蠱惑の森大団円ルート
夢主名変更
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「・・・ソノヨウナ名デ呼ブノハ、許サヌ。我ハ、禍津迦具土神」
「カグツチ?」
「それって、確か、アダバナを育てるのに必要な土壌の名前・・・」
総長が言ったカグツチと言う言葉にリアも梓も聞き覚えがあった
だが、それを聞き九段はふと何かに気が付く
「・・・まさか。そうか、今、分かった。古文書の解読を誤ったのか。カグツチは土の名ではない。本来は、禍津迦具土神・・・火の邪神を指すのだろう」
「邪神・・・ですって?」
「どう言う事です? 栽培禁止の花で父は邪神を呼び寄せていたと?」
「総長自身、知らぬうちにな。本来のアダバナは邪神の力を養分として咲く花。だが、アダバナを増やし人の闘争心を増幅する事で逆に・・・今度は、この凌雲閣の地下自体が邪神の力を増す養分に変わってしまった。普段は火山の下に眠る禍津迦具土神が帝都の真ん中に這って来るまで」
「・・・なるほど。では、総長閣下はもはや――」
言うと有馬は剣を構えた
「有馬、何を・・・!」
「秋兵、怯むな! 総長閣下の体に禍津迦具土神が居るんだ。今、止めなければ・・・」
「・・・今更、遅イ」
(・・・! 総長の体から禍津迦具土神が離れて・・・、人の憎しみや悪意を呑み込んでいく――!?)
総長の体から禍津迦具土神が離れ、機械のガラスの上へ移動すると、瘴気を吸い込んでいった
「「きゃあっ!」」
その吸い込みで辺りに風が舞い、その風に吹かれリアも千代も小さく悲鳴を上げた
39.龍神の神子達の力
それを見てリアの近くにいた虎がリアの腕を掴んで自分の後ろにやった
「政虎さん、ありがとう御座います」
「危なくなったらオレを呼べっつったろ」
「そうでしたね」
以前言われた事を思い出しリアは小さく笑った後気を引き締め直し、前を見るも揺れも風も増す一方で皆動く事すら出来ずにいた
「ハハハハ、愚カナ人ヨ、惑イ、叫ブガ良イ!」
「っ、このままじゃ、凌雲閣が崩れる!」
「黒龍ノ神子、最後ニ、オ前ノ気、吞ミ込マセテモラウ!!」
「――!」
「梓ちゃん! っ!」
「リアさん!」
禍津迦具土神が一声鳴くと梓の体が禍津迦具土神の方へ吸い寄せられていくのが見え、リアは虎の後ろから出て梓の腕を掴みそのまま抱きしめ風圧に引き摺られないようにしていた
「危ない・・・!!」
「め・・・ぐれ、天の声」
「・・・白龍の神子?」
「千代っ!?」
「・・・響け、地の声」
「千代ちゃん!?」
「何をしようと言うんだ?」
途端、千代がそう唱える声が聞こえ皆一斉に千代を見る
「此処には哀しみが溢れかえっているもの。私が、全て浄化してしまうわ。そうしたら・・・」
「駄目です! 弱った体では危なすぎる!」
「私の体の事は気にしないで。私は龍神の神子、最後まで―― みんなを守りたいの」
「――・・・・千代っ!!!」
「っ、梓ちゃん。行って! 大事な友達を此処で失っても良いの?」
「・・・っ! そんなの、絶対駄目!」
リアの眼差しと言葉を受け梓もリアが千代の体や白龍が弱っている事に気付きそしてその言葉に動かされ頷いた後千代の側に行く
「梓!?」
「力を貸すよ。私は千代の対でしょう? 千代の力が弱っているなら私がその分、頑張る!!」
「梓。でも、私は――」
「こら! 千代!」
「・・・っ!」
叱るように言う梓の言葉に千代は一瞬だけ肩がビクリと震えた
「千代が優しいって事は解ってる。でも、自分一人犠牲になろうとするなんてなしだよ。暴動の夜、千代一人で参謀本部に乗り込んだ時みたいにもう、一人で何か行かせない。対で、友達なんだから。一緒に、この世界を守ろう」
「梓・・・。・・分かったわ、じゃあ、一緒に」
「うん、任せて」
言うと千代と梓は背中合わせになって白龍と黒龍の力を借りる
「めぐれ、天の声」
「響け、地の声」
(・・・二つの龍、私の大切な友達二人に、力を与えて ―――)
千代、梓、そしてリアが共に祈りを捧げる
そしてその願いは二つの龍の力へと宿っていく
「龍神よ、哀しみを封じて―――」
