戦国無双(トリップ夢)
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おねね様の頼みであいつ、リアを部屋まで送ってやる事にした
三成が送っているとはいえ、あいつの事だから言うだけ言ってそのまま放置するだろうと思い先に部屋を出た三成とリアの後を追うと突き当たりの所で鉄扇を向けられているリアの姿が目に入った
「少しでも怪しい動きをしてみろ。命の保証はない。そう思っていろ」
言うと三成は鉄扇を降ろしそのまま踵を返して歩いて行き、リアに目を移すと張り詰めていた空気から解放され一気に力が抜けたのかそのまま座り込んでいた
「・・・はあ」
少しだけ様子を伺い声を掛けるとリアは先程の事を話した
確かに俺も三成と同じでまだリアを完全に信用はしていない
三成の言った事は俺も思っている
だから秀吉様のリアの面倒を俺達で見ると言う意見に賛成した
その方が変な事を起こされずに済むし監視出来ると思ったからだ
だが・・・
「あ、あの・・何か?」
座っていたリアを立たせてやりそのままじっと見ていると不思議に思ったのか少しだけ不安そうな目をして俺を見た
三成や秀吉様が言うように確かにこいつに間者と言うものは到底出来るとは思えない
だが違う世界から来た、と言う信じがたい話しを言った事に変わりは無いし正体が解らないと言うのも違いは無い
だが、何故だかこいつからは俺達とは違う何かを感じていた
それはこいつが俺達と違う世界の人間だからと言うだけではない
こいつには何かがある
そう感じていた
「? 清正さん?」
急に何も言わなくなった俺を見てリアは更に疑問を抱き少しだけ首を傾げていた
「いや・・・」
それだけ言うとリアの荷物を持って歩き出した
「一応姫様って事になってるんだから周りを気にしろよ」
今のこいつの立場はなんであれ此処では、おねね様の遠縁、つまり“姫”と言う事になっているのでそう言うとその事を思い出したのか直ぐに頷いた
「はい。あの、」
「ん」
「有り難う御座います」
「ああ」
そう言って笑った顔は最初に見た時の笑顔より近く、何故か少しだけ言葉に詰まりながらも返事を返した
03.三馬鹿兄弟と姉妹
この世界に来てから早数日が経ちました
最初はやっぱり慣れない事も多くあって私の面倒を見ている(監視も含め)三成さんや清正さんや正則さん達に呆れられながら(呆れていたのは一部だけだけど)も色々と教えて貰った
そのお陰で此処で暮らしていく中で必要な事は覚えた
けど問題はまだまだある
でもそれはこれからやっていけばいい
焦っても何もかもが上手くいったり解決する訳でもないし
だけど・・・、
「「「・・・・」」」
だけど、やっぱりこの空気だけはまだ慣れません
そう、今この場には私の面倒兼監視として三成さんと清正さんがいた
本当は正則さんも来る予定なのだけど、まだ仕事が終わっていないのかこの部屋にはいない
正則さんがいると話し相手にもなってくれるしこの二人と一緒に居ても賑やかになるので良いのだけど、この二人が一緒だと空気が更に張り詰められていてあまり居心地が良いとは言えない
「・・・はあ」
「おい。何度目の溜息だ」
「え・・・?」
聞こえない程度に息を吐いたつもりだったが、どうやら三成さんに聞こえていたようで睨まれてしまった
「あ・・すいません・・・」
この空気に絶えきれず小さく息を吐いたのは自分でも解らないほどだ
まだ信用されてないという事で三成さんや清正さんは此処で私の監視も含め執務を熟している
部屋から出ると言っても限られた所しか行けないし、出して貰えると言うと縁側くらい
何かをしようとしても現代とは違うものばかりで慣れる事で手一杯な状態で、今現在手元にある本も多少は読めるようにはなったけどまだまだ読めない所も多かった
「そこ、読めないのか?」
「え?」
同じページで止まっている事に気付いたのか清正さんはそう言って本を覗き込んだ
「此処は此処と同じように読めばいい」
何処で行き詰まっているのか解ったのか同じ読みの所を指さしながら教えてくれた
「有り難う御座います」
「いや」
にっこりと微笑んでお礼を言うと清正さんは少しだけ視線を外した
