私の為のミッション
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城に戻って来ると城下町に出掛ける前より人が増えていた
「これだけ人がいると残りのミッションも無事に終わりそうじゃな」
「ええ。それにこの時間ならきっとあそこにいるだろうし」
そう話しながらある場所に向かっていると徐々に音が聞こえ始めた
「お、どうやらお目当ての相手がいるようだぜ」
直秀もその音で誰の事を言っているのか解ったようだった
私の為のミッション ~女性武将に抱きつけ!編~(後編)
「稲ちゃん、直虎ちゃん!」
目的の場所に着くと思っていた人物、稲姫とそして直虎ちゃんも一緒に居た
「あ、リアさん」
「お二人もご一緒でどうしたんですか?」
鍛錬をしていた二人が私達に気付くと近くまで行き、今ミッション中なのと伝えた
「ミッションって、リアが?」
「うん。それでターゲットが二人だったりするの」
「え? 私達、ですか?」
ほら、と直秀が二人の頭上を指差すと二人の頭上にターゲットアイコンが表示されていた
「でもミッションってどういう・・」
「それは実行した方が早いだろうな」
「うむ。リア、」
稲ちゃんがミッションの内容を聞こうとすると直秀とガラシャが私に合図を送り、苦笑して直虎ちゃんの前に行く
「直虎ちゃん、ちょっとごめんね」
「え? って、はううう~~!!?」
ぎゅっと抱きつくと直虎ちゃんは驚いて声を上げ稲ちゃんも驚いた顔をしていた
「女性武将に抱きつけ! これが今リアに出てるミッションなんだよ」
「成る程。それで直虎様に抱きついたのですね」
「そうなのじゃ。勿論そちにも当てはまる事じゃぞ」
「え、わ、私も、ですか!?」
「うん。稲ちゃん、お願い」
ガラシャの言葉に稲ちゃんは驚き、直虎ちゃんの頭を撫でながら言うと稲ちゃんは微笑した
「リアのミッションの為ですものね。勿論協力するわ」
「ありがとう稲ちゃん」
言うとお互いに微笑んでそのまま稲ちゃんに抱きついた
「ふふ、なんだか不思議な感じね」
「うん」
お互いに同じ事を思っていたようでそのまま笑っていると
「あら、随分と賑やかですね」
優しい女性の声が聞こえ前を見ると綾様と幸村さんと兼続さんがいた
「姉上、リア殿と何をなさっているのですか?」
「今、リアのミッション中なのよ」
「リアがミッション、ですか?」
「はい」
兼続さんの言葉に頷き、ミッションの内容を説明すると綾様はニコリと微笑んだ
「そういう事でしたら、私もターゲットと言う事ですね」
「はい」
そう、勿論綾様にもターゲットアイコンが表示されていたのです
「では、リア、此方へいらっしゃい」
すっと腕を広げ優しい笑みを向けられ抱きつくと優しく受け止めてくれてなんだか心が温かい気分になった
「ふふ、リアは本当に可愛いですね」
綾様は優しい笑みを向けて私の頭を撫でてくれた
「おお、御前からリアへの愛を感じますぞ!」
「はう~、見てるこっちまで不思議な気分になるのじゃ」
「ええ。なんて言えば良いんでしょうか。その・・」
「ちょっと、羨ましい気分ですね・・」
その姿には此処にいた誰もが目を惹かれる物があった事はリアは知らない
「あ、アイコンが消えましたね」
幸村さんの言葉に顔を上げるとアイコンが消えていて綾様はまた優しく微笑んでゆっくりと私を放した
「これでまた一つ、ミッションクリアーですね」
「は、はい。綾様、ありがとう御座いました」
「良し、これで残り三人だな」
直秀が改めて人数を数えてくれて後三人で終わるんだと思うと少し気持ちが楽になった
「おお、ミッション達成まで後少しだな!」
「リア殿、頑張って下さい」
「私達も応援していますわ」
「「ええ」」
「はい、皆さんありがとう御座います。それじゃあ行って来ます!」
兼続さん、幸村さん、綾様、そして稲ちゃんと直虎ちゃんに応援され私達は残りの三人を探しに向かった
「さて、残りはどっから手を付けるかな」
「そうじゃのお」
廊下を歩きながら残り三人の事を考えた
此処からだと一番近いのはあの人の所なのだが、と思っていると少し先の方から人の話し声が聞こえた
「あ、誾千代さん、宗茂さん、島津さん」
そこには九州のあのお三方がいた
