帝都バレンタイン騒動
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ハイカラヤを出た後、リアは気持ちを落ち着かせる為に街を歩いていた
周りを見ればバレンタインと言う新しい行事の為かいつも以上に人々は賑わっていて行き交う男女が幸せそうな顔をしていた
「帝都もあの頃と比べると本当に良い方向に向かってきているし、みんな幸せそうにしているな」
それを見てリアはあの事件の事やその後からの帝都の人々の事を思い出していた
あの頃は秩序と平和が保たれていた帝都が一片に崩れ人々は戸惑っていた
それでも梓や有馬達、そしてダリウスやリア達、村雨達結実なき花の協力もあり、帝都はあの頃よりももっと平和で穏やかな暮らしを取り戻し始めていた
そして行き交う人々を見て今回梓がこの行事を教えてくれた事に感謝をしていた
「嬉しそうに微笑んでいるけれど、何か良い事でもあった?」
「え?」
そう思っていると聞き慣れた声が聞こえ振り向くとダリウスがいた
「ダリウスさん、どうして此処に?」
既にルード達と一緒に邸に帰ったと思っていたのでダリウスが此処に居る事に驚いているとダリウスは小さく笑った
「少し散歩にと思ってね。これからあそこに行くけれど、リアも行くかい?」
ダリウスがそう言う場所と言えばあそこしかない
それにこの時間にあの場所にいけば夜の景色が楽しめる
「はい、是非ご一緒したいです」
「うん、良い返事だ。それじゃあ俺に掴まって」
いつものように嬉しそうに言うリアを見てダリウスも微笑みリアが自分の側に来たのを見ると人目に付かない場所に移動して空間移動した
「やっぱり此処は夜の景色が綺麗に見えますね」
「ああ。何度見ても飽きないね」
リアとダリウスがやって来た場所は東京駅の屋根の上だった
この場所には何度か来た事がありリアもダリウスもこの夜の景色を見るのが好きだった
「今日のパーティーとても楽しかったよ」
暫く景色を見ているとダリウスがそう言い、リアは安堵したように微笑んだ
「なら良かったです」
「もしかしてずっと梓と白龍の神子と一緒に考えていたの」
「はい。時間を見つけて梓ちゃんと千代ちゃんとマスターと一緒に話し合っていたんです」
リア達がハイカラヤに行って話をしているのはいつもの事でもあるが、まさか誰にもバレずにパーティーの計画を立てていたとはダリウスも他の者達も思っていなかった
「ああやって皆さんと一緒に集まれる事も少ないですから、私も凄く楽しかったです」
梓と千代とは友達だから良く会っているが有馬や秋兵などは店に立ち寄った時やハイカラヤでしか会う事がないし、九段と村雨ともハイカラヤでたまにしか会う事がないのでダリウス達を含めた全員で集まると言う機会がなかなかなかったのでパーティーが出来て本当に良かったとリアも思っていた
「リアも本当に楽しそうにしていて俺も安心したよ」
普段のリアを知っているダリウスも今日はいつも以上に楽しそうにしているリアを見て安堵していた
「けど、あれだけのチョコレイトウを集めるの大変だっただろう」
「そうですね。でも店でも譲って貰いましたし、マスターの協力もあったので予定していた量は集まったので大変ではなかったですよ」
「甘いチョコレイトウに甘さ控え目のチョコレイトウ、どちらも作る事を提案したのもリアだろう」
「はい。甘いものが得意じゃない人も多いですし」
その他にも軽食や各々の好物が並んでいてこれもリアの気遣いや配慮なのだろうとダリウスは思っていた
「リアは本当に気の利く良い女性だね」
「そんな事ないですよ。ただ、やっぱり参加して貰うなら嫌な思いをするより楽しんで欲しいって思っただけですから」
「それを気遣いって言うんだよ」
リアの事だからそれが自然と出来ているから気遣いと言う事に気付いていないのだろうとダリウスは思い小さく笑った
「けれど、まだ大事な事を忘れているよね」
「大事な事、ですか・・?」
何の事だと言うように首を傾げたリアを見てダリウスはいつもの笑みを見せて言う
「微かにだけれどリアからチョコレイトウの香りがするよ」
「え? あっ・・!」
言うとダリウスはリアを引き寄せそっと髪に触れた
「甘い香りがするね」
「っ、ずっとチョコレイトウの香りがする所に居ましたから」