二人の祈りで辺りは浄化されていき、二人は力を使い倒れそうになっていた
「梓ちゃん、千代ちゃん!」
言うとリアは二人の元へ駆け寄り支えてあげた
そして、
「! この力って・・・」
「リアさん・・・?」
リアはそのまま二人に治癒の力で二人を包み込み疲れた体を癒していく
だが、千代と梓はリアのその力に何か気付くがリアはいつもの優しい笑みを向けていた
「温かい光・・・これは・・・」
「神子達の力と・・・リアの力か・・?」
「ええ、ですが・・・」
リアの力は周りにいる有馬やダリウス達にも優しく温かい光が降り注いでいて梓や千代と同じく傷や疲れが癒えていった
だが、ダリウス達はその力が普段のリアの力と違う事に気付いていた
「・・・ウオオオオ!! オノレ・・・神子ドモ・・・。コレデ終ワリニハ・・・セヌ・・・ゾ―――!!」
言うと禍津迦具土神は凌雲閣の壁をぶち破り外へ出て行った
「くそ・・・蛇野郎。壁に横穴開けていきやがった! 何処へ向かうつもりだ?」
途端、先程までとはまた違った別の音が聞こえ始めた
「うわ・・・! 何、この音!!」
「まさか・・・建物を締め付けるようにして上へ昇っているのでは?」
「上空に逃げられちゃったら戦うのは無理だわ」
「黒龍――」
「・・・っ、眩しい・・・」
梓がそう言った途端、眩い光が発せられそして響いていた轟音が止んだ
「轟音が止んだ・・・邪神の動きを止められたのか?」
どうやら梓は黒龍に邪神の動きを封じてと念じたようだった
「では、俺が確かめてこよう」
「・・・! 消えた・・・」
「ダリウス様は空間移動にて邪神を追われました。我々も、外へ出ましょう」
今の状況の中で禍津迦具土神の動きを瞬時に確認出来るのは空間移動出来るダリウスだけだった
「・・・確かに此処に居ても仕方がない。総長閣下は俺が運ぼう。精鋭分隊、先導せよ!」
「強兵も運び出さなければ。各自、負傷者を担いで下さい」
「は、はいっ!」
それを有馬もそう判断し秋兵と共に精鋭分隊に指示を出し、皆その指示に従っていた
「千代ちゃん、梓ちゃん、歩ける?」
「ええ。さっきリアさんが術を使ってくれたお陰で歩けるくらいに回復はしたわ」
「ありがとう、リアさん」
「けれどさっきのあの力は・・・」
「その話は後よ。今はみんなと一緒に此処から出ないと」
「そうだね、行こう、千代!」
「ええ!」
リアの言葉に梓も千代も頷き、先導している精鋭分隊の後ろに着いていき、しんがりは九段とコハクが務めてくれた
その頃、
「ク・・・何故、飛翔出来ヌ・・・サテハ黒龍ノ神子・・・我ヲコノ地に縛リツケヨウト言ウノカ・・・!」
禍津迦具土神は凌雲閣を出た後そのまま上空に漂っている瘴気の固まりに似た雲の中に向かおうとしていた
だが、その動きは先程梓が黒龍に禍津迦具土神の動きを封じてと念じ、その願いを黒龍が聞き、禍津迦具土神の動きを止めていた
「・・・ふうん、黒龍の神子の陰の気には、時を停滞させる力もあったっけ。禍津迦具土神が上空に昇るのを、うまく留めている」
そしてその禍津迦具土神の様子を空間移動で見に来ていたダリウスは黒龍の神子の力の事を思い出してそう言った
「けれど―― 酷い瘴気だな。これでは、近寄れないかな」
空に漂っている瘴気の雲の固まりを見てダリウスもこれ以上は近付くのは無理だと判断していた
――― 長きをもって
栄えし世にも、終末が来る
水を失い、月も消えれば
龍神の神子が舞い落ちる
神子は八つの葉を求め
龍の御世を望むが その願いは叶わない
昏くも明るき空の下 白光が時の外まで飛び
――― そして、龍神の裁きが下されるだろう
続く
あとがき
神子様方、大活躍~~~~~!!!!
大団円ルートでしかこのシーン見られないんだよね~!
しかもこのシーン見てると3の望美ちゃんと朔を思い出す!って言う神子様方が多いんだよねw(俺もそうだけどw)
そして、うちの姫様も何やら何気に活躍してますねww
しかも普段と違うって事にダリウス達も梓ちゃんも千代ちゃんも気付いてる様子・・・
その辺りは今後も関わってくるんでしょうねw
さ、本当の黒幕も分かった所で、次回からはいよいよ黒幕である禍津迦具土神と対決ですよ!