「リア、それに光秀の娘と直秀じゃないか」
「お三方お揃いでどうかしたのか?」
「ああ、今リアのミッション中でな」
「ほう、お嬢がか」
島津さんの言葉に頷いてまたミッションの内容を話し出す
「ターゲットに抱きつけ・・・?」
「ほう、では・・」
「おっと!」
抱きつけ、と聞いた途端、宗茂さんがふっと笑い私に近付こうとしたがそれを見て直秀が宗茂さんの前行き、ガラシャが私を守るように前に出た
「何故止める? ターゲットに抱きつけ、なんだろ?」
「そうだけど、あんたが抱きつくとミッションクリアーにならないんだよ。それに色々と問題があるだろ」
「抱きつくのはそちではなく誾千代の方なのじゃ」
「わ、私か!?///」
ガラシャの言葉に誾千代さんは驚いて顔を赤くしていた
「立花のお嬢、顔が赤くなっておるぞ」
「だ、黙れ! 島津!! ま、まあ、ミッションなら致し方あるまい///」
「ありがとう御座います。誾千代さん」
誾千代さんは咳払いをしてそう言い、私も苦笑してお礼を言ってから抱きついた
「ふ。お嬢達、微笑ましいぞ」
「まったくだ。羨ましい限りだな」
「どっちの羨ましい、だよ・・・」
「さてな」
宗茂さんの言葉に直秀は呆れたように息を吐いていてそれを見て私は苦笑して誾千代さんを放した
「・・アイコンは消えたか?」
「はい」
まだ少し顔を赤くしている誾千代さんにアイコンが消えた事を教えるとそうかと返事が返って来た
「良い見世物を見せて貰ったよ、お嬢」
「なら、今度は俺と」
「き、貴様等っ!///」
「やばっ! リア、ガラシャ、逃げるぞ!」
「え?」「ほむ?」
島津さんと宗茂さんの言葉を聞くと誾千代さんは剣を抜き、それを見た直秀は慌てて私とガラシャに声を掛け状況が理解出来ていない私達の腕を掴んでその場を放れだした
そして、
「唸れ、雷切!!」
と誾千代さんの言葉が聞こえたと当時に鋭い雷が鳴り響いた
「「・・・・」」
直秀に引っ張られながら私とガラシャは顔を見合わせ被害が大きくない事と宗茂さんと島津さんの無事を祈りながら次の人の元へと向かって行った
「さてと、じゃ、次は」
「これはお三方、お揃いで」
ある人の元へ向かおうとしていると正面から蘭丸さんが歩いて着た
「おお、蘭! 良いところに!」
「え?」
蘭丸さんの姿を見るとガラシャはぱあっと笑顔になり蘭丸さんの所に駆けていく
「わらわ達、これからお濃様の所に行く所じゃったのじゃ」
「お濃様の所に、ですか?」
ミッションの内容を話すと蘭丸さんは驚きもしたけど直ぐに微笑んで濃姫様の所に案内してくれた
「あら、随分と変わった来客ね」
部屋に通された私とガラシャを見て濃姫様はそう言った
因みに直秀は蘭丸さんと外で待機中
「実は濃姫様にお願いがありまして・・・」
「私に?」
「はい」
もう何度目か解らないミッションの説明をすると濃姫様はくすくすと笑った
「随分と面白いミッションね」
「そ、そうですか?」
「ええ。まあ、貴女だからこのミッションがクリアー出来るんでしょうけどね」
「?」
濃姫様の言葉に疑問を持って疑問符を出すとまたくすっと笑われた
「さ、リア、いらっしゃい」
「は、はい。失礼します」
が、そう言った濃姫様の笑みはとても優しいもので思わず顔が少しだけ赤くなりどもりがちになりながら近付いた
「ふふ、この姿を見たら大半の男達は羨ましがるでしょうね」
濃姫様の言葉に顔を上げると楽しそうにくすくすと笑っていた
「貴女の場合、女も、って言っておいた方が良いのかしらね」
「えっと、濃姫様・・?」
その言葉の意味が解らずにいると濃姫様はゆっくりと私を放し、その後にガラシャが私の腕に抱きついた
「ん、どうしたの?」
「なんでもないのじゃ」
「うふふっ」
急に腕に抱きついたガラシャを見て言うとそう返事が返ってきて濃姫様はまたくすくすと笑っていた
「さてと、これで最後の一人だな」
「うん」
「長かったのお」
濃姫様の部屋を退出して外に出ると何故か直秀と蘭丸さんもガラシャと同じで少しだけ機嫌が悪かった
どうしたのか訪ねたけど、濃姫様に早く行きなさいと促されてそのまま最後の一人、ねねさんの元へと向かっていた
「ねね、いると良いな」
「うん。あ、清正さん、正則さん」
そう話していると見え覚えのある人達を見つけ声を掛けると、清正さんと正則さんは振り返った