「ふふ、そうだね。けれど、それだけじゃないでしょ?」
「っ・・・、ダリウスさん、そう言う聞き方はズルイです・・・///」
群青色の瞳が優しく微笑みリアは顔を少しだけ赤く染める
そして、
「・・・ダリウスさん、」
「ん?」
「・・・これ、受け取ってくれますか・・?」
リアはポケットから綺麗な包みを出しダリウスに差し出した
「・・・もしかしてこれは」
「っ・・、その、チョコ、レイトウ・・です///」
顔を赤く染め俯きながら言うリアを見て、これがリアの本命チョコだと言う事に気付き、ダリウスは少しだけ驚いた顔をした
「・・・本当に、チョコレイトウが入った包みが出てくるとはね」
「・・え?」
ダリウスはリアに聞こえるか聞こえないかの声でそう言うとリアを抱きしめた
「あ、あの、ダリウスさん・・///」
リアは案の定顔を更に赤く染めこの状況に戸惑っていた
そんなリアを見てダリウスはまた微笑む
恋愛ごとにはかなり疎いリアだが、まさか本当に好きな相手だけに贈る本命のチョコレイトウを自分に贈ってくれるとはダリウスも思っていなかったようだ
それでもこうやってチョコレイトウを贈ってくれた事が嬉しく、そしてそんなリアが愛おしくて抱きしめていた
「有り難う、リア。君の気持ちは大切に受け取るよ」
「っ////」
言うとダリウスはリアの頭を優しく撫でリアは顔を赤く染めたまま大人しくしていたが、それでも心が早鐘を打っていると同時に嬉しい気持ちが増していた
「リア、異国でもこのバレンタインと言う行事があるのは知っているかい」
「え、そうなんですか?」
「ああ。だからリアにこれを贈るよ」
「・・え・・?」
言うとダリウスはリアの体を少し離し薔薇の花束を出した
「薔薇・・・?」
「異国では男性が女性に花束を贈るそうだよ」
未だに今の出来事に驚いているのかリアは目を丸くしていた
梓からはそんな話は聞いていなかったが、確かにダリウスは古美術商の仕事をしているのだから異国の文化や行事などを知っていても可笑しくはない
だからダリウスもあの記事でバレンタインの事を知り異国でのバレンタインを知ったのだろう
「受け取ってくれる?」
「・・・はい。有り難う御座います、ダリウスさん」
そう思っているとダリウスがいつも以上に優しい笑みを向けてそう言い、リアも微笑んでダリウスから薔薇の花束を受け取った
俺が贈った薔薇の花束を受け取った君のその笑顔は周りの光に照らされ更に輝きを増していた
けれどそれ以上に君の存在が、その笑顔がどんな光よりも眩しく、この腕の中に抱きしめたいと思った
だから、
「っ! ダリウスさん!///」
「リア、君が好きだよ ――」
「えっ、っ!////」
俺も気持ちを抑えるのをやめて君に俺の気持ちを伝え、君の唇に触れ、その温もりを感じたかった
誰よりも、大切な愛しい君に ―――
「愛しているよ、俺の運命 ―――」
帝都の夜景が広がり帝都の街の光が溢れる中、東京駅の屋根の上で二つの影が重なっていた
その二人を包む空気はこのバレンタインと言う新しい行事のように甘いもので、そしてとても幸せな空気でどの光よりも輝いていた
帝都バレンタイン騒動(後編) ~どんな光よりも眩しい君(ダリウス編)~
終わり
あとがき
あっれぇ? 思ってたよりも甘さ控え目になっちゃった・・・(^_^;)ww
ダリウスさんは甘いの結構多いから甘いのいけるぜぇ~!!って思って書いてたのに・・・な、何か、甘さ控え目になっちゃった・・・(ノД`)
ダリウスさんをがっつり書こうと思ったら長くなっちゃうので(本編がそうなww)、なるべく短編になるように、なるように・・・って思ったらこうなった・・
でも、抱きしめてキス~・・・ってのは他の人では絶対に出来ないからそこはダリウス様だけの特権かなっ!と思ってます ←ww
で、ダリウスさんの方はやっぱり異国の事に触れているから男性が花束をあげる事を知っていそうだと思って薔薇の花束を贈って貰いました
お互いに気持ちのこもったプレゼントを貰って更に気持ちも伝わって~って感じなのでこの後とか色々と想像してニヤニヤして楽しんでもらえたらな、と思っていますw
さて、ダリウス編はこの辺りにして、残りの人達も楽しんでもらえたらと思っています!
