私の為のミッション
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「この辺りで良いのか」
「はい、送ってくれて有り難う御座いました」
あれから暫くしてリア達は小太郎に次の目的地へと運んでもらった
「くくっ、更なる混沌を期待しているぞ」
「混沌なんて起きねえよ」
「あ、あはは・・ι」
「小太郎、送ってくれてありがとうなのじゃ!」
「くくっ、ではな」
素直にお礼を言うガラシャを横目に小太郎はそう言ってあっという間にこの場から消えた
「おっかしいにゃー? 確かに今感じたんすけどねえー?」
「あれ、先輩? 何してんの?」
「ああ、佐助」
くのいちが頭を捻らせていると同じく真田家に使えている後輩の忍びである佐助がやって来た
「うーん、今、風魔の旦那の気配がしたんだけどにゃあ・・」
「あ、やっぱ先輩もすか?」
「て事は佐助も?」
「ああ、あの臭さ、間違いなく何処かに風魔が居たよ」
忍び独特の臭いがあるようで、佐助曰く、特に風魔は嫌な臭さがあるらしい
二人の忍びがそう話していると、
「あ、くのちゃーん、佐助くーん!」
「?」
「お、あれは、リアちん!」
「と、そのお供の二人じゃん」
少し先の方から見覚えのある人物の声が聞こえ振り返ると、リアとガラシャ、そして直秀が二人の方へ向かってきていた
私の為のミッション ~続・女性武将に抱きつけ!編~(後編)
「くのちゃん、佐助くん、久し振り」
「リアちん、ひっさしぶり~! それにお二人も」
「久し振りなのじゃ」
「どうも」
リア達が次にやって来たのは真田家が居る上田城だった
小太郎には城下町の入口の少し手前で降ろして貰い城下町の入口まで歩いて着たのだった
「・・・ん? 何かあんた達から風魔の臭いがするんだけど・・・」
ふと佐助にそう言われリアは首を傾げたが直ぐに此処までの事を話した
「え? ああ、実は此処まで風魔さんに送ってもらったの」
「は? なんで?」
「さっきまで小田原城に居たのじゃ」
「ほお氏康の旦那や熊姫さんのとこですか」
「ああ、例のミッションでな」
「例のミッション・・・?」
「ああ、リアちん専用のミッションっすね。それで熊姫さんのとこに?」
「正確には早川ちゃんがターゲットだったんだけどね」
「あんた専用のミッション・・・? 何それ?」
「じゃあ移動しながら話すか。村松殿って今城か?」
「はい、幸村様と信之様と昌幸様とご一緒です」
「なら早速城へと向かうのじゃ」
「おー!」
言うとガラシャとくのいちはノリノリで先頭を歩き始めリアはそんな二人を見て微笑んでいた
「え、何か先輩ノリノリなんだけど・・・」
「まあ、リアのミッションの内容は俺が話してやるから、とりあえず俺達も行くぞ」
そうしてリア達はターゲットである村松殿が居る上田城へと向かった
そして、
「昌幸様、失礼します」
「しまーす」
「お前達、どうした?」
珍しく襖を開けて入って来た二人を見て昌幸だけでなく、幸村も信之も疑問を抱いていた
「お客人をお連れしました」
「客人?」
「こんにちは、皆さん」
「お邪魔するのじゃ」
「邪魔します」
「リア殿! それにお二方も! お久し振りですね」
「久し振りだな」
「まあ、お客様と言うのは貴方達だったのね」
「ほお、珍しい客人だな」
くのいちと佐助がそう言うと少し遅れてリア達が中に入ってきて、珍しい客人に皆驚いていた
「皆さんどうして此方に?」
「もしかして秀吉様から何か伝言でも?」
「ああ違いますよ、幸村様、信之様」
「実は今この人のミッション中らしいんですよ」
「? リア殿の・・・?」
「そう言えば以前もリア殿はミッションをやっていましたね」
幸村以外はリアがミッションをやっていた事が初耳だったようだ
「はい。それで今回のターゲットが村松さんなんです」
「私・・・?」
「姉上・・ですか?」
そして此処でいつものようにリアのミッションの内容を話す事になり、一通り説明を終えると各々違った反応を見せていた
「ふっ、なかなか面白いミッションをやっているようだな」
「リアちんらしいミッションですよね」
