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「これで情報はだいぶ集まったかな。ルード、リア、ご苦労様」
「いえ、お役に立てたならなによりです」
梓がいなくなってからずっとダリウスはある事について調べていた
それは従者であるルードも共に調べていたし、リアも手が空いてる時は手伝っていた
コハクや虎は休業中と言い渡されているが、リアの手伝いをすると言う事であれば手伝っていいと言われていたので同じく時間がある時は手伝っていた
「ところで、そろそろ恒例の花火大会がある頃だよね」
「はい。今年は8月7日に行われるそうです」
それは毎年8月に両国橋で川開きの花火大会が行われていた
「そう言えば、もうすぐでしたね」
「ああ。今年も行こうか」
「ダリウス様、よろしいのですか」
今は計画に向けて色々と準備をしてる最中だ
そう思いルードはダリウスに尋ねた
「今年はコハクもいるんだ。みんなで行ったら楽しいと思うよ。それに、ルードだって楽しみにしていたんだろう」
「っ・・・、わ、私は別に・・」
と言うルードだったが明らかに頬が染まっていてダリウスの言葉に動揺していた
「それに、俺はこの時期にしか見られないリアの浴衣姿を楽しみにしてもいるけどね」
確かに浴衣は花火大会の時くらいしか着ないので貴重と言えば貴重だ
その言葉にダリウスだけでなくルードも少しだけリアを見ていた
「そんなに期待をされても困りますけど・・・ι でも私もみんなで行きたいなとは思っています」
本当は梓とも行けたら良いねと前に話していたが、お互い違う環境にいるから一緒にはいけないけど、あれだけ大きな催し事だからきっと梓も有馬や千代達と共に来るだろうと思っていた
「リアもこう言ってる事だ。ルード、当日はみんなで行こう」
「ダリウス様が、そう仰るなら」
そこでルードも納得したようで、その後コハクと虎にもみんなで花火大会に行く事になったと知らせたのだった
そして、当日
「お待たせしました」
リアは階段を降りながらそう言って階下にいるダリウス達の元へ行く
「わあ、リアさん凄く素敵!」
「随分と印象変わるな」
「髪も結い上げたんですね。浴衣と良く合っています」
「ああ、まさに大和撫子だね」
夏らしく涼しげな浴衣を選び珍しく髪も結い上げていた
「ちょっと頑張ってみました」
「まさに華だね」
ダリウスの言葉に皆同意と言う様な目をしていた
「ではそろそろ行こうか」
そしてみんなで両国橋を目指して行った
23.今宵は、楽しい祭りの夜を
「うわあ、すっごい賑わってるね」
両国橋に着くと花火が上がる前だと言うのに既に賑わっていた
祭りや催し事となれば子供だけでなく大人も賑わうものだ
「相っ変わらず、すげー賑わいだな」
「コハク、はしゃいでいると迷子になりますよ」
「リア、足元に気を付けるんだよ」
「はい」
人の多さで、足元にも注意が必要なのでそう言ってなるべく人とぶつからない場所にリアを移動させた
「ねえ、早く屋台見に行こうよ」
「はいはい。ルード、コハク、買う物は平等に4つまでだからね」
「はーい」
「・・・畏まりました」
「餓鬼は元気だねえ・・・」
元気に答えるコハクと、少しだけ間を開けて答えるルード
そんな二人を見て虎は呆れたように言い、リアは微笑んでいると、
「そういや、今日の花火大会が出来るようになったのは神子様方がこの辺りの怨霊を退治してくれたからみたいだぜ」
「ありがたい話だねえ」
「ありがたや、ありがたや」
隣を通り過ぎて行った家族の会話が聞こえた
「へえ、神子様のお陰ねえ」
「梓さん、頑張ってるんだね」
「以前リアさんが言っていた事も含まれているようですね」
「ああ、あん時か」
その話は虎もその出来事が遭った後にリアから直接聞いていた
「梓の頑張りも聞けた所で、そろそろお目当ての屋台に着くようだよ」
「あ、ほんとだ。リアさん、行こう!」
「え、コハクくん!」
「コハク、待ちなさい」
言うとコハクはリアの腕を引いて走り出し、その後をルードが追う
「ほんと餓鬼は元気だな・・・」
「まあ今日くらいは良いじゃないか。虎、君も何か食べるだろう」
