ルードルート
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「お疲れ様でした」
仕事を終えリアは挨拶をして裏口から出てそのまま煉瓦街へと足を運んだ
今日は事前に頼んでおいた雑貨が入荷されたと連絡が着たのでそれを取りに来たのだった
「手に入って良かったな」
リアが頼んだ物は人気の商品でなかなか手に入らない物だったようで、店主から予約しておいた方が良いよと勧められていた
勿論リアが店の常連であるから店主がそう言ってくれたのもあったのだが
「あれ? ルードくん?」
「! ・・リアさんでしたか」
リアは角の店から出て来た女性を見てそう言い、女性はリアの言葉を聞き驚いた顔をしたがそれが直ぐにリアだと解り少しほっとしていた
「もしかして商談だったの?」
「ええ。先程終わったばかりです」
ルードが女性の格好をして変装しいるのを見てダリウスの秘書としてこの店に来ていたのかと判断しそう言うとルードからそう返事が返ってきた
「リアさんはどうして此処に?」
「私はいつもの雑貨屋で頼んでおいたものが届いたから取りに行っていたの」
「では帰る所だったんですね」
「うん。ルードくんもだよね」
「ええ」
「じゃあ一緒に帰ろうか」
「はい」
そう言ってお互いに微笑んで歩き出した
39.実る想い
あれから暫くして蠱惑の森に入った
だがあの変装のまま邸に帰る訳には行かないので途中で着替えて帰ると言う事になり、リアはルードが着替え終わるまで湖の畔で待っていた
「リアさん、お待たせしました」
「ううん、全然待ってないから大丈夫だよ」
リアの言葉を聞きルードは微笑んでリアの隣に座った
「今日の商談どうだった?」
「何度も買い付けて下さっている方なので問題なく順調に話が進みましたよ」
「そっか、良かった」
それを聞きリアは安堵した顔をしていた
何度かルードやダリウスから聞いた事があったが、古美術商の世界では女性が共に商談に加わる事を良く思っていない男性もいるらしく、ルードもそう言った場面に出くわした事があり嫌な思いをしてるのをリアも知っていたので今日の商談ではそう言った事がなかった事に安堵していたのだ
「・・・・」
リアのその笑顔を見てルードは何かを思っている顔をしていた
「ルードくん、どうかした?」
「いえ・・・。いつもリアさんは心配して下さいますよね」
「だって自分の大切な人達が嫌な思いをしてるのってやっぱり嫌でしょ」
「・・ええ、そうですね。ありがとう御座います」
その気持ちが嬉しくてルードは微笑んでお礼を言うとリアもいつもの優しい笑顔を向けてくれた
「・・・・・」
だがルードは神妙な顔してそのまま黙ってしまった
「ルードくん・・?」
「・・・最近、考えていた事があります。今、聞いてもらっても?」
「え、うん」
急にそう言われリアは疑問を持ちながらルードの話を聞く
「以前、リアさんにこれから色々な事に正面から向き合っていこうと思います・・と言った事を覚えていますか」
「うん、覚えてるよ」
それは村野さんの授業を見て邸に帰って来ておむすびを食べている時にルードが言った事だった
それを聞きリアは応援してると言って優しい笑顔を向けた
「あれから私は色々な人を観察したり見方や考え方を変えたりしてみました。人それぞれ立場も環境も違えどそれぞれの生き方があるのだと。それは、私にも当てはまる事でした」
言うとルードはそこで一度言葉を切り一呼吸置いて続けた
「・・・ダリウス様は、憧れの方です。今も、あの方への忠心は揺るぎなく私の心に存在しています。ですが、自分がすべきだった首領の役目を、ダリウス様に背負って頂いた事で――いつしか、私は確固たる己の考えを抱く事を放棄していたのかもしれません。ダリウス様が私の運命を決め、ダリウス様が私を生かす場所を定めて下さる。・・・でもそれでは、せっかく救って頂いた私の可能性も閉じてしまうのでしょう。今更ながら、未熟な自分を恥ずかしく思います。それに気付いたのは・・・村野さんと出逢い、そして何よりリアさん、貴女と出逢い共に過ごしたからです」