でもその前にちょっと一波乱ありそうですね(^_^;)
では、次回もお楽しみ
2015.08.04
「カグツチ?」
「それって、確か、アダバナを育てるのに必要な土壌の名前・・・」
総長が言ったカグツチと言う言葉にリアも梓も聞き覚えがあった
だが、それを聞き九段はふと何かに気が付く
「・・・まさか。そうか、今、分かった。古文書の解読を誤ったのか。カグツチは土の名ではない。本来は、禍津迦具土神・・・火の邪神を指すのだろう」
「邪神・・・ですって?」
「どう言う事です? 栽培禁止の花で父は邪神を呼び寄せていたと?」
「総長自身、知らぬうちにな。本来のアダバナは邪神の力を養分として咲く花。だが、アダバナを増やし人の闘争心を増幅する事で逆に・・・今度は、この凌雲閣の地下自体が邪神の力を増す養分に変わってしまった。普段は火山の下に眠る禍津迦具土神が帝都の真ん中に這って来るまで」
「・・・なるほど。では、総長閣下はもはや――」
言うと有馬は剣を構えた
「有馬、何を・・・!」
「秋兵、怯むな! 総長閣下の体に禍津迦具土神が居るんだ。今、止めなければ・・・」
「・・・今更、遅イ」
(・・・! 総長の体から禍津迦具土神が離れて・・・、人の憎しみや悪意を呑み込んでいく――!?)
総長の体から禍津迦具土神が離れ、機械のガラスの上へ移動すると、瘴気を吸い込んでいった
「「きゃあっ!」」
その吸い込みで辺りに風が舞い、その風に吹かれリアも千代も小さく悲鳴を上げた
39.龍神の神子達の力
それを見てリアの近くにいた虎がリアの腕を掴んで自分の後ろにやった
「政虎さん、ありがとう御座います」
「危なくなったらオレを呼べっつったろ」
「そうでしたね」
以前言われた事を思い出しリアは小さく笑った後気を引き締め直し、前を見るも揺れも風も増す一方で皆動く事すら出来ずにいた
「ハハハハ、愚カナ人ヨ、惑イ、叫ブガ良イ!」
「っ、このままじゃ、凌雲閣が崩れる!」
「黒龍ノ神子、最後ニ、オ前ノ気、吞ミ込マセテモラウ!!」
「――!」
「梓ちゃん! っ!」
「リアさん!」
禍津迦具土神が一声鳴くと梓の体が禍津迦具土神の方へ吸い寄せられていくのが見え、リアは虎の後ろから出て梓の腕を掴みそのまま抱きしめ風圧に引き摺られないようにしていた
「危ない・・・!!」
「め・・・ぐれ、天の声」
「・・・白龍の神子?」
「千代っ!?」
「・・・響け、地の声」
「千代ちゃん!?」
「何をしようと言うんだ?」
途端、千代がそう唱える声が聞こえ皆一斉に千代を見る
「此処には哀しみが溢れかえっているもの。私が、全て浄化してしまうわ。そうしたら・・・」
「駄目です! 弱った体では危なすぎる!」
「私の体の事は気にしないで。私は龍神の神子、最後まで―― みんなを守りたいの」
「――・・・・千代っ!!!」
「っ、梓ちゃん。行って! 大事な友達を此処で失っても良いの?」
「・・・っ! そんなの、絶対駄目!」
リアの眼差しと言葉を受け梓もリアが千代の体や白龍が弱っている事に気付きそしてその言葉に動かされ頷いた後千代の側に行く
「梓!?」
「力を貸すよ。私は千代の対でしょう? 千代の力が弱っているなら私がその分、頑張る!!」
「梓。でも、私は――」
「こら! 千代!」
「・・・っ!」
叱るように言う梓の言葉に千代は一瞬だけ肩がビクリと震えた
「千代が優しいって事は解ってる。でも、自分一人犠牲になろうとするなんてなしだよ。暴動の夜、千代一人で参謀本部に乗り込んだ時みたいにもう、一人で何か行かせない。対で、友達なんだから。一緒に、この世界を守ろう」
「梓・・・。・・分かったわ、じゃあ、一緒に」
「うん、任せて」
言うと千代と梓は背中合わせになって白龍と黒龍の力を借りる
「めぐれ、天の声」
「響け、地の声」
(・・・二つの龍、私の大切な友達二人に、力を与えて ―――)
千代、梓、そしてリアが共に祈りを捧げる
そしてその願いは二つの龍の力へと宿っていく
「龍神よ、哀しみを封じて―――」
二人の祈りで辺りは浄化されていき、二人は力を使い倒れそうになっていた
「梓ちゃん、千代ちゃん!」
言うとリアは二人の元へ駆け寄り支えてあげた