「リアに直秀と光秀んとこの娘じゃねえか」
「揃ってどうかしたのか?」
「いや、おねね様見なかったかと思ってな」
「おねね様?」
「はい、実は今ミッション中でして、ねねさんを探していたんです」
「ミッションってリアがか?」
「わらわと直秀はリアのお供なのじゃ」
「おねね様なら秀吉様の所にいらっしゃるぞ」
そう話していると後ろから聞き覚えのある声が聞こえ振り返ると三成さんと左近さんがいた
「リアさん、聞きましたよ。ミッションで色々と駆けずり回ってるそうですね」
「あははι でもねねさんで最後なんですよ」
どうやら左近さんは私がミッションで色々な所に行ってやっている事を知っているようだった
「左近、リアのミッションの内容と言うのは?」
それに関しては三成さんだけでなく清正さんと正則さんも気になったようで左近さんに目を向けていた
「まあそれはおねね様んとこ行って実行した方が早いだろ」
「そうですね。その方が良い反応が見られそうですしね」
「「「?」」」
直秀と左近さんの言葉を聞くと三成さん達は疑問符を出したが、やっぱり左近さんはミッションの内容を知っているんだと改めて思った
「ねねさん、いますか?」
「リア? 入っておいで」
あれから三成さん達と一緒にねねさんの所に向かい、部屋の前で声を掛けねねさんの返事が返ってきてほっと安堵の息を吐いて襖を開けて中に入る
「おお、お前さん達、揃ってどうしたんじゃ?」
入ってきた人数を見て秀吉さんはそう言い私達は近くに座って説明を始めた
「実は今私のミッション中でして」
「ミッション? って、リアがか?」
「はい。それでその内容が女性武将に抱きつけ!と言うものでして」
「「「なっ!?///」」」
私の言葉を聞いた途端、後ろにいた三成さん、清正さん、そして正則さんが驚きの声を上げた
「それでおねね様に抱きつけばリアのミッションがクリアーになるんですよ」
「ねねで最後なのじゃ」
ずっと一緒にミッションに付き合ってくれていた直秀とガラシャも続けて説明をしてくれる
「そう言う事なら、」
説明をし終えるとねねさんは優しく微笑んで腕を広げ
「さあ、甘えておいで」
と言われ、抱きつくとギュッと抱きしめられ、母の温もりを感じた
「暖かいです」
「ふふ、良かった」
思わずぽつりと呟いてしまったけど、ねねさんは微笑んで抱きしめてくれた
色んな人とハグ・・もとい抱きしめをしたけど、やっぱりねねさんが一番安心するな、と思っていると
「ずるいのお。わしにも抱きしめさせ「ダメだよ、お前様!」
秀吉さんがねねさんと私に抱きつこうとするとねねさんは我が子を守るように私を抱きしめたままさっと身を翻した
途端、曲が聞こえ同時に玉手箱が振ってきた
「・・・終わった?」
「リア、ミッションクリアーなのじゃ!」
「良かったな」
「良く頑張ったね、リア」
「良かったですね、リアさん」
ガラシャ、直秀、ねねさん、左近さんが褒めてくれてやっと終わったんだと実感していると直秀が玉手箱を私に差し出した
「ありがとう、直秀、ガラシャ。それにねねさんも皆さんも」
玉手箱を受け取って笑顔でお礼を言うとねねさんは微笑んで私の頭を撫でてくれた
そして玉手箱に目を移し蓋を開けて中を見ると・・・
「・・・お菓子の材料?」
そこにはお菓子の材料が入っていた
直秀達も玉手箱の中身を確認するがどう見てもお菓子の材料にしか見えなかった
「これが、ボーナス・・か?」
「そうだろうな」
「だが、材料だぞ?」
「あ!」
皆、材料だけ、と言う所に疑問を持っていたけど、直ぐにある事を思い付く
「どうした?」
「いえ。この材料を使って協力してくれた皆さんにお礼をしようと思って」
ニッコリと微笑んで言うと私は玉手箱を抱えて立ち上がって、失礼しますね、と一言告げて炊事場へと向かって行き
「あ、リア、わらわも行くのじゃ」
その後を慌ててガラシャも追い掛けて行く
「・・・ま、リアらしいボーナスなんじゃないですか」
「うん。そうだね」「そうじゃな」「ですね」
直秀の言葉にねね、秀吉、左近、そして口には出さなかったが三成、清正、正則もそう思っていた
続く
あとがき
って事で、女性武将に抱きつけ!ミッション、無事にクリアーです!