「え・・?」
ルード言葉にリアは驚きルードは優しい笑みを向けて言葉を続ける
「貴女は出逢った頃からとても眩しく優しくて温かい存在で、側に居るといつも安心していました。ですが、その安心はこの数ヶ月で今までとは違うものだと気付いたんです。貴女は年上ですが危なかっかしい所もあるし、素直過ぎて放っておけない所もある。貴女の優しい笑顔や困った顔が可愛いと何度も思っていました。・・・私は、貴女に惹かれている、誰にも取られたくないし渡したくない―― そう、思っていたんです」
「!」
「リアさん、」
「は、はい!」
ルードの言葉にリアは驚き目を瞠っているとまたルードに呼ばれ思わず背筋が伸びそのままルードを見ると
「貴女が好きです」
「!」
そう言われまた目を瞠ってしまう
「私はずっと貴女に恋をしていていたようです。・・・何分、初めての感情なので気付くのに時間は掛かりましたが・・。私のこの気持ちは、他の誰にも負けません。心から本当に思っている事です」
「・・・ルードくん・・」
ルードの告白にリアは驚いていたが、それでもそれが凄く嬉しく感じていて心が温かくなっていた
「っ」
「! 何故、泣いているんです」
急に泣いてしまったリアを見てルードは慌ててしまうが、リアは涙を拭いながら言う
「ルードくんの気持ちが、嬉しくて・・・私も、最近考えてたの。ルードくんはいつも私の事も助けてくれて凄く頼りになるし優しいし、ルードくんといると心が温かくなって幸せな気持ちになってて・・・それが、恋なのかな・・って」
「!」
「でも、ルードくんの言葉を聞いて、その気持ちが素直に心に響いて凄くドキドキして嬉しかったの・・・だから、きっと私も、ルードくんの事、好きなんだって・・・」
「っ!」
リアの言葉に今度はルードが驚き目を瞠った
「リアさん・・・それは、本当ですか」
「うん・・・私も恋って初めてだからルードくんと同じで気付くまで時間は掛かったけど、さっきのルードくんの言葉でちゃんと確信出来たよ。・・・私も、ルードくんの事が好きだよ」
「リアさん・・・っ!」
リアの言葉を聞くとルードはそのままリアを抱きしめた
「貴女の言葉を聞いて安心しました。そして貴女の言葉と気持ちが凄く嬉しかったです」
「私だって、ルードくんの言葉と気持ちが凄く嬉しかったよ」
言うとリアもルードの背中に腕を回し、それを感じルードも先程より少し強くリアを抱きしめた
「今こうやってリアさんを抱きしめている事が本当に嬉しいです。それに、私達はずっと同じ事を思っていたのですね」
「うん、そうだね。ずっと、お互いの事を好きだったんだね」
ルードもリアもいつの間にかお互いの事を好きになっていた
ルードはいつか、と言う事に心当たりはあったが、けどそれがどうなのかは今はまだはっきりとは分かってない
それでもお互いに気持ちが通じて抱きしめ合ってお互いの体温を感じ、今が幸せだと言う事も感じていた
「ダリウス様にも渡したくない。このまま、貴女を放したくない――」
リアを抱きしめたままルードはそう言いリアもそれに答えるかのようにルードに身を委ねた
「今は村野さんと出会えた事に感謝しています。あの時村野さんの授業を拝見し、あの言葉とダリウス様の言葉を聞いていなければ私はずっとこの感情を気付く事はなかったでしょうから」
それはリアも思っていた事だった
あの時はダリウスが言っていた言葉が解らなかったが、ルードの言葉を聞きこの事だったのかと今なら分かる