そして、
「! この力って・・・」
「リアさん・・・?」
リアはそのまま二人に治癒の力で二人を包み込み疲れた体を癒していく
だが、千代と梓はリアのその力に何か気付くがリアはいつもの優しい笑みを向けていた
「温かい光・・・これは・・・」
「神子達の力と・・・リアの力か・・?」
「ええ、ですが・・・」
リアの力は周りにいる有馬やダリウス達にも優しく温かい光が降り注いでいて梓や千代と同じく傷や疲れが癒えていった
だが、ダリウス達はその力が普段のリアの力と違う事に気付いていた
「・・・ウオオオオ!! オノレ・・・神子ドモ・・・。コレデ終ワリニハ・・・セヌ・・・ゾ―――!!」
言うと禍津迦具土神は凌雲閣の壁をぶち破り外へ出て行った
「くそ・・・蛇野郎。壁に横穴開けていきやがった! 何処へ向かうつもりだ?」
途端、先程までとはまた違った別の音が聞こえ始めた
「うわ・・・! 何、この音!!」
「まさか・・・建物を締め付けるようにして上へ昇っているのでは?」
「上空に逃げられちゃったら戦うのは無理だわ」
「黒龍――」
「・・・っ、眩しい・・・」
梓がそう言った途端、眩い光が発せられそして響いていた轟音が止んだ
「轟音が止んだ・・・邪神の動きを止められたのか?」
どうやら梓は黒龍に邪神の動きを封じてと念じたようだった
「では、俺が確かめてこよう」
「・・・! 消えた・・・」
「ダリウス様は空間移動にて邪神を追われました。我々も、外へ出ましょう」
今の状況の中で禍津迦具土神の動きを瞬時に確認出来るのは空間移動出来るダリウスだけだった
「・・・確かに此処に居ても仕方がない。総長閣下は俺が運ぼう。精鋭分隊、先導せよ!」
「強兵も運び出さなければ。各自、負傷者を担いで下さい」
「は、はいっ!」
それを有馬もそう判断し秋兵と共に精鋭分隊に指示を出し、皆その指示に従っていた
「千代ちゃん、梓ちゃん、歩ける?」
「ええ。さっきリアさんが術を使ってくれたお陰で歩けるくらいに回復はしたわ」
「ありがとう、リアさん」
「けれどさっきのあの力は・・・」
「その話は後よ。今はみんなと一緒に此処から出ないと」
「そうだね、行こう、千代!」
「ええ!」
リアの言葉に梓も千代も頷き、先導している精鋭分隊の後ろに着いていき、しんがりは九段とコハクが務めてくれた
その頃、
「ク・・・何故、飛翔出来ヌ・・・サテハ黒龍ノ神子・・・我ヲコノ地に縛リツケヨウト言ウノカ・・・!」
禍津迦具土神は凌雲閣を出た後そのまま上空に漂っている瘴気の固まりに似た雲の中に向かおうとしていた
だが、その動きは先程梓が黒龍に禍津迦具土神の動きを封じてと念じ、その願いを黒龍が聞き、禍津迦具土神の動きを止めていた
「・・・ふうん、黒龍の神子の陰の気には、時を停滞させる力もあったっけ。禍津迦具土神が上空に昇るのを、うまく留めている」
そしてその禍津迦具土神の様子を空間移動で見に来ていたダリウスは黒龍の神子の力の事を思い出してそう言った
「けれど―― 酷い瘴気だな。これでは、近寄れないかな」
空に漂っている瘴気の雲の固まりを見てダリウスもこれ以上は近付くのは無理だと判断していた
――― 長きをもって
栄えし世にも、終末が来る
水を失い、月も消えれば
龍神の神子が舞い落ちる
神子は八つの葉を求め
龍の御世を望むが その願いは叶わない
昏くも明るき空の下 白光が時の外まで飛び
――― そして、龍神の裁きが下されるだろう
続く
あとがき
神子様方、大活躍~~~~~!!!!
大団円ルートでしかこのシーン見られないんだよね~!
しかもこのシーン見てると3の望美ちゃんと朔を思い出す!って言う神子様方が多いんだよねw(俺もそうだけどw)
そして、うちの姫様も何やら何気に活躍してますねww
しかも普段と違うって事にダリウス達も梓ちゃんも千代ちゃんも気付いてる様子・・・
その辺りは今後も関わってくるんでしょうねw
さ、本当の黒幕も分かった所で、次回からはいよいよ黒幕である禍津迦具土神と対決ですよ!
でもその前にちょっと一波乱ありそうですね(^_^;)
では、次回もお楽しみ
2015.08.04