帝都バレンタイン騒動
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「有馬さん」
「? 楓月?」
バレンタインパーティーが終わった後、ハイカラヤを出ると丁度有馬がいるのが見えリアは声を掛けた
「良かった、追い着いて」
「俺に何か用があったのか」
「はい、お礼が言いたくて」
「礼?」
「はい。今日はパーティーに参加してくれて有り難う御座いました」
そう言うと有馬は少し驚いた顔をしたが直ぐに小さく笑った
「礼とはその事か」
「有馬さんも忙しい中着てくれたと思うので」
「事前に招待状を貰っていたからな。だから予定は入れていなかった」
それでもこの日をちゃんと開けてくれていたのが素直に嬉しくてリアも微笑んだ
「それに甘いものがあまり得意じゃない俺や他の者達への配慮もちゃんとされていたから苦ではなかった」
確かに有馬だけでなく他の人も甘いものが得意ではない人もいた
だから今回はメインのチョコレイトやチョコ料理だけでなく、サンドウィッチやサラダ、他にも軽食で食べられる物を作っていた
「あの場にコロッケがあったのは意外だったがな」
そしてその中には有馬の好物であるコロッケもあったのだった
「パーティーをするなら皆さんの好物もあった方が良いだろうと思って梓ちゃんと千代ちゃんと一緒に作ってみたんです」
「そうだったのか」
帝都でのあの出来事の時に知り合い、更にあの事件後もこうやって交流をする内に有馬もリアと言う人物がどう言う人物なのかと解ってきていた
その事もあり、この気遣いもリアからの発案なのだろうと有馬は思いまた小さく笑った
「高塚と駒野もそんな楓月だから慕っているのだろうな」
「?」
有馬の言葉にリアは疑問を抱き首を傾げた
「お前達が仲が良いのは知っているが、楓月のそう言う気遣いなどがあるから高塚も駒野もお前の事を慕っているのだろうな、と思ったんだ」
「え? そうですか?」
「お前が意識していなくても、周りにいる者達はお前の優しさやそう言った気遣いに感謝しているぞ」
「え・・え・・・?」
未だに有馬の言葉に驚いているリアを見て有馬は普段とは違うリアの様子を見て、気付いていない所が楓月らしいのだろう、と小さく微笑んでいた
「えっと・・・じゃあ、そう言う事にしておきます」
「ああ、そうしろ」
まだ納得はしていないと言う顔をしているもその事を受け入れリアは微笑み、有馬もまた小さく笑った
「・・・それで、有馬さん、・・・これ、受け取って貰えませんか・・?」
「?」
そう思っているとリアは少しだけ顔を俯けてそう言って有馬にある包みを出した
「・・これは・・」
「・・・っ・・、これは・・その、・・チョコレイトウ・・です///」
「チョコ・・・、!」
少しだけ顔を赤くして言うリアを見て有馬はあの号外記事に載っていた事を思い出す
大切な人だけに贈る特別なチョコレイト
それを『本命チョコ』と言う、と ―――
「・・・・」
「・・・///」
有馬も意外な展開に驚き固まっていてリアも更に顔を赤くしていた
「・・・本当に、俺が貰って良いのか・・?」
「・・・有馬さんだから、受け取って欲しいんです・・///」
「っ・・!」
戸惑いながらもそう聞くとリアは顔を赤くしたまま、それでもいつもの優しい笑顔を見せて有馬にそう言った
リアもあの事件やその後からの交流で今まで以上に有馬達との付き合いも増えてきていた
その中でも有馬の人柄や優しさに振れ、いつしか惹かれている自分がいる、と気付いていた
そんな中、今回このバレンタインの事を知り、千代とマスターが背中を押してくれ、リアも梓も好きな相手に気持ちを伝えてみようと思いリアはこのチョコレイトウを有馬に贈ったのだった
「っ・・・、本当に、お前には驚かされてばかりだな・・///」
有馬はリアに聞こえるか聞こえないかの声でそう言った
だがそう言った有馬の顔も少しだけ赤く視線を外していたが直ぐに気を落ち着かせリアとリアが差し出しているチョコレイトウトが入った包みを見る
今顔を赤く染め受け取って貰えるか不安な顔をしているリアを見て、有馬も自分の中にある感情を思いまた小さく笑った
「楓月、有り難う。これは有り難く受け取っておく」
「っ!」
そう言われリアは弾かれたように顔を上げると優しく微笑んでいる有馬がいた
「・・はい。・・・こちらこそ、有り難う御座います」
そうしてリアは先程よりも良い笑顔を見せチョコの入った包みを差し出し有馬も微笑んでその包みを受け取った
「チョコ、甘さ控え目ですから」
「そうか」
その気遣いも彼女らしい、と思いながら有馬はまた小さく笑った
「では途中まで送ろう」
「有り難う御座います」
言うとお互い優しくも幸せそうに微笑んでいた
楓月と出逢った頃はただのミルクホウルの看板娘で秋兵のお気に入りの人物で、高塚と駒野の友、そして九段殿と知り合いの女性としか思っていなかった
あの事件で鬼の一族と関わりのある女性と認識し少しだけ警戒を強めた事があったが、彼女も俺達と同じように帝都の未来をとても思っていて、そして人一倍優しさに溢れ気遣いの利く女性だとあの事件の後から更に交流をするようになって思っていた
それだけだった
だが、その優しさや人柄に触れている内に、何処かで惹かれている自分がいる、と感じていた
それでもその事に気付かないようにしていたが、今日のこの出来事で気付かないようにしていた事をやめようと思った
・・・彼女も、俺と同じ気持ちのようだしな
だから、このチョコレイトウは有り難く受け取っておこう
俺の本当の気持ちに気付かせ、それを大事にしたい、と、心から想った事だったから
この気持ちは、ずっと忘れはしない ――
「有り難う、楓月 ――」
その言葉は本当に小さく、自分に言い聞かせるように言い、その有馬の顔は本当に何処か安堵したような晴れやかな顔だった
帝都バレンタイン騒動(後編) ~贐ノ風(有馬編)~
終わり
あとがき
はい、つー事で、有馬なんとか無事に書けました!!