「危なくないし、この人には良いミッションではあるんじゃない?」
「ああ。彼女ならではのミッション、だな」
「リア殿は以前もミッションをクリアしましたからね」
「ふふ、そう言う事なら勿論協力するわ」
言うと村松殿はいつもの優しい笑顔を向け両手を広げた
「さ、どうぞ」
「じゃあ・・失礼します」
言うとリアは村松殿の所に行き抱きつくと村松殿も抱きしめ返してくれた
「ふふっ、何だか不思議な気分ね」
「やっぱりそうなりますよね」
「でも妹を抱きしめているようにも思えるわ」
「それは初めて言われました」
普段、みんなの姉的ポジションにいるからあまりそう言った事は言われた事がなかったから何だか新鮮さを感じていた
「何か変わった光景だな」
「だが、微笑ましい光景ではないか」
「はい、姉上もリア殿もとても嬉しそうです」
「何だかぽかぽかな気分になるのじゃあ~」
「あの娘達ならではの空気ではあるな」
「「そうですね」」
傍から見ていた面々もリアと村松殿を見てそれぞれ思っていた事を口にしていたが、この部屋の空気は暖かい陽差しが差し込んだ時のような温もりを感じていた
「村松さん、有り難う御座いました」
「いいえ、こちらこそ。あ、そう言えばまだお茶を出していなかったわね」
ミッションの方を優先していたので、お茶を出していない事に気が付き村松殿はリア達を見た
「もし時間があるようだったら少し飲んで行かない? 丁度新茶が入っているの」
「そうだな。まだ時間もあるしせっかくだし飲んでくか」
「うん」「賛成なのじゃ」
「じゃあちょっと待っていてね」
三人の返事を聞くと村松殿は笑って部屋を出て行った
「ところでそのミッションは後どれくらい残っているのか?」
「後一人ですね」
「茶々だけなのじゃ!」
「・・・あーあのお姫様・・ねえ・・・」
ガラシャの茶々と言う言葉に幸村とガラシャ以外が何処か渋い顔をした
「手強い相手を最後に持って来たな」
信之は何も言わなかったが同じ事を思っているのか苦笑していた
「でもリアもこの子も他の者に比べると面識はありますから、まあ何とかなるかと」
「そうですね、茶々様もお二人と話している時は楽しそうですから私も大丈夫と思います」
「幸村様は前向きですね」
「だが、お前達なら無事に終わるだろうな」
「おお、昌幸様から強い言葉が聞けた。これは確実に勝てますぜ、リアちん」
「ああ、我々も無事にミッションが終わる事を祈っている。頑張ってくれ」
「はい、皆さん有り難う御座います」
真田家の皆さんから温かい言葉を貰いお礼を言い終わると丁度村松殿が戻って来て暫く雑談をしながらお茶とお茶菓子を楽しんだ
そして、
「さて、遂に最後の一人、茶々様、だな」
大阪城へと戻って着たリア達は茶々の私室へと向かっていた
大阪城までは小田原城を出た時と同じようにくのいちと佐助が送ってくれた
茶々は大阪城に来てからあまり多くの人と関わりを持たないようにしていた
ねねや吉継や高虎には多少心を開いているようだが、それ以外の者にはあまり心を開いていない
唯一幼い頃に出会った幸村、そして自分と似た境遇を持っているガラシャやリアには他の人より少しだけ砕けたような感じで喋る事もある
「て事だから、最後のミッションはお前達だけで行くのが良いと思う」
「ほむ? 何故じゃ?」
直秀の言葉にガラシャは首を傾げた
「お前達と一緒の方が茶々様も話しやすいし話しも聞いてくれるだろ」
「うーん、確かにそうかもね・・・」
リアも思う所があるのかそう言って少し先の茶々の私室を見ていた
「俺は先に部屋に戻ってるから行ってこい」
「うん。じゃあ行こう」
言ってリアはガラシャと共に茶々の私室へと向かった
「茶々、遊びに来たのじゃ!」
言うとガラシャは茶々の私室の襖をスパンと開けた
「・・・貴女、いつも静かに入って来なさいって言っているでしょう」
これはいつもの光景なのだが、茶々は毎度の事ながら溜息を吐きながらガラシャにそう言っていた
「茶々さん、お邪魔するね」
「・・・リアさん」
少し遅れてリアはそう言ってニコリと笑って襖を閉めて部屋に入ってきた
「二人揃ってどうしたのですか?」
「言ったではないか、遊びに来たと」