なんか前半戦より後半戦の方が圧倒的に登場人物が多いよww
前回と同じく初めて書いた人がいるから口調とか違うかもって言う心配もありますがι、まあ終わったので良しとしよう!←
綾様とおねね様は絶対に優しく抱き留めてくれるだろうと思って此処二人は他の人達とは違う雰囲気で書いてみました(むしろ抱き留めて下さいっ!!←)
因みに濃ちゃんの部屋を出た後、直秀と蘭丸君が機嫌が悪かったのは濃ちゃんのあの言葉が聞こえていたからですww
左近さんがミッションの内容知ってたのは左近さんならどっかで情報手に入れてそうだしね、と思ってww
後は九州組が書いてて楽しかったなぁw 色々と無事だった事を祈るよww←
最後はきっと三馬鹿と秀吉は羨ましそうにリアちゃんとおねね様を見てたと思うww 色んな意味でねww←
そして協力してくれた皆様にリアちゃん手作りのお菓子をあげたんだろうね。此処でも一波乱ありそうな気がするけどww
思ってたより長く書けちゃったけど、楽しんで貰えたなら何よりです!
また思い付いたらミッション書きます!(えっ?ww)
2013.02.19
「これだけ人がいると残りのミッションも無事に終わりそうじゃな」
「ええ。それにこの時間ならきっとあそこにいるだろうし」
そう話しながらある場所に向かっていると徐々に音が聞こえ始めた
「お、どうやらお目当ての相手がいるようだぜ」
直秀もその音で誰の事を言っているのか解ったようだった
私の為のミッション ~女性武将に抱きつけ!編~(後編)
「稲ちゃん、直虎ちゃん!」
目的の場所に着くと思っていた人物、稲姫とそして直虎ちゃんも一緒に居た
「あ、リアさん」
「お二人もご一緒でどうしたんですか?」
鍛錬をしていた二人が私達に気付くと近くまで行き、今ミッション中なのと伝えた
「ミッションって、リアが?」
「うん。それでターゲットが二人だったりするの」
「え? 私達、ですか?」
ほら、と直秀が二人の頭上を指差すと二人の頭上にターゲットアイコンが表示されていた
「でもミッションってどういう・・」
「それは実行した方が早いだろうな」
「うむ。リア、」
稲ちゃんがミッションの内容を聞こうとすると直秀とガラシャが私に合図を送り、苦笑して直虎ちゃんの前に行く
「直虎ちゃん、ちょっとごめんね」
「え? って、はううう~~!!?」
ぎゅっと抱きつくと直虎ちゃんは驚いて声を上げ稲ちゃんも驚いた顔をしていた
「女性武将に抱きつけ! これが今リアに出てるミッションなんだよ」
「成る程。それで直虎様に抱きついたのですね」
「そうなのじゃ。勿論そちにも当てはまる事じゃぞ」
「え、わ、私も、ですか!?」
「うん。稲ちゃん、お願い」
ガラシャの言葉に稲ちゃんは驚き、直虎ちゃんの頭を撫でながら言うと稲ちゃんは微笑した
「リアのミッションの為ですものね。勿論協力するわ」
「ありがとう稲ちゃん」
言うとお互いに微笑んでそのまま稲ちゃんに抱きついた
「ふふ、なんだか不思議な感じね」
「うん」
お互いに同じ事を思っていたようでそのまま笑っていると
「あら、随分と賑やかですね」
優しい女性の声が聞こえ前を見ると綾様と幸村さんと兼続さんがいた
「姉上、リア殿と何をなさっているのですか?」
「今、リアのミッション中なのよ」
「リアがミッション、ですか?」
「はい」
兼続さんの言葉に頷き、ミッションの内容を説明すると綾様はニコリと微笑んだ
「そういう事でしたら、私もターゲットと言う事ですね」
「はい」
そう、勿論綾様にもターゲットアイコンが表示されていたのです
「では、リア、此方へいらっしゃい」
すっと腕を広げ優しい笑みを向けられ抱きつくと優しく受け止めてくれてなんだか心が温かい気分になった