ちゃんと、有馬になってる・・よね?(^_^;)ww ←聞くなよww
サブタイトルは言うまでもなく有馬のキャラソンから持って来ました
書いてる時にキャラソン使うと良いかもなぁ~って思ってカキカキしながら途中でキャラソンも聞いてイメージした感じになったけど・・・歌詞も多少入ってるが・・・有馬でちゃんと甘くなったかしらww
立場も絡みも全然違う二人だからこんな感じになるんだろうなぁww、ゲーム本編でももどかしい感じだったのでちょっとだけ一歩前進!って感じに仕上げてみました
バレンタイン企画なので甘いのを目指して本編とはちょーっと違う感じに仕上げてみたけど、こっちはこっちでまたニヤニヤしてくれていると嬉しいですw
普段書けない絡みとか出来て楽しかったし、この後どうなったかーってもの皆さんで想像してくれたりしたら嬉しいですw
残りのメンバーも読んでニヤニヤしてくれると更に嬉しいです!
それでは、有馬編はこの辺りで!w
遙かなる時空の中で6 有馬 一 キャラクターソング 贐ノ風 より
2016.02.08
「? 楓月?」
バレンタインパーティーが終わった後、ハイカラヤを出ると丁度有馬がいるのが見えリアは声を掛けた
「良かった、追い着いて」
「俺に何か用があったのか」
「はい、お礼が言いたくて」
「礼?」
「はい。今日はパーティーに参加してくれて有り難う御座いました」
そう言うと有馬は少し驚いた顔をしたが直ぐに小さく笑った
「礼とはその事か」
「有馬さんも忙しい中着てくれたと思うので」
「事前に招待状を貰っていたからな。だから予定は入れていなかった」
それでもこの日をちゃんと開けてくれていたのが素直に嬉しくてリアも微笑んだ
「それに甘いものがあまり得意じゃない俺や他の者達への配慮もちゃんとされていたから苦ではなかった」
確かに有馬だけでなく他の人も甘いものが得意ではない人もいた
だから今回はメインのチョコレイトやチョコ料理だけでなく、サンドウィッチやサラダ、他にも軽食で食べられる物を作っていた
「あの場にコロッケがあったのは意外だったがな」
そしてその中には有馬の好物であるコロッケもあったのだった
「パーティーをするなら皆さんの好物もあった方が良いだろうと思って梓ちゃんと千代ちゃんと一緒に作ってみたんです」
「そうだったのか」
帝都でのあの出来事の時に知り合い、更にあの事件後もこうやって交流をする内に有馬もリアと言う人物がどう言う人物なのかと解ってきていた
その事もあり、この気遣いもリアからの発案なのだろうと有馬は思いまた小さく笑った
「高塚と駒野もそんな楓月だから慕っているのだろうな」
「?」
有馬の言葉にリアは疑問を抱き首を傾げた
「お前達が仲が良いのは知っているが、楓月のそう言う気遣いなどがあるから高塚も駒野もお前の事を慕っているのだろうな、と思ったんだ」
「え? そうですか?」
「お前が意識していなくても、周りにいる者達はお前の優しさやそう言った気遣いに感謝しているぞ」
「え・・え・・・?」
未だに有馬の言葉に驚いているリアを見て有馬は普段とは違うリアの様子を見て、気付いていない所が楓月らしいのだろう、と小さく微笑んでいた
「えっと・・・じゃあ、そう言う事にしておきます」
「ああ、そうしろ」
まだ納得はしていないと言う顔をしているもその事を受け入れリアは微笑み、有馬もまた小さく笑った
「・・・それで、有馬さん、・・・これ、受け取って貰えませんか・・?」
「?」
そう思っているとリアは少しだけ顔を俯けてそう言って有馬にある包みを出した
「・・これは・・」
「・・・っ・・、これは・・その、・・チョコレイトウ・・です///」
「チョコ・・・、!」
少しだけ顔を赤くして言うリアを見て有馬はあの号外記事に載っていた事を思い出す
大切な人だけに贈る特別なチョコレイト
それを『本命チョコ』と言う、と ―――
「・・・・」
「・・・///」
有馬も意外な展開に驚き固まっていてリアも更に顔を赤くしていた