清正さんは此処に来た日に荷物を持ってくれて以来、こうやって色々と気に掛けてくれている
一番親しみやすいと言う意味では正則さんがそうだけど清正さんも徐々に親しみを感じていた
「ん、どうした?」
そう思って清正さんを見ていると私の視線を感じそう聞かれ本に目を移しながら答えた
「いえ。ただ文字も言葉もその時代や世界によって色々とあるんだなっと思って」
「貴様がいた所では違ったと言うのか?」
「はい。最初にも言ったと思うんですけど、私がいた世界ではこの文字はもう使われていないんです」
「けど少しなら読めると言っていたよな」
部屋でする事がないだろうからと本を持って来て貰ったが昔の言葉や文字ばかりで読める箇所が少なかった
字が読めないと言うと最初は驚いた顔をされた
歴史研究や専門の人なら読めるかもしれないけど、私達の時代ではこの時代と比べると言語も増え、違う所もある
「私の家は神社だったので古い文献も目にする機会があったので少しなら読めました。現代では日本語だけじゃなく南蛮の言葉や世界中の言葉を使う事が多いので」
「そんなに変わるんだな」
「私もその言葉を全部話せる訳じゃないですけど」
苦笑して言うリアだったが何処か懐かしそうな、そして少しだけ寂しそうな目をしていた事に清正と三成は気が付いた
「・・・・」
「・・・フン」
が、それを気付かれまいと二人は視線を外したその直後ドタドタと足音がこの部屋に近付き威勢の良い声と共に障子が開いた
「おう、リアいるか!」
正則さんの声と共に先程までこの部屋にあった張り詰めた空気、何とも言えない妙な空気が消えた
「あ、正則さん、お仕事ご苦労様です」
「っ、お、おう///」
私はそのまま視線を正則さんに移し、ニコリと微笑んで言うと正則は少しだけどもりながら返事を返した
「おい馬鹿。少しは静かにしろ」
「んだと、この頭デッカチ!」
「馬鹿。騒ぐと落とすぞ」
「っと、そうだった」
清正さんにそう言われ正則さんは手に持っている物を思い出し私の所へやってくる
「ほら、これ。おねね様がみんなで食べてくれってさ」
「わあ、桜餅。有り難う御座います」
ねねさんの手作りなのか四人で食べるには少し多いような気もする量を持って来たが甘い物が好きな私としては久々に甘い物を見れて少しだけ目が輝いていたかもしれない
「正則、茶はどうした」
「ああ、悪ぃ、忘れてた」
「・・・はぁ」
桜餅を渡す事に気が回っていたからお茶の事を忘れていたようで清正さんが女官に頼み持って来て貰った
「ん~美味しい」
「だろ! やっぱおねね様の手作りは何でも美味いよなあ」
「がっつくな、馬鹿」
「甘い物、好きなのか?」
ばくばくと桜餅を食べていく正則さんを見て三成さんがそう言い、幸せそうに桜餅を食べている私を見て清正さんがそう言った
「はい、大好きです。自分でも良く作ってましたから」
「なら今度なんか作ってくれよ」
「ええ、いいですよ」
「毒が入っていてもしらんぞ」
三成さんのその言葉に一瞬手が止まり正則さんは不機嫌そうな顔をした
「三成、まだリアの事疑ってんのかよ?」
「当たり前だ。お前のように馬鹿で単純ではないからな」
「馬鹿はてめえだろうが」
「おいやめろ、馬鹿共」
「だってよぉ~」
食って掛かろうとした正則さんを抑えようと清正さんが間に入るとまだ納得していないのか皆それぞれ口を開き口論となった
「・・・ふふっ」
暫く三人を見ているとふとある事を思い小さく笑うとその声が聞こえたのか三成さんが眉を寄せて私を見た
「おい、何故笑っている?」
「いえ。三人共とても仲が良くてまるで兄弟みたいだなと思って」
「兄弟?」
「はい。清正さんが長男、三成さんが次男で正則さんが三男」
「「ちょっと待て」」
そう言うと三成さんと正則さんから同時にストップが掛かった
「なんで俺が頭デッカチの弟なんだよ!?」
「そこは問題なかろう。だが何故俺が清正の下なのだ」
「え、えっと、端から見るとそう見えるんですけど・・・」
「納得いかん」「納得いかねえ!!」
そう言い返した後また俺が上だ!と二人は言い合っていてその様子を私も清正さんも苦笑して見ていた
「こう見ると本当に清正さんが長男って感じですよね」