「ふふ、リアは本当に可愛いですね」
綾様は優しい笑みを向けて私の頭を撫でてくれた
「おお、御前からリアへの愛を感じますぞ!」
「はう~、見てるこっちまで不思議な気分になるのじゃ」
「ええ。なんて言えば良いんでしょうか。その・・」
「ちょっと、羨ましい気分ですね・・」
その姿には此処にいた誰もが目を惹かれる物があった事はリアは知らない
「あ、アイコンが消えましたね」
幸村さんの言葉に顔を上げるとアイコンが消えていて綾様はまた優しく微笑んでゆっくりと私を放した
「これでまた一つ、ミッションクリアーですね」
「は、はい。綾様、ありがとう御座いました」
「良し、これで残り三人だな」
直秀が改めて人数を数えてくれて後三人で終わるんだと思うと少し気持ちが楽になった
「おお、ミッション達成まで後少しだな!」
「リア殿、頑張って下さい」
「私達も応援していますわ」
「「ええ」」
「はい、皆さんありがとう御座います。それじゃあ行って来ます!」
兼続さん、幸村さん、綾様、そして稲ちゃんと直虎ちゃんに応援され私達は残りの三人を探しに向かった
「さて、残りはどっから手を付けるかな」
「そうじゃのお」
廊下を歩きながら残り三人の事を考えた
此処からだと一番近いのはあの人の所なのだが、と思っていると少し先の方から人の話し声が聞こえた
「あ、誾千代さん、宗茂さん、島津さん」
そこには九州のあのお三方がいた
「リア、それに光秀の娘と直秀じゃないか」
「お三方お揃いでどうかしたのか?」
「ああ、今リアのミッション中でな」
「ほう、お嬢がか」
島津さんの言葉に頷いてまたミッションの内容を話し出す
「ターゲットに抱きつけ・・・?」
「ほう、では・・」
「おっと!」
抱きつけ、と聞いた途端、宗茂さんがふっと笑い私に近付こうとしたがそれを見て直秀が宗茂さんの前行き、ガラシャが私を守るように前に出た
「何故止める? ターゲットに抱きつけ、なんだろ?」
「そうだけど、あんたが抱きつくとミッションクリアーにならないんだよ。それに色々と問題があるだろ」
「抱きつくのはそちではなく誾千代の方なのじゃ」
「わ、私か!?///」
ガラシャの言葉に誾千代さんは驚いて顔を赤くしていた
「立花のお嬢、顔が赤くなっておるぞ」
「だ、黙れ! 島津!! ま、まあ、ミッションなら致し方あるまい///」
「ありがとう御座います。誾千代さん」
誾千代さんは咳払いをしてそう言い、私も苦笑してお礼を言ってから抱きついた
「ふ。お嬢達、微笑ましいぞ」
「まったくだ。羨ましい限りだな」
「どっちの羨ましい、だよ・・・」
「さてな」
宗茂さんの言葉に直秀は呆れたように息を吐いていてそれを見て私は苦笑して誾千代さんを放した
「・・アイコンは消えたか?」
「はい」
まだ少し顔を赤くしている誾千代さんにアイコンが消えた事を教えるとそうかと返事が返って来た
「良い見世物を見せて貰ったよ、お嬢」
「なら、今度は俺と」
「き、貴様等っ!///」
「やばっ! リア、ガラシャ、逃げるぞ!」
「え?」「ほむ?」
島津さんと宗茂さんの言葉を聞くと誾千代さんは剣を抜き、それを見た直秀は慌てて私とガラシャに声を掛け状況が理解出来ていない私達の腕を掴んでその場を放れだした
そして、
「唸れ、雷切!!」
と誾千代さんの言葉が聞こえたと当時に鋭い雷が鳴り響いた
「「・・・・」」
直秀に引っ張られながら私とガラシャは顔を見合わせ被害が大きくない事と宗茂さんと島津さんの無事を祈りながら次の人の元へと向かって行った
「さてと、じゃ、次は」
「これはお三方、お揃いで」
ある人の元へ向かおうとしていると正面から蘭丸さんが歩いて着た
「おお、蘭! 良いところに!」