「・・・本当に、俺が貰って良いのか・・?」
「・・・有馬さんだから、受け取って欲しいんです・・///」
「っ・・!」
戸惑いながらもそう聞くとリアは顔を赤くしたまま、それでもいつもの優しい笑顔を見せて有馬にそう言った
リアもあの事件やその後からの交流で今まで以上に有馬達との付き合いも増えてきていた
その中でも有馬の人柄や優しさに振れ、いつしか惹かれている自分がいる、と気付いていた
そんな中、今回このバレンタインの事を知り、千代とマスターが背中を押してくれ、リアも梓も好きな相手に気持ちを伝えてみようと思いリアはこのチョコレイトウを有馬に贈ったのだった
「っ・・・、本当に、お前には驚かされてばかりだな・・///」
有馬はリアに聞こえるか聞こえないかの声でそう言った
だがそう言った有馬の顔も少しだけ赤く視線を外していたが直ぐに気を落ち着かせリアとリアが差し出しているチョコレイトウトが入った包みを見る
今顔を赤く染め受け取って貰えるか不安な顔をしているリアを見て、有馬も自分の中にある感情を思いまた小さく笑った
「楓月、有り難う。これは有り難く受け取っておく」
「っ!」
そう言われリアは弾かれたように顔を上げると優しく微笑んでいる有馬がいた
「・・はい。・・・こちらこそ、有り難う御座います」
そうしてリアは先程よりも良い笑顔を見せチョコの入った包みを差し出し有馬も微笑んでその包みを受け取った
「チョコ、甘さ控え目ですから」
「そうか」
その気遣いも彼女らしい、と思いながら有馬はまた小さく笑った
「では途中まで送ろう」
「有り難う御座います」
言うとお互い優しくも幸せそうに微笑んでいた
楓月と出逢った頃はただのミルクホウルの看板娘で秋兵のお気に入りの人物で、高塚と駒野の友、そして九段殿と知り合いの女性としか思っていなかった
あの事件で鬼の一族と関わりのある女性と認識し少しだけ警戒を強めた事があったが、彼女も俺達と同じように帝都の未来をとても思っていて、そして人一倍優しさに溢れ気遣いの利く女性だとあの事件の後から更に交流をするようになって思っていた
それだけだった
だが、その優しさや人柄に触れている内に、何処かで惹かれている自分がいる、と感じていた
それでもその事に気付かないようにしていたが、今日のこの出来事で気付かないようにしていた事をやめようと思った
・・・彼女も、俺と同じ気持ちのようだしな
だから、このチョコレイトウは有り難く受け取っておこう
俺の本当の気持ちに気付かせ、それを大事にしたい、と、心から想った事だったから
この気持ちは、ずっと忘れはしない ――
「有り難う、楓月 ――」
その言葉は本当に小さく、自分に言い聞かせるように言い、その有馬の顔は本当に何処か安堵したような晴れやかな顔だった
帝都バレンタイン騒動(後編) ~贐ノ風(有馬編)~
終わり
あとがき
はい、つー事で、有馬なんとか無事に書けました!!
ちゃんと、有馬になってる・・よね?(^_^;)ww ←聞くなよww
サブタイトルは言うまでもなく有馬のキャラソンから持って来ました
書いてる時にキャラソン使うと良いかもなぁ~って思ってカキカキしながら途中でキャラソンも聞いてイメージした感じになったけど・・・歌詞も多少入ってるが・・・有馬でちゃんと甘くなったかしらww
立場も絡みも全然違う二人だからこんな感じになるんだろうなぁww、ゲーム本編でももどかしい感じだったのでちょっとだけ一歩前進!って感じに仕上げてみました
バレンタイン企画なので甘いのを目指して本編とはちょーっと違う感じに仕上げてみたけど、こっちはこっちでまたニヤニヤしてくれていると嬉しいですw
普段書けない絡みとか出来て楽しかったし、この後どうなったかーってもの皆さんで想像してくれたりしたら嬉しいですw
残りのメンバーも読んでニヤニヤしてくれると更に嬉しいです!
それでは、有馬編はこの辺りで!w
遙かなる時空の中で6 有馬 一 キャラクターソング 贐ノ風 より
2016.02.08