「村野さんは私がダリウス様の次に尊敬するお手本になりそうです。どんな人にも各々を生かす場所があると信じ、公平に個性を伸ばそうとする。まさしく、過去私が授かった教育を実践していらっしゃいましたから。元・帝国軍側であっても、素晴らしい人と出会えて良かった・・・素直にそう思っています。この感情はきっと、今後の私の視野を拓いていく気がするんです」
「うん、ルードくんなら今以上に色んな事を見れると思うよ。その一歩が今だと思うな」
「リアさん・・・。ええ、そうですね。私もそう思っています。貴女と、この運命を共に出来る事は心から嬉しいと思っています」
「私もだよ」
そう言うと二人は微笑んでいた
だがその顔はいつも以上に優しく嬉しそうな顔で二人を包む空気も甘いものとなっていた
*
「ルードくん、そろそろ戻らないと・・夕飯作るの遅くなっちゃうよ?」
あれから暫くすると辺りは暗くなり始め夕空になり始めていた
そしてあのままずっと抱きしめ合っている状態だった
「・・・凄く離れがたいですね」
「私もだよ。でも、離れるって言っても別々の場所に帰る訳じゃないし」
「・・、そうですね」
その言葉を聞くとルードは名残惜しそうにリアから離れた
「ではそろそろ帰りましょうか」
「うん。じゃあ帰ろう」
「え・・?」
「ん? どうかした?」
「いえ・・・その・・///」
言うとリアは自分の荷物を持ち空いてる手でルードの手を握った
「・・・さっき、私も離れがたいって言ったでしょ。だから、邸に戻るまで、こうしていたいな」
「っ・・・///」
リアの言葉と表情にルードは言葉に詰まり顔も赤くなっていた
「ルードくん?」
「その無防備な言動、何とか出来ませんか・・・私だって動揺するんですからね」
「え?」
「っ・・・」
小首を傾げているリアを見てルードはこれが無自覚であると言う事を改めて思ったと同時にその仕草が可愛いとも思っていた
「ル、ルードくん///」
そしてルードはそのままリアを抱きしめる
「・・・すみません。でも、リアさんが可愛すぎて、抱きしめずにはいられなかったんです」
「・・え///」
ルードから可愛いと言われ、リアも顔が赤くなった
「え、か、可愛い・・って・・・」
「リアさんは優美で可憐で可愛くてとても魅力的な女性ですよ」
「・・・・///」
まさかルードからこんな言葉を言われるとはリアも思っていなかったようで、胸が高鳴っていて顔も先程より赤くなった気がしていた
「・・・やはり貴女を放したくない。だから、もう少しだけこうさせていて下さい」
「ルードくん・・・。うん、良いよ」
お互いの言葉を聞くと嬉しそうに微笑みまた抱きしめ合っていた
「・・・この先の計画は、危険な目に遭う事もあるでしょう。ですが、必ず私がリアさんを守りますから」
「うん・・・ありがとう」
その言葉が素直に嬉しくてリアはお礼を言い、二人の影は夕日に照らされ湖にも写っていた
そして日が落ち始め湖の辺りもきらきらと輝き初め幻想的な風景へと映り始めていて、二人を包む世界はまた違うものへとなり始めていたが、幸せそうに抱き合っている二人はその光景に気付くのはまだ少し先の事だった
続く
あとがき
はい、と言う事で、遂にルードくんもリアちゃんも告白しちゃったーーー!!! きゃーーww←w
そして、やっっっぱり甘いの書くのすっっっっっっげーーーーー時間掛かったーーーー!!!!www
や~でも無事にお互いの気持ちを言えて通じ合えて幸せそうで良かったですね!
台詞はゲーム本編で言っていた事と自分で考えたもの+キャラ札手に入れてレベル上げた時に聞ける台詞を入れてみました~
もう、微笑ましい二人を書いてて甘い物書くの苦手~でも微笑ましくてにやける~wwって感じで戦いながら書いてましたw←どんなだよw
さて、無事にお互いの気持ちも通じたが・・・ゆ、夕飯、作る時間やっぱり遅くなったんだろうねι
それかまたコハクがおむすび作ったのかな・・・?ww
えー次回は二人の微笑ましい部分を書いた後、遂に凌雲閣に乗り込みます!w
では、次回もお楽しみに!