「・・・それは貴女だけでしょう」
「うーん、でも半分は正解、かな?」
「え?」
言うとリアはある包みを取り出した
「これ、さっき上田の村松さんから貰ったお菓子なの」
「上田・・・? 幸村の出身の・・?」
「ほむ、わらわ達はさっきまで上田城に居たのじゃ」
「上田城に・・? どうして? 秀吉様の使いか何か?」
「ううん、実は私のミッションの最中で」
「・・・貴女がミッション・・・?」
リアの言葉に茶々は疑問符を出した
そうしてリアが受けているミッションの内容を話し終えた
「それで上田城に居たのですね」
「ほむ、その帰りに村松殿からお菓子を貰ったのじゃ」
「それで・・・まさかとは思いますが、そのミッションのターゲットが私・・ですか?」
「ええ・・」
リアは苦笑しながら言って茶々の頭の上にあるターゲットアイコンを見た
ガラシャもアイコンを指差しながら
「茶々で最後なのじゃ!」
と張り切って言った
「茶々、協力して貰えぬか?」
「協力・・と言われても・・・その、抱きつく・・のでしょう?」
「ほむ、こう、じゃな!」
言うとガラシャはリアに抱きついた
リアもこの光景に慣れているので優しく受け止めガラシャの頭を撫でてあげるとガラシャは心地良さそうに微笑んだ
「の、茶々!」
「わ、私にそのような事をしろと・・ι」
「私も最初は恥ずかしかったけど、でも女性同士だから直ぐに慣れたと言うか・・・一部は照れちゃったけど・・・」
「・・・それは母上もやったのですか?」
「ええ、前回お市さんやねねさん達にもやったよ」
「・・・そうですか」
言うとどことなく茶々の表情が暗くなった気がした
「・・・茶々さん、失礼します」
「!」
そうしてリアは一言告げて茶々を優しく抱きしめた
「・・・・」
何か言おうとするも言葉が出てこない
けれど、リアからはとても温かい温もりを感じていてそれが何処か心地良いと茶々も感じていた
そして少ししてリアはゆっくりと茶々から放れ、また優しく微笑むと茶々は驚いたような顔をしていたがそれは直ぐに消え苦笑した
「本当に貴女には敵わないですね」
昔、リアが小谷城に遊びに来ていた時に茶々も子供の頃にリアと会っていて何度か世話をして貰った事があった
そんな事を思い返しているとミッションクリアの音が部屋に響いて来てクリアの証である玉手箱が振ってきた
そして中を開けてみると、
「おお、今回も菓子の材料じゃな」
「うん。また協力してくれた皆さんに作って持って行かなきゃね」
「ミッションは無事に終わったようですね」
二人の様子を見て茶々はそう言ってリアを見た
「はい。なので、これからお茶にしませんか?」
「ほむ、菓子と共に頂くのじゃ」
「仕方在りませんね」
先程言っていた半分は遊びに来たと言うのはこう言う事かと、納得し茶々は小さく笑った
「ではリアさん、後で歌を聴かせてくれませんか」
茶々の言葉に少し驚きもしたが
「ええ、勿論、喜んで」
協力してくれた事に感謝しつつ、いつものようなやり取りに戻った事に安堵しつつ、楽しい時間を過ごしたのだった
続く
あとがき
と言う事で、今回も無事にミッションクリアしました!
そして外伝で初登場となった真田丸で登場した昌幸さん、佐助、村松殿、茶々様
・・・結構真田丸プレイ終えて時間経ってるけど、何とかみんならしさを出せていたら良いな・・・(^^;)w
茶々様の所が複雑な感じになったのはまあ真田丸プレイした人なら分かると思います
まだ本編で登場してないから色々とネタバレになってしまった所もあるのと、どう言う風に絡ませようか悩みながら書いたのは言うまでもない←
最初は呼び捨てにしてたけど、一応リアちゃんはお市様の友達なのでさん付けにしました
あ、村松殿は武将ではないんですけど、やっぱり抱きつきたいし(←おいw)、普通に優しく受け止めてくれそうだなーって思ったのとやっぱり登場させたいなーと思って今回ターゲットにしましたw
佐助は結構好きなキャラだったので本編でも早く登場させたいなーと漠然と思ってますw
えー感想が短くなったが、また思い付いたらじゃんじゃんせんむそも書いていきたいと思います!