それでは!
2016.02.08
周りを見ればバレンタインと言う新しい行事の為かいつも以上に人々は賑わっていて行き交う男女が幸せそうな顔をしていた
「帝都もあの頃と比べると本当に良い方向に向かってきているし、みんな幸せそうにしているな」
それを見てリアはあの事件の事やその後からの帝都の人々の事を思い出していた
あの頃は秩序と平和が保たれていた帝都が一片に崩れ人々は戸惑っていた
それでも梓や有馬達、そしてダリウスやリア達、村雨達結実なき花の協力もあり、帝都はあの頃よりももっと平和で穏やかな暮らしを取り戻し始めていた
そして行き交う人々を見て今回梓がこの行事を教えてくれた事に感謝をしていた
「嬉しそうに微笑んでいるけれど、何か良い事でもあった?」
「え?」
そう思っていると聞き慣れた声が聞こえ振り向くとダリウスがいた
「ダリウスさん、どうして此処に?」
既にルード達と一緒に邸に帰ったと思っていたのでダリウスが此処に居る事に驚いているとダリウスは小さく笑った
「少し散歩にと思ってね。これからあそこに行くけれど、リアも行くかい?」
ダリウスがそう言う場所と言えばあそこしかない
それにこの時間にあの場所にいけば夜の景色が楽しめる
「はい、是非ご一緒したいです」
「うん、良い返事だ。それじゃあ俺に掴まって」
いつものように嬉しそうに言うリアを見てダリウスも微笑みリアが自分の側に来たのを見ると人目に付かない場所に移動して空間移動した
「やっぱり此処は夜の景色が綺麗に見えますね」
「ああ。何度見ても飽きないね」
リアとダリウスがやって来た場所は東京駅の屋根の上だった
この場所には何度か来た事がありリアもダリウスもこの夜の景色を見るのが好きだった
「今日のパーティーとても楽しかったよ」
暫く景色を見ているとダリウスがそう言い、リアは安堵したように微笑んだ
「なら良かったです」
「もしかしてずっと梓と白龍の神子と一緒に考えていたの」
「はい。時間を見つけて梓ちゃんと千代ちゃんとマスターと一緒に話し合っていたんです」
リア達がハイカラヤに行って話をしているのはいつもの事でもあるが、まさか誰にもバレずにパーティーの計画を立てていたとはダリウスも他の者達も思っていなかった
「ああやって皆さんと一緒に集まれる事も少ないですから、私も凄く楽しかったです」
梓と千代とは友達だから良く会っているが有馬や秋兵などは店に立ち寄った時やハイカラヤでしか会う事がないし、九段と村雨ともハイカラヤでたまにしか会う事がないのでダリウス達を含めた全員で集まると言う機会がなかなかなかったのでパーティーが出来て本当に良かったとリアも思っていた
「リアも本当に楽しそうにしていて俺も安心したよ」
普段のリアを知っているダリウスも今日はいつも以上に楽しそうにしているリアを見て安堵していた
「けど、あれだけのチョコレイトウを集めるの大変だっただろう」
「そうですね。でも店でも譲って貰いましたし、マスターの協力もあったので予定していた量は集まったので大変ではなかったですよ」
「甘いチョコレイトウに甘さ控え目のチョコレイトウ、どちらも作る事を提案したのもリアだろう」
「はい。甘いものが得意じゃない人も多いですし」
その他にも軽食や各々の好物が並んでいてこれもリアの気遣いや配慮なのだろうとダリウスは思っていた
「リアは本当に気の利く良い女性だね」
「そんな事ないですよ。ただ、やっぱり参加して貰うなら嫌な思いをするより楽しんで欲しいって思っただけですから」
「それを気遣いって言うんだよ」
リアの事だからそれが自然と出来ているから気遣いと言う事に気付いていないのだろうとダリウスは思い小さく笑った
「けれど、まだ大事な事を忘れているよね」
「大事な事、ですか・・?」
何の事だと言うように首を傾げたリアを見てダリウスはいつもの笑みを見せて言う
「微かにだけれどリアからチョコレイトウの香りがするよ」
「え? あっ・・!」
言うとダリウスはリアを引き寄せそっと髪に触れた
「甘い香りがするね」
「っ、ずっとチョコレイトウの香りがする所に居ましたから」
「ふふ、そうだね。けれど、それだけじゃないでしょ?」
