聖なる夜に、
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(少し疲れたし、気分転換にお城の中を歩いてみようかな・・・)
私はエステルの所に行って少し散歩してくる事を伝えて会場の外に出てお城の中を歩き出した
「あれ? リアちゃん?」
「レイヴン」
会場を出て少しすると前方から聞き慣れた声が聞こえ見ると、そこにはレイヴンがいた
「どうしたの、こんな所で」
「ちょっと気分転換に散歩かな? レイヴンは何してたの?」
「俺様も散歩よ。あーゆー所はニガテだからね」
そう言ってレイヴンは少しだけ苦笑した
騒いでる所やお祭り気分になっている所は好きとはいえ、やっぱりちょっと華々しい所はニガテなのかもしれない
「でも、レイヴンだってパーティーに出てたりしてたんでしょ?」
とはいえ、元騎士団隊長(こう言わないとレイヴンが嫌がるからι)なのだから、こういったパーティーには参加してたはずだし・・・
そう思っているとレイヴンはうーんと唸って歩き出し、私もその隣に並んだ
「まあ、そうだけどさぁ。華々しい所はねえ・・・」
「ニガテ、って、顔に書いてるよ」
「え、!?」
雰囲気的にも顔を見ればニガテだって解るものだけどな、と思いくすくすと笑っているとレイヴンは少しだけ複雑な顔をした
「あーでも、この事は嬢ちゃん達には黙っておいてね。せっかくパーティーやってくれたんだし」
「大丈夫、言わないよ」
エステルやフレンの事を考えてレイヴンはそう言い、私もその気持ちが伝わり微笑んで返事を返した
それを見るとレイヴンは安心した顔をして小さく笑った
「で、リアちゃんは何処まで散歩に行くつもりだったの?」
「うーん、中庭辺り・・かな? ちょっと離れてるけど、ゆっくり出来るかなって思って」
「ならさ、」
言うとレイヴンは立ち止まって私の方を見てウインクをして言った
「ちょっと、おっさんに付き合わない?」
「到着~!」
「うわあ・・・」
「どうよ、この景色」
「凄く綺麗・・・」
レイヴンに連れてきてもらった場所は、帝都全体を見渡せる場所だった
「此処、俺様のお気に入りの場所なのよね」
「え?」
言うとレイヴンは座って景色を眺めだした
「ちょっと意外って、顔してるわよ?」
「あ・・だって・・・」
シュヴァーンとして活動している時の事なんて殆ど聞いた事がなかったし、レイヴン自身が話そうとしなかったのもあるけど、お城の事でこうやって嬉しそうな顔をして話しをするレイヴンを初めて見たと言うのもあって、少しだけ驚いてしまった
「ま、そうかもね」
私の考えている事が解ったのかレイヴンはそう言って苦笑した
「あの時の俺は死んでたも同然だったしな」
「・・・・」
「でも、」
レイヴンの言葉を聞き少しだけ表情を曇らせて黙っているとレイヴンは顔を上げて言った
「此処の景色を見てる時だけは、生きてるって感じがしてたんだよな」
レイヴンはそう言って小さく笑った
確かにレイヴンの事を考えればそう思ってしまうのかもしれない・・・
「それ、解るような気がする」
「ん?」
「ツラい事があっても、安心出来る場所、安らげる場所があれば、そう思うよね」
私も故郷や下町にいる時にそう思うし、言霊使いの仕事をやっていればレイヴンがそう思うような光景に出会うから、そう感じてしまう
そう思っているとレイヴンは私を見て小さく笑って言った
「リアちゃんが青年達のものじゃなかったらねぇ・・・」
「別にどっちかのものって訳じゃないんだけど・・・」
「でも告白されてるでしょ?」
「う゛・・・まあ、そう・・なんだけど・・・」
ユーリからもフレンからも好きだって言われてるけど、返事は未だに返せていない
それは私自身の気持ちの整理がついていないからなんだけど・・・
「あ、そうだ」
そう思っているとレイヴンは何か思いついたような顔をして私を見た
「ねえリアちゃん、プレゼント貰っても良い?」
「え、でも、今持ってないけど・・・」
「俺様のお願いを聞いてくれるって言うのをプレゼントにしてもらえない?」
「・・・うーん、レイヴンがそれで良いなら」
「じゃあ、」
「えっ!?」
言うとレイヴンは私の肩を抱きそのまま引き寄せた
「レ、レイヴン!?///」
「俺様のお願い。“今だけ彼女”になってね」
「ふふっ、なにそれ」
「青年達ばっかりずるいから、早い者勝ちよぉ」
いきなり言われた言葉に思わず笑ってしまうとレイヴンは少しだけ拗ねた顔をした