2015.08.13
仕事を終えリアは挨拶をして裏口から出てそのまま煉瓦街へと足を運んだ
今日は事前に頼んでおいた雑貨が入荷されたと連絡が着たのでそれを取りに来たのだった
「手に入って良かったな」
リアが頼んだ物は人気の商品でなかなか手に入らない物だったようで、店主から予約しておいた方が良いよと勧められていた
勿論リアが店の常連であるから店主がそう言ってくれたのもあったのだが
「あれ? ルードくん?」
「! ・・リアさんでしたか」
リアは角の店から出て来た女性を見てそう言い、女性はリアの言葉を聞き驚いた顔をしたがそれが直ぐにリアだと解り少しほっとしていた
「もしかして商談だったの?」
「ええ。先程終わったばかりです」
ルードが女性の格好をして変装しいるのを見てダリウスの秘書としてこの店に来ていたのかと判断しそう言うとルードからそう返事が返ってきた
「リアさんはどうして此処に?」
「私はいつもの雑貨屋で頼んでおいたものが届いたから取りに行っていたの」
「では帰る所だったんですね」
「うん。ルードくんもだよね」
「ええ」
「じゃあ一緒に帰ろうか」
「はい」
そう言ってお互いに微笑んで歩き出した
39.実る想い
あれから暫くして蠱惑の森に入った
だがあの変装のまま邸に帰る訳には行かないので途中で着替えて帰ると言う事になり、リアはルードが着替え終わるまで湖の畔で待っていた
「リアさん、お待たせしました」
「ううん、全然待ってないから大丈夫だよ」
リアの言葉を聞きルードは微笑んでリアの隣に座った
「今日の商談どうだった?」
「何度も買い付けて下さっている方なので問題なく順調に話が進みましたよ」
「そっか、良かった」
それを聞きリアは安堵した顔をしていた
何度かルードやダリウスから聞いた事があったが、古美術商の世界では女性が共に商談に加わる事を良く思っていない男性もいるらしく、ルードもそう言った場面に出くわした事があり嫌な思いをしてるのをリアも知っていたので今日の商談ではそう言った事がなかった事に安堵していたのだ
「・・・・」
リアのその笑顔を見てルードは何かを思っている顔をしていた
「ルードくん、どうかした?」
「いえ・・・。いつもリアさんは心配して下さいますよね」
「だって自分の大切な人達が嫌な思いをしてるのってやっぱり嫌でしょ」
「・・ええ、そうですね。ありがとう御座います」
その気持ちが嬉しくてルードは微笑んでお礼を言うとリアもいつもの優しい笑顔を向けてくれた
「・・・・・」
だがルードは神妙な顔してそのまま黙ってしまった
「ルードくん・・?」
「・・・最近、考えていた事があります。今、聞いてもらっても?」
「え、うん」
急にそう言われリアは疑問を持ちながらルードの話を聞く
「以前、リアさんにこれから色々な事に正面から向き合っていこうと思います・・と言った事を覚えていますか」
「うん、覚えてるよ」
それは村野さんの授業を見て邸に帰って来ておむすびを食べている時にルードが言った事だった
それを聞きリアは応援してると言って優しい笑顔を向けた
「あれから私は色々な人を観察したり見方や考え方を変えたりしてみました。人それぞれ立場も環境も違えどそれぞれの生き方があるのだと。それは、私にも当てはまる事でした」
言うとルードはそこで一度言葉を切り一呼吸置いて続けた
「・・・ダリウス様は、憧れの方です。今も、あの方への忠心は揺るぎなく私の心に存在しています。ですが、自分がすべきだった首領の役目を、ダリウス様に背負って頂いた事で――いつしか、私は確固たる己の考えを抱く事を放棄していたのかもしれません。ダリウス様が私の運命を決め、ダリウス様が私を生かす場所を定めて下さる。・・・でもそれでは、せっかく救って頂いた私の可能性も閉じてしまうのでしょう。今更ながら、未熟な自分を恥ずかしく思います。それに気付いたのは・・・村野さんと出逢い、そして何よりリアさん、貴女と出逢い共に過ごしたからです」