「っ・・・、ダリウスさん、そう言う聞き方はズルイです・・・///」
群青色の瞳が優しく微笑みリアは顔を少しだけ赤く染める
そして、
「・・・ダリウスさん、」
「ん?」
「・・・これ、受け取ってくれますか・・?」
リアはポケットから綺麗な包みを出しダリウスに差し出した
「・・・もしかしてこれは」
「っ・・、その、チョコ、レイトウ・・です///」
顔を赤く染め俯きながら言うリアを見て、これがリアの本命チョコだと言う事に気付き、ダリウスは少しだけ驚いた顔をした
「・・・本当に、チョコレイトウが入った包みが出てくるとはね」
「・・え?」
ダリウスはリアに聞こえるか聞こえないかの声でそう言うとリアを抱きしめた
「あ、あの、ダリウスさん・・///」
リアは案の定顔を更に赤く染めこの状況に戸惑っていた
そんなリアを見てダリウスはまた微笑む
恋愛ごとにはかなり疎いリアだが、まさか本当に好きな相手だけに贈る本命のチョコレイトウを自分に贈ってくれるとはダリウスも思っていなかったようだ
それでもこうやってチョコレイトウを贈ってくれた事が嬉しく、そしてそんなリアが愛おしくて抱きしめていた
「有り難う、リア。君の気持ちは大切に受け取るよ」
「っ////」
言うとダリウスはリアの頭を優しく撫でリアは顔を赤く染めたまま大人しくしていたが、それでも心が早鐘を打っていると同時に嬉しい気持ちが増していた
「リア、異国でもこのバレンタインと言う行事があるのは知っているかい」
「え、そうなんですか?」
「ああ。だからリアにこれを贈るよ」
「・・え・・?」
言うとダリウスはリアの体を少し離し薔薇の花束を出した
「薔薇・・・?」
「異国では男性が女性に花束を贈るそうだよ」
未だに今の出来事に驚いているのかリアは目を丸くしていた
梓からはそんな話は聞いていなかったが、確かにダリウスは古美術商の仕事をしているのだから異国の文化や行事などを知っていても可笑しくはない
だからダリウスもあの記事でバレンタインの事を知り異国でのバレンタインを知ったのだろう
「受け取ってくれる?」
「・・・はい。有り難う御座います、ダリウスさん」
そう思っているとダリウスがいつも以上に優しい笑みを向けてそう言い、リアも微笑んでダリウスから薔薇の花束を受け取った
俺が贈った薔薇の花束を受け取った君のその笑顔は周りの光に照らされ更に輝きを増していた
けれどそれ以上に君の存在が、その笑顔がどんな光よりも眩しく、この腕の中に抱きしめたいと思った
だから、
「っ! ダリウスさん!///」
「リア、君が好きだよ ――」
「えっ、っ!////」
俺も気持ちを抑えるのをやめて君に俺の気持ちを伝え、君の唇に触れ、その温もりを感じたかった
誰よりも、大切な愛しい君に ―――
「愛しているよ、俺の運命 ―――」
帝都の夜景が広がり帝都の街の光が溢れる中、東京駅の屋根の上で二つの影が重なっていた
その二人を包む空気はこのバレンタインと言う新しい行事のように甘いもので、そしてとても幸せな空気でどの光よりも輝いていた
帝都バレンタイン騒動(後編) ~どんな光よりも眩しい君(ダリウス編)~
終わり
あとがき
あっれぇ? 思ってたよりも甘さ控え目になっちゃった・・・(^_^;)ww
ダリウスさんは甘いの結構多いから甘いのいけるぜぇ~!!って思って書いてたのに・・・な、何か、甘さ控え目になっちゃった・・・(ノД`)
ダリウスさんをがっつり書こうと思ったら長くなっちゃうので(本編がそうなww)、なるべく短編になるように、なるように・・・って思ったらこうなった・・
でも、抱きしめてキス~・・・ってのは他の人では絶対に出来ないからそこはダリウス様だけの特権かなっ!と思ってます ←ww
で、ダリウスさんの方はやっぱり異国の事に触れているから男性が花束をあげる事を知っていそうだと思って薔薇の花束を贈って貰いました
お互いに気持ちのこもったプレゼントを貰って更に気持ちも伝わって~って感じなのでこの後とか色々と想像してニヤニヤして楽しんでもらえたらな、と思っていますw
さて、ダリウス編はこの辺りにして、残りの人達も楽しんでもらえたらと思っています!
それでは!
2016.02.08