「まああいつ等の面倒見るのは慣れてるからな」
「そういう言い方するのも兄っぽいんですよ」
「そうなのか?」
「はい。って、お二人共! 武器まで出して本気で戦おうとしないで下さい!」
身近にいた人の事を思い出しながらそう言って三成さんと正則さんに目を戻すといつの間にか自分達の武器を出して今にも戦いそうな勢いだったので慌てて二人の側に行き声を掛ける
「ケンカは此処までにしましょう。せっかくねねさんが作ってくれた桜餅が台無しですよ?」
「・・・・フン」「・・・・お、おう」
まだ残っている桜餅を見せながら言うと呆気に取られたような顔をして二人は武器を降ろして座り直し私は安堵の息を吐きながら微笑んで空いているお皿に桜餅を乗せた
「・・・これじゃあいつ等の姉だな、あれは」
あの三成と正則のケンカを止め、更に大人しくさせた様子を見て清正はそう思って小さく笑った
「? 清正さん、どうかしましたか?」
「いや」
「?」
自分の皿に桜餅を乗せている時に清正の視線に気付いたのかリアは少し首を傾げて聞いたがそう返され更に疑問符を出していた
(俺からすれば妹、みたいなもん・・だな)
と思ったのは清正以外知る事はなかった
この時、何となくだが皆隔てていた壁が一枚崩れ、距離が縮まったような気がしていた
続く
あとがき
うがあああ、何か今回めっっちゃ悩んで書いたなあ・・・ι
もう途中から若干何書いてるのかどう繋げようかで一杯一杯だったよww
えっととりあえず前回の後書きでも書いてた通り、最初は前回の最後の清正視点で書いてみました
清正も疑ってる一人だったのでちょっと心情をねww
けどちょっと日にちが経ってから三馬鹿達と過ごしていくうちになんか兄弟+姉、妹?みたいな感じになりましたw
まあ三馬鹿はどう見ても清正が長男、三成が次男、正則の三男にしか見えんのですww←
途中で色々と言ってた事はまあ現代人から見たらそう思う事だろうなと思って入れてみました
さて、三馬鹿達ともちょっと距離が縮まった所で、次回はあの人とかあの人とかあの人とかあのひ・・・(略)とも会わせないとね!
因みにタイトルの姉妹の読みは“あねいもうと”ですww
2013.02.09
三成が送っているとはいえ、あいつの事だから言うだけ言ってそのまま放置するだろうと思い先に部屋を出た三成とリアの後を追うと突き当たりの所で鉄扇を向けられているリアの姿が目に入った
「少しでも怪しい動きをしてみろ。命の保証はない。そう思っていろ」
言うと三成は鉄扇を降ろしそのまま踵を返して歩いて行き、リアに目を移すと張り詰めていた空気から解放され一気に力が抜けたのかそのまま座り込んでいた
「・・・はあ」
少しだけ様子を伺い声を掛けるとリアは先程の事を話した
確かに俺も三成と同じでまだリアを完全に信用はしていない
三成の言った事は俺も思っている
だから秀吉様のリアの面倒を俺達で見ると言う意見に賛成した
その方が変な事を起こされずに済むし監視出来ると思ったからだ
だが・・・
「あ、あの・・何か?」
座っていたリアを立たせてやりそのままじっと見ていると不思議に思ったのか少しだけ不安そうな目をして俺を見た
三成や秀吉様が言うように確かにこいつに間者と言うものは到底出来るとは思えない
だが違う世界から来た、と言う信じがたい話しを言った事に変わりは無いし正体が解らないと言うのも違いは無い
だが、何故だかこいつからは俺達とは違う何かを感じていた
それはこいつが俺達と違う世界の人間だからと言うだけではない
こいつには何かがある
そう感じていた
「? 清正さん?」
急に何も言わなくなった俺を見てリアは更に疑問を抱き少しだけ首を傾げていた
「いや・・・」
それだけ言うとリアの荷物を持って歩き出した
「一応姫様って事になってるんだから周りを気にしろよ」
今のこいつの立場はなんであれ此処では、おねね様の遠縁、つまり“姫”と言う事になっているのでそう言うとその事を思い出したのか直ぐに頷いた
「はい。あの、」
「ん」
「有り難う御座います」
「ああ」
そう言って笑った顔は最初に見た時の笑顔より近く、何故か少しだけ言葉に詰まりながらも返事を返した
03.三馬鹿兄弟と