今日は花火大会で屋台も多く出ているから何か食べるだろうと思い夕飯を食べずに出て来たので当然虎も腹は減っている
「餓鬼のお守りはしねえからな」
「はいはい」
予想通りの答えが返ってきてダリウスは小さく笑って虎と共に先に屋台へと向かったコハク達の後を追った
その頃、梓達も花火大会に訪れていてた
「始まる前なのに凄い人出・・・」
梓はこの活気と人の多さに圧倒されていた
だが、ちらほらとだが帝国軍人の姿も目に入る
「帝国軍の制服もちらほら目に付くわね」
「混雑には事故が付きもの。警備の為に配置されているんだ」
「・・・む? 新兵らしき姿も多いが」
「人手不足ですからね。このような催し事では若手も借り出されます」
梓も現代に居た頃、大きな催し事が行われている時に警察官や警備の人達が巡回していたり配置されているのを見た事があったしテレビでも同じようなものを見た事があった
(こう言う所も私がいた世界と変わらないんだ・・・)
最近はあまり自分の世界と違う所や同じ所を探したり知ったりして驚くと言うのは殆どなかったので少しだけ新鮮さを感じた
「では、僕と有馬は飲み物を調達して来ましょう」
「では、我は神子達と共に場所を取っておこう」
「この柳の下にいるから迷子にならずに戻って来て下さいね」
「・・・分かった」
千代の言葉に少しだけ不服そうな顔をして有馬は返事を返し秋兵と共に飲み物の調達に行った
「・・・これだけの人出だと流石に蒸すわねえ」
人の通りが多い所から少しだけ離れてはいるし、柳の下にいるので先程より涼しくはなってはいるもののやはり蒸していた
「うん。でも、楽しい。お祭りの夜の雰囲気って何だか、そわそわする」
「そうね。・・やっぱり、リアさんも誘えば良かったかしら・・・」
ふと千代がそう言い梓も考え出した
確かに以前この花火大会に一緒に行けたら行こうと言う話しをしていた
千代達は知らないが、リアはダリウス達と一緒にいるのだ
梓も千代も今日の昼か夕方にリアを誘おうと思ったが先客がいるかもしれないし、仕事が忙しいから無理かもしれないと思い誘えなかった
けど、何となくだがこの花火大会に来ていそうな気はしていた
「ダリウスさ~ん」
「!」
そう思っていると聞き覚えのある声が聞こえ顔を上げると、やはり見覚えのある人物達がいた
「コハク、貴方、いくつダリウス様にねだるつもりですか。食べすぎですよ、まったく」
此処に来る間、コハクはみんなで食べたものやダリウスに買って貰った食べ物を沢山食べていた
虎は食べるだけ食べて、
「餓鬼のお守りはしねえ。ダリウス、リア、任せた」
と言って何処かへ行ってしまっていた
「え~、そんな事言ってルードくんだって、金魚買って貰ってるじゃん」
「・・・っ、私は、その・・・」
コハクの言葉にルードは少し頬を赤らめ手に持っている金魚が入った袋をちらりと見る
「喧嘩しないで、平等に4つまでって言ってあるだろう? 俺も水飴は食べたいし向こうの通りに行こうか。リアは何か欲しいものはある?」
「私も水飴は食べたいです」
「なら水飴は決定だね」
と、何だかんだ言いつつも楽しそうにしているリア達だった
「・・・・(・・相変わらずと言うか、ダリウスはみんなの保護者だよね・・・)」
以前あのような思いをしてまだ彼等に賛成は出来かねて敵対はしてしまっているが、先程の光景を見て邸に居た頃に接していた頃を思い出しつつも驚いて唖然としてしまった
(それにしても、リアさん、凄く綺麗だったな・・ああいうのを大和撫子って言うんだろうな・・・)
だが、直ぐにダリウス達と共に居たリアの姿を思い出し、見惚れてしまうと言うのもこういう事か・・・と思っていた
「梓、どうかしたの?」
「あ、ううん・・・」
千代に声を掛けられまた先程リア達がいた方を見るもやはりもう何処かへ行ってしまっていたようだった
そして、
「・・・梓、千代」
「――!! 冷たっ・・・!」
九段の声が聞こえたと思ったらいきなり首筋に冷たい感触がした
「はははっ、やり甲斐のある反応ですね。はい、どうぞ」
言うと秋兵は梓にサイダーの瓶を渡した
