ほら、さっさと行かないと日が暮れるぞ。遅くなったら三成が煩いぞ」
「あ、はい」
そう言われ慌てて清正さんの後を追い掛けた
「・・・ふうん、あれが噂の姫、か」
城下町へと向かうリアと清正の様子を一つの影が木の上から見てそう呟いた
「・・・、間違いなさそうだな」
暫く様子を見ていたが、ふと何かに気が付き小さく笑って確信するとその影は何処かへと消えていった
続く
あとがき
おお、やっと完成したあ~~
冒頭は思い付いていたんですけど、その後をどう続けようかと悩んでたらちょっと日にち空いちゃったw
本当は次に書く話をこっちメインで書くつもりだったんだけど、思ったよりこっちが長く書けちゃったので区切って書きました
清正とおねね様は書きやすいと改めて実感w
だからこの二人の出番が多かったりするんだけどw
女官の人達との会話もちょっと挟んでおきたいな~と思ってw
そして最後ですが、誰かがリアちゃんと清正の様子を見ていたようですが・・・
これは次回!!
2013.02.15