「え・・?」
ルード言葉にリアは驚きルードは優しい笑みを向けて言葉を続ける
「貴女は出逢った頃からとても眩しく優しくて温かい存在で、側に居るといつも安心していました。ですが、その安心はこの数ヶ月で今までとは違うものだと気付いたんです。貴女は年上ですが危なかっかしい所もあるし、素直過ぎて放っておけない所もある。貴女の優しい笑顔や困った顔が可愛いと何度も思っていました。・・・私は、貴女に惹かれている、誰にも取られたくないし渡したくない―― そう、思っていたんです」
「!」
「リアさん、」
「は、はい!」
ルードの言葉にリアは驚き目を瞠っているとまたルードに呼ばれ思わず背筋が伸びそのままルードを見ると
「貴女が好きです」
「!」
そう言われまた目を瞠ってしまう
「私はずっと貴女に恋をしていていたようです。・・・何分、初めての感情なので気付くのに時間は掛かりましたが・・。私のこの気持ちは、他の誰にも負けません。心から本当に思っている事です」
「・・・ルードくん・・」
ルードの告白にリアは驚いていたが、それでもそれが凄く嬉しく感じていて心が温かくなっていた
「っ」
「! 何故、泣いているんです」
急に泣いてしまったリアを見てルードは慌ててしまうが、リアは涙を拭いながら言う
「ルードくんの気持ちが、嬉しくて・・・私も、最近考えてたの。ルードくんはいつも私の事も助けてくれて凄く頼りになるし優しいし、ルードくんといると心が温かくなって幸せな気持ちになってて・・・それが、恋なのかな・・って」
「!」
「でも、ルードくんの言葉を聞いて、その気持ちが素直に心に響いて凄くドキドキして嬉しかったの・・・だから、きっと私も、ルードくんの事、好きなんだって・・・」
「っ!」
リアの言葉に今度はルードが驚き目を瞠った
「リアさん・・・それは、本当ですか」
「うん・・・私も恋って初めてだからルードくんと同じで気付くまで時間は掛かったけど、さっきのルードくんの言葉でちゃんと確信出来たよ。・・・私も、ルードくんの事が好きだよ」
「リアさん・・・っ!」
リアの言葉を聞くとルードはそのままリアを抱きしめた
「貴女の言葉を聞いて安心しました。そして貴女の言葉と気持ちが凄く嬉しかったです」
「私だって、ルードくんの言葉と気持ちが凄く嬉しかったよ」
言うとリアもルードの背中に腕を回し、それを感じルードも先程より少し強くリアを抱きしめた
「今こうやってリアさんを抱きしめている事が本当に嬉しいです。それに、私達はずっと同じ事を思っていたのですね」
「うん、そうだね。ずっと、お互いの事を好きだったんだね」
ルードもリアもいつの間にかお互いの事を好きになっていた
ルードはいつか、と言う事に心当たりはあったが、けどそれがどうなのかは今はまだはっきりとは分かってない
それでもお互いに気持ちが通じて抱きしめ合ってお互いの体温を感じ、今が幸せだと言う事も感じていた
「ダリウス様にも渡したくない。このまま、貴女を放したくない――」
リアを抱きしめたままルードはそう言いリアもそれに答えるかのようにルードに身を委ねた
「今は村野さんと出会えた事に感謝しています。あの時村野さんの授業を拝見し、あの言葉とダリウス様の言葉を聞いていなければ私はずっとこの感情を気付く事はなかったでしょうから」
それはリアも思っていた事だった
あの時はダリウスが言っていた言葉が解らなかったが、ルードの言葉を聞きこの事だったのかと今なら分かる
「村野さんは私がダリウス様の次に尊敬するお手本になりそうです。どんな人にも各々を生かす場所があると信じ、公平に個性を伸ばそうとする。まさしく、過去私が授かった教育を実践していらっしゃいましたから。元・帝国軍側であっても、素晴らしい人と出会えて良かった・・・素直にそう思っています。この感情はきっと、今後の私の視野を拓いていく気がするんです」