「え?」
蘭丸さんの姿を見るとガラシャはぱあっと笑顔になり蘭丸さんの所に駆けていく
「わらわ達、これからお濃様の所に行く所じゃったのじゃ」
「お濃様の所に、ですか?」
ミッションの内容を話すと蘭丸さんは驚きもしたけど直ぐに微笑んで濃姫様の所に案内してくれた
「あら、随分と変わった来客ね」
部屋に通された私とガラシャを見て濃姫様はそう言った
因みに直秀は蘭丸さんと外で待機中
「実は濃姫様にお願いがありまして・・・」
「私に?」
「はい」
もう何度目か解らないミッションの説明をすると濃姫様はくすくすと笑った
「随分と面白いミッションね」
「そ、そうですか?」
「ええ。まあ、貴女だからこのミッションがクリアー出来るんでしょうけどね」
「?」
濃姫様の言葉に疑問を持って疑問符を出すとまたくすっと笑われた
「さ、リア、いらっしゃい」
「は、はい。失礼します」
が、そう言った濃姫様の笑みはとても優しいもので思わず顔が少しだけ赤くなりどもりがちになりながら近付いた
「ふふ、この姿を見たら大半の男達は羨ましがるでしょうね」
濃姫様の言葉に顔を上げると楽しそうにくすくすと笑っていた
「貴女の場合、女も、って言っておいた方が良いのかしらね」
「えっと、濃姫様・・?」
その言葉の意味が解らずにいると濃姫様はゆっくりと私を放し、その後にガラシャが私の腕に抱きついた
「ん、どうしたの?」
「なんでもないのじゃ」
「うふふっ」
急に腕に抱きついたガラシャを見て言うとそう返事が返ってきて濃姫様はまたくすくすと笑っていた
「さてと、これで最後の一人だな」
「うん」
「長かったのお」
濃姫様の部屋を退出して外に出ると何故か直秀と蘭丸さんもガラシャと同じで少しだけ機嫌が悪かった
どうしたのか訪ねたけど、濃姫様に早く行きなさいと促されてそのまま最後の一人、ねねさんの元へと向かっていた
「ねね、いると良いな」
「うん。あ、清正さん、正則さん」
そう話していると見え覚えのある人達を見つけ声を掛けると、清正さんと正則さんは振り返った
「リアに直秀と光秀んとこの娘じゃねえか」
「揃ってどうかしたのか?」
「いや、おねね様見なかったかと思ってな」
「おねね様?」
「はい、実は今ミッション中でして、ねねさんを探していたんです」
「ミッションってリアがか?」
「わらわと直秀はリアのお供なのじゃ」
「おねね様なら秀吉様の所にいらっしゃるぞ」
そう話していると後ろから聞き覚えのある声が聞こえ振り返ると三成さんと左近さんがいた
「リアさん、聞きましたよ。ミッションで色々と駆けずり回ってるそうですね」
「あははι でもねねさんで最後なんですよ」
どうやら左近さんは私がミッションで色々な所に行ってやっている事を知っているようだった
「左近、リアのミッションの内容と言うのは?」
それに関しては三成さんだけでなく清正さんと正則さんも気になったようで左近さんに目を向けていた
「まあそれはおねね様んとこ行って実行した方が早いだろ」
「そうですね。その方が良い反応が見られそうですしね」
「「「?」」」
直秀と左近さんの言葉を聞くと三成さん達は疑問符を出したが、やっぱり左近さんはミッションの内容を知っているんだと改めて思った
「ねねさん、いますか?」
「リア? 入っておいで」
あれから三成さん達と一緒にねねさんの所に向かい、部屋の前で声を掛けねねさんの返事が返ってきてほっと安堵の息を吐いて襖を開けて中に入る
「おお、お前さん達、揃ってどうしたんじゃ?」
入ってきた人数を見て秀吉さんはそう言い私達は近くに座って説明を始めた
「実は今私のミッション中でして」
「ミッション? って、リアがか?」