ではまたー!
2017.10.15
「はい、送ってくれて有り難う御座いました」
あれから暫くしてリア達は小太郎に次の目的地へと運んでもらった
「くくっ、更なる混沌を期待しているぞ」
「混沌なんて起きねえよ」
「あ、あはは・・ι」
「小太郎、送ってくれてありがとうなのじゃ!」
「くくっ、ではな」
素直にお礼を言うガラシャを横目に小太郎はそう言ってあっという間にこの場から消えた
「おっかしいにゃー? 確かに今感じたんすけどねえー?」
「あれ、先輩? 何してんの?」
「ああ、佐助」
くのいちが頭を捻らせていると同じく真田家に使えている後輩の忍びである佐助がやって来た
「うーん、今、風魔の旦那の気配がしたんだけどにゃあ・・」
「あ、やっぱ先輩もすか?」
「て事は佐助も?」
「ああ、あの臭さ、間違いなく何処かに風魔が居たよ」
忍び独特の臭いがあるようで、佐助曰く、特に風魔は嫌な臭さがあるらしい
二人の忍びがそう話していると、
「あ、くのちゃーん、佐助くーん!」
「?」
「お、あれは、リアちん!」
「と、そのお供の二人じゃん」
少し先の方から見覚えのある人物の声が聞こえ振り返ると、リアとガラシャ、そして直秀が二人の方へ向かってきていた
私の為のミッション ~続・女性武将に抱きつけ!編~(後編)
「くのちゃん、佐助くん、久し振り」
「リアちん、ひっさしぶり~! それにお二人も」
「久し振りなのじゃ」
「どうも」
リア達が次にやって来たのは真田家が居る上田城だった
小太郎には城下町の入口の少し手前で降ろして貰い城下町の入口まで歩いて着たのだった
「・・・ん? 何かあんた達から風魔の臭いがするんだけど・・・」
ふと佐助にそう言われリアは首を傾げたが直ぐに此処までの事を話した
「え? ああ、実は此処まで風魔さんに送ってもらったの」
「は? なんで?」
「さっきまで小田原城に居たのじゃ」
「ほお氏康の旦那や熊姫さんのとこですか」
「ああ、例のミッションでな」
「例のミッション・・・?」
「ああ、リアちん専用のミッションっすね。それで熊姫さんのとこに?」
「正確には早川ちゃんがターゲットだったんだけどね」
「あんた専用のミッション・・・? 何それ?」
「じゃあ移動しながら話すか。村松殿って今城か?」
「はい、幸村様と信之様と昌幸様とご一緒です」
「なら早速城へと向かうのじゃ」
「おー!」
言うとガラシャとくのいちはノリノリで先頭を歩き始めリアはそんな二人を見て微笑んでいた
「え、何か先輩ノリノリなんだけど・・・」
「まあ、リアのミッションの内容は俺が話してやるから、とりあえず俺達も行くぞ」
そうしてリア達はターゲットである村松殿が居る上田城へと向かった
そして、
「昌幸様、失礼します」
「しまーす」
「お前達、どうした?」
珍しく襖を開けて入って来た二人を見て昌幸だけでなく、幸村も信之も疑問を抱いていた
「お客人をお連れしました」
「客人?」
「こんにちは、皆さん」
「お邪魔するのじゃ」
「邪魔します」
「リア殿! それにお二方も! お久し振りですね」
「久し振りだな」
「まあ、お客様と言うのは貴方達だったのね」
「ほお、珍しい客人だな」
くのいちと佐助がそう言うと少し遅れてリア達が中に入ってきて、珍しい客人に皆驚いていた
「皆さんどうして此方に?」
「もしかして秀吉様から何か伝言でも?」
「ああ違いますよ、幸村様、信之様」
「実は今この人のミッション中らしいんですよ」
「? リア殿の・・・?」
「そう言えば以前もリア殿はミッションをやっていましたね」
幸村以外はリアがミッションをやっていた事が初耳だったようだ
「はい。それで今回のターゲットが村松さんなんです」
「私・・・?」
「姉上・・ですか?」
そして此処でいつものようにリアのミッションの内容を話す事になり、一通り説明を終えると各々違った反応を見せていた
「ふっ、なかなか面白いミッションをやっているようだな」
「リアちんらしいミッションですよね」
「危なくないし、この人には良いミッションではあるんじゃない?」
「ああ。彼女ならではのミッション、だな」
「リア殿は以前もミッションをクリアしましたからね」