「解った。じゃあ良いよ」
「え? ホントに?」
「だってこんなに綺麗な景色をプレゼントしてくれたんだもん。それくらいしないと、お返しのプレゼントにならないじゃない」
「後で青年達に見つかっても?」
「その時は早い者勝ちだから、って言うから」
私はニコリと笑って言うとレイヴンは驚いた顔をして、直ぐに笑い出した
「ホント、リアちゃんには敵わないなぁ・・・」
レイヴンは先程リアに言われた言葉、そして今リアに言われた言葉と行動に参ったなぁ、という顔をしていた
「じゃ、リアちゃん」
言うとレイヴンは立ち上がって大きく腕を広げた
「胸に飛び込んでおいで♪」
「・・今だけだよ?」
私は一瞬驚いて目を丸くしたけど、さっき言われたお願いを思い出し小さく笑って、レイヴンの胸に飛び込んだ
「なーんか、今年のクリスマスが一番幸せかも」
「それ、ダングレストにいる女の人達が聞いたら怒るよ?」
「それはイヤだなぁ・・・。でも、ありがとね、俺様の願いを聞いてくれて」
「私の方こそ、素敵なプレゼントをありがとう」
お互いに微笑むとレイヴンは私を抱きしめて、私はまたこの景色を眺めだした
(これ以上の事は、流石に青年達にもセイ達にも悪いから出来ないけど・・・)
「今日は本当にありがとう、リアちゃん」
言うとレイヴンはリアの髪にキスを落した
聖なる夜に、 -21st CENTURY LOVERS-(レイヴン編)
end.
あとがき
設定としてはPS3版でユーリとフレンに告白されたけど、まだ気持ちの整理がついていないから返事を返せていない状態って感じです
21st CENTURY LOVERS(略してセンラバ)のサビに「飛び込んで僕の胸に今すぐ」ってあるんですけど、そこがどうしてもレイヴンの勝利セリフの「胸に飛び込んでおいで♪」と被ってしまってこのタイトルになってしまったw(このセリフ入れたけどさw)
因みに、この曲は片思いソングっぽいので、レイヴンもそんな感じで今回は書いてみました
意外とさらりと書けたんだけどねw
さて、じゃあ次の人書きますか!
GRANRODEO 3rdアルバム「BRUSH the SCAR LEMON」21st CENTURY LOVERS&GRANRODEO 曲名でお題 46.21st CENTURY LOVERS より
2009.11.29
私はエステルの所に行って少し散歩してくる事を伝えて会場の外に出てお城の中を歩き出した
「あれ? リアちゃん?」
「レイヴン」
会場を出て少しすると前方から聞き慣れた声が聞こえ見ると、そこにはレイヴンがいた
「どうしたの、こんな所で」
「ちょっと気分転換に散歩かな? レイヴンは何してたの?」
「俺様も散歩よ。あーゆー所はニガテだからね」
そう言ってレイヴンは少しだけ苦笑した
騒いでる所やお祭り気分になっている所は好きとはいえ、やっぱりちょっと華々しい所はニガテなのかもしれない
「でも、レイヴンだってパーティーに出てたりしてたんでしょ?」
とはいえ、元騎士団隊長(こう言わないとレイヴンが嫌がるからι)なのだから、こういったパーティーには参加してたはずだし・・・
そう思っているとレイヴンはうーんと唸って歩き出し、私もその隣に並んだ
「まあ、そうだけどさぁ。華々しい所はねえ・・・」
「ニガテ、って、顔に書いてるよ」
「え、!?」
雰囲気的にも顔を見ればニガテだって解るものだけどな、と思いくすくすと笑っているとレイヴンは少しだけ複雑な顔をした
「あーでも、この事は嬢ちゃん達には黙っておいてね。せっかくパーティーやってくれたんだし」
「大丈夫、言わないよ」
エステルやフレンの事を考えてレイヴンはそう言い、私もその気持ちが伝わり微笑んで返事を返した
それを見るとレイヴンは安心した顔をして小さく笑った
「で、リアちゃんは何処まで散歩に行くつもりだったの?」
「うーん、中庭辺り・・かな? ちょっと離れてるけど、ゆっくり出来るかなって思って」
「ならさ、」
言うとレイヴンは立ち止まって私の方を見てウインクをして言った
「ちょっと、おっさんに付き合わない?」
「到着~!」
「うわあ・・・」
「どうよ、この景色」
「凄く綺麗・・・」
レイヴンに連れてきてもらった場所は、帝都全体を見渡せる場所だった
「此処、俺様のお気に入りの場所なのよね」
「え?」
言うとレイヴンは座って景色を眺めだした
「ちょっと意外って、顔してるわよ?」
「あ・・だって・・・」