「はい。それでその内容が女性武将に抱きつけ!と言うものでして」
「「「なっ!?///」」」
私の言葉を聞いた途端、後ろにいた三成さん、清正さん、そして正則さんが驚きの声を上げた
「それでおねね様に抱きつけばリアのミッションがクリアーになるんですよ」
「ねねで最後なのじゃ」
ずっと一緒にミッションに付き合ってくれていた直秀とガラシャも続けて説明をしてくれる
「そう言う事なら、」
説明をし終えるとねねさんは優しく微笑んで腕を広げ
「さあ、甘えておいで」
と言われ、抱きつくとギュッと抱きしめられ、母の温もりを感じた
「暖かいです」
「ふふ、良かった」
思わずぽつりと呟いてしまったけど、ねねさんは微笑んで抱きしめてくれた
色んな人とハグ・・もとい抱きしめをしたけど、やっぱりねねさんが一番安心するな、と思っていると
「ずるいのお。わしにも抱きしめさせ「ダメだよ、お前様!」
秀吉さんがねねさんと私に抱きつこうとするとねねさんは我が子を守るように私を抱きしめたままさっと身を翻した
途端、曲が聞こえ同時に玉手箱が振ってきた
「・・・終わった?」
「リア、ミッションクリアーなのじゃ!」
「良かったな」
「良く頑張ったね、リア」
「良かったですね、リアさん」
ガラシャ、直秀、ねねさん、左近さんが褒めてくれてやっと終わったんだと実感していると直秀が玉手箱を私に差し出した
「ありがとう、直秀、ガラシャ。それにねねさんも皆さんも」
玉手箱を受け取って笑顔でお礼を言うとねねさんは微笑んで私の頭を撫でてくれた
そして玉手箱に目を移し蓋を開けて中を見ると・・・
「・・・お菓子の材料?」
そこにはお菓子の材料が入っていた
直秀達も玉手箱の中身を確認するがどう見てもお菓子の材料にしか見えなかった
「これが、ボーナス・・か?」
「そうだろうな」
「だが、材料だぞ?」
「あ!」
皆、材料だけ、と言う所に疑問を持っていたけど、直ぐにある事を思い付く
「どうした?」
「いえ。この材料を使って協力してくれた皆さんにお礼をしようと思って」
ニッコリと微笑んで言うと私は玉手箱を抱えて立ち上がって、失礼しますね、と一言告げて炊事場へと向かって行き
「あ、リア、わらわも行くのじゃ」
その後を慌ててガラシャも追い掛けて行く
「・・・ま、リアらしいボーナスなんじゃないですか」
「うん。そうだね」「そうじゃな」「ですね」
直秀の言葉にねね、秀吉、左近、そして口には出さなかったが三成、清正、正則もそう思っていた
続く
あとがき
って事で、女性武将に抱きつけ!ミッション、無事にクリアーです!
なんか前半戦より後半戦の方が圧倒的に登場人物が多いよww
前回と同じく初めて書いた人がいるから口調とか違うかもって言う心配もありますがι、まあ終わったので良しとしよう!←
綾様とおねね様は絶対に優しく抱き留めてくれるだろうと思って此処二人は他の人達とは違う雰囲気で書いてみました(むしろ抱き留めて下さいっ!!←)
因みに濃ちゃんの部屋を出た後、直秀と蘭丸君が機嫌が悪かったのは濃ちゃんのあの言葉が聞こえていたからですww
左近さんがミッションの内容知ってたのは左近さんならどっかで情報手に入れてそうだしね、と思ってww
後は九州組が書いてて楽しかったなぁw 色々と無事だった事を祈るよww←
最後はきっと三馬鹿と秀吉は羨ましそうにリアちゃんとおねね様を見てたと思うww 色んな意味でねww←
そして協力してくれた皆様にリアちゃん手作りのお菓子をあげたんだろうね。此処でも一波乱ありそうな気がするけどww
思ってたより長く書けちゃったけど、楽しんで貰えたなら何よりです!
また思い付いたらミッション書きます!(えっ?ww)
2013.02.19