「ふふ、そう言う事なら勿論協力するわ」
言うと村松殿はいつもの優しい笑顔を向け両手を広げた
「さ、どうぞ」
「じゃあ・・失礼します」
言うとリアは村松殿の所に行き抱きつくと村松殿も抱きしめ返してくれた
「ふふっ、何だか不思議な気分ね」
「やっぱりそうなりますよね」
「でも妹を抱きしめているようにも思えるわ」
「それは初めて言われました」
普段、みんなの姉的ポジションにいるからあまりそう言った事は言われた事がなかったから何だか新鮮さを感じていた
「何か変わった光景だな」
「だが、微笑ましい光景ではないか」
「はい、姉上もリア殿もとても嬉しそうです」
「何だかぽかぽかな気分になるのじゃあ~」
「あの娘達ならではの空気ではあるな」
「「そうですね」」
傍から見ていた面々もリアと村松殿を見てそれぞれ思っていた事を口にしていたが、この部屋の空気は暖かい陽差しが差し込んだ時のような温もりを感じていた
「村松さん、有り難う御座いました」
「いいえ、こちらこそ。あ、そう言えばまだお茶を出していなかったわね」
ミッションの方を優先していたので、お茶を出していない事に気が付き村松殿はリア達を見た
「もし時間があるようだったら少し飲んで行かない? 丁度新茶が入っているの」
「そうだな。まだ時間もあるしせっかくだし飲んでくか」
「うん」「賛成なのじゃ」
「じゃあちょっと待っていてね」
三人の返事を聞くと村松殿は笑って部屋を出て行った
「ところでそのミッションは後どれくらい残っているのか?」
「後一人ですね」
「茶々だけなのじゃ!」
「・・・あーあのお姫様・・ねえ・・・」
ガラシャの茶々と言う言葉に幸村とガラシャ以外が何処か渋い顔をした
「手強い相手を最後に持って来たな」
信之は何も言わなかったが同じ事を思っているのか苦笑していた
「でもリアもこの子も他の者に比べると面識はありますから、まあ何とかなるかと」
「そうですね、茶々様もお二人と話している時は楽しそうですから私も大丈夫と思います」
「幸村様は前向きですね」
「だが、お前達なら無事に終わるだろうな」
「おお、昌幸様から強い言葉が聞けた。これは確実に勝てますぜ、リアちん」
「ああ、我々も無事にミッションが終わる事を祈っている。頑張ってくれ」
「はい、皆さん有り難う御座います」
真田家の皆さんから温かい言葉を貰いお礼を言い終わると丁度村松殿が戻って来て暫く雑談をしながらお茶とお茶菓子を楽しんだ
そして、
「さて、遂に最後の一人、茶々様、だな」
大阪城へと戻って着たリア達は茶々の私室へと向かっていた
大阪城までは小田原城を出た時と同じようにくのいちと佐助が送ってくれた
茶々は大阪城に来てからあまり多くの人と関わりを持たないようにしていた
ねねや吉継や高虎には多少心を開いているようだが、それ以外の者にはあまり心を開いていない
唯一幼い頃に出会った幸村、そして自分と似た境遇を持っているガラシャやリアには他の人より少しだけ砕けたような感じで喋る事もある
「て事だから、最後のミッションはお前達だけで行くのが良いと思う」
「ほむ? 何故じゃ?」
直秀の言葉にガラシャは首を傾げた
「お前達と一緒の方が茶々様も話しやすいし話しも聞いてくれるだろ」
「うーん、確かにそうかもね・・・」
リアも思う所があるのかそう言って少し先の茶々の私室を見ていた
「俺は先に部屋に戻ってるから行ってこい」
「うん。じゃあ行こう」
言ってリアはガラシャと共に茶々の私室へと向かった
「茶々、遊びに来たのじゃ!」
言うとガラシャは茶々の私室の襖をスパンと開けた
「・・・貴女、いつも静かに入って来なさいって言っているでしょう」
これはいつもの光景なのだが、茶々は毎度の事ながら溜息を吐きながらガラシャにそう言っていた
「茶々さん、お邪魔するね」
「・・・リアさん」
少し遅れてリアはそう言ってニコリと笑って襖を閉めて部屋に入ってきた
「二人揃ってどうしたのですか?」
「言ったではないか、遊びに来たと」
「・・・それは貴女だけでしょう」
「うーん、でも半分は正解、かな?」
「え?」
言うとリアはある包みを取り出した