どうやら先程の感覚はこのサイダーの瓶が首筋に当たったからだったようだ
「ありがとう・・・御座います」
「こちらのレディには逃げられてしまいましたが」
「九段が声を掛けてくれましたから。・・・ありがとう御座います」
そのままサイダーの瓶を受け取ると秋兵は梓の隣にいる千代を見て言い、千代もお礼を言ってサイダーの瓶を貰っていた
「千代、一人だけ逃げるなんてずるいよ」
「声を掛けられれば普通は気付く。ぼんやりしてたお前が悪い」
「そんな事言われても・・・」
「・・・すまぬ。もっと早く声を掛けるべきだっただろうか」
「いえ、むしろ、駒野さんを押さえて下さった方が面白かったかな」
「まあ、ひどい」
「はははは・・・うわっ!!」
悪戯を楽しむ子供のように言う秋兵に梓はお返しと言う様に同じように秋兵の首筋にサイダーの瓶を当てた
「・・・お返しです」
「ははっ・・これは油断したな・・・」
「・・・・」
だが九段は梓と秋兵のやりとりを何処か羨ましそうに見ていた
「九段もやってほしいの? はい」
流石は幼馴染みと言うべきか、思っている事が直ぐに解ったようで千代は自分の持っているサイダーの瓶を九段の首筋に当ててあげた
「・・・冷たくて、気持ちがいい」
「不意打ちじゃないと意味が無いと思うんだけど・・・」
「そうなのか?」
「・・・お前達、飲み物で遊ぶな」
梓の言葉に九段はきょとんとし、有馬は一人冷静にツッコみを入れていた
続く
あとがき
はい、今回は花火大会に行った所まででしたw
本当はこの後も書いてたけど此処は帝国軍側と鬼の一族側の両方の風景を書いておきたかったので久々にシリアスとか甘いものじゃなく、純粋に楽しんでるものを書いてみました
・・・ま、ゲームやった事ある人が読んだら誰のルートを参考にしてるか解っちゃいそうですけどw
でも此処の子供二人がほんと可愛くて・・・ww
使いたかったんですw(ま、次回も使うけどなっ!ww)
久々にほのぼのとしたものが書けたのでちょっとほっとしてますw(色んな意味でねw(スランプとかww))
つーか、こんだけの大人数出たの初めてかもしれないww
さ、じゃあ続き書いてきますっ!
では!
2015.06.29
「いえ、お役に立てたならなによりです」
梓がいなくなってからずっとダリウスはある事について調べていた
それは従者であるルードも共に調べていたし、リアも手が空いてる時は手伝っていた
コハクや虎は休業中と言い渡されているが、リアの手伝いをすると言う事であれば手伝っていいと言われていたので同じく時間がある時は手伝っていた
「ところで、そろそろ恒例の花火大会がある頃だよね」
「はい。今年は8月7日に行われるそうです」
それは毎年8月に両国橋で川開きの花火大会が行われていた
「そう言えば、もうすぐでしたね」
「ああ。今年も行こうか」
「ダリウス様、よろしいのですか」
今は計画に向けて色々と準備をしてる最中だ
そう思いルードはダリウスに尋ねた
「今年はコハクもいるんだ。みんなで行ったら楽しいと思うよ。それに、ルードだって楽しみにしていたんだろう」
「っ・・・、わ、私は別に・・」
と言うルードだったが明らかに頬が染まっていてダリウスの言葉に動揺していた
「それに、俺はこの時期にしか見られないリアの浴衣姿を楽しみにしてもいるけどね」
確かに浴衣は花火大会の時くらいしか着ないので貴重と言えば貴重だ
その言葉にダリウスだけでなくルードも少しだけリアを見ていた
「そんなに期待をされても困りますけど・・・ι でも私もみんなで行きたいなとは思っています」
本当は梓とも行けたら良いねと前に話していたが、お互い違う環境にいるから一緒にはいけないけど、あれだけ大きな催し事だからきっと梓も有馬や千代達と共に来るだろうと思っていた
「リアもこう言ってる事だ。ルード、当日はみんなで行こう」
「ダリウス様が、そう仰るなら」
そこでルードも納得したようで、その後コハクと虎にもみんなで花火大会に行く事になったと知らせたのだった
そして、当日
「お待たせしました」
リアは階段を降りながらそう言って階下にいるダリウス達の元へ行く
「わあ、リアさん凄く素敵!」
「随分と印象変わるな」