「うん、ルードくんなら今以上に色んな事を見れると思うよ。その一歩が今だと思うな」
「リアさん・・・。ええ、そうですね。私もそう思っています。貴女と、この運命を共に出来る事は心から嬉しいと思っています」
「私もだよ」
そう言うと二人は微笑んでいた
だがその顔はいつも以上に優しく嬉しそうな顔で二人を包む空気も甘いものとなっていた
*
「ルードくん、そろそろ戻らないと・・夕飯作るの遅くなっちゃうよ?」
あれから暫くすると辺りは暗くなり始め夕空になり始めていた
そしてあのままずっと抱きしめ合っている状態だった
「・・・凄く離れがたいですね」
「私もだよ。でも、離れるって言っても別々の場所に帰る訳じゃないし」
「・・、そうですね」
その言葉を聞くとルードは名残惜しそうにリアから離れた
「ではそろそろ帰りましょうか」
「うん。じゃあ帰ろう」
「え・・?」
「ん? どうかした?」
「いえ・・・その・・///」
言うとリアは自分の荷物を持ち空いてる手でルードの手を握った
「・・・さっき、私も離れがたいって言ったでしょ。だから、邸に戻るまで、こうしていたいな」
「っ・・・///」
リアの言葉と表情にルードは言葉に詰まり顔も赤くなっていた
「ルードくん?」
「その無防備な言動、何とか出来ませんか・・・私だって動揺するんですからね」
「え?」
「っ・・・」
小首を傾げているリアを見てルードはこれが無自覚であると言う事を改めて思ったと同時にその仕草が可愛いとも思っていた
「ル、ルードくん///」
そしてルードはそのままリアを抱きしめる
「・・・すみません。でも、リアさんが可愛すぎて、抱きしめずにはいられなかったんです」
「・・え///」
ルードから可愛いと言われ、リアも顔が赤くなった
「え、か、可愛い・・って・・・」
「リアさんは優美で可憐で可愛くてとても魅力的な女性ですよ」
「・・・・///」
まさかルードからこんな言葉を言われるとはリアも思っていなかったようで、胸が高鳴っていて顔も先程より赤くなった気がしていた
「・・・やはり貴女を放したくない。だから、もう少しだけこうさせていて下さい」
「ルードくん・・・。うん、良いよ」
お互いの言葉を聞くと嬉しそうに微笑みまた抱きしめ合っていた
「・・・この先の計画は、危険な目に遭う事もあるでしょう。ですが、必ず私がリアさんを守りますから」
「うん・・・ありがとう」
その言葉が素直に嬉しくてリアはお礼を言い、二人の影は夕日に照らされ湖にも写っていた
そして日が落ち始め湖の辺りもきらきらと輝き初め幻想的な風景へと映り始めていて、二人を包む世界はまた違うものへとなり始めていたが、幸せそうに抱き合っている二人はその光景に気付くのはまだ少し先の事だった
続く
あとがき
はい、と言う事で、遂にルードくんもリアちゃんも告白しちゃったーーー!!! きゃーーww←w
そして、やっっっぱり甘いの書くのすっっっっっっげーーーーー時間掛かったーーーー!!!!www
や~でも無事にお互いの気持ちを言えて通じ合えて幸せそうで良かったですね!
台詞はゲーム本編で言っていた事と自分で考えたもの+キャラ札手に入れてレベル上げた時に聞ける台詞を入れてみました~
もう、微笑ましい二人を書いてて甘い物書くの苦手~でも微笑ましくてにやける~wwって感じで戦いながら書いてましたw←どんなだよw
さて、無事にお互いの気持ちも通じたが・・・ゆ、夕飯、作る時間やっぱり遅くなったんだろうねι
それかまたコハクがおむすび作ったのかな・・・?ww
えー次回は二人の微笑ましい部分を書いた後、遂に凌雲閣に乗り込みます!w
では、次回もお楽しみに!
2015.08.13