この世界に来てから早数日が経ちました
最初はやっぱり慣れない事も多くあって私の面倒を見ている(監視も含め)三成さんや清正さんや正則さん達に呆れられながら(呆れていたのは一部だけだけど)も色々と教えて貰った
そのお陰で此処で暮らしていく中で必要な事は覚えた
けど問題はまだまだある
でもそれはこれからやっていけばいい
焦っても何もかもが上手くいったり解決する訳でもないし
だけど・・・、
「「「・・・・」」」
だけど、やっぱりこの空気だけはまだ慣れません
そう、今この場には私の面倒兼監視として三成さんと清正さんがいた
本当は正則さんも来る予定なのだけど、まだ仕事が終わっていないのかこの部屋にはいない
正則さんがいると話し相手にもなってくれるしこの二人と一緒に居ても賑やかになるので良いのだけど、この二人が一緒だと空気が更に張り詰められていてあまり居心地が良いとは言えない
「・・・はあ」
「おい。何度目の溜息だ」
「え・・・?」
聞こえない程度に息を吐いたつもりだったが、どうやら三成さんに聞こえていたようで睨まれてしまった
「あ・・すいません・・・」
この空気に絶えきれず小さく息を吐いたのは自分でも解らないほどだ
まだ信用されてないという事で三成さんや清正さんは此処で私の監視も含め執務を熟している
部屋から出ると言っても限られた所しか行けないし、出して貰えると言うと縁側くらい
何かをしようとしても現代とは違うものばかりで慣れる事で手一杯な状態で、今現在手元にある本も多少は読めるようにはなったけどまだまだ読めない所も多かった
「そこ、読めないのか?」
「え?」
同じページで止まっている事に気付いたのか清正さんはそう言って本を覗き込んだ
「此処は此処と同じように読めばいい」
何処で行き詰まっているのか解ったのか同じ読みの所を指さしながら教えてくれた
「有り難う御座います」
「いや」
にっこりと微笑んでお礼を言うと清正さんは少しだけ視線を外した
清正さんは此処に来た日に荷物を持ってくれて以来、こうやって色々と気に掛けてくれている
一番親しみやすいと言う意味では正則さんがそうだけど清正さんも徐々に親しみを感じていた
「ん、どうした?」
そう思って清正さんを見ていると私の視線を感じそう聞かれ本に目を移しながら答えた
「いえ。ただ文字も言葉もその時代や世界によって色々とあるんだなっと思って」
「貴様がいた所では違ったと言うのか?」
「はい。最初にも言ったと思うんですけど、私がいた世界ではこの文字はもう使われていないんです」
「けど少しなら読めると言っていたよな」
部屋でする事がないだろうからと本を持って来て貰ったが昔の言葉や文字ばかりで読める箇所が少なかった
字が読めないと言うと最初は驚いた顔をされた
歴史研究や専門の人なら読めるかもしれないけど、私達の時代ではこの時代と比べると言語も増え、違う所もある
「私の家は神社だったので古い文献も目にする機会があったので少しなら読めました。現代では日本語だけじゃなく南蛮の言葉や世界中の言葉を使う事が多いので」
「そんなに変わるんだな」
「私もその言葉を全部話せる訳じゃないですけど」
苦笑して言うリアだったが何処か懐かしそうな、そして少しだけ寂しそうな目をしていた事に清正と三成は気が付いた
「・・・・」
「・・・フン」
が、それを気付かれまいと二人は視線を外したその直後ドタドタと足音がこの部屋に近付き威勢の良い声と共に障子が開いた
「おう、リアいるか!」
正則さんの声と共に先程までこの部屋にあった張り詰めた空気、何とも言えない妙な空気が消えた
「あ、正則さん、お仕事ご苦労様です」
「っ、お、おう///」
私はそのまま視線を正則さんに移し、ニコリと微笑んで言うと正則は少しだけどもりながら返事を返した
「おい馬鹿。少しは静かにしろ」
「んだと、この頭デッカチ!」
「馬鹿。騒ぐと落とすぞ」
「っと、そうだった」
清正さんにそう言われ正則さんは手に持っている物を思い出し私の所へやってくる
「ほら、これ。おねね様がみんなで食べてくれってさ」
「わあ、桜餅。有り難う御座います」