「髪も結い上げたんですね。浴衣と良く合っています」
「ああ、まさに大和撫子だね」
夏らしく涼しげな浴衣を選び珍しく髪も結い上げていた
「ちょっと頑張ってみました」
「まさに華だね」
ダリウスの言葉に皆同意と言う様な目をしていた
「ではそろそろ行こうか」
そしてみんなで両国橋を目指して行った
23.今宵は、楽しい祭りの夜を
「うわあ、すっごい賑わってるね」
両国橋に着くと花火が上がる前だと言うのに既に賑わっていた
祭りや催し事となれば子供だけでなく大人も賑わうものだ
「相っ変わらず、すげー賑わいだな」
「コハク、はしゃいでいると迷子になりますよ」
「リア、足元に気を付けるんだよ」
「はい」
人の多さで、足元にも注意が必要なのでそう言ってなるべく人とぶつからない場所にリアを移動させた
「ねえ、早く屋台見に行こうよ」
「はいはい。ルード、コハク、買う物は平等に4つまでだからね」
「はーい」
「・・・畏まりました」
「餓鬼は元気だねえ・・・」
元気に答えるコハクと、少しだけ間を開けて答えるルード
そんな二人を見て虎は呆れたように言い、リアは微笑んでいると、
「そういや、今日の花火大会が出来るようになったのは神子様方がこの辺りの怨霊を退治してくれたからみたいだぜ」
「ありがたい話だねえ」
「ありがたや、ありがたや」
隣を通り過ぎて行った家族の会話が聞こえた
「へえ、神子様のお陰ねえ」
「梓さん、頑張ってるんだね」
「以前リアさんが言っていた事も含まれているようですね」
「ああ、あん時か」
その話は虎もその出来事が遭った後にリアから直接聞いていた
「梓の頑張りも聞けた所で、そろそろお目当ての屋台に着くようだよ」
「あ、ほんとだ。リアさん、行こう!」
「え、コハクくん!」
「コハク、待ちなさい」
言うとコハクはリアの腕を引いて走り出し、その後をルードが追う
「ほんと餓鬼は元気だな・・・」
「まあ今日くらいは良いじゃないか。虎、君も何か食べるだろう」
今日は花火大会で屋台も多く出ているから何か食べるだろうと思い夕飯を食べずに出て来たので当然虎も腹は減っている
「餓鬼のお守りはしねえからな」
「はいはい」
予想通りの答えが返ってきてダリウスは小さく笑って虎と共に先に屋台へと向かったコハク達の後を追った
その頃、梓達も花火大会に訪れていてた
「始まる前なのに凄い人出・・・」
梓はこの活気と人の多さに圧倒されていた
だが、ちらほらとだが帝国軍人の姿も目に入る
「帝国軍の制服もちらほら目に付くわね」
「混雑には事故が付きもの。警備の為に配置されているんだ」
「・・・む? 新兵らしき姿も多いが」
「人手不足ですからね。このような催し事では若手も借り出されます」
梓も現代に居た頃、大きな催し事が行われている時に警察官や警備の人達が巡回していたり配置されているのを見た事があったしテレビでも同じようなものを見た事があった
(こう言う所も私がいた世界と変わらないんだ・・・)
最近はあまり自分の世界と違う所や同じ所を探したり知ったりして驚くと言うのは殆どなかったので少しだけ新鮮さを感じた
「では、僕と有馬は飲み物を調達して来ましょう」
「では、我は神子達と共に場所を取っておこう」
「この柳の下にいるから迷子にならずに戻って来て下さいね」
「・・・分かった」
千代の言葉に少しだけ不服そうな顔をして有馬は返事を返し秋兵と共に飲み物の調達に行った
「・・・これだけの人出だと流石に蒸すわねえ」
人の通りが多い所から少しだけ離れてはいるし、柳の下にいるので先程より涼しくはなってはいるもののやはり蒸していた
「うん。でも、楽しい。お祭りの夜の雰囲気って何だか、そわそわする」
「そうね。・・やっぱり、リアさんも誘えば良かったかしら・・・」
ふと千代がそう言い梓も考え出した
確かに以前この花火大会に一緒に行けたら行こうと言う話しをしていた
千代達は知らないが、リアはダリウス達と一緒にいるのだ
梓も千代も今日の昼か夕方にリアを誘おうと思ったが先客がいるかもしれないし、仕事が忙しいから無理かもしれないと思い誘えなかった
けど、何となくだがこの花火大会に来ていそうな気はしていた