シュヴァーンとして活動している時の事なんて殆ど聞いた事がなかったし、レイヴン自身が話そうとしなかったのもあるけど、お城の事でこうやって嬉しそうな顔をして話しをするレイヴンを初めて見たと言うのもあって、少しだけ驚いてしまった
「ま、そうかもね」
私の考えている事が解ったのかレイヴンはそう言って苦笑した
「あの時の俺は死んでたも同然だったしな」
「・・・・」
「でも、」
レイヴンの言葉を聞き少しだけ表情を曇らせて黙っているとレイヴンは顔を上げて言った
「此処の景色を見てる時だけは、生きてるって感じがしてたんだよな」
レイヴンはそう言って小さく笑った
確かにレイヴンの事を考えればそう思ってしまうのかもしれない・・・
「それ、解るような気がする」
「ん?」
「ツラい事があっても、安心出来る場所、安らげる場所があれば、そう思うよね」
私も故郷や下町にいる時にそう思うし、言霊使いの仕事をやっていればレイヴンがそう思うような光景に出会うから、そう感じてしまう
そう思っているとレイヴンは私を見て小さく笑って言った
「リアちゃんが青年達のものじゃなかったらねぇ・・・」
「別にどっちかのものって訳じゃないんだけど・・・」
「でも告白されてるでしょ?」
「う゛・・・まあ、そう・・なんだけど・・・」
ユーリからもフレンからも好きだって言われてるけど、返事は未だに返せていない
それは私自身の気持ちの整理がついていないからなんだけど・・・
「あ、そうだ」
そう思っているとレイヴンは何か思いついたような顔をして私を見た
「ねえリアちゃん、プレゼント貰っても良い?」
「え、でも、今持ってないけど・・・」
「俺様のお願いを聞いてくれるって言うのをプレゼントにしてもらえない?」
「・・・うーん、レイヴンがそれで良いなら」
「じゃあ、」
「えっ!?」
言うとレイヴンは私の肩を抱きそのまま引き寄せた
「レ、レイヴン!?///」
「俺様のお願い。“今だけ彼女”になってね」
「ふふっ、なにそれ」
「青年達ばっかりずるいから、早い者勝ちよぉ」
いきなり言われた言葉に思わず笑ってしまうとレイヴンは少しだけ拗ねた顔をした
「解った。じゃあ良いよ」
「え? ホントに?」
「だってこんなに綺麗な景色をプレゼントしてくれたんだもん。それくらいしないと、お返しのプレゼントにならないじゃない」
「後で青年達に見つかっても?」
「その時は早い者勝ちだから、って言うから」
私はニコリと笑って言うとレイヴンは驚いた顔をして、直ぐに笑い出した
「ホント、リアちゃんには敵わないなぁ・・・」
レイヴンは先程リアに言われた言葉、そして今リアに言われた言葉と行動に参ったなぁ、という顔をしていた
「じゃ、リアちゃん」
言うとレイヴンは立ち上がって大きく腕を広げた
「胸に飛び込んでおいで♪」
「・・今だけだよ?」
私は一瞬驚いて目を丸くしたけど、さっき言われたお願いを思い出し小さく笑って、レイヴンの胸に飛び込んだ
「なーんか、今年のクリスマスが一番幸せかも」
「それ、ダングレストにいる女の人達が聞いたら怒るよ?」
「それはイヤだなぁ・・・。でも、ありがとね、俺様の願いを聞いてくれて」
「私の方こそ、素敵なプレゼントをありがとう」
お互いに微笑むとレイヴンは私を抱きしめて、私はまたこの景色を眺めだした
(これ以上の事は、流石に青年達にもセイ達にも悪いから出来ないけど・・・)
「今日は本当にありがとう、リアちゃん」
言うとレイヴンはリアの髪にキスを落した
聖なる夜に、 -21st CENTURY LOVERS-(レイヴン編)
end.
あとがき
設定としてはPS3版でユーリとフレンに告白されたけど、まだ気持ちの整理がついていないから返事を返せていない状態って感じです
21st CENTURY LOVERS(略してセンラバ)のサビに「飛び込んで僕の胸に今すぐ」ってあるんですけど、そこがどうしてもレイヴンの勝利セリフの「胸に飛び込んでおいで♪」と被ってしまってこのタイトルになってしまったw(このセリフ入れたけどさw)
因みに、この曲は片思いソングっぽいので、レイヴンもそんな感じで今回は書いてみました
意外とさらりと書けたんだけどねw
さて、じゃあ次の人書きますか!
GRANRODEO 3rdアルバム「BRUSH the SCAR LEMON」21st CENTURY LOVERS&GRANRODEO 曲名でお題 46.21st CENTURY LOVERS より
2009.11.29