ねねさんの手作りなのか四人で食べるには少し多いような気もする量を持って来たが甘い物が好きな私としては久々に甘い物を見れて少しだけ目が輝いていたかもしれない
「正則、茶はどうした」
「ああ、悪ぃ、忘れてた」
「・・・はぁ」
桜餅を渡す事に気が回っていたからお茶の事を忘れていたようで清正さんが女官に頼み持って来て貰った
「ん~美味しい」
「だろ! やっぱおねね様の手作りは何でも美味いよなあ」
「がっつくな、馬鹿」
「甘い物、好きなのか?」
ばくばくと桜餅を食べていく正則さんを見て三成さんがそう言い、幸せそうに桜餅を食べている私を見て清正さんがそう言った
「はい、大好きです。自分でも良く作ってましたから」
「なら今度なんか作ってくれよ」
「ええ、いいですよ」
「毒が入っていてもしらんぞ」
三成さんのその言葉に一瞬手が止まり正則さんは不機嫌そうな顔をした
「三成、まだリアの事疑ってんのかよ?」
「当たり前だ。お前のように馬鹿で単純ではないからな」
「馬鹿はてめえだろうが」
「おいやめろ、馬鹿共」
「だってよぉ~」
食って掛かろうとした正則さんを抑えようと清正さんが間に入るとまだ納得していないのか皆それぞれ口を開き口論となった
「・・・ふふっ」
暫く三人を見ているとふとある事を思い小さく笑うとその声が聞こえたのか三成さんが眉を寄せて私を見た
「おい、何故笑っている?」
「いえ。三人共とても仲が良くてまるで兄弟みたいだなと思って」
「兄弟?」
「はい。清正さんが長男、三成さんが次男で正則さんが三男」
「「ちょっと待て」」
そう言うと三成さんと正則さんから同時にストップが掛かった
「なんで俺が頭デッカチの弟なんだよ!?」
「そこは問題なかろう。だが何故俺が清正の下なのだ」
「え、えっと、端から見るとそう見えるんですけど・・・」
「納得いかん」「納得いかねえ!!」
そう言い返した後また俺が上だ!と二人は言い合っていてその様子を私も清正さんも苦笑して見ていた
「こう見ると本当に清正さんが長男って感じですよね」
「まああいつ等の面倒見るのは慣れてるからな」
「そういう言い方するのも兄っぽいんですよ」
「そうなのか?」
「はい。って、お二人共! 武器まで出して本気で戦おうとしないで下さい!」
身近にいた人の事を思い出しながらそう言って三成さんと正則さんに目を戻すといつの間にか自分達の武器を出して今にも戦いそうな勢いだったので慌てて二人の側に行き声を掛ける
「ケンカは此処までにしましょう。せっかくねねさんが作ってくれた桜餅が台無しですよ?」
「・・・・フン」「・・・・お、おう」
まだ残っている桜餅を見せながら言うと呆気に取られたような顔をして二人は武器を降ろして座り直し私は安堵の息を吐きながら微笑んで空いているお皿に桜餅を乗せた
「・・・これじゃあいつ等の姉だな、あれは」
あの三成と正則のケンカを止め、更に大人しくさせた様子を見て清正はそう思って小さく笑った
「? 清正さん、どうかしましたか?」
「いや」
「?」
自分の皿に桜餅を乗せている時に清正の視線に気付いたのかリアは少し首を傾げて聞いたがそう返され更に疑問符を出していた
(俺からすれば妹、みたいなもん・・だな)
と思ったのは清正以外知る事はなかった
この時、何となくだが皆隔てていた壁が一枚崩れ、距離が縮まったような気がしていた
続く
あとがき
うがあああ、何か今回めっっちゃ悩んで書いたなあ・・・ι
もう途中から若干何書いてるのかどう繋げようかで一杯一杯だったよww
えっととりあえず前回の後書きでも書いてた通り、最初は前回の最後の清正視点で書いてみました
清正も疑ってる一人だったのでちょっと心情をねww
けどちょっと日にちが経ってから三馬鹿達と過ごしていくうちになんか兄弟+姉、妹?みたいな感じになりましたw
まあ三馬鹿はどう見ても清正が長男、三成が次男、正則の三男にしか見えんのですww←
途中で色々と言ってた事はまあ現代人から見たらそう思う事だろうなと思って入れてみました
さて、三馬鹿達ともちょっと距離が縮まった所で、次回はあの人とかあの人とかあの人とかあのひ・・・(略)とも会わせないとね!
因みにタイトルの姉妹の読みは“あねいもうと”ですww
2013.02.09