「ダリウスさ~ん」
「!」
そう思っていると聞き覚えのある声が聞こえ顔を上げると、やはり見覚えのある人物達がいた
「コハク、貴方、いくつダリウス様にねだるつもりですか。食べすぎですよ、まったく」
此処に来る間、コハクはみんなで食べたものやダリウスに買って貰った食べ物を沢山食べていた
虎は食べるだけ食べて、
「餓鬼のお守りはしねえ。ダリウス、リア、任せた」
と言って何処かへ行ってしまっていた
「え~、そんな事言ってルードくんだって、金魚買って貰ってるじゃん」
「・・・っ、私は、その・・・」
コハクの言葉にルードは少し頬を赤らめ手に持っている金魚が入った袋をちらりと見る
「喧嘩しないで、平等に4つまでって言ってあるだろう? 俺も水飴は食べたいし向こうの通りに行こうか。リアは何か欲しいものはある?」
「私も水飴は食べたいです」
「なら水飴は決定だね」
と、何だかんだ言いつつも楽しそうにしているリア達だった
「・・・・(・・相変わらずと言うか、ダリウスはみんなの保護者だよね・・・)」
以前あのような思いをしてまだ彼等に賛成は出来かねて敵対はしてしまっているが、先程の光景を見て邸に居た頃に接していた頃を思い出しつつも驚いて唖然としてしまった
(それにしても、リアさん、凄く綺麗だったな・・ああいうのを大和撫子って言うんだろうな・・・)
だが、直ぐにダリウス達と共に居たリアの姿を思い出し、見惚れてしまうと言うのもこういう事か・・・と思っていた
「梓、どうかしたの?」
「あ、ううん・・・」
千代に声を掛けられまた先程リア達がいた方を見るもやはりもう何処かへ行ってしまっていたようだった
そして、
「・・・梓、千代」
「――!! 冷たっ・・・!」
九段の声が聞こえたと思ったらいきなり首筋に冷たい感触がした
「はははっ、やり甲斐のある反応ですね。はい、どうぞ」
言うと秋兵は梓にサイダーの瓶を渡した
どうやら先程の感覚はこのサイダーの瓶が首筋に当たったからだったようだ
「ありがとう・・・御座います」
「こちらのレディには逃げられてしまいましたが」
「九段が声を掛けてくれましたから。・・・ありがとう御座います」
そのままサイダーの瓶を受け取ると秋兵は梓の隣にいる千代を見て言い、千代もお礼を言ってサイダーの瓶を貰っていた
「千代、一人だけ逃げるなんてずるいよ」
「声を掛けられれば普通は気付く。ぼんやりしてたお前が悪い」
「そんな事言われても・・・」
「・・・すまぬ。もっと早く声を掛けるべきだっただろうか」
「いえ、むしろ、駒野さんを押さえて下さった方が面白かったかな」
「まあ、ひどい」
「はははは・・・うわっ!!」
悪戯を楽しむ子供のように言う秋兵に梓はお返しと言う様に同じように秋兵の首筋にサイダーの瓶を当てた
「・・・お返しです」
「ははっ・・これは油断したな・・・」
「・・・・」
だが九段は梓と秋兵のやりとりを何処か羨ましそうに見ていた
「九段もやってほしいの? はい」
流石は幼馴染みと言うべきか、思っている事が直ぐに解ったようで千代は自分の持っているサイダーの瓶を九段の首筋に当ててあげた
「・・・冷たくて、気持ちがいい」
「不意打ちじゃないと意味が無いと思うんだけど・・・」
「そうなのか?」
「・・・お前達、飲み物で遊ぶな」
梓の言葉に九段はきょとんとし、有馬は一人冷静にツッコみを入れていた
続く
あとがき
はい、今回は花火大会に行った所まででしたw
本当はこの後も書いてたけど此処は帝国軍側と鬼の一族側の両方の風景を書いておきたかったので久々にシリアスとか甘いものじゃなく、純粋に楽しんでるものを書いてみました
・・・ま、ゲームやった事ある人が読んだら誰のルートを参考にしてるか解っちゃいそうですけどw
でも此処の子供二人がほんと可愛くて・・・ww
使いたかったんですw(ま、次回も使うけどなっ!ww)
久々にほのぼのとしたものが書けたのでちょっとほっとしてますw(色んな意味でねw(スランプとかww))
つーか、こんだけの大人数出たの初めてかもしれないww
さ、じゃあ続き書いてきますっ!
では!
2015.06.29