「これ、さっき上田の村松さんから貰ったお菓子なの」
「上田・・・? 幸村の出身の・・?」
「ほむ、わらわ達はさっきまで上田城に居たのじゃ」
「上田城に・・? どうして? 秀吉様の使いか何か?」
「ううん、実は私のミッションの最中で」
「・・・貴女がミッション・・・?」
リアの言葉に茶々は疑問符を出した
そうしてリアが受けているミッションの内容を話し終えた
「それで上田城に居たのですね」
「ほむ、その帰りに村松殿からお菓子を貰ったのじゃ」
「それで・・・まさかとは思いますが、そのミッションのターゲットが私・・ですか?」
「ええ・・」
リアは苦笑しながら言って茶々の頭の上にあるターゲットアイコンを見た
ガラシャもアイコンを指差しながら
「茶々で最後なのじゃ!」
と張り切って言った
「茶々、協力して貰えぬか?」
「協力・・と言われても・・・その、抱きつく・・のでしょう?」
「ほむ、こう、じゃな!」
言うとガラシャはリアに抱きついた
リアもこの光景に慣れているので優しく受け止めガラシャの頭を撫でてあげるとガラシャは心地良さそうに微笑んだ
「の、茶々!」
「わ、私にそのような事をしろと・・ι」
「私も最初は恥ずかしかったけど、でも女性同士だから直ぐに慣れたと言うか・・・一部は照れちゃったけど・・・」
「・・・それは母上もやったのですか?」
「ええ、前回お市さんやねねさん達にもやったよ」
「・・・そうですか」
言うとどことなく茶々の表情が暗くなった気がした
「・・・茶々さん、失礼します」
「!」
そうしてリアは一言告げて茶々を優しく抱きしめた
「・・・・」
何か言おうとするも言葉が出てこない
けれど、リアからはとても温かい温もりを感じていてそれが何処か心地良いと茶々も感じていた
そして少ししてリアはゆっくりと茶々から放れ、また優しく微笑むと茶々は驚いたような顔をしていたがそれは直ぐに消え苦笑した
「本当に貴女には敵わないですね」
昔、リアが小谷城に遊びに来ていた時に茶々も子供の頃にリアと会っていて何度か世話をして貰った事があった
そんな事を思い返しているとミッションクリアの音が部屋に響いて来てクリアの証である玉手箱が振ってきた
そして中を開けてみると、
「おお、今回も菓子の材料じゃな」
「うん。また協力してくれた皆さんに作って持って行かなきゃね」
「ミッションは無事に終わったようですね」
二人の様子を見て茶々はそう言ってリアを見た
「はい。なので、これからお茶にしませんか?」
「ほむ、菓子と共に頂くのじゃ」
「仕方在りませんね」
先程言っていた半分は遊びに来たと言うのはこう言う事かと、納得し茶々は小さく笑った
「ではリアさん、後で歌を聴かせてくれませんか」
茶々の言葉に少し驚きもしたが
「ええ、勿論、喜んで」
協力してくれた事に感謝しつつ、いつものようなやり取りに戻った事に安堵しつつ、楽しい時間を過ごしたのだった
続く
あとがき
と言う事で、今回も無事にミッションクリアしました!
そして外伝で初登場となった真田丸で登場した昌幸さん、佐助、村松殿、茶々様
・・・結構真田丸プレイ終えて時間経ってるけど、何とかみんならしさを出せていたら良いな・・・(^^;)w
茶々様の所が複雑な感じになったのはまあ真田丸プレイした人なら分かると思います
まだ本編で登場してないから色々とネタバレになってしまった所もあるのと、どう言う風に絡ませようか悩みながら書いたのは言うまでもない←
最初は呼び捨てにしてたけど、一応リアちゃんはお市様の友達なのでさん付けにしました
あ、村松殿は武将ではないんですけど、やっぱり抱きつきたいし(←おいw)、普通に優しく受け止めてくれそうだなーって思ったのとやっぱり登場させたいなーと思って今回ターゲットにしましたw
佐助は結構好きなキャラだったので本編でも早く登場させたいなーと漠然と思ってますw
えー感想が短くなったが、また思い付いたらじゃんじゃんせんむそも書いていきたいと思います!
ではまたー!
